どんな免許が必要?重機オペレーターに必要な免許とは

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重機には色々な種類があります。重機を動かす人を「重機オペレーター」といい、稼働させるためには専用の免許や資格が必要です。今回は重機オペレーターの仕事内容や、活躍の場所、重機オペレーターに必要な免許の種類についてご案内いたします。

 

 

■重機を扱う「重機オペレーター」とは

最初に重機オペレーターというお仕事についてご説明させていただきます。重機オペレーターに興味のある方はこちらでどのように活躍ができるのか、想像してみてくださいね。

 

・重機オペレーターの仕事内容

重機は土木や建築工事など様々な現場で使用されており、重機オペレーターはその動力機を扱うスペシャリストです。一口に重機といっても、フォークリフトのような小さめなサイズのものをはじめ、クレーン車やブルドーザーのような大型のものなども存在します。大きさや種類が多種多様なため、安全に扱うためには専門的な知識や技術、免許が必要になります。

 

・どんな活躍をする?

重機オペレーターは担当する重機の種類によって仕事内容が変わります。たとえば工事現場で活躍するショベルカーや、工場で活躍するフォークリフトなど、活躍は多岐に渡り、操作する重機ごとに必要になる免許が異なります。そのため、自分が活躍したい現場や扱いたい重機によって免許を取得する必要があります。

 

・重機オペレーターの雇用形態

雇用形態も様々な種類があります。企業や工場の専属として働く場合は、ひとつの拠点で同じ業務を担当することになります。

一方工事や建築の現場に派遣される場合は、現場によって工期や給与が変動します。短い工期を担当する場合は数日や1週間程度で終わることもありますが、大規模な現場に派遣されると数年単位で担当することもあります。雇用形態が派遣の場合は現場での対応や業務内容に対して柔軟に対応することを求められます。

 

 

■重機オペレーターになるには

 

次に重機オペレーターに必要な免許についてご紹介します。自分が必要な免許がどれになるのか、ここで確認してみてくださいね。

 

・免許の種類

建設機械の操作や運転には「建設機械施工技士」、「建設機械整備技能士」の免許が必要です。重機には最大荷重や吊上げ荷重などによって必要な講習が細かく設定されています。

重機操作の資格が欲しいのであれば「運転技能講習」を受けるようにしましょう。この講習の修了者は操作できる重機の幅が広がるので、受講すれば幅広い現場で活躍することができます。

 

・資格の種類

重機の資格は非常に種類が豊富です。ここでは代表的な資格についてご紹介します。

 

  • フォークリフトの免許…重機免許の中でも比較的簡単に取得することができるのがフォークリフトの免許です。正確には「フォークリフト運転技能者」という国家資格になります。最大荷重1トン以上のフォークリフトの操作が可能で、工場や港、工事現場といった様々な場所で荷物の移動をさせる仕事ができるようになります。

 

  • 車両系建設機械の免許…トラックやブルドーザーといった工事現場で使われる大型車両を操作するには「車両系建設機械」という免許の取得が必要になります。

 

  • 移動式クレーンの免許…クレーン車は車両の大きさ・種類によって受けなければならない講習が細かく分けられています。代表的な講習は「小型移動式クレーン運転技能講習」や「床上操作式クレーン運転技能講習」、「玉掛け技能講習」などがあります。

 

  • 高所作業車の免許…ビルやマンションで高所の作業をするには「垂直昇降型高所作業車」の講習を受ける必要があります。クレーン免許を取得している場合は講習時間が短くなります。

 

■人気が高い重機の免許

停車しているショベルカー

続いて人気が高い重機の免許について簡単にご紹介いたします。

 

・フォークリフト運転者

フォークリフトの免許は最大荷重が1トン以上か未満かで必要になる免許が異なります。1トン以上の場合はフォークリフト技能講習修了者、1トン未満の場合は特別教育の受講が必要です。特別教育を受講している場合は、技能講習の一部授業が免除されます。

免許を取得するとフォークリフトだけでなく、ストラドルキャリアやクランプリフトなどの操縦も可能になります。

 

・移動式クレーン運転士

吊り上げ荷重が5トン未満の場合は小型移動式クレーン運転技能講習が必要になり、20時間(3日間)の受講が必要です。クレーン運転士免許証などの免許がある場合は16時間の受講に短縮することができます。

