
長距離を走行する機会の多いドライバーにとって、トラックの燃料タンクの容量は重要なポイントですよね。容量が多いと給油の回数を減らせるため、大きいものへの交換や増設を検討する方もおられるのではないでしょうか。
今回は、燃料タンクを増設する際の注意点についてご紹介いたします。
■トラックの燃料タンクの基礎知識
まずは燃料タンクがある場所や容量をご紹介いたします。
・トラックの燃料タンクはどこにある?
トラックの燃料タンクは車両の側面フレームの外側にあります。大型トラックの場合は車体の下に取り付けられています。
また、燃料タンクはバンドで固定しただけのような、簡単な方法で取り付けられていることがほとんどです。トラックの車体が長細いことから、カーブなどでタンクに力が加わりすぎて破損するのを防ぐ目的があります。
・トラックの燃料タンクの容量
トラックの燃料タンクの容量は車種によって異なります。一般的に10トントラックなどの大型トラックは300~400Ⅼの燃料タンクが搭載されていますが、2~4トントラックは100Ⅼ程度と大型トラックに比べるとかなり少量です。
・トラックの燃料タンクの構造
トラックの燃料タンクは、タンク内の燃料が減っても中の圧力が下がらないよう、バルブから自然に空気が入る構造をしています。
空気を吸い込む際、空気と一緒にゴミや水分が入り込むことはありません。
また、最後まで燃料を吸い上げられるよう、タンク内にはいくつかの区切りが設けられているなど、さまざまな工夫が施されています。
■トラックの燃料タンクを増設する方法
トラックの燃料タンクは増設が可能です。こちらでは増設のメリットや方法をご紹介いたします。
・燃料タンクを増設するメリット
燃料タンクを増設すれば、1回の補給で走行できる距離が伸びることが最大のメリットです。場所によってはガソリンスタンドが少ない地域もあるため、長距離輸送をメインにしているトラックは恩恵が大きいでしょう。
また、給油のために停車する回数が減れば、燃費の向上にもつながるうえ、これまでより輸送時間を短縮できます。
・燃料タンクを増設する方法と費用
燃料タンクそのものはカー用品店や通販でも購入できます。費用の相場は1~7万円程度です。
燃料タンクの増設作業は特別な資格がなくても行えるため、自分で増設しようと考える方もおられるかもしれませんが、安全性を考慮すると業者に依頼したほうがよいでしょう。
工賃を含め、増設にかかる費用は依頼する業者によって異なります。大型トラックの場合は20~30万円程度が相場ですが、事前に複数業者へ相見積もりを依頼しましょう。
車種によってはパーツなどを取り寄せる必要があるので、工賃以外の細かい部分も比較してみてください。
■燃料タンクを増設する際の注意点
燃料タンクは後から増設もできますが、注意すべきポイントがあります。ここでは特に注意が必要な2点をご紹介いたします。
・燃料タンクに関する法規制について
トラックの燃料は燃料タンクと合わせて200kg、車両に搭載できる燃料は1,000Ⅼまでと消防法で定められています。そのため、1,000Ⅼを超える場合は特別な許可が必要です。もし守らなかった場合は積載量の水増しと判断され、不正な二次架装とみなされてしまいます。これは道路運送車両法違反となり罰則の対象です。3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されるため、注意しましょう。
・増設することで積載量が減る恐れあり
当然ですが、燃料タンクを増設すると車体が重くなってしまいます。燃料タンクの容量によっては、積載量を減らす必要があることも覚えておきましょう。
最大積載量は「車両総重量-車両重量-乗車定員×55kg」で計算できます。なかには増設した燃料タンク分の重さを省いて登録する車両もありましたが、これは違法です。
燃料タンクを増設した場合は、すぐに構造変更などの手続きを行い、必ず増設後の最大積載量を登録しましょう。
トラックの燃料タンクを増設する場合は必ず注意点を守り、安全に行なってください。増設が難しい場合は、すでに増設されている中古トラックの購入をするのもおすすめです。
■燃料タンクからの燃料漏れにも要注意
トラックの燃料タンクを増設した場合、状況によっては燃料が漏れ出てしまうこともあります。
・トラックの燃料が漏れるとどうなる?
