中古トラックや長年トラックを使っていると、気になる錆。少しくらい錆びていても大丈夫だと思って放置していませんか?トラックの錆を放置すると、後々トラブルに繋がりかねません。
今回はトラックの錆落としについてご紹介いたします。
■錆があることの問題
トラックが錆びることでどのような影響があるのでしょうか。まずは錆がトラックに与える問題を3つご紹介いたします。
・安全な積載ができなくなる
トラックは多くの重たい荷物を一度に運ぶことができますが、前提として高い強度が必要になります。しかし荷台の構造部など強度に影響を及ぼす部分まで錆つくと、荷台の強度が低下して安全な積載ができなくなってしまいます。放置されたトラックなどが錆で穴が開いている状態を目撃したことがある方もおられるのではないでしょうか。錆は放置しているとトラックに穴を開けるほど非常に厄介な存在です。
・買取査定額に影響する
もし将来、トラックを乗り替える際に古いトラックを中古トラック買取業者に売却しようとした場合、錆によって大幅なマイナス査定になることがあります。少しでも高く売却したいのであれば、日頃から錆対策をしておきましょう。
・車検に通らなくなることも
錆が少ししか付いていない場合は車検に問題なく通れても、腐食が進んで車体番号が見えない状態になっていたり、フレームに穴が開くと車検に通らなくなってしまいます。塗装やパテで穴埋めなどをしても、車体の錆びやすい場所を熟知した検査員がハンマーで車体を叩いて腐食がどこまで進んでいるかを確認するため、誤魔化すことは難しいでしょう。
■どうして錆がつくのか
錆対策を行うためにも、何故トラックに錆がつくのかを知っておきましょう。
・錆が付きやすい場所は?
トラックやダンプで錆が付きやすい場所は荷台部分と足回りになります。
上述したように荷台部分が錆びると安全な荷物の運搬が不可能になります。足回りの錆は進行すると車体番号が分からなくなり、車検に通らなくなってしまいます。見た目が悪くなるだけでなく、安全な走行も困難になります。
・錆が付く理由
新車のトラックは防錆材でコーティングされており、錆びにくくなっています。しかし使用しているうちに荷台は荷物によって擦れてコーティングが剥がれやすくなってしまい、足回りは走行中に石が当たったりすることでコーティングが剥がれてしまいます。また、雪国では溶雪材を使うため車体に付着することで錆の原因になりやすくなります。
コーティングが剥がれた場所に空気や水が触れることで鉄がイオン化を起こし、錆になるといわれています。
・錆防止対策
錆落としで錆を落とすことはできますが、できればあらかじめ錆が付きにくい状態にしておきましょう。定期的に防錆材でコーティングをすることや、荷台に防錆マットを敷くことで金属部分の露出を防ぎ、錆防止対策になります。
■錆落としの方法と注意点
もしトラックに錆がついてしまったら、正しい方法で錆落としをしましょう。ここでは錆落としの方法と注意点をご紹介いたします。
・錆落としの方法
トラックに付いた錆は一刻も早く錆落としをすることが大切です。市販のグッズを用いることで簡単に錆落としをすることができます。
軽度の錆であれば市販の錆取りクリームや除去剤で錆落としをした後、塗装とコーティングで露出した部分を保護しましょう。
サンドペーパーを使う場合は目が粗いもので最初に錆落としを行い、徐々に目が細かいサンドペーパーで凹凸を滑らかに整えます。サンドペーパーで大きな錆落としができたら、クリームや除去剤で残った錆を落とし、最後に塗装とコーティングを行います。
・錆落としの注意点
自分で錆落としを行うのが難しい場合や、錆が酷い場合は無理に錆落としを行わず、業者やプロに相談するようにしてください。プロならアフターケアもしっかり行ってくれるので、コーティングなども安心して任せることができますし、仕上がりもきれいです。
錆は少しくらいなら大丈夫だと思って放置していると、取り返しのつかないところまで進行してしまうことがあります。錆に気が付いたらできるだけ早く錆落としを行いましょう。