トラックのDPFとは?故障の症状や原因などをご紹介

DPF

DPF

トラックを運転している方なら馴染みのあるDPFですが、故障してしまうことがありますよね。まだ故障したことがないという方も、これからのために故障について知っておくことをおすすめします。

今回はDPFの故障の症状と原因についてご紹介いたします。

■トラックのDPFとは

・DPFとは

正式名称を「ディーゼル・パティキュレート・フィルター」といい、頭文字をとってDPFと呼ばれています。

DPFはディーゼルエンジン搭載のトラックが出す黒煙(排気ガス)内の有害物質である粒子物質(PM)をフィルターで補集し、大気中に有害物質が吐き出されないようにする機能です。

排気ガスの浄化を行う装置はDPF以外にも種類がありますが、トラックメーカーによって搭載している装置が異なり、DPFを採用しているメーカーには三菱ふそうやUDトラックなどがあります。

・DPFの仕組み

DPF

DPFは排気ガスがフィルターを通る際に粒子物質が濾過されるようにフィルターに引っかかります。DPFのフィルターは10マイクロメートルほどの小さな穴なので、ほとんどの有害物質は通り抜けることができません。

DPFを使用し続けるとフィルターが目詰まりを起こしてしまいます。定期的にフィルターを交換するか、600℃以上の熱でPMを燃焼させることで機能が再生します。

フィルター内部に溜まった粒子物質は3通りの方法で燃焼させます。

①連続再生方式(自己再生方式)

排気ガスの熱エネルギーなどを利用して燃焼させる方法。

②間欠再生方式

電気ヒーターで燃焼する方法。

③添加剤再生方式

燃料に触媒を供給することで酸化反応を起こし、DPFの温度上昇によってPMを燃焼させる方法。

どれもDPFを温めることで濾過機能を再生させる処理方式で、セルフクリーニングとも呼ばれます。

トラックDPF

・DPF以外の種類

DPFの他に、「DPR」や「DPD」と呼ばれる装置もあります。

<DPRとは>

排出ガスを浄化する役割はDPFと変わらないものの、DPRはフィルターが目詰まりすると、ヒーターが燃焼して再生する機能も備えています。

DPFの進化版と考えるとよいでしょう。

<DPDとは>

排出ガス内に含まれる粒子物質(PM)を除去・浄化する装置です。DPD内のフィルターに一定量のPMが蓄積すると、燃焼して自動再生が行われます。

ただし、状況によって自動再生されない場合は、手動で再生する必要があります。

名称や構造に違いはあるものの、役割はすべて同じであると覚えておきましょう。

■もしかしてDPFの故障?症状と原因

DPF

DPFは2003年(平成15年)に新しいPM規制基準をクリアしないディーゼル車の走行が禁止されたことで注目を集めるようになりました。

排出ガス規制において非常に重要なDPFは耐久性も高くなっていますが、もちろん故障することもあります。

・DPFが故障すると

DPFが故障すると排気ガスの微粒子除去が正常に作動しなくなります。

DPFの故障原因の多くは先述のとおりフィルターの目詰まりです。フィルターが詰まり始めるとインジケータランプが点滅します。もし点滅をしたら、早めに再生作業を行いましょう。方法は以下の3通りです。

①停車

②高回転のアイドリング

③インジケータランプとDPF再生ボタンを押す

ただしインジケータランプが点滅から点灯に変わると自分で再生できなくなりますので、整備工場などで修理を依頼することになります。

DPFの不備はエンジンにも影響を与え、回転数が低下したりトルク不足や燃費が悪くなるなどの問題に繋がります。

・故障の原因

DPFが最適な状態であれば頻繁に故障することはありません。しかし、悪い状態が続くことで故障のリスクが上がってきます。原因となることが多い症状をご紹介します。

<低速走行・短距離走行の連続>

低速や短距離の走行は排気ガスの温度が上がりきらず、セルフクリーニングが行えなくなります。

<頻繁にエンジンを切る>

排気ガスが処理できていない状態で何度もエンジンを切ることでPMが溜まり続けます。

<長時間のアイドリング>

アイドリング中はセルフクリーニングが行えず、PMが溜まり続けます。

<渋滞>

渋滞が続くとエンジンの回転数が上がらず、セルフクリーニングが行えなくなります。

<経年劣化>

DPFは有害物質を熱処理するので、長期間の使用により経年劣化が進みます。

<エンジンが温まらない>

セルフクリーニングには高温の熱が必要なので、温まる前にエンジンを切るとセルフクリーニングが上手く行えません。

・メーカーごとの対処法(手動再生の仕方)

メーカーごとに手動再生の方法をご紹介いたします。

いずれの場合もエンジンは止めず、アイドリング状態を維持してください。

<日野>

DPRが採用されています。

インジケータランプの点滅後、150km以内に対処してください。

  1. トラックを安全な場所に停車
  2. 排出ガス浄化装置スイッチを押して手動再生を行う
  3. インジケータランプと「DPF再生中」の表示が両方消灯するまで15~20分ほど待つ

<トヨタ>

DPRが採用されています。

インジケータランプの点滅後、50km以内に対処しましょう。

  1. トラックを安全な場所に停車
  2. パーキングブレーキをかけ、シフトレバーは「N」に入れる
  3. 排出ガス浄化装置スイッチを押して手動再生を行う
  4. ランプが点滅から点灯に変わり、再生中の表示とともにエンジン回転数が上昇し、再生が開始する
  5. ランプが消灯し、回転数がもとに戻ったら走行可能ですが、再生まで15~40分程度かかる

<いすゞ>

DPDが採用されています。

  1. インジケータランプが点滅したら、安全な場所にトラックを停車
  2. パーキングブレーキをかけ、シフトレバーを「N」に入れる
  3. DPDスイッチを押す
  4. 手動再生の表示が点滅から点灯に変わり、エンジン回転数が上がれば、再生が開始される
  5. 「DPD手動再生」の表示が消灯したら走行可能ですが、再生まで15~20分程度かかる

<三菱ふそう>

DPFが採用されています。

インジケータランプが点滅したら、50km以内に対処しましょう。

  1. トラックを安全な場所に停車
  2. パーキングブレーキをかけ、シフトレバーを「N」に入れる
  3. インジケータランプが点滅から点灯に変わるまでDPFスイッチを押す
  4. エンジン回転数が上昇し、再生が開始される
  5. 10~25分ほどして、インジケータランプが消灯したら再生処理は終了

<日産>

DPFが採用されています。

  1. インジケータランプが点滅したら、トラックを安全な場所に停車
  2. パーキングブレーキをかけ、シフトレバーを「N」に入れる
  3. DPF手動再生スイッチを押す
  4. ランプが点滅から点灯に変わり、エンジン回転数が上昇するとともに、DPF再生処理が始まる
  5. 35分ほどすると再生処理が終わり、ランプが消える

<マツダ>

DPFが採用されています。

インジケータランプが点滅したら、30km以内に手動操作を開始してください。

なお、1~4の手順は10秒以内に行いましょう。

  1. トラックを安全な場所に停車
  2. パーキングブレーキをかけ、シフトレバーを「N」に入れる
  3. DPFスイッチを1~2秒ほど長押しする
  4. DPFスイッチから指を離す
  5. 指を離して1~2秒待ち、再びDPFスイッチを3秒以上押す
  6. エンジン回転数が上昇したのを確認し、PM除去が開始されたらスイッチから指を離す
  7. 10分ほど経過すると、再生処理が終了する
  8. DPF表示灯が消えたら走行可能

・DPFが故障したまま走行すると

国土交通省は、昭和41年から排出ガス規制を開始しました。

なお、規制は年々強化され、国内を走るすべての自動車を対象に、Nox(窒素酸化物)やPMなどの排出量を厳しく制限しています。

また、車検の項目にも排出ガス検査が含まれており、基準値を上回る自動車は車検に通りません。

トラックのDPFが故障したまま走行すると、整備不良として罰則の対象になるため、注意が必要です。

・DPFの修理費用はどれくらい?

DPFが故障した場合は、すぐに修理しましょう。

費用の目安は以下の通りで、車両が大きくなるほど金額が上がります。

<小型トラック>

部品代:40万円前後

<中型トラック>

部品代:60万円前後

<大型トラック>

部品代:100万円前後

なお、上記に工賃が加わります。

・故障の予防方法

エンジンの状態が最適であることが故障の予防に役立ちます。高速道路などを走行することでエンジンの回転数を上げ、高温処理ができるようになります。

DPFは地球環境やエコの観点から重要な役割を持っています。故障に気を付け、安全でエコな運転を心がけましょう。

フルトレーラーとはどんなトラック?【牽引専用車両の要】

牽引専用車両にはセミトレーラーとフルトレーラーの2種類がありますが、どのような違いがあるかご存じですか?

