働く車として子どもたちから人気を集める大型トラックは、私達の生活を陰で支えてくれています。大型トラックの存在は現代の物流に欠かせません。ネット通販が発達したのもコンビニエンスストアが24時間営業できるのも大型トラックが日夜動いてくれているお陰です。大型トラックは物流以外にもあらゆる場面で活躍しています。今回は生活に欠かせない大型トラックの人気の秘密に焦点を当ててみました。
1.大型トラックは何トンから?
トラックには色々な大きさがありますが、何トンから大型トラックと呼ばれるのでしょうか。まずはトラックのサイズはどのように分けられているのか見てみましょう。
- 積載量2トン→小型トラック
- 積載量4トン→中型トラック
- 積載量10トン→大型トラック
道路交通法では「車両総重量11トン以上、または最大積載量6.5トン以上の自動車、乗車定員30人以上の自動車」を大型自動車と定めています。これに対し大型トラックを製造しているメーカーは「トラックは貨物運搬用としての用途から積載量に応じて分類」しています。
2.大型トラックの種類や形状
続いて大型トラックの種類を見てみましょう。どんな種類のトラックが人気でしょうか。
【平ボディ】
最も汎用されている「平ボディ」といわれる運搬用トラックです。屋根が付いていないので荷物をテントなどで覆い、落下や雨風を防ぎます。荷物の積み下ろしが簡単なので幅広い用途で使用されています。
【ダンプ】
ダンプには「土砂運搬用」と「土砂禁ダンプ」の2種類があります。土砂運搬用ダンプは建設現場で出た土砂やがれきの運搬に使用されます。土砂禁ダンプはペットボトルなどの軽量でかさばる物の運搬に使用されます。ダンプは働く車として子どもから人気が高いです。
【クレーン付き】
運転席と荷台の間にクレーンが搭載されているトラックです。荷物の積み上げから運搬、積み下ろしまでの作業が1台でできるため使用用途が幅広いです。利用価値が高く、工事現場や作業現場では大変人気があります。
【トレーラーヘッド】
荷台を牽引するための車で通常は荷台とセットで走っています。トレーラーヘッドの利点は貨物部分の取外しができるため、荷物の積み下ろしを必要としないところです。トレーラーはトラックよりも大きくカッコいいという理由でトラックドライバーから人気があります。トレーラーの運転には大型免許とけん引免許が必要です。
【キャリアカー】
車両運搬用の大型トラックです。載せる車両の種類や用途によって大きさが変わり、最も大きいトレーラータイプは最大6台まで積載できます。キャリアカーを運転するには大型免許とけん引免許が必要です。
【バン】
先ほどの平ボディと同じく日頃からよく見かけるトラックです。商用として使用されることが多く荷台が箱形をしています。走行中の落下や突然の雨から荷物を防げます。荷物の搬入出は後方部分からのみになります。こちらも働く車として子どもからの人気が高いトラックです。
【ウィング(ガルウィング)】
荷台部分はバンと同じ箱型ですが、開閉部分が側面になります。鳥が翼を広げたように見えるので「ウィング(ガルウィング)」と呼ばれています。イベントでステージ代わりに使われることもあります。
【冷蔵冷凍車】
荷台部分が断熱構造になっているため生鮮食品や冷凍食品の運搬に使用されます。冷蔵機を搭載しているので「動く冷蔵庫」ともいえます。
3.守れていますか?大型トラックの積載量について
大型トラックは沢山の荷物を運べますが、荷台部分が余っているからと言って過剰に荷物載せることは法律で禁止されています。またトラックの荷台部分に人が乗ることも法律で禁止されています。荷物が落下しないための見張り役か出発地の警察署長が交通状況により認めた場合は例外として荷台に人が乗ることが許可されています。
大型トラックの車両総重量は20トン(最大25トン)と法律で決められており、大型トラックの最大積載量は「車両重量」と「乗車定員」が分かれば算出できます。
最大積載量=車両総重量(20トン)-車両重量-乗車定員×1人55キログラム
平ボディはウィングボディよりも荷台部分が軽い分荷物を多く積むことができます。
大型トラックによる過積載はニュースでも取り上げられ大きな問題になりました。過積載は荷物の落下による事故だけでなく車体のバランスが崩れ運転中のストレスの原因にもなります。過積載が発覚すると道路交通法や道路運送車両法で厳しい罰則を受けます。
車両が大型になるほど違反点数が高く罰金も多いです。「見つからなければ良い」という安易な考えで過積載をせず「安全に運搬する」という意識を持つことが大切です。
最後に
大きくて迫力のある大型トラックは子どもだけでなくトラックドライバーからも大変人気があります。カッコいい大型トラックは車体が大きい分、安全運転に対する意識がより一層必要になります。荷物を運ぶだけでなく「安全と安心も運ぶ」つもりで運転しましょう。