免許を取得するとトラッククレーン系のほか、鉄道クレーンや浮きクレーンの操縦も可能になります。

 

・玉掛作業者

吊り上げ荷重が1トン以上の場合は技能講習の受講、1トン未満の場合は特別教育が必要です。玉掛作業者の免許を取得するとクレーンすべての操縦とデリック、揚貨装置の操縦が可能になります。

 

・車両系建設機械運転者

一つの免許で多くの重機を運転できるようにしたい場合におすすめなのが、車両系建設機械運転者の免許です。免許を取得することでブルドーザー、ショベルカー、ホイールローダー、トレンチャーなど非常に多くの重機や建機の操縦が可能になります。

取得には最大38時間の受講が必要ですが、車両系建設機械(解体用)運転技能講習修了者の場合は6時間にまで減らすことができます。所有している資格や免許によって講習時間が異なるので、事前に確認しておきましょう。

 

・不整地運搬車運転者

不整地運搬車運転者の免許を取得すれば、技能講習では最大積載量1トン未満、特別教育では1トン以上のすべての不整地運搬車が運転できるようになります。

免許取得には技能講習の場合、最大で35時間の講習が必要です。15時間と11時間の受講もあり、こちらは資格や業務経験によって受講が可能になります。合格率95%と非常に高い点もおすすめです。

 

・高所作業車運転者

技能講習を受講することで作業床高が10m以上の運転が可能になります。最長で17時間の受講が必要ですが、所有している免許によって14時間に短縮することができます。

 

・移動には別の免許が必要になることがある

重機のタイヤ

注意しておきたいのが、重機の操作をする資格と、移動させる資格は異なるということです。より活躍の場所を増やしたい場合は移動させるための免許も取得しておきましょう。重機の移動には大型特殊自動車免許などがあります。

 

■無免許で重機を運転するとどうなる?

フォークリフトのおもちゃ

重機の安全な運転には免許が必須です。もし無免許で重機を運転した場合、どのような罰則があるのでしょうか。こちらでご紹介いたします。

 

・無免許で重機を運転すると

重機はただ車を運転するのとは異なり、特殊な作業を行うための操作が必要になります。そのため、無免許で運転を行うことは重機の操作に必要な知識を有していない状態であり、非常に危険です。

万が一、重機を無免許で運転した場合は運転を行った本人だけでなく、事業者も違法となり罰則が与えられます。運転者と事業者のそれぞれの罰則は下記のとおりです。

 

<運転者>

50万円以下の罰金

 

<事業者>

6か月以下の懲役、または50万円以下の罰金

 

場合によっては法人も罰則対象となるため、無免許での運転は決して行わないようにしましょう。

 

・フォークリフトの例

フォークリフトを無免許で運転した場合の例をご紹介いたします。

労働安全衛生法では、積載荷重が1トン未満の場合は特別教育を受けた人、積載荷重が1トンを超える場合は技能講習修了者でなければならないと定めています。

違反した場合は法人の代表者と使用者が罰則の対象になるとしており、監督不行届と判断された場合は代表者である社長も罰則対象になります。

 

■免許取得のための費用と期間

最後に免許の取得に必要な費用と期間についてご紹介します。

 

・費用

必要な費用は日数によって変わります。日数は2パターンあり、2日間の場合は36000~45000円、6日間の場合だと85000~96000円かかります。

次の項目ではなぜ日数が異なっているのかについてご紹介します。

 

・期間

日数が2日間と6日間に分かれている理由は「大型特殊車両自動車免許を持っているか」という基準で必要な講習の数が変わるからです。大型特殊車両自動車免許を持っていない場合が6日間、持っている場合は2日間となります。時間と費用を短縮したいのであれば事前に大型特殊車両自動車免許を取得するようにしておきましょう。

 

 

重機オペレーターは工事現場や工場など、必要とされている場所が多くあります。企業によっては免許を持っていない未経験者でも、免許の取得を補助してくれるところがあり、未経験者だから…と諦めるのは非常に勿体ないことです。

重機オペレーターは学歴や年齢ではなく、技術で評価されるお仕事ですのでぜひ前向きにチャレンジしてみてはいかかでしょうか?

 

 

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