フルトレーラーは国内では数が少なく、セミトレーラーが主流でした。しかし、規制緩和によってフルトレーラーも活躍の場を増やしています。

今回はフルトレーラーがどのようなトラックかについてご紹介いたします。

■フルトレーラーとは

まずはフルトレーラーがどのようなトラックなのかをご紹介します。

・フルトレーラーとは

たくさんの荷物を運ぶトラックが、電車のように荷台部分がつながっているのを見たことがあると思います。あの荷台部分が「トレーラー」です。

トレーラーにはフルトレーラーとセミトレーラーの2種類があり、フルトレーラーは一般的なトラックに連結機能があるもので、トレーラー部分がなくても荷物を載せることができる特徴があります。

一方セミトレーラーは、トラクターに荷台が搭載されていないのでトレーラーなしの状態で荷物を載せることができません。
日本国内ではセミトレーラーが多い傾向にあります。

・トラクターとの違い

トラクターは牽引車両のことで、荷台部分を引っ張る車両が該当します。ほかに「トラクターヘッド」「トレーラーヘッド」などと呼ばれることもあります。

反対に引っ張られる方の車両をトレーラーと呼びます。エンジンがないのでトレーラーが単体で走行することはできません。

・フルトレーラーは大きく2種類

フルトレーラーには2種類あります。

<ドリー式>
セミトレーラーと同様に、カプラー付きのドリー(前軸台車)とトレーラーを連結するタイプです。

最初からドリーがついているタイプと、セミトレーラーを連結させるタイプの2種類があります。

車軸が前後に分かれているので荷重が分散されやすい反面、連結部分が曲がるため慎重に運転をする必要があります。

<センターアクスル式>
長いドローバーが伸びており、トラクターの後軸後部と連結するタイプです。

ドリー式のように連結部分が曲がらないためコントロールしやすい反面、車軸がトレーラーの中央にあるので荷重がトラクターにかかりやすくなります。

■フルトレーラーの形状

フルトレーラー連結

フルトレーラーには、さまざまな形状があります。

・平ボディトレーラー

平ボディトレーラーはトラックの平ボディと同じく、荷台に屋根がありません。

架装が軽いので、多くの荷物を運搬できる貨物自動車として活躍しています。

骨組みの付いた幌(ほろ)を被せると、雨や雪の日でも荷物を保護しながら走行が可能です。

・バンフルトレーラー

荷台が箱型のフルトレーラーです。

後方や側面の一部のみが開くドライバンタイプのほか、荷台の側面が大きく開くウィングタイプ、冷凍冷蔵機能を備えたタイプもバンタイプに含まれます。

・ダンプフルトレーラー

青ダンプトレーラー荷台

ダンプトレーラーの積載量は約18tと非常に重く、「ダンプアップすると車両が転倒する恐れがある」との理由で、一時期まで使用を禁止されていました。

そのため、国内ではあまり普及していません。

現在活躍しているダンプトレーラーは、土石の採掘現場からコンクリート製造工場まで原料を運搬する際に使用されています。

・コンテナ積載用フルトレーラー

海上コンテナの運搬用として誕生したフルトレーラーです。

シャーシフレームの隅に付いた金具を使って、コンテナを固定します。20フィートや40フィートなど、海上コンテナの長さに合わせて選びましょう。

■フルトレーラーは活躍の場を増やしている

これまで日本で主流となっていたのはフルトレーラーではなく、セミトレーラーでした。理由として、日本ではフルトレーラーの規制が厳しかったことが挙げられます。

ここではフルトレーラーの規制についてと、フルトレーラーを活用するメリットについてご紹介します。

・フルトレーラーはこれまでに2回規制緩和が行われている

フルトレーラーは非常に車両全長が長くなるため、長さについて制限が設けられています。2013年まではフルトレーラーは全長19メートルまでしか認められていませんでしたが、2013年に規制緩和が行われ、最長21メートルまでが認められるようになりました。

現在はさらに規制緩和が進み、セミトレーラーとフルトレーラーが連結した25メートルまで活用できるようになりました。
この規制緩和により、ドライバーが1人で今までの10トントラックの2倍もの荷物を運搬できるようになっています。

・フルトレーラーのメリット

前述したとおり、フルトレーラーを使用する最大のメリットは、10トントラック2台分の荷物を1度に運ぶことができる大容量の荷台です。

トレーラーを連結して共同運行ができるほか、輸送の選択肢を広げたことも評価されています。

さらにトレーラーは重量課税の対象外になります。
そのため10トントラックを2台保有するよりも、トレーラーを導入する方がランニングコストは低くなります。

昨今より、自動車から排出されるCO2は地球温暖化の一因になっていると言われていますが、物流業界では自動車を使った運搬が日常であるため、環境への配慮を避けては通れません。

環境性能に長けたトラックへの買い替えもさることながら、大容量の荷台を備えるフルトレーラーの導入は、排出ガス量を抑える方法の一つとなり得ます。

・フルトレーラーのデメリット

フルトレーラーの運転は大型トラックよりも難しく、判断力と高度なテクニックが求められます。

そのため、フルトレーラーのドライバーとして活躍するには、時間をかけて技術と経験を積むほかありません。

また、フルトレーラーの運転には大型免許と牽引免許が必要です。取得の難易度が高めであることもデメリットと言えるでしょう。

■フルトレーラーの運転に必要な免許とは

黒板に運転免許の英字

・大型免許

トラクターは大型自動車に分類されるため、運転には大型免許が必要です。

大型免許は、満21歳以上で普通免許などを取得してから3年以上の運転歴がないと取得できません。

取得方法と費用は、以下の通りです。

  1. 教習所に通う:23~33万円前後
  2. 合宿免許に参加する:20~23万円前後
  3. 運転免許試験場にて試験を受ける:4万円前後

運転免許試験場にて試験を受ける方法が最も手頃に思えますが、難易度は高めです。

効率よく免許を取得するなら、教習所に通うか合宿免許に参加するほうがよいでしょう。

<運転免許試験場での試験について>

運転免許試験場での仮免許技能試験に合格した後、3か月以内に5日以上の技能教習を受け、本試験に臨む必要があります。

なお、19歳以上かつ特例教習を受けた方で、準中・中・普通または大型特殊のいずれかを取得してから1年以上の運転歴がある方も受験できます。

・牽引免許

牽引免許とは、車両総重量750kg以上の被牽引車を牽引する際に必要な免許です。

取得するには満18歳以上で、普通免許などを保有している必要があります。

取得方法と費用は、以下の通りです。

  1. 教習所に通う:15万円前後
  2. 合宿免許に参加する:12万円前後
  3. 運転免許試験場で受験する:6,000円前後

なお、牽引免許には旅客用の「第二種免許」もありますが、国内では旅客を目的とした被牽引車の運行はほぼ行われていません。

・フォークリフト運転技能講習(フォークリフト免許)

フルトレーラーへ荷物を積み込む際は、フォークリフトを使用します。

ただし、フォークリフトの操作には、フォークリフト運転技能講習修了証(フォークリフト免許)が必要です。取得すると、最大積載荷重1t以上のフォークリフトを操作できます。

フォークリフト免許の講習は、大手フォークリフトメーカーや都道府県労働局長登録教習機関などで行われており、取得費用は保有する免許の種類によって異なりますが、最大で4万円前後が目安です。

物流業界は人が足りないといわれていますが、フルトレーラーを活用することで人手不足の解消にも役立つと考えられています。
頻繁に多くの荷物を運ばなくてはならない場合は、一度フルトレーラーの活用を検討してみてはどうでしょうか。

冷凍車が冷えない!原因や対策方法は?

冷凍車

冷凍車

生鮮食品や精密機器の運送に欠かせない冷凍車。冷えにくいと感じたことはありませんか?冷凍車が冷えないと運搬する商品を傷めてしまうかもしれません。冷凍車が冷えにくくなる前に対策を取りましょう。

今回は冷凍車が冷えない理由や対策などをご紹介いたします。

■冷凍車が冷えにくい原因とは?

まずは故障以外の原因で冷凍車が冷えにくくなる原因を2つご紹介します。

・荷物を積みすぎている

冷凍車に荷物を積みすぎると冷気が循環せず冷えてくれません。冷凍庫の冷風口が荷物で塞がれていないか確認をしましょう。また、一度に運ぶ荷物の量を調整することも検討してみてください。

・設定温度が低すぎる

なかなか冷えないからといって設定温度を下げ過ぎていませんか?

新しいタイプの冷凍車であれば「自動霜取り機」が搭載されていますが、古い場合はついていません。設定温度が低すぎるとどんどん霜が溜まってしまい、冷風口を塞いでしまうことがあります。

冷風口の確認と、設定温度の見直しを行いましょう。

■冷凍車の点検で確認しておきたいところは?

