重機の種類には何がある?現場が違えば活躍する重機も違う!

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重機にはそれぞれ役割があり、目的に合わせて使用することが非常に重要です。

重機によっては一つの枠組みにとらわれず多岐に渡って使用されているものもあります。

今回は、豊富な種類がある重機の中でも特に活躍している重機を3種類ご紹介いたします。

重機の導入を考えている方は是非ご一読ください。

■重機の王様!?油圧ショベル

まずは知名度が非常に高い油圧ショベルをご紹介いたします。

・活躍する現場の種類

油圧ショベルは別名「ユンボ」などと呼ばれています。

油圧ショベルは主に土砂を掘る作業や、運搬用トラックへの積み込み作業を得意とする種類の重機で、世界的に活躍しています。

掘削作業が得意な油圧ショベルは主に土木や農林業の分野で使用されます。

油圧ショベルのバケット部分は取り変えることができるため、アタッチメントを変えた油圧ショベルは建物の解体工事現場で粉砕作業を担当するほか、産業廃棄物を選別する作業にも使われます。アタッチメントを取り変えれば、非常に多くの現場で活躍することができる重機です。

・サイズ

油圧ショベルはサイズによって複数の種類に分けられています。

機体重量が6トンに満たないものはミニ油圧ショベルと呼ばれ、道路工事など狭い場所での作業に対応可能となっています。

ミニ油圧ショベル以外に中型油圧ショベル、大型油圧ショベルがあり、それぞれ一度にすくうことができる土砂の量が異なります。

・運転に必要な資格や免許の種類

油圧ショベルの運転に必要な資格は「車両軽視建設機械運転技能講習」または「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」のどちらかです。また、公道を走る場合は自動車免許も必要になります。運転する油圧ショベルの大きさによって必要な免許が異なるので、油圧ショベルの資格が欲しい方は免許についてもチェックしておきましょう。

■整地ならお任せ!ブルドーザー

続いてブルドーザーについてご紹介いたします。油圧ショベルと共に、非常に知名度のある重機です。

・活躍する現場の種類

ブルドーザーは土砂の掻き起こし、運搬、ならしの作業を得意とする重機です。

整地用の重機で、主に建設業界で活躍しています。

車体の前面に装着しているブレードが特徴で、先端部分に重力が加わることで掘削や土砂の移動を行います。

海外ではまだ開発が進んでいない地域などに用いられることが多くなっています。

・ブルドーザーの種類

ブルドーザーには通常、乾地用と湿地用があります。

ドーザーシャベルという種類ではブレードではなくバケットを装着しており、土砂を盛る作業やトラックへ積み込みを行う作業を得意としています。

水陸両用や水中ブルドーザーもあり、海底や水路の作業に対応します。

・運転に必要な資格や免許の種類

ブルドーザーを運転するには「車両系建設機械運転者」の資格が必要です。

機体重量が3t未満であれば、「小型車両系建設機械運転者」でも運転が可能になります。

また「不整地運版運転者」という資格も必要です。こちらも運転する機体重量によって必要な資格が異なります。

■ブルドーザーには負けない整地のプロ!モーターグレーダー

最後に紹介する重機はモーターグレーダーです。

・活躍する現場の種類

モーターグレーダーは前方に長いフロントフレームがあり、フレームの中央部分にはブレードが装着されています。

独特な形状のモーターグレーダーは、高い整地力を持っており、建築現場や土木業で活躍をします。雪の多い地域では雪かき用として重要な役割を担っている重機です。

・グレーダーとの違い

モーターグレーダーとよく混同されるものに「グレーダー」があります。

グレーダーは重機の名前ではなく、トラクターに装着して牽引する器具のことを指します。

モーターグレーダーは、グレーダーをモーターエンジンに装着した重機のことで、自走するものを指します。

・運転に必要な資格や免許の種類

モーターグレーダーを運転するには大型特殊免許の経験が2年以上なければ資格がとれません。他に必要な免許としては「建設機械施工技士3種」または「技能講習修了」があります。雪かき用として使用する場合は「除雪講習修了」も必要となります。

重機にはまだまだ多くの種類があります。

重機の種類によっては1つの免許で他の重機を運転できるものもあるので、どんな免許があればどの重機が運転できるようになるのかを調べておくと、活躍の場が広がりやすくなります。多くの重機を使いこなすことでスキルやキャリアの成長に繋がりますので、積極的に様々な重機の資格を取ってみてはいかがでしょうか。

