荷物を運んだり、長距離を移動するトラックは故障に備えておくことが重要です。
今回はトラックで故障しやすい場所や原因などについてご紹介いたします。万が一の際に慌てないためにも、是非ご一読ください!
■トラックの故障が多い場所と原因

Car engine filter on dark background.
普通自動車に比べて耐久性の高いトラックですが、正しい扱いができていないと故障してしまうリスクは高くなります。故障を防ぐには故障しやすい場所と原因を把握することが大切です。
まずはトラックの中で故障することが多いとされる場所を3つご紹介いたします。
・エンジンの故障
荷重や長距離移動によってトラックのエンジンには大きな負担がかかりやすくなっています。エンジンの整備不良による故障もありますが、エンジンそのもの以外に周辺の機器が故障することも原因としてよく挙げられます。
特に多いのはオルタネーターやバッテリー、燃料ポンプなどの故障です。エンジンそのものに問題がなくても、エンジンの周辺が故障することでエンジンへの負担が増して故障の原因となります。
・オーバーヒートによる故障
バルブやパッキンが経年劣化で傷んでしまうと、そこから冷却水がにじみ出てしまいます。冷却水が十分でないと、エンジンがオーバーヒートを起こす原因になります。オーバーヒートを起こすとトラックは走行不能になってしまうこともあります。
冷却水は日頃からこまめに量を確認して、下限値を下回っていないか注意しましょう。
・クラッチの故障
トラックをスムーズに動かす役割をもつクラッチも故障の多い場所です。使い続けることでどんどん摩耗し、使い方によっては摩耗の速度を速めてしまいます。
半クラッチの使い過ぎは摩耗の原因になりますが、全く使わないと破損することがあるので上手に使用することが大切です。
走行中に異音がしたり、操作に違和感があった場合は、クラッチが故障する前兆であることが多くなっています。少しでもおかしいと感じたらすぐに確認しましょう。
■トラックのエンジンがかからない場合の原因
トラックのエンジンがかからない場合は、これらが故障の原因になっているかもしれません。
・故障の原因で考えられること
①バッテリーが上がっている
キーを回してもセルが回転しない場合は、バッテリーによるものと考えられます。
ヘッドライトをつけて普段より暗いようであれば、バッテリー上がりの確立が高いでしょう。バッテリー液の量やバッテリーターミナルなどを確認したうえで充電してもエンジンがかからないときは、バッテリーの交換が必要です。
②オルタネーターが故障している
バッテリーに電気を送る小さな発電機をオルタネーターと呼びます。オルタネーターが故障すると走行中に発電されず、エンジンが動かなくなります。
オルタネーターはファンベルトが切れたために故障することもあるので、ファンベルトが劣化していないかも確認しましょう。
オルタネーターそのものが故障した場合、交換が必要になりますが、高額になりやすいので事前に見積もりを出してもらうことをおすすめします。
③ガス欠
燃料が足りないだけなら給油をすれば解消されます。
ですが、ディーゼルエンジンの場合、燃料ラインに空気が入り込み、燃料が足りていてもエンジンがかからなくなることがあります。
もし燃料が十分に入っているにも関わらずエンジンがかからない場合はエア抜きを行ってみましょう。
④気温
気温が低いとエンジンオイルが硬くなり、トラックの動作に影響することがあります。気温の低い日にエンジンがかからない場合は、5分間隔でエンジンをかけ、温めてみることで様子をみてください。
・原因が分からないときはどうする?
トラブルの原因についてご紹介してきましたが、場合によっては原因が分からないこともあります。
素人の判断ではトラックの状態をかえって悪化させることもあるので、もし原因が分からない場合は、早めに専門家に相談するようにしてください。
故障は機械にとって避けられないものですが、原因を知っているのと知らないのとでは対応に差がでます。適切な対応をして、トラックを長く使ってくださいね。