冷凍車 車検

冷凍車が冷えない原因を取り除くためにはしっかり点検やメンテナンスを行うことが大切です。ここでは特に気を付けたい場所をご紹介します。

・コンプレッサー

コンプレッサーは期待の冷媒を循環させる役割をもつ装置です。

コンプレッサーは冷凍車のエンジン駆動力を使って作動するため、冷凍庫を冷やした状態にしておくには常にエンジンをかけておかねばなりません。

なかでも、コンプレッサーに起こる不具合で特に多いのが、コンプレッサーベルトの緩みです。指で軽く押してベルトが緩んでいないかを確認してください。

・ドレインホース

冷凍車にはゴム製のホースがついていますが、これは主に冷凍車の庫内を掃除する目的で取り付けられています。

このドレインホースが劣化していると、庫内の掃除がうまくできなくなってしまうだけでなく、庫内の冷気が逃げる原因にもなります。ドレインホースが傷んでいないかしっかりチェックしましょう。

シャワーホース

また、ホースにはごみが溜まりやすいので、定期的に水洗いをしましょう。

放っておくと不衛生なだけでなく、庫内に水が流れ込んで温度設定に影響を及ぼす恐れもあります。特に塩分や油分を含む荷物を運ぶ機会が多い場合は、こまめに洗浄してください。

・冷媒ガス量の点検

機械式の冷凍車では冷媒ガスを使って冷凍庫内を冷やすタイプもあります。

圧縮→凝縮→膨張→蒸発を繰り返すことで冷媒サイクルを作り、冷凍庫内を冷やす仕組みになっています。冷媒ガス量が適正でなければ、冷媒サイクルをうまく作ることができなくなり、冷凍庫が冷えなくなってしまいます。

点検方法は、冷却装置を10分ほど稼働させ、サイトグラスを確認します。透明であれば適量ですが、細かい気泡や霧状のものが白く流れて見えるようであれば、冷媒ガスが不足またはない状態です。

・コンデンサの状態

コンデンサはコンプレッサーから送られた高圧・高温のガスを外気で冷やして液化し、膨張弁に送る仕組みを持っています。コンデンサは放っておくと目詰まりを起こし、負荷が大きくかかってしまいます。定期的に洗い、目詰まりを起こさないようにしましょう。

コンデンサの洗浄は、難しくありません。

冷凍装置を稼働させ、コンデンサモーターが回っていることを確認したら、ホースを使って水を勢いよくかけます。ホースを上から下に向かってジグザグと細かく動かし、水圧で汚れを洗い流すイメージです。散水中は、アルミフィンを潰さないよう注意してください。

・パッキンやコーキングなどの状態

パッキンが傷むと、隙間から冷気が逃げてしまいます。冷凍車があまり冷えないと感じたら、早めに新品と交換しましょう。

また、コーキングの剥がれは断熱効果を低下させ、冷凍車が冷えない原因の一つです。

テープを貼って応急処置をする方法もありますが、そのままの状態で使用し続けると、トラブルに発展する恐れがあるので、すぐに修理を依頼しましょう。

■冷凍車を使う際のポイント

冷凍車

最後に冷凍車をうまく使う方法を4つご紹介します。

・荷物を積む前に冷やしておく

当たり前のことと思う方もおられるかもしれませんが、冷凍庫内は荷物を積む前に冷やしておきましょう。

荷物を積むと冷凍庫内の温度が上昇するので、最初は少し温度を低めに設定しておくことをおすすめします。

・荷物は隙間を開けて積む

冷凍庫が冷えない原因は荷物の積みすぎだけでなく、積み方にもあります。

荷物同士がぴったりくっついている状態では全ての荷物を均等に冷やすことができません。荷物の間隔をあけ、冷気が通りやすくしておくことが冷えないときの対策になります。

・週に1度はメンテナンスをする

冷凍車を普段あまり使っていない場合でも、週に1度はメンテナンスを行うようにしましょう。

冷凍庫内を洗って乾燥させるだけでなく、コード類や電気系統に異常がないかを確認してください。メンテナンスを行うことで冷えないだけでなく、他の異常にも気が付きやすくなります。

・シーズンイン点検を行う

気温の高い夏場によく活躍する冷凍車ですが、外気温が上昇する前に「シーズンイン点検」を行いましょう。

普段、点検やメンテナンスを行っているから大丈夫だと思っていても、いざ使うときに何らかのトラブルが発生することもあります。少しでも早い段階で対処できるよう、本格的に冷凍車が活躍するシーズンになる前に点検を行うことが大切です。

冷凍車の冷却装置は、3か月に1度の簡易点検に加えて、サブエンジン搭載車の場合は年に1度の定期点検が義務付けられています。

簡易点検は、振動や異音、オイルのにじみ、破損、サビ、エラー表示など、目視による外観の点検がメインです。一方、定期点検は資格保有者しか行えないので、専門業者に依頼しましょう。

過去には、冷凍車の庫内が十分に冷えない状態で配送をした結果、食中毒や品質の低下を招き、顧客からの信頼を失ったというトラブルも発生しています。

特に夏場は温度管理が重要になるシーズンです。荷物の鮮度を保つためにも、冷却装置は念入りに点検しておきましょう。

・積み下ろしの時間を短くする

要冷凍シール添付の箱とおもちゃのトラック

荷降ろしのためにドアを長時間開けていると、庫内の温度上昇につながります。

効率よく荷物を降ろせるよう、積み込みの仕方を配慮したりカーテンを設置したり、工夫をして冷気の逃げや外気の侵入を防ぎましょう。

さらに冷凍車を停車させる際は、直射日光が当たりにくい日陰を選ぶことも大切です。

冷凍車が冷えないときは、落ち着いて荷物の積み方や冷風口の状態を確認しましょう。

もし異常が見られないようであれば、速やかに点検することで被害を抑えることができます。大切な荷物と冷凍車のためにも点検やメンテナンスは必ず行うようにしてくださいね。

■冷えない冷凍車…もしかして買い替え時期?

清掃や作業の改善をしても冷凍車が思うように冷えない場合は、買い替えを検討する時期かもしれません。

・冷凍車の寿命

冷凍車の寿命は、耐用年数を目安に考えましょう。

通常のトラックとは構造が異なることから、耐用年数を過ぎて使用するとトラブルを招く恐れがあるためです。

冷凍車の耐用年数は、新車の場合で12年、中古車の場合は12年から使用した年数を引いた数字に0.8(耐用年数の20%)をかけて算出してください。

・冷凍車の修理費用の内訳

場合によっては、買い替えずに修理を依頼してみるのもよいかもしれません。

冷凍車の修理費用は業者によって変動しますが、費用の内訳はおおむね以下の通りです。

  • 出張費
  • 診断費
  • 工賃
  • 部品材料費

夜間や緊急の場合は、上記に時間外料金や緊急対応費が加わるケースもあります。

なお、Vベルトやドレインホースなどは消耗品のため、使用頻度や年数に応じて定期的に交換してください。

・冷凍車を買い替えるなら新車?中古車?

冷凍車は冷凍装置を搭載している分、導入コストが高めです。

そのため、費用を抑えたいなら、新車で購入するよりも状態のよい中古車を選ぶのがおすすめです。

なお、中古の冷凍車に買い替える際は、車両本体の状態に加えて冷却システムの種類や荷室の状態を確認したうえで選びましょう。

リーチリフトの操作を上達させるには?リーチリフトの達人になるためのヒント

フォークリフト

フォークリフト

フォークリフトはたくさんの荷物をまとめて移動させることができるので、倉庫や工場内で車の代わりに利用されています。日々フォークリフトを操作する方の中には、「実はフォークリフトの操作が苦手」という方もいらっしゃることでしょう。

今回はフォークリフトの中でも小回りの利くリーチリフトの操作方法についてご案内いたします。

■そもそもリーチリフトとは

・フォークリフトとは

フォークリフトとは倉庫などで活躍する荷物を運ぶための自動車です。車体の前方にフォークと呼ばれるツメが付いており、荷物の下やパレットに差し込むことで移動させることができます。

フォークリフトは操縦するために自動車の免許ではなく、フォークリフトの免許が必要になります。積載量が1トン以上の場合と、1トン未満の場合では必要になる免許が異なります。無免許で運転をすると罰則の対象になりますので、必ず運転する際は免許を取得してからにしましょう。

・リーチリフトとは

リーチリフトはフォークリフトのうち、立ったまま操作をするタイプのものをいいます。リーチリフトはフォークの部分が前後に伸縮するように動くのが特徴です。タイヤが90度回転するので非常に小回りが利き、またバッテリー充電で動くので排気ガスもなく屋内での作業に大変重宝されています。

・リーチリフトのメリット

フォークリフト

立ったまま操作するので、乗り降りが非常に楽です。また、車体がコンパクトなので狭い場所でも活躍してくれます。

フォークだけを動かせるので、狭い通路でも作業がしやすいところもメリットといえるでしょう。リーチリフトは屋内専用となっています。

・リーチリフトのデメリット

バッテリー式なので充電を忘れると使えません。たとえ充電をしていても、長時間の連続操作をしているとバッテリー切れになってしまうこともあります。

また、エンジン式のフォークリフトに比べてパワーが劣ります。狭い場所での操作は可能ですが、使用する場所は平らな場所でなければなりません。座って運転するカウンターリフトに比べて安定性が低いので、注意しないと転倒するリスクもあります。コンパクトな車体なので積載量が3トンくらいまでしかなく、重たいものを運ぶときにはリーチリフトでは間に合わないこともあります。

