牽引免許が必要になるケースとは?取得の条件や方法も併せてご紹介します!

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緑荷台トラック

車両を牽引する際は高度な運転技術が求められるので、一定の条件を超える場合は個別に牽引免許を取得しなければなりません。ただし、取得にはある程度の時間を要するため、計画的に準備を進めることが大切です。牽引免許を保有していると、より多くの荷物を運搬できるので、非常に重宝するでしょう。

今回は、牽引免許の取得について詳しくご紹介いたします。

■牽引免許とは

牽引(けんいん)とは、先頭に立って大きな力で対象となるものを引っ張ることで、引っ張る車両を牽引車、引っ張られる車両や貨物を被牽引車と呼びます。

牽引車には、普通、準中型、中型、大型、大型特殊が該当し、運転する際は車両サイズに応じた自動車運転免許が必須です。

・牽引免許が必要になるケース

牽引免許が必要になるのは、被牽引車の車両総重量が750kgを超える場合です。

車両総重量とは、被牽引車の本体と荷物の合計を指します。

また、車両総重量が750kgを下回る場合のほか、750kgを超える場合であっても、故障車をロープなどで移動させる場合は不要です。

・牽引免許の種類

牽引免許は、3種類に分かれます。

<牽引免許>

正式名称を牽引第一種免許といい、トレーラーやタンクローリーなどを公道で運転する際に必要な免許です。

<牽引第二種免許>

第二種免許は旅客運送用の免許で、トレーラーバスなどを営利目的で運転する際に必要です。

<牽引小型トレーラー限定免許>

車両総重量が750~2,000kg未満の被牽引車を牽引できる免許です。

■牽引免許の取得条件

紺色Tシャツのトラックドライバー

取得をする際の条件をご紹介いたします。

・年齢

満18歳以上で、普通、準中型、中型、大型、大型特殊、二種免許のいずれかを保有している

※牽引免許は付随する免許のため、各免許を取得した直後でも問題ありません。

・視力

両目で0.8以上、片目で0.5以上

・色彩識別能力

赤、青、黄の識別ができる

・深視力

検査を3回行い、平均の誤差が2cm以内

※深視力とは、奥行きを判別する能力で、大型自動車免許や二種免許を取得する際にも検査を行います。

検査方法は三稈法(さんかんほう)と呼ばれ、機械の中に並んだ3本の棒のうち、可動する1本を適切な位置で停止させて計測します。

・聴力

10m離れた場所で鳴る90dBの警報器が聞こえる

※聴力検査には補聴器が使用できます。

・運動能力

運転に支障を及ぼす手足や胴体の障害がない

※補助器具を使用する場合は、運転に支障を及ぼさないと判断できる必要があります。

■牽引免許を取得する方法

晴れた日の自動車教習場

先述しましたが、牽引免許は自動車免許の取得が先行です。

そのため、学科試験はありません。

こちらでは、取得までの流れをご紹介いたします。

・指定教習所に通う

入校後に適性検査を終えると、12時間の技能教習が始まります。

すべての技能教習を修了し、卒業検定に合格した後、運転免許試験場にて適性検査を受け、牽引免許を受け取る流れです。

たとえば、1日2時間の教習を受けた場合、最短1週間程度で卒業できます。教習期間は3か月程度設けられているので、無理なく通えるでしょう。

費用は教習所によって異なりますが、10~16万円程度が目安です。

・運転免許試験場で一発試験を受ける

一発試験とは、教習所へ通わずに運転免許試験場で技能試験を受ける方法です。

時間がかからないうえ、費用も6,000円程度に抑えられるため、効率よく牽引免許を取得できます。

ただし、冒頭でもお伝えした通り、牽引は高い運転技術を要するので、審査が厳しく、かえって遠回りになる可能性もあります。

牽引免許は、車両総重量750kg以上の被牽引車を牽引する際に必要です。

教習所によっては大型免許や大型特殊免許と同時に取得できるコースもあります。気になる方はお近くの教習所などで牽引免許の資料を取り寄せてみてはいかがでしょうか。

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