
新たに準中型免許が加わったことで、自動車免許の区分は4種類に増えました。
今回は準中型免許で乗れるトラックをはじめ、準中型免許の取得方法や限定解除の方法などをご案内いたします。
■準中型免許で乗れるトラックとは
・準中型免許とは
準中型免許は、普通免許と中型免許の間に設けられた新たな区分で、2017年3月12日より施行が開始されました。
取得条件を満たしていれば、新規でも取得できます。
・準中型免許で乗れるトラック
準中型免許で乗れるトラックは、車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の「2tトラック」や「3tトラック」と呼ばれる小型トラックです。
<トヨタ/ダイナ>
乗用車でも有名なトヨタが製造する小型トラックで、小型の他にも中型や大型クラスも存在します。
全長:4,685mm
全幅:1,615mm
全高:1,980mm
荷台寸法:長さ3,115mm、幅1,695mm、高さ380mm
<三菱ふそう/キャンター>
誕生以降、幾度のモデルチェンジを経て、燃費や走行性能を向上させた三菱ふそうの人気車種です。
全長:4,690mm
全幅:1,615mm
全高:1,975mm
荷台寸法:長さ3,120mm、幅1,695mm、高さ380mm
<いすゞ/エルフ>
いすゞを代表するトラックで、世界的にも高い知名度を誇ります。
全長:4,685mm
全幅:1,620mm
全高:1,960mm
荷台寸法:長さ3,120mm、幅1,695mm、高さ380mm
■準中型免許のポイント
トラックを運転する際は、保有している免許と運転できる自動車の確認が必要です。
・準中型免許では4tトラックが運転できない
準中型免許で乗れるトラックの最大積載量は4.5t未満と定められているものの、「4tトラック」と呼ばれる中型トラックは運転できません。
なぜなら、中型トラックの規格は車両総重量8t未満、最大積載量5t未満で、準中型免許で乗れる条件を超えてしまうからです。
・新設前に普通免許を取得していた場合
準中型免許の新設に伴い、普通免許で運転できる自動車は車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満に変更されました。
ただし、2017年3月11日より前に普通免許を取得した方は、車両総重量5t未満、最大積載量3t未満の自動車を運転できます。
なお、免許の条件欄には「準中型車は準中型(5t)に限る」と記されます。
■準中型免許の取得方法

準中型免許の取得方法と限定解除の方法についてご案内いたします。
・新規取得の場合
準中型免許の取得条件は、年齢が「18歳以上」のみです。
指定自動車教習所で所定の教習を受講したうえで修了試験に合格したのち、運転免許試験場で学科試験と適性試験に合格すれば取得できます。
また、2017年3月12日以降に普通免許を取得した方が準中型免許を取得する場合は、教習所で学科1時間と実技13時間を修了し、運転免許試験場で適性試験に合格する必要があります。
・限定解除の場合
免許の条件欄に「5t未満の準中型車が運転できる」と記載されている場合は、限定解除をすることで、車両総重量7.5t未満のトラックを運転できます。
限定解除の方法は、教習所にて実技4時間を修了したのち、試験に合格して運転免許試験場で手続きを行う方法と、運転免許試験場で限定解除審査を行う方法の2通りです。
■準中型免許はなぜ誕生した?

物流業界では、2tトラックや4tトラックがメインに使用されているため、中型免許を保有していない若者は就職が厳しい状況でした。
特に中型免許を取得するには、年齢が20歳以上であることに加え、普通免許を取得してから2年以上の運転歴が必要だったためです。
準中型免許を新設することにより、若者の就職を促進すると同時にドライバー不足の解消も目指しています。
準中型免許で乗れる小型トラックは、小回りが利いて狭い道や住宅街でも運転しやすいため、多方面で活躍しています。
準中型免許は18歳以上であれば誰でも取得できるので、活躍の場を広げるために取得を検討されてみてはいかがでしょうか。