■リーチリフトの操作方法

フォークリフト

・リーチリフトの操作方法

リーチリフトはペダルやレバーを使って操作します。

足元には安全スイッチのペダルとブレーキペダルがあります。手元にはアクセル、フォークの伸縮用レバー、フォークを左右に動かすレバー、フォークの先端を動かすレバー、マストを上下させるレバーがあります。

レバーがたくさんあるので最初は難しいと感じるかもしれませんが、しっかり覚えれば操作を間違えることはありません。レバーの場所や操作方法は念入りに確認しておきましょう。

・リーチリフトがうまく操作できない原因

重たいものを運ぶ際、多くの荷物を乗せすぎてしまうことに気をつけなければなりません。多少重量オーバーしていても走行できますが、リーチリフトに負担がかかってしまいます。

また、屋内で急発進や急ブレーキを使うと、ものや人にぶつかってしまう可能性があります。仕事を早く終わらせようとスピードを出しすぎると事故を起こす危険性が高くなるので注意が必要です。また、操作に慣れてくると一度に多くの荷物を運ぼうとしてしまうため操作の基本を忘れないように運転しましょう。

・リーチリフトの操作が上達するコツ

バッテリー式で走行するリーチリフトは、バッテリーに負荷をかけない操作が大切になります。そのため急ブレーキや急発進を行うと消耗が激しくなります。丁寧な運転を心がけることが上達のコツです。

また、リーチリフトの特徴である小回りの利く車体を、ハンドル操作によって方向転換の際に小さく回すこともバッテリーへの負荷を軽減させます。

■リーチリフトの操作方法

・リーチリフトが上達しやすい人とは?

操作がうまくなりやすい人には、以下の特徴があります。

<初心を忘れない人>

初心を忘れず、基本に従って操作をする人は上達しやすく、作業も効率よく行えるでしょう。

<周囲をよく観察している人>

どこに何があるか、周囲を観察しながら操作をしている人は無駄な動きを省けるため、安全かつスムーズに作業を行えます。

<適度にリラックスできている人>

必要以上に肩に力が入っていると、周囲にプレッシャーを与えてしまい、自身も柔軟に対応しにくくなります。

メリハリをつけて操作するように意識しましょう。

<トラックの荷台を把握している人>

荷台の広さや積載量が把握できていると、積み荷作業を効率よく進められます。

さらに荷物を降ろす際の順番にも配慮できると、ドライバーや荷主から重宝されるでしょう。

■リーチリフトの操作が難しいと感じる理由

リーチリフトに乗る男の人

なぜリーチリフトの操作が難しいと感じるのでしょうか。まずはリーチリフトの操作を難しいと感じやすい大きな理由を3つご紹介いたします。

・狭い場所で活用されやすい

リーチリフトの特徴は小回りの利くコンパクトな車体です。そのため、狭い場所で活用されることが多くなっています。

狭い場所は、操作に慣れていないとぶつけてしまいそうに感じる人が多いのではないでしょうか。また、コンパクトな車体は車両重量も軽いため、動きが素早くなります。早く動くと操作しにくいと感じるだけでなく、身体への負担も大きくなります。特に旋回は身体が振り回されるようになるため、リーチリフトの操作が難しいと感じやすいようです。

・レバー操作

リーチリフトのハンドル操作

リーチリフトには多くのレバーがあります。

レバーの種類は4種類あり、アクセル、爪の高さ、爪の伸縮、チルトレバーです。なお、レバーはリーチリフトの種類によって本数が異なることもあります。リーチリフトの操作はレバーだけでなくペダルやハンドルもあり、すべてを使わなくてはならないため、なかなか操作に慣れない人もいるようです。どのレバーがなんの役割をしているのかをしっかり覚えることが非常に重要といえるでしょう。

・不安定に感じる

リーチリフトは立ったまま操作をするため、縦に長い形をしています。一方、カウンターリフトは座って操作するため、横に大きく重心が低く、安定しやすい形が特徴です。

リーチリフトは小回りがききやすい大きさや形になっているため、不安定に感じやすいというデメリットがあります。動きも早いため、旋回や停止で振り回されるように感じることで、リーチリフトの操作を怖いと感じる人もいるようです。慣れないときに無理に早い動きをすると転倒リスクも高くなるため、注意してください。

■リーチリフトの操作のコツ

倉庫で操作する女の人

では、どうすればリーチリフトの操作がうまくできるようになるのでしょうか。こちらで操作のコツを4つご紹介いたします。

・基本の操作をマスター

何事も基本がもっとも大切です。まずはリーチリフトの基本操作をマスターしましょう。忙しいときでも無理をせず、ゆっくり操作をしながら徐々に慣れていくところから始めてください。正しい姿勢や視点のキープも操作のコツの一つです。

また、丁寧な操作はバッテリーへの負荷も少なくなります。日頃から落ち着いて丁寧な操作を心がけてください。

<発進準備>

  1. フロアデッキに乗ったら、ブレーキがかかっているかを確認する
  2. 左手でハンドルを握り、右手でスイッチを入れる
  3. 左足でブレーキペダルを踏み、ブレーキを解除する

<前進と後進>

  1. 左足でブレーキペダルを踏み、右手でアクセルレバーの操作を行う
  2. アクセルレバーは奥に倒すと前進、手前に引くと後進する

速度はレバーの傾き具合で調節しましょう。

リーチリフトに乗る男性

・ハンドル操作のコツ

小回りの利くリーチリフトはハンドルが非常に利きやすいので、ハンドルは戻しの速度を意識することが大切です。前進する際はフロントタイヤを軸にするようにしてください。

ハンドルを戻すのが遅いと、回りすぎてしまいます。ハンドルを使う際は最大まで回すと回りすぎるだけでなく、バッテリーへの負荷も大きくなるためできるだけ避けるほうがよいでしょう。

ハンドルの利きを身体で覚え、できるだけ早くハンドルを回すようにできれば操作がかなり楽になりますよ。

<右折と左折>

  1. 進みたい方向にハンドルを回して、右左折します。

・ブレーキのコツ

リーチリフトでブレーキを使用する際に覚えておきたいのが、前進と後進でブレーキの利きが異なるという点です。

後進は主に荷物を運んでいる際に使用しますので、車両重量が増えています。そのため、ブレーキは利きやすくなります。

ブレーキを使う際は前後進のレバーを同時に使うことがポイントです。後進時にレバーを前に倒すことでリーチリフトを停車させることができ、ブレーキを使うよりも早い操作ができることがあります。どちらも状況に応じて使えるようにしておくと便利ですよ。

<停止>

リーチリフトは、ブレーキペダルから足を離してアクセルレバーを戻し、ブレーキペダルから徐々に足を離して停止させる仕組みです。

・荷役操作のコツ

リーチリフトの操作は荷役操作も重要です。

当たり前のことですが、最大積載量まで荷物を積むことは必ず避けてください。

荷物の種類によって適したパレットを使うことも、安全に荷物を運ぶために大切なことです。また、リフト操作時は爪を平行に保つことを常に意識しましょう。

移動しながら荷物の積み下ろしをすると非常に危険です。効率よりも安全性を守るように意識してください。

荷物は一度にたくさん運搬せず、複数回に分けて運搬するなどの工夫も必要に応じて行いましょう。

<フォークの操作>

  1. 減速しながら荷物に近付いて、荷物の前で一旦停止します。
  2. 荷物が荷崩れを起こしていないかを確認します。
  3. フォークを水平にし、パレットの差し込み口の高さに位置を合わせたら、フォークを差し込みます。
  4. マストを伸ばしてフォークをパレットの根元まで差し込みます。
  5. バレットを10cmほど浮かせ、マストを引っ込めます。
  6. パレットの先端がパレット台から20cmほど離れるまで後進し、一旦停止します。
  7. フォークを下げ、パレットの底面が斜めになるようフォークを後傾させます。

