【クレーン車の耐用年数】クレーン車を大切に乗り続けるポイント

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白クレーン車の横画像クレーン車は汎用性が高く、中古市場においても人気のある車両です。もともと壊れにくい構造をしているものの、中古で購入する場合は「何年乗り続けられるのか」と気になりますよね。

今回は、中古のクレーン車を購入する前に知っておきたい「耐用年数」ついてご紹介いたします。

■クレーン車の耐用年数

耐用年数には「法定耐用年数」と「耐用年数」の2種類があります。

・法定耐用年数

法定耐用年数とは、正しく減価償却をするために財務省が定めた固定資産の使用可能期間を指します。クレーン車などの高額な固定資産は、購入した初年度に費用を一括して経費計上できません。そのため、法定耐用年数の期間内に毎年分割し、計上します。これを減価償却といいます。

クレーン車の場合、法定耐用年数は新車登録をしてから4年です。この4年間のうちに購入費用を分割して会計処理を行いましょう。

また、新車登録からすでに4年以上が経過したクレーン車の場合、2年の法定耐用年数が適用されます。中古のクレーン車を購入する場合、新車登録から何年経過しているのかを確認し、法定耐用年数を算出しましょう。

なお、クレーン車はトラックにクレーンを架装していますが、クレーン作業よりも荷物の運搬を主に行う車両です。この場合、トラックとクレーンの資産価値は分けて計上せず、1つの固定資産として扱います。

・耐用年数

耐用年数とは、製品の使用限度を表す目安、いわゆる「寿命」です。耐用年数は実際の使用状況により変動しますが、一般的には走行距離70~80万kmが目安と言われています。

とはいえ、クレーン車を含む大型車両は頑丈につくられているため、メンテナンスが行き届いていれば耐用年数を超えていても乗り続けることは可能です。

■クレーン車の耐用年数を伸ばすには
はしごを担ぐ男性

・定期的なメンテナンスと早めの修理

クレーン車の車体部分はもちろん、クレーンのメンテナンスもしっかり行うことで耐用年数は伸ばせます。異音や異臭などの症状がある際は早期に整備工場へ持ち込み、修理するよう心がけましょう。

・適切な操作で負担をかけないようにする

クレーン車は平ボディのトラックなどとは異なり、クレーンを架装している分車体に負担がかかります。そのため、発進前はアイドリングをし、エンジン内部を慣らしてから運転することが大切です。

同様にクレーンの操作にも丁寧さが求められます。

クレーン車に搭載された油圧システムはエンジンの動力を変換し、作動する仕組みです。この動力を変換する装置のことをPTOといい、クレーンの使用後は切る必要があります。切らずに放っておくと、エンジンから発生した強力な圧力が油圧システムにかかり、故障の原因になるため、注意しましょう。

■法定耐用年数が経過すると乗れなくなる?

白トラック全面アップ画像

会計処理上の資産価値は、法定耐用年数を超えた時点で消滅してしまいますが、クレーン車自体の資産価値は消滅しません。また、法定耐用年数が過ぎたからといってクレーン車の走行機能や安全性に問題が生じることもないため、法定耐用年数を超えても乗り続けられます。

クレーン車の法定耐用年数や耐用年数が過ぎた後も長く乗り続けられるよう、日々の丁寧な運転・操作と日常的な点検・修理を習慣にしてくださいね。

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