ダンプの耐用年数はどれくらい?減価償却について知っておこう

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ダンプカー

運送業の主戦力であるダンプカーはトラックと法定耐用年数が異なることをご存知ですか?ダンプカーの耐用年数を知っておかないと、経費として計算する際に困ることがあります。今回はダンプカーの耐用年数についてご紹介いたします。

 

■ダンプカーの耐用年数について

 

まずは法的なダンプカーの耐用年数についてご説明いたします。

 

・何故耐用年数が決まっているのか

業務車両として使われるダンプカーは固定資産であり、購入時を起点に経年と使用によって次第に価値が下がります。

ダンプカーを購入した年に経費として購入費用が計上できない代わりに、国税庁の定めた法定耐用年数の期間内であれば減価償却費用として会計処理が行えます。

法定耐用年数とは、減価償却が完了するまで経費として計上する際に必要な基準です。

一般的にいわれる耐用年数は「会計処理上の耐用年数」と「実際に使用可能な耐用年数」の2つの意味を持ちます。

 

・新品ダンプカーの耐用年数と中古ダンプカーの耐用年数

国税庁が定めたダンプカーの法定耐用年数は4年です。ただし、この「4年」は新車のダンプの場合です。中古のダンプを購入した場合は「法定耐用年数の20%に相当する年数」が耐用年数となります。算出した耐用年数が2年に満たない場合は自動的に2年まで引き上げられます。そのため、中古ダンプの法的耐用年数は2年となります。

トラック(貨物自動車)はダンプ式とダンプ式以外で耐用年数が異なりますので、間違えないようにしましょう。

 

 

■ダンプカーの減価償却の考え方

ダンプカー 減価償却

 

ダンプの減価償却を行うにはどうすれば良いのでしょうか。こちらで減価償却の考え方についてご紹介します。

 

・減価償却とは

減価償却とは、経年と使用によって価値が減少する固定資産を時間の経過に合わせて会計処理することを指します。

たとえば1,000万円のダンプは購入から1年経過したものと3年経過したものでは3年経過したものの方が価格は下がりますよね。この価値の低下は経年などによるためですが、減価償却を行わなければ3年後も新車同様の価値があると判断され、新車相当の税率が適応されます。減価償却処理を行うことで、減少した価値を適正に割り出すことができるため、無駄な税金を支払う必要がなくなります。

 

・減価償却の計算方法は2種類

減価償却の計算方法は2種類あります。

固定資産の種類によっては定額法しか選べないこともありますが、車両は事業主の方針によってどちらの計算方法をとるのか選ぶことができます。

 

<定額法>

ダンプの購入費用を耐用年数で割った定額を対象期間で計上する方法です。

ダンプの場合は法廷耐用年数が4年なので、購入費用を法定耐用年数の4で割った額を計上します。毎年評価価値が一定なので、計上しやすい方法です。

ただし4年目は計上額から1円を引いた額を計上します。(1円は対象となるダンプが経理上現存することを証明するためです。)

 

<定率法>

通常、備品は1年目にもっとも価値があり、以降は次第に価値が下がっていきます。

定率法はこの価値の変動に合わせて価値が高いうちに多めに税金を支払うという方法です。

最初に多めに税金を支払うことで、買い替え時の負担を軽くしたい場合に有効な方法です。なお、定率法では年度ごとに何割を計上するかが決まっています。

 

 

■知っておきたいダンプの耐用年数に関する知識

ダンプカー

 

ダンプの耐用年数に関する考え方はお分かりいただけたでしょうか。

最後にダンプの耐用年数に関する補足をしたいと思います。

 

・法定耐用年数と車両耐年数は違う

ダンプの法的耐用年数は4年ですが、4年経過したら使えなくなるのかというと、そうではありません。法的耐用年数は会計処理上で必要な基準であり、4年後には経費として計上することはできませんが、実際はそのまま使用を継続することはできます。

 

・耐用年数が長いダンプは高額で買取ってもらえることがある

ダンプを買い替える際、耐用年数の残っているものの方が高価買取してもらいやすくなります。ただし、耐用年数を超えていてもフルモデルチェンジが行われていないダンプであれば高額査定の対象になりますので、高価買取を狙う場合はフルモデルチェンジが行われる周期なども確認しておきましょう。

 

・日頃のメンテナンス次第で車両耐用年数は延ばせる

車両耐用年数(実際に使える期間)を延ばしたいのであれば、日頃からしっかり点検やメンテナンスを行うことが重要です。また、丁寧な運転を心がけることでダンプへの負担が少なくなり、車両耐用年数を延ばすことに繋がります。急発進や急ブレーキはダンプへの負荷がかかりやすいので安全運転を心がけましょう。

 

耐用年数には法的耐用年数と車両耐用年数の2つがあります。

車両耐用年数は使い方次第で変わります。少しでもダンプを長く使いたいのであれば、いつも点検やメンテナンス、安全運転を心がけるようにして下さい。

 

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