■リーチリフトの操作中に意識したいこと

リーチリフトで荷物を運ぶ女性

リーチリフトを操作する際は、以下に注意しましょう。

・自動車と同じ感覚で乗らない

リーチリフトのハンドルは、自動車と同じ感覚で回さないようにしましょう。

急に回さず、小刻みに回すことがポイントです。

・「ながら操作」をしない

慣れると操作を同時進行しがちですが、実は非常に危険な行為です。

初心を忘れず、基本の操作を意識しましょう。

操作がうまい人ほど、基本を忠実に守っています。

・運搬時はバック走行にする

荷物を積んでいると前が見えなくなるため、運搬中はバックでの走行が基本です。

安全を守るためにも、意識して操作してください。

・操作練習を繰り返す

リーチリフトを乗りこなすには、練習を繰り返して操作に慣れることが上達の近道です。

経験を積み、リーチリフトの上級者を目指しましょう。

■フォークリフトの操作に関する用語

フォークリフト2台

覚えておくと、フォークリフトの操作に役立つ用語をご紹介いたします。

・すえ切り

フォークリフトを停車させたままハンドルを回してタイヤを動かす操作

・上昇

フォークを上げる操作

・下降

フォークを下げる操作

・前傾

マストを前方へ傾ける動作、またはフォークを下向きに傾ける操作

・後傾

マストを後方へ傾ける動作、またはフォークを上向きに傾ける操作

・伸縮

フォークまたはマストを繰り込む操作

・伸張

フォークまたはマストを繰り出す操作

・ピックアップ

フォークで荷物を取り上げる一連の操作

・荷置き

ピックアップした荷物を置くまでの操作

・積付け

所定の場所に荷物が均一に揃うよう積み上げる操作

・取降ろし

積み上げた荷物を取り下ろす操作

・差込み

パレットにフォークを差し込む操作

・引抜き

パレットに差し込んだフォークを抜く操作

・インチング

フォークリフトを小刻みに振動させて、所定の位置に合わせる操作

・走行

フォークリフトを走らせる操作

・ローテート

フォークやアタッチメントを水平に回転させる操作

・サイドシフト

フォークやアタッチメントを左右に移動させる操作

・ピボット回転

フォークリフトを軸回転させる操作

リーチリフトは多くの現場で活躍しており、非常に頼もしい存在です。しかし操作方法を誤れば大きな事故を起こすこともあります。

操作を上達させるには乗り慣れることと、慣れてからも油断せずに丁寧な運転を心がけることが大切です。

準中型免許で乗れるトラックとは?取得方法や限定解除の方法もご紹介!

トラック運転席から微笑む女性ドライバー

新たに準中型免許が加わったことで、自動車免許の区分は4種類に増えました。

今回は準中型免許で乗れるトラックをはじめ、準中型免許の取得方法や限定解除の方法などをご案内いたします。

■準中型免許で乗れるトラックとは

・準中型免許とは

準中型免許は、普通免許と中型免許の間に設けられた新たな区分で、2017年3月12日より施行が開始されました。

取得条件を満たしていれば、新規でも取得できます。

・準中型免許で乗れるトラック

準中型免許で乗れるトラックは、車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の「2tトラック」や「3tトラック」と呼ばれる小型トラックです。

<トヨタ/ダイナ>

乗用車でも有名なトヨタが製造する小型トラックで、小型の他にも中型や大型クラスも存在します。

全長:4,685mm

全幅:1,615mm

全高:1,980mm

荷台寸法:長さ3,115mm、幅1,695mm、高さ380mm

<三菱ふそう/キャンター>

誕生以降、幾度のモデルチェンジを経て、燃費や走行性能を向上させた三菱ふそうの人気車種です。

全長:4,690mm

全幅:1,615mm

全高:1,975mm

荷台寸法:長さ3,120mm、幅1,695mm、高さ380mm

<いすゞ/エルフ>

いすゞを代表するトラックで、世界的にも高い知名度を誇ります。

全長:4,685mm

全幅:1,620mm

全高:1,960mm

荷台寸法:長さ3,120mm、幅1,695mm、高さ380mm

■準中型免許のポイント

トラックを運転する際は、保有している免許と運転できる自動車の確認が必要です。

・準中型免許では4tトラックが運転できない

準中型免許で乗れるトラックの最大積載量は4.5t未満と定められているものの、「4tトラック」と呼ばれる中型トラックは運転できません。

なぜなら、中型トラックの規格は車両総重量8t未満、最大積載量5t未満で、準中型免許で乗れる条件を超えてしまうからです。

・新設前に普通免許を取得していた場合

準中型免許の新設に伴い、普通免許で運転できる自動車は車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満に変更されました。

ただし、2017年3月11日より前に普通免許を取得した方は、車両総重量5t未満、最大積載量3t未満の自動車を運転できます。

なお、免許の条件欄には「準中型車は準中型(5t)に限る」と記されます。

■準中型免許の取得方法

道路を走る白トラック

準中型免許の取得方法と限定解除の方法についてご案内いたします。

・新規取得の場合

準中型免許の取得条件は、年齢が「18歳以上」のみです。

指定自動車教習所で所定の教習を受講したうえで修了試験に合格したのち、運転免許試験場で学科試験と適性試験に合格すれば取得できます。

また、2017年3月12日以降に普通免許を取得した方が準中型免許を取得する場合は、教習所で学科1時間と実技13時間を修了し、運転免許試験場で適性試験に合格する必要があります。

・限定解除の場合

免許の条件欄に「5t未満の準中型車が運転できる」と記載されている場合は、限定解除をすることで、車両総重量7.5t未満のトラックを運転できます。

限定解除の方法は、教習所にて実技4時間を修了したのち、試験に合格して運転免許試験場で手続きを行う方法と、運転免許試験場で限定解除審査を行う方法の2通りです。

■準中型免許はなぜ誕生した?

トラックおもちゃを指さす水色シャツドライバー

物流業界では、2tトラックや4tトラックがメインに使用されているため、中型免許を保有していない若者は就職が厳しい状況でした。

特に中型免許を取得するには、年齢が20歳以上であることに加え、普通免許を取得してから2年以上の運転歴が必要だったためです。

準中型免許を新設することにより、若者の就職を促進すると同時にドライバー不足の解消も目指しています。

準中型免許で乗れる小型トラックは、小回りが利いて狭い道や住宅街でも運転しやすいため、多方面で活躍しています。

準中型免許は18歳以上であれば誰でも取得できるので、活躍の場を広げるために取得を検討されてみてはいかがでしょうか。

ダブルキャブとは?活躍シーンや代表車種をご紹介します!

白ダブルキャブ

ダブルキャブとは、今話題のピックアップトラックと似た形の商用トラックを指します。

国内で見かけることは少ないものの、国土面積の大きな海外では一般的なトラックです。

今回は、ダブルキャブに焦点を当ててご紹介いたします。

■ダブルキャブとは

一般的なトラックは、「シングルキャブ」と呼ばれるのに対して、「ダブルキャブ」は少し見慣れない形をしています。

・ダブルキャブって何?

座席シートが2列あるトラックを「ダブルキャブ」といいます。

一般的なトラックの乗車定員は多くて3人までである一方、ダブルキャブは6~7人まで乗車できるトラックです。

・ダブルキャブの特徴

ダブルキャブは、複数の人と荷物を同時に移動できるのが特徴です。

荷台は少し狭くなりますが、後部座席を倒せば荷室としても活用できます。

・ダブルキャブが活躍するシーンとは

建築現場や引っ越しなど、人手の必要な現場で重宝するでしょう。

荷物は一般的なトラック、人の移動はダブルキャブなど、状況に応じて使い分けられています。

・ダブルキャブの積載量とは

商用として活躍しているのは小型がほとんどで、最大積載量は2tほどです。

中型・大型のダブルキャブも存在するものの、消防自動車などに限定されます。

■ダブルキャブの種類

青ダブルキャブの横画像

主なメーカーの車種と寸法の目安をご紹介いたします。

・いすゞ

いすゞのダブルキャブはエルフが人気で、利用者から高い評価を受けています。

【エルフ】

全長:4,690mm

全幅:1,690mm

全高:1,960mm

荷台の寸法:長さ2,030mm、幅1,620mm、高さ380mm

最大積載量:2,000kg

・日野

宅配用トラックとして高いシェアを占めており、シングルキャブ、ダブルキャブともに製造されています。

【デュトロ】

全長:4,690mm

全幅:1,690mm

全高:1,960mm

荷台の寸法:長さ1,950mm、幅1,600mm、高さ370mm

最大積載量:2,000kg

・三菱ふそう

キャンターは、環境性能やコストパフォーマンス、安全性に配慮された小型トラックです。

【キャンター】

全長:4,700mm

全幅:1,690mm

全高:1,970mm

荷台の寸法:長さ2,070mm、幅1,580mm、高さ380mm

最大積載量:2,000kg

・トヨタ

ピックアップトラックのハイラックスが有名ですが、商用車のダブルキャブはダイナカーゴが人気です。

【ダイナカーゴ】

全長:4,690mm

全幅:1,690mm

全高:1,980mm

荷大寸法:長さ2,030mm、幅1,600mm、高さ350mm

最大積載量:2,000kg

・日産

車内には多くの収納スペースを装備するなど、利便性と快適な車内空間を両立させています。

【アトラス】

全長:4,690mm

全幅:1,690mm

全高:1,980mm

荷台寸法:長さ2,090mm、幅1,600mm、高さ380mm

最大積載量:2,000kg

■ダブルキャブのボディの形状

はしごを積む青トラック

ダブルキャブのボディは、汎用性の高い形状が目立ちます。

・平ボディ

平ボディのダブルキャブは、各メーカーが製造しています。

荷物の形状を問わないので、多くの人員と荷物を1度に運べます。

・クレーン付

平ボディに車載クレーンを搭載したタイプも人気です。

クレーンは架装メーカーの工場で、後からダブルキャブに取り付けられます。

・ダンプ

ダブルキャブのダンプも存在します。

平ボディから派生した車種で、荷物を一気に降ろせる効率性が支持されています。

・クレーン付きダンプ

車載クレーンをダンプに搭載した汎用性の高い形状です。

ダブルキャブのダンプに、後からクレーンを搭載します。

・【ダブルキャブの運転に必要な免許は?】

ダブルキャブの多くは小型トラックに該当するため、準中型免許以上の免許を保有している必要があります。

ダブルキャブは、中古市場でも取り扱われています。

後部座席を倒せば十分な積載スペースも確保できるので、トラックの買い替えを検討している方は、ダブルキャブも選択肢の一つに含めてみてはいかがでしょうか。

フォークリフトの免許とは?取得までの期間や費用についてお伝えします!