トラックの燃料が路上に流れると、車がスリップして大惨事に発展する危険性があります。
また、流れ出た燃料が原因で河川や田畑へ影響を与えるなど、被害が拡大する可能性もゼロではありません。
トラックの燃料は粘度が低く、流れていくスピードが早い傾向にあります。
特に、雨が降っている日は広範囲に流れやすいので、注意が必要です。
・燃料が漏れた場合に考えられる原因
燃料漏れに気付いたら、以下の原因を疑いましょう。
<燃料タンクや連結ホースの劣化>
メインタンクとサブタンクの連結部分には、樹脂製のホースが使われています。
経年などでホースが劣化して何かのはずみで抜けると、燃料が漏れ出してしまいます。
<サブタンクから燃料が溢れた>
メインタンクとサブタンクの落差により、燃料がメインタンクへ流れます。
そのため、急な下り坂の途中でトラックを駐車する場合や、エアサスで後輪の高さを上げている場合などでは、サブタンクからメインタンクへ流れ込んだ燃料が溢れ出てしまうこともあるので、注意しましょう。
<側溝のフタが原因となる場合も>
側溝に金属製の格子をはめ込んで、路面の水はけをよくしている道路があります。
古くなって変形した格子の上を歩くと、端が少し浮いた経験はあるでしょう。
トラックの場合、前タイヤで踏んだはずみによりフタの端が浮き上がって、燃料タンクに刺さってしまう事例もあるようです。
・燃料が漏れている場合の対処法
最も大切なのは燃料が漏れ出さないよう、日頃からトラックを点検して、燃料タンクや連結部分が劣化していないかを確認することです。
それでも燃料が漏れ出てしまった場合は、原因を突き止めて路面や河川に流れ広がるのを防ぎましょう。
燃料タンクに穴が開いているようなら、吸収性の高いもので燃料を吸い取りながら穴をふさぎます。
なお、こぼれた燃料は薬品で中和させ、自然に乾燥させましょう。
■トラックの燃料タンクを交換する目安
燃料タンクの異変に気付いたら、早めに対処しましょう。
トラックの燃料タンクを交換する目安について、ご紹介いたします。
・燃料タンクのサビ
燃料タンクの多くは金属製で、車外に取り付けられていることから、どうしても雨や紫外線の影響を受けてしまいます。
また、降雪地域では雪よりも除雪剤の成分でサビてしまうケースも少なくありません。
燃料タンクや連結部分にサビが発生すると、燃料がきちんと供給されず走行性能に影響を及ぼすため、燃料タンクのサビを見つけたら早めに交換しましょう。
・燃料タンクの破損
燃料タンクは荷台の下に取り付けられているため、段差や跳ねた石が当たって傷が付いてしまうケースもあります。
たとえ小さな傷でも、そこからサビが発生したり穴が空いたりと、大きなトラブルに発展しかねません。
定期的に点検をして、傷が付いているようなら早めに交換しましょう。
・燃料タンクの寿命を延ばすには
トラックの燃料タンクを交換するには、時間も費用もかかります。
そのため、少しでも長持ちするよう、日頃から点検とメンテナンスは欠かさずに行うことが大切です。
特に、海の近くや除雪剤がまかれた道路を走行した後は、燃料タンクに塩分が付着している可能性があるので、軽く拭き取るようにしましょう。
また、洗車をしながら現状を確認しておくだけでも、トラブルを防げる可能性は高くなります。
燃料タン
■燃料タンクからの燃料漏れにも要注意
トラックの燃料タンクを増設した場合、状況によっては燃料が漏れ出てしまうこともあります。
・トラックの燃料が漏れるとどうなる?
トラックの燃料が路上に流れると、車がスリップして大惨事に発展する危険性があります。
また、流れ出た燃料が原因で河川や田畑へ影響を与えるなど、被害が拡大する可能性もゼロではありません。
トラックの燃料は粘度が低く、流れていくスピードが早い傾向にあります。
特に、雨が降っている日は広範囲に流れやすいので、注意が必要です。
・燃料が漏れた場合に考えられる原因
燃料漏れに気付いたら、以下の原因を疑いましょう。
<燃料タンクや連結ホースの劣化>
メインタンクとサブタンクの連結部分には、樹脂製のホースが使われています。
経年などでホースが劣化して何かのはずみで抜けると、燃料が漏れ出してしまいます。
<サブタンクから燃料が溢れた>
メインタンクとサブタンクの落差により、燃料がメインタンクへ流れます。
そのため、急な下り坂の途中でトラックを駐車する場合や、エアサスで後輪の高さを上げている場合などでは、サブタンクからメインタンクへ流れ込んだ燃料が溢れ出てしまうこともあるので、注意しましょう。
<側溝のフタが原因となる場合も>
側溝に金属製の格子をはめ込んで、路面の水はけをよくしている道路があります。
古くなって変形した格子の上を歩くと、端が少し浮いた経験はあるでしょう。
トラックの場合、前タイヤで踏んだはずみによりフタの端が浮き上がって、燃料タンクに刺さってしまう事例もあるようです。
・燃料が漏れている場合の対処法
最も大切なのは燃料が漏れ出さないよう、日頃からトラックを点検して、燃料タンクや連結部分が劣化していないかを確認することです。
それでも燃料が漏れ出てしまった場合は、原因を突き止めて路面や河川に流れ広がるのを防ぎましょう。
燃料タンクに穴が開いているようなら、吸収性の高いもので燃料を吸い取りながら穴をふさぎます。
なお、こぼれた燃料は薬品で中和させ、自然に乾燥させましょう。
■トラックの燃料タンクを交換する目安
燃料タンクの異変に気付いたら、早めに対処しましょう。
トラックの燃料タンクを交換する目安について、ご紹介いたします。
・燃料タンクのサビ
燃料タンクの多くは金属製で、車外に取り付けられていることから、どうしても雨や紫外線の影響を受けてしまいます。
また、降雪地域では雪よりも除雪剤の成分でサビてしまうケースも少なくありません。
燃料タンクや連結部分にサビが発生すると、燃料がきちんと供給されず走行性能に影響を及ぼすため、燃料タンクのサビを見つけたら早めに交換しましょう。
・燃料タンクの破損
燃料タンクは荷台の下に取り付けられているため、段差や跳ねた石が当たって傷が付いてしまうケースもあります。
たとえ小さな傷でも、そこからサビが発生したり穴が空いたりと、大きなトラブルに発展しかねません。
定期的に点検をして、傷が付いているようなら早めに交換しましょう。
・燃料タンクの寿命を延ばすには
トラックの燃料タンクを交換するには、時間も費用もかかります。
そのため、少しでも長持ちするよう、日頃から点検とメンテナンスは欠かさずに行うことが大切です。
特に、海の近くや除雪剤がまかれた道路を走行した後は、燃料タンクに塩分が付着している可能性があるので、軽く拭き取るようにしましょう。
また、洗車をしながら現状を確認しておくだけでも、トラブルを防げる可能性は高くなります。
燃料タンクはもちろん、連結部分の劣化も確認するようにしてください。