【大型ダンプの積載量】中古市場で人気のあるダンプの積載量と過積載の罰則

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土をのせているダンプ荷台

既定の積載量を超えて荷物を運搬する行為は、法律によって禁止されています。しかし、これまで積荷の過積載が原因の痛ましい事故が何件も発生しているのが現状です。過積載の多い車両に大型ダンプも挙げられ、高速道路では法定の何倍もの土砂を運ぶダンプの姿も見受けられると言われています。

今回は、大型ダンプの積載量と過積載の罰則についてご紹介いたします。

■大型ダンプの積載量

・大型ダンプの最大積載量

道路交通法では、大型自動車の規格を車両総重量11t以上または最大積載量6.5t以上、乗車定員30人以上と定めています。

ダンプの場合、最大積載量8~11tクラスの「10tダンプ」と呼ばれるものが該当します。

・大型ダンプの寸法一例

大型ダンプの寸法は、厳密には統一されていません。そのため、メーカーやモデルによって若干の差があり、積載量も少しずつ異なります。

大型に分類されるダンプの一例は、以下の通りです。

<いすゞ/ギガ>

型式:LKG-CXZ77AT

全長:7,670mm

全幅:2,490mm

全高:3,300mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ490mm

最大積載量:9.5t

<三菱ふそう/スーパーグレート>

型式:LKG-FV50V

全長:7,605mm

全幅:2,490mm

全高:3,200mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ520mm

最大積載量:9.2t

<日野/プロフィア>

型式:BDG-FS1EKXA

全長:7,620mm

全幅:2,490mm

全高:3,420mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ520mm

最大積載量:9.5t

<UDトラックス/クオン>

型式:2PG-CW5AL

全長:7,630mm

全幅:2,490mm

全高:3,300mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ500mm

■最大積載量の計算方法

オレンジ土台に進む白ダンプ

最大積載量とは、荷台に最大限積める荷物の重さを指します。車両総重量から、車両重量と定員数を差し引いて導き出せます。

たとえば、車両総重量20tで乗車定員2人の10tダンプでは、最大積載量の目安は9.8tです。

20,000kg(車両総重量)-10,000kg(車両重量)-110kg(乗車定員2名)=最大積載量9,890kg

※乗車定員は1人55kg

また、大型車の総重量は20~25tと定められており、車両自体が重くなると積める荷物の量は少なくなるため、注意しましょう。

■過積載は許されない

手で×をする男性

「過積載」と呼ばれる最大積載量を超えて荷物を運搬する行為は、罰則の対象です。

超過した割合に応じて、罰則が定められています。

・過積載の割合によって異なる罰則

5割未満の過積載:違反点数2点、反則金3万円

5割以上10割未満の過積載:違反点数3点、反則金4万円

10割以上の過積載:違反点数6点、懲役6か月以下または10万円以下の罰金

また、最大積載量の倍を超える荷物を運搬したドライバーは即時告発の対象となり、100万円以下の罰金が科されます。

なお、2017年4月より過積載の車両と事業者に対しての罰則が強化されました。具体的には高速道路料金の割引停止措置と呼ばれ、違反を繰り返すと対象期間が長引きます。

・責任はドライバーだけじゃない

過積載の罰則はドライバーだけでなく、場合によっては事業者や荷主も対象です。

事業者には過積載の割合や回数に応じて、車両の使用制限がかかるほか、悪質と判断された場合には、事業の停止や運行管理者資格の返納も命じられます。

また、荷主が過積載を把握しながら運搬を要求することも法律で禁止されています。これを無視し、反復の恐れがあると判断された場合には、管轄の警察署長から再発防止命令を言い渡されます。違反すると6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科され、法律に基づく荷主勧告制度によって荷主名も公表されるため、覚えておきましょう。

・過積載が許されない理由

過積載に対して厳しい罰則が定められている理由は、主に3つ挙げられます。事故が起こりやすくなるほか、道路や車両の劣化を早めたり運送コストが増幅したりするためです。過積載をしている状態では、車両の操作が難しくなり、また制動距離も長くなります。さらに道路や車両自体への負担も大きく、劣化を早く招いてしまう原因にもなりかねません。

また、燃費が悪くなることでコストの増幅も予想されるので、大型ダンプを扱う際は必ず積載量を守ることが重要です。

過積載による大型ダンプの事故は、ドライバーだけの責任ではありません。安全を確保しつつ、無駄を省いて効率よく荷物を運搬できるよう、積載量を守って走行しましょう。

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