フォークリフトを運転する男性

フォークリフトを運転する男性

仕事に活かせる資格がほしいなら、フォークリフトの免許を取得しませんか。フォークリフトが運転できると、活躍できる分野が一気に広がります。

今回はフォークリフトの免許について、取得までの期間や費用などをご紹介いたします。

■フォークリフトの運転に必要な免許

・フォークリフトの免許とは

フォークリフト専用の運転資格で、最大荷重別に2種類あり、どちらも18歳以上で取得が可能です。

もし無資格で運転した場合、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。なお、業務を命じた会社や責任者も同様の処罰を受けなければなりません。

<フォークリフト運転特別教育修了証>

運転業務の特別教育を修了すれば、最大荷重1t未満のフォークリフトを運転できます。講習は、フォークリフト製造会社や労働局登録教習機関などで行われています。

<フォークリフト運転技能講習修了証>

厚生労働省管轄の国家資格で、一般的に「フォークリフト免許」と呼ばれる免許です。

運転技能講習の履修後、修了試験に合格すれば、最大荷重1t以上のフォークリフトを運転できます。

ナンバープレートを取り付ければ公道も走れますが、道路交通法に基づく相応の自動車免許が必要です。

講習は、フォークリフト製造会社や労働局登録教習機関、指定自動車教習所などで行われています。

■免許の取得に必要な日数と費用

教習所の教科授業風景

フォークリフト免許の取得にかかる日数と費用をまとめました。

あくまでも目安のため、詳細は受講先へ問い合わせてください。

・フォークリフトの運転の業務に係る特別教育

講習時間:学科と実技を合わせて計12時間(取得までの平均日数2日)

講習費用:15,000~20,000円

なお、修了試験はありません。

・フォークリフト運転技能講習

すでに自動車免許や特別教育を取得していれば、講習時間や費用の一部が免除の対象です。

<保有免許なし/運転経歴なし>

講習時間:35時間(取得までの平均日数5日)

講習費用:40,000~50,000円

<普・準中・中・大・大特免許あり/運転経歴なし>

講習時間:31時間(取得までの平均日数4日)

講習費用:36,500~41,580円

<保有免許なし/運転経歴が1t未満を6か月以上>

講習時間:15時間(取得までの平均日数3日)

講習費用:21,500~22,500円

<普・準中・中・大・大特保有/運転経歴が1t未満を3か月以上>

講習時間:11時間(取得までの平均日数2日)

講習費用:12,500~23,760円

<大型特殊免許あり/運転経歴なし>

講習時間:11時間(取得までの平均日数2日)

講習費用:12,500~23,760円

費用は受講する場所や地域によって異なります。

また、要件を満たしていればハローワークの教育訓練給付金制度を利用できるので、希望する場合は受講申込書の給付制度利用欄にチェックを入れておきましょう。

■フォークリフトの免許を取得する流れ

オレンジ色のフォークリフト

フォークリフトの資格を取得するまでの流れを簡単にご案内いたします。

まずは必要書類と講習料金を用意し、希望する受講先に入校を申し込みましょう。混雑を避けるためにも、1週間ほど前に電話予約をしておくとスムーズです。

入校後は免許を取得するために必要な知識を学び、学科試験に臨みます。合格したら、次は実技講習を受けて運転に必要な技術を習得しましょう。

フォークリフトの免許は難易度が低いと聞いたことがあるかもしれません。しかし、難易度と実際の操作は別物です。

フォークリフトの運転には専門知識のほか、適切な判断や高度な技術が求められるので、事故を起こさないようにしっかりと学びましょう。

■フォークリフトの免許に関する疑問

フォークリフトの免許に関する2つの疑問にお答えいたします。

・フォークリフト免許は更新が必要?

自動車免許とは異なり、1度取得すれば更新する必要はありません。

フォークリフトの免許が一生ものの資格と言われる理由は、このためです。

・フォークリフトの免許をなくしたら?

フォークリフトの免許を紛失した場合は、修了証を発行した事務局に申請すれば再発行してもらえます。

ただし、申請には交付申込書や証明書用写真、本人確認用の書類、修了証明書の写し、発行手数料(1,500円)が必要です。

なお、申請は窓口または郵送でも行えます。

フォークリフトの運転免許は2種類に分かれており、自動車免許があれば公道の走行も可能です。

また、更新の必要もないので、キャリアを形成したい方は免許の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

【軽自動車と軽バンの違い】4ナンバーにすると税金は安くなる?

黄色4ナンバー

黄色4ナンバー

軽自動車は小回りが利くうえ維持費も安く済むため、幅広い世代から支持されています。一口に軽自動車と言いますが、5ナンバーの乗用と4ナンバーの貨物用に分けられるのをご存じでしたか。

今回は乗用と貨物用の違いや、4ナンバーの維持費についてご紹介いたします。

■軽自動車には種類がある

軽自動車はどれも同じに見えますが、用途によって定義が異なります。

・軽自動車と軽バンの違い

一般的な軽自動車を「小型乗合乗用車」といい、ナンバープレートは「5」または「7」から始まる2~3桁の分類番号が適用されます。

対して、軽バンは「小型貨物自動車」といい、ナンバープレートは「4」または「6」から始まる2~3桁の分類番号が適用されます。

両者の違いは使用目的にあり、「5」や「7」ナンバーは主に人の移動用などに使われるのに対し、「4」や「6」ナンバーは貨物の運送用として使われるのが特徴です。

・4ナンバーの条件とは

4ナンバーのベースは貨物自動車のため、荷物の積み下ろしがしやすい構造であることが求められます。なお、軽自動車に限らず、条件を満たせば小型の普通自動車も4ナンバーに分類されます。

4ナンバーの構造や条件は、以下の通りです。

全長:4,700mm以下(軽自動車は3,400mm以下)

全幅:1,700mm以下(軽自動車は1,480mm以下)

全高:2,000mm以下(軽自動車も同じ)

総排気量:660cc以上2,000cc以下(軽自動車は660cc以下)

  1. 荷台の面積が1m²以上あること(軽自動車は0.6m²以上)
  2. 運転席よりも荷台の床面積が大きいこと
  3. 乗車定員の重量よりも荷物の重量が大きいこと
  4. 開口部が縦横ともに800mm以上あること(軽自動車は縦600mm、横800mm以上)
  5. 運転席と荷台の間に保護用の仕切りがあること(最大積載量500kg以下の場合は座席の背もたれを仕切りに活用してもよい)
  6. 運転席と荷台の間に移動不可の仕切りがあること、運転席の後方が幌で覆われた荷台であること
  7. 荷台にある座席は折りたたみ式または着脱可能であること(使用しない場合は荷物の積載を邪魔しない)

1つでも満たさない場合は、他のナンバーに振り分けられます。白軽バンが並ぶ

・軽バンの特徴

軽自動車の特徴といえば機動力ですが、軽バンはそれだけではありません。

<駆動方式>

軽バンの多くはFR方式(フロントエンジンリアドライブ)やMR方式(ミッドシップリアドライブ)を採用しており、大容量の荷台を確保しつつ、荷重が増えてもスムーズな走行性能を維持できます。

<構造>

軽バンは車体や骨組みが頑丈につくられているため、長期間乗り続けられます。

<燃費>

もともと燃費に優れていますが、最近は1Lあたり23km前後の低燃費車も登場しています。

■4ナンバーの維持費はどれくらい?

