トラックのナンバープレートからなにがわかる?「1ナンバー」「4ナンバー」とは

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白トラック模型とヘルメット抱える男性

トラックを含め、車のナンバープレートはどれも似たように見えますが、シンプルな見た目からは多くの情報を読み取れます。トラックの種類によって「1ナンバー」や「4ナンバー」などの言葉を耳にすることもあるでしょう。

今回は、トラックのナンバープレートについてご紹介いたします。

■ナンバープレートの見方

・ナンバープレートの役割

正式名称は、「自動車登録番号標」「車両番号標」などです。公道を走行するすべての車両に対して、ナンバープレートを前後の見えやすい位置に取り付けることが義務付けられています。車種や用途によって種類が分かれており、車両を識別できる仕組みです。

・ナンバープレートの構成

<文字の意味>

上段の左側にある地名は、管轄する運輸支局などを表しています。横の数字は「分類番号」と呼び、最初の1桁からは車両の種類や用途が確認できます。

【分類番号】

0:大型特殊自動車の建設機械

1:普通貨物自動車

2:普通乗合車

3:普通乗用車

4/6:小型貨物車、軽貨物車

5/7:小型乗用車、軽乗用車

8:特種用途自動車

9:大型特殊自動車

下段の左側にあるひらがなは、分類番号と同じく車両の用途を表し、事業用や自家用、レンタカー用などと区分されています。横に大きく記載されている4桁の数字は「一連指定番号」と呼び、ナンバーを申請した順に払い出されます。

<ナンバープレートの大きさ>

大きさは車両のサイズに応じて異なります。大型車は22cm×4cm、小・中型車は16.5cm×3cmです。

<ナンバープレートの色>

ナンバープレートの色からも、車両の用途が確認できます。緑地に白色の文字を記載したナンバープレートは事業用、白地に緑色の文字を記載したものは自家用です。

また、軽自動車の場合、黒地に黄色の文字を記載したものが事業用、黄地に黒色の文字を記載したものが自家用です。

■トラックのナンバープレートは「1」か「4」

銀トラック斜め後ろ画像

トラックは貨物自動車に該当するため、分類番号が「1」もしくは「4」のナンバーを取り付けます。

・1ナンバーと4ナンバーの車両条件

1ナンバーは大型トラックやダンプカーなどの普通貨物自動車、4ナンバーは軽トラックやワゴンなどの軽貨物自動車を意味します。

共通する貨物自動車の条件は、以下の通りです。

  • 積載スペースが運転席よりも広いこと
  • 積載スペースが1m²以上あること
  • 積載重量は乗車定員の重量よりも重いこと
  • 積載スペースの開口部分が縦横80cm以上(軽貨物は縦横60cm)あること
  • 運転席と荷台スペースの間に仕切りを設けていること など

また、4ナンバーは上記に加えて、以下の条件を満たす車両に限られています。

  • 全長7m以下
  • 全幅7m以下
  • 全高0m以下
  • 排気量2,000cc以下

・乗用車と貨物車の違いは?

貨物車と乗用車の違いとして、まず挙げられるのは自動車税です。乗用車と貨物車では計算方法が異なり、乗用車は排気量、貨物車は積載重量をもとに算出されます。

最も額の低い区分で比較しても、排気量1L以下の乗用車は29,500円、最大積載量1t以下の貨物車は8,000円と大きな差があり、軽自動車の場合は自家用の乗用車が10,800円、事業用の貨物車は3,800円です。

また、自動車重量税の計算方法も乗用車と貨物車で異なり、乗用車は車両重量(車両のみの重さ)、貨物車は車両総重量(車両と定員と荷物の合計)で算出され、貨物車のほうが安く設定されています。

また、税金だけでなく、自動車保険料や車検期間にも違いがあります。

1ナンバーや4ナンバーは荷物の運搬を主とするため、走行距離が長く、不特定多数が利用するなどの理由により、保険料が高めに設定されていることが一般的です。

さらに車検の期間も異なり、乗用車は新車で3年、以後2年ごとに受けますが、貨物車は車両総重量8tを境に新車から1年または2年、以後は毎年車検を受けなければなりません。ただし、軽貨物車は2年ごとの車検です。

■トラックのナンバーは変更が可能

水色トラックおもちゃと工具

・用途が変わると構造変更の申請が必要

用途を貨物へ変更するには、荷台スペースの増設など基準を満たす必要があります。構造変更を伴うため、構造変更検査を受けて新たなナンバーを取得しましょう。

また、構造変更後にトラックの仕様を元に戻すと違法改造扱いとなるので、注意してください。

・車検は?

構造変更検査は、通常の車検と同じ手続き方法で問題はありません。必要書類と検査費用などを用意し、整備工場などにトラックを持ち込みましょう。構造変更の手続きは代行してもらえるケースが一般的です。

車両を識別しやすくするため、ナンバープレートは正しく設置しましょう。

また、車種や用途によってナンバーが区分されているため、用途を変更する際は構造変更の申請を忘れずに行なってください。

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