黄緑電卓とおもちゃのバス

軽自動車は費用対効果が高いものの、4ナンバーにすることで年間の維持費をさらに抑えられる場合もあります。

・税金

<軽自動車税>

5ナンバーの軽自動車税は10,800円で、4ナンバーは半分以下の5,000円と大きな差があります。なお、正確な税額を知りたい場合は、車両を登録した市町村の窓口やホームページを確認しましょう。

<自動車重量税>

軽の自動車重量税は5ナンバー、4ナンバーともに1年間で3,300円と、同じ税額に設定されています。

・車検

5ナンバーの場合、車検の有効期間は初年度で3年、以降は2年ごとですが、4ナンバーは初年度から変わらず2年単位です。

なお、同じ4ナンバーでも軽自動車以外は、2回目以降の車検が1年単位になるので、手間や費用削減の面から考えても軽バンはバランスの取れた車両と言えるでしょう。

・自動車保険

<自賠責保険>

軽自動車の自賠責保険は5ナンバー、4ナンバーともに2年で19,730円と差がありません。なお、軽自動車以外の小型貨物自動車は2年で23,150円と高めに設定されています。

<任意保険>

任意保険料は自動車保険会社によって異なり、また走行距離や年齢などに基づいて算出されるため、正確な金額は見積もりを依頼しないとわかりません。

しかし、4ナンバーの軽自動車は普通自動車や軽自動車以外の小型貨物自動車に比べれば比較的安めです。

・高速道路料金

軽自動車は5ナンバー、4ナンバーともに同じ車両区分のため、高速道路料金は同じです。4ナンバーは、小型貨物自動車の分類番号です。

対象は軽バンなどの軽自動車と小型の普通自動車で、維持費の一部を安く抑えられます。

重機オペレーターになりたい!必要な資格やなる方法は何がある?

重機オペレーターは必要とされる現場が多く、非常に重宝されるため手に職を付けたいという方にとっておすすめの仕事です。しかし、重機オペレーターになるには資格が必要になります。

今回は重機オペレーターが必要な重機の種類や、資格についてご紹介いたします。

■重機オペレーターとは

まずは重機オペレーターがどのような仕事なのかをご紹介いたします。

・重機オペレーターとは

重機オペレーターとは、建設現場や工場などで使われる重機を操縦する人のことです。人力では移動や運搬が難しい大きなものや重たいものでも、重機を使えば簡単に動かすことができます。しかし、重機の操縦には資格が必要なため、誰でもすぐになれるわけではありません。事故を防ぐためにも、適切な運転ができることが重機オペレーターには求められます。

・重機オペレーターが必要な重機の種類

重機オペレーターが必要になる重機の種類を簡単にご紹介いたします。

<フォークリフト>

フォークと呼ばれる部分で荷物を持ち上げて、業務に応じてさまざまな荷物を運ぶ重機です。主に工場で使われており、重機の資格の中では取得難易度が低いといわれています。

<ロードローラー>

地面を平地にする際に使われる重機です。先端にあるローラーで地面を固めますが、種類によってローラーの大きさや数が異なる特徴があります。車以外に、手動で使うタイプもあります。

<油圧ショベル>

土砂の掘削作業で使われることが多い重機です。先端にあるバケットで作業を行います。建設現場や土木工事の現場で使われています。

<ブルドーザー>

全面にブレードが付いており、進行しながら土砂を掘削したり、移動する重機です。乾地と湿地では種類が異なるため、状況に適した種類のブルドーザーを使います。

<クレーン車>

物を吊るし、水平に運搬することができる重機です。クレーン車と似た車両にはユニック車がありますが、クレーン車は操縦と移動の際に同じ運転席を使うため、運転席は一つしかありません。

<高所作業車>

作業床と呼ばれるバケットを2メートル以上の高さに上げて、高所で人が作業できるようにする重機です。作業床を上げる高さによって必要となる資格が異なります。

■【豆知識】そもそも重機って何?

ヘルメットを被り考える男性

まずは「重機」と「建機」の違いについて、少し触れてみたいと思います。

・重機とは?

重機とは、「土木・建築現場などで使用される動力機械類の総称で、人が1~2名ほど乗り込んで動かす車両」と定義されています。

「車両」という言葉から、自走できるうえ、人が操作する車両系機械と言い換えられるでしょう。

・建機とは?

建設機械の略で、定義は「土木・建築現場で使用される機械類の総称」です。建設現場では、さまざまな機械が使用されています。

なかには自走しないものや手持ちの小さな機械もありますが、すべて含めて「建機」と呼びます。

とはいえ、2つの言葉は同じ意味として紹介されるケースも多く、また機械の特徴によっては定義が重複していることもあり、線引きが曖昧になりがちです。

そのため、重機は建機の一種であると覚えておきましょう。

■重機オペレーターになるには

活躍現場がたくさんある重機オペレーターになるにはどうすればいいのでしょうか。こちらで重機オペレーターになる方法をご紹介いたします。

・必要な資格の取得

前述でご紹介したように、重機オペレーターになるには資格が不可欠です。

まずは運転したい重機の種類に応じて、必要な資格の取得を目指しましょう。もし、資格や免許がない状態で重機を運転すると違法行為として罰則が課されることもあるため、必ず資格を取得するようにしてください。

中には車両系建設機械の資格のように、同じ資格で複数の重機が操縦できるようになるものもあります。既に取得している資格や免許によって、講習時間が短縮できることもあるため、事前に確認してみましょう。

★重機オペレーターに必要な資格の一覧

フォークリフトで段ボールを運ぶ女性

<フォークリフト>

フォークリフト技能講習修了証、フォークリフト運転業務に関わる特別教育

【フォークリフト運転技能講習修了証】

講習時間:学科11時間、実技24時間

講習費用:2~5万円前後

最大荷重1t以上のフォークリフトを運転できる免許です。保有している免許によっては、講習時間が一部免除されることもあります。

なお、公道を走行する際は自動車免許も必要です。

【フォークリフト運転業務に関わる特別教育】

講習時間:学科、実技ともに6時間

講習費用:2万円前後

最大荷重1t未満のフォークリフトを運転できます。

<ロードローラー>

締固め用機械運転免許、大型特殊自動車免許、小型特殊自動車免許

【締固め用機械運転者】

講習時間:学科6時間、実技4時間

講習費用:2万円前後

すべての履修が終えると取得できます。

また、公道を走行する際は車両の大きさに適した自動車免許も必要です。

【大型特殊自動車免許】

全長12m以下、高さ3.8m以下、幅2.5m以下のロードローラーを運転する際に必要です。

【小型特殊自動車免許】

全長4.7m以下、高さ2.0m以下、幅1.7m以下、最高速度15km以下のロードローラーを運転する際に必要です。

<油圧ショベル>

普通免許、中型免許、大型免許、車両系建設機械運転技能講習、小型車両系運転建設機械の運転の業務に係る特別教育

【車両系建設機械運転技能講習】

講習時間:学科13時間、実技25時間

講習費用:3~11万円前後

車両重量3t以上の油圧ショベルを操縦するための資格です。保有している資格によって一部の講習時間が免除されます。

なお、自走式油圧ショベルで公道を走行する際は、普通免許や大型特殊などの自動車免許も必要です。

【小型車両系運転建設機械の運転の業務に係る特別教育】

講習時間:学科7時間、実技6時間

講習費用:2万円前後

車両重量3t未満の油圧ショベルを操縦するための資格です。

黄色ブルドーザー

<ブルドーザー>

車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習、大型特殊自動車免許、小型特殊自動車免許

【車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習】

講習時間:学科13時間、実技25時間

講習費用:3~11万円前後

車両重量3t以上のブルドーザーを操作するための資格です。

自走式ブルドーザーで公道を走行する際は、自動車免許も必要です。

【大型特殊自動車免許】

排気量1,500cc以上の特殊自動車を運転する際に必要です。

【小型車両系運転建設機械の運転の業務に係る特別教育】

講習時間:学科7時間、実技6時間

講習費用:2万円前後

車両重量3t未満のブルドーザーを操縦するための資格です。

【小型特殊自動車免許】

全長4.7m以下、高さ2m以下、幅1.7m以下、最高速度15km以下のブルドーザーを運転する際に必要です。

<クレーン車>

クレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許

【クレーン・デリック運転士免許】

講習時間:学科15時間、実技9時間

講習費用:10万円前後

クレーン・デリック運転士免許を取得すると、すべてのクレーンを運転できます。

【移動式クレーン運転士免許】

講習時間:学科16時間、実技9時間

講習費用:12~15万円前後

吊り上げ荷重5t以上の移動式クレーンを運転できます。ただし、自走式クレーンで公道を走行する際は、車両の大きさに適した自動車免許も必要です。

なお、玉掛け業務を行う際は、玉掛け技能講習も受講する必要があります。

<高所作業車>

高所作業車技能講習、高所作業車特別教育

【高所作業車技能講習】

講習時間:学科11時間、実技6時間

講習費用:3~6万円前後

作業床の高さが10m以上の高所作業車を操作するための資格です。保有する免許の種類によって、免除される講習があります。

【高所作業車特別教育】

講習時間:学科6時間、実技3時間

講習費用:2万円前後

作業床の高さが10m未満の高所作業車を操作するための資格です。

 

※以上の講習時間や費用は目安です。

・学校に通う

重機オペレーターになる方法としてもっとも多く、おすすめなのが専門機関や教習所に通う方法です。国や自治体が運営する職業訓練所に通う場合は、資格取得にかかる費用を抑えることができますよ。

また、職業訓練所では資格取得後に就職のサポートを受けることもできるため、就職活動をしている場合は有利になることがあります。

・業務経験を積む

重機オペレーターになるには資格取得だけでなく、実際に業務経験を積むことも大切です。資格取得後も業務経験を積むことでスキルアップや転職に有利になります。

経験豊富な重機オペレーターは優秀な人材として重宝されますので、積極的に技術を磨いていきましょう。

重機オペレーターは多くの現場で活躍しており、人々の生活の支えになっています。就職や転職にも非常に有利になるため、作業現場で活躍したい方はぜひ目指してみてくださいね。

ダンプの種類を一挙にご紹介!ダンプ選びは積荷・用途・構造に着目

ダンプ

ダンプ

ダンプの種類や分類を知ることで、どのようなダンプがどんな場面で必要になるのかを見極められるようになります。なんとなく理解していた方は一度分類について学んでみてください。

今回はダンプの種類を3つの分類方法でご紹介いたします。

■ダンプの種類「積載量」

公道を走行できるダンプには大・中・小の3つのサイズがあり、積載量によって種類が分けられています。

・小型ダンプの積載量

小型ダンプは最大積載量が2~3tになっており、車両総重量が5t未満のものを指します。

代表的な車種には、いすゞエルフ2tダンプや、三菱キャンターダンプがあります。

・小型ダンプの代表車種

青の小型ダンプ

<いすゞ エルフ>

型式:PB-NKR81AD

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,975mm

荷台寸法:長さ3,050mm、幅1,600mm、高さ320mm

最大積載量:2t

<三菱ふそう キャンター>

型式:KK-FE71EBD

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,990mm

荷台寸法:高さ3,050mm、幅1,600mm、高さ320mm

最大積載量:2t

・中型ダンプの積載量

中型ダンプは最大積載量3~6.5tで、一般的に4tダンプと呼ばれています。車両総重量は11t未満です。中には積載量を増やした増トンダンプもあります。

代表的な車種には、三菱ファイターダンプ、日野レンジャーダンプがあります。

・中型ダンプの代表車種

<三菱ふそう ファイター>

型式:TKG-FK71F FK71FC3D

全長:5,355mm

全幅:2,190mm

全高:2,555mm

荷台寸法:長さ3,400mm、幅2,060mm、高さ340mm

最大積載量:3.5t

<日野 レンジャー>

型式:FC9JCAD

全長:5,400mm

全幅:2,190mm

全高:2,445mm

荷台寸法:長さ3,400mm、幅2,060mm、高さ320mm

最大積載量:3.5t

・大型ダンプの積載量

大型ダンプの最大積載量は6.5~11tです。最大積載量6.5t以上であれば該当しますが、一般的には10tダンプと呼ばれています。

代表的な車種には、いすゞのギガダンプ、三菱スーパーグレートダンプがあります。

・大型ダンプの代表車種

青の大型ダンプ

<いすゞ ギガダンプ>

型式:LKG-CXZ77AT

全長:7,670mm

全幅:2,490mm

全高:3,300mm

荷台寸法:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ330mm

最大積載量:9.5t

<三菱ふそう スーパーグレード>

型式:LKG-FV50V

全長:7,605mm

全幅:2,490mm

全高:3,200mm

荷台寸法:高さ5,100mm、幅2,200mm、高さ520mm

最大積載量:9.2t

■ダンプの種類「用途」

ダンプ

・土砂ダンプ

土木現場でよく目にする土砂ダンプは、名前の通り土砂を運ぶためのダンプカーです。土砂以外に砂利、合板、骨材などを運ぶこともあります。

土砂ダンプは勝手に利用することができず、使用には国土交通大臣に届けを出し、認可を経て「表示番号」の指定を受けなければなりません。

<表示番号とは>

最大積載量5t以上または車両総重量8t以上の大型ダンプが土砂を積んで公道を走行する際に表示する番号です。

通称「ダンプ規制法」に基づき、荷台の側面など目立つ箇所に表示する必要があります。自家用、事業用を問わず、対象となるすべてのダンプに表示義務があり、事業内容や登録された地域が一目でわかる仕組みです。

また、文字サイズや線の幅など、表記する内容も細かく定められています。もし表示しなかったり内容を偽ったりした場合は、3万円以下の罰則が科せられるため、注意しましょう。

なお、表示番号は土砂を運搬するダンプのみが対象で、土砂禁ダンプに表示の義務はありません。代わりに「土砂等積載禁止」などの表記をします。

・土砂禁ダンプ(深ダンプ)

土砂禁ダンプは別名「深ダンプ」、「チップダンプ」などとも呼ばれます。名前の通り、土砂を運ぶことができないダンプです。

土砂禁ダンプで運ぶものは一般的に軽量の産業廃棄物がメインになっており、荷台周りにあるあおりが高いのが特徴です。

土砂禁ダンプは土砂ダンプと違い、国土交通大臣の認可は必要ありません。ただし、土砂運搬禁止の表記が車両と車検証に必要になることが「土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法」(ダンプ規制法)によって定められています。車両に表記する際は、後方または側面にペイントかステッカーを利用します。

■ダンプの種類「荷台の構造」

ダンプ

ダンプの荷台の構造は目的によって使い分けられます。

・代表的な構造

<リアダンプ>

一般的に普及しているダンプカー。土砂などのほかに産業廃棄物など運べるものが多い。リアダンプには土砂禁ダンプも含まれる。

<サイドダンプ>

荷台を左右の横方向に傾けることができるダンプカー。リアダンプと違う点は、荷台が後ろに傾かないところ。荷台が横に傾くことで狭い場所を中心に活躍する。

<3転ダンプ>

3転ダンプはリアダンプ、サイドダンプの両方の性質を持ったダンプカー。荷台を後ろと左右の3方向に傾けることができる。汎用性が高く、どんな場所でも活躍する。

<強化ダンプ>

石や岩といった硬くて重たいものを運ぶのに最適なダンプカー。硬いものが運べるよう荷台の床板部分が強化されているので、床板に傷がつきにくい。標準のダンプカーが厚さ約3mmの床板を使用しているのに対し、強化ダンプは6mmの床板になっている。

<ローダーダンプ>

ローダーダンプは荷台に土砂などを積んで運ぶだけでなく、小型重機や建機を運ぶこともできるダンプカー。荷台が傾くだけでなく、スライドして地面に接させることも可能。

<そのほかの便利なダンプ>

ユニックダンプ

運転席と荷台の間にクレーンがついており、重たいものを吊り上げて積むときに便利なダンプカー。

Lゲートダンプ

Lゲートの下部が固定されており、上部が開くので開口部分の高さ制限がないダンプカー。

■ダンプの種類「あおり」

緑と青のダンプ

ダンプの荷台を取り囲む壁には名前があり、重要な役割を担っています。

・あおりとは

荷台に取り付けられた壁を「あおり」といい、多くの荷物を落下させずに運搬する役割をもちます。また、あおりには種類があり、ダンプの見た目をよく見せる効果もあります。

積載量を増やしたい場合や古くなって傷んだ場合は、交換することも可能です。

<板チョコあおり>

板チョコのように表面が凸凹していることから名付けられました。

比較的軽量で、車両総重量を抑えたい場合に重宝されます。

<額縁あおり>

横から見た際に縁がぐるりと囲まれている様子が、額縁のように見えることから名付けられました。

シンプルなデザインで、多くのダンプドライバーから人気があります。

<船底あおり>

内側の下部分が傾斜しており、船底のように見えることから名付けられました。

傾斜があることで荷物が荷台の中央に寄りやすく、降ろす際の詰まりも解消できます。

<面一あおり>

「ツライチ」と呼ばれ、無駄のない最もシンプルな見た目のあおりです。

・「コボレーン」で積載物がこぼれない!?

コボレーンとは、中播自動車工業株式会社が製造する自動開閉式の飛散防止装置です。あおりの上部に装着して、走行中のダンプから土砂が落下しないよう防ぐ役割があります。

「こぼれない」という言葉にちなんで名付けられましたが、「ダンプ用シート」や「自動開閉シート」、「あおりシート」とも呼ばれています。

ダンプ規制法では、運搬時の安全策として飛散防止シートの取り付けを義務付けているものの、表示番号が隠れてしまうことも多かったため、コボレーンが活躍するようになりました。

とはいえ、ダンプを運転する際は積載量を守り、安全運転に努めてください。

ダンプカーは用途に合わせて使い分けることで、メリットを最大限活かすことができます。

今回ご紹介したダンプ以外にも種類がたくさんありますので是非一度調べてみてくださいね。