■幅広い現場で活躍!ホイールローダー

車体の前面には大きなバケットを搭載しており、すくって持ち上げ、運ぶのが得意な重機です。

・活躍する現場の種類

土木建築現場で土砂や骨材、廃材などをトラックに積み込む際に使用されるほか、災害現場でのがれき撤去作業、農場や畜産現場では飼料の積み込み・運搬や堆肥の切り返し、豪雪地帯では道路の除雪作業など、幅広い現場で活躍しています。

また、アタッチメントを付け替えると荷役作業にも使えます。

・ホイールローダーの種類

ホイールローダーは標準仕様に加えて、畜産仕様、除雪ドーザ仕様、トンネル仕様など多くの種類があります。

なかには、30種類以上のアタッチメントを付け替えてマルチに活用できるタイプもあるため、用途に合わせて選びましょう。

大きさはバケットの容量によって分けられ、3tクラスのミニホイールローダーから、200t前後の大型クラスまで存在します。

・運転に必要な資格や免許の種類

ホイールローダーを運転するには、機械を操作するための資格と、公道を走行するための自動車免許が必要です。

3t未満のホイールローダーを操作する場合は「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」、3t以上の場合は「車両系建設機械運転技能講習」を受講しましょう。

なお、公道の走行には、車両サイズに応じて「小型特殊免許」または「大型特殊免許」が必要です。

■荷物の運搬に優れた重機!ダンプトラック

ダンプトラックは、荷台を傾けて荷物を一気に降ろせる仕様の重機です。

・活躍する現場の種類

ダンプは土砂や産業廃棄物などの運搬に使用されており、土木建築現場をはじめ、鉱山、採石場、運送業などと多方面で活躍しています。

道路交通法によって小型・中型・大型の3つに区分され、土木建設現場や採石場では大型ダンプ、産業廃棄物などの運搬には小・中型のダンプと使い分けるのが一般的です。

また、海外の鉱山では無人ダンプが活躍しており、現在は日本でも実証実験が開始されています。

・ダンプトラックの種類

ダンプトラックの種類は主に、土砂運搬用の「土砂ダンプ」と、軽量物を運搬する「深ダンプ(土砂禁ダンプ)」の2種類です。

荷台の形状には、荷台の前方が持ち上がる「リアダンプ」、左右に傾く「サイドダンプ」、左右と後方に傾く「三転ダンプ」、荷台がスライドする「ローダーダンプ」など、さまざまな種類があります。

なかには、「アーティキュレートダンプ」と呼ばれるタイプもあり、前輪と後輪の間にある支点で車体が折れ曲がるため、不整地や軟弱地、急な勾配でも高い走行性能を発揮できるのが特徴です。

・運転に必要な資格や免許の種類

ダンプの運転には、車両サイズに応じた自動車免許が必要です。

小型ダンプ:準中型免許以上

中型ダンプ:中型免許以上

大型ダンプ:大型免許

なお、中型ダンプには「増トン車」と呼ばれるタイプもありますが、増トン仕様のダンプを運転する場合は大型免許が必要です。

■力強い動きが大きな魅力!クレーン

クレーンとは、動力で荷物を吊り上げて水平に運搬するもの、または内蔵された原動機で不特定の場所に移動できる重機を指します。

・活躍する現場の種類

クレーンは陸上だけでなく、鉄道や水上など、目的に応じてあらゆる現場で活躍する重機です。

具体的には、土木建設現場、工場、倉庫、墓地や霊園、山間部、河川や渓谷、港などが挙げられます。

・クレーンの種類

種類は主に、天井や地面に設置して操作する一般的な「クレーン」と、機体そのものが移動できる「移動式クレーン」の2種類に分かれ、用途に合わせて使い分けられています。

<クレーン>

天井クレーン、ジブクレーン、ケーブルクレーン、橋形クレーンなど

<移動式クレーン>

トラッククレーン、ホイールクレーン、ラフテレーンクレーン、クローラクレーン、鉄道クレーン、浮きクレーンなど

・運転に必要な資格や免許の種類

クレーンや移動式クレーンは、荷重によって必要な免許や資格が異なります。

クレーンを運転する場合は、以下の通りです。

吊り上げ荷重が5t未満:クレーンの運転の業務特別教育

吊り上げ荷重が5t以上:クレーン・デリック運転士免許

また、移動式クレーンの場合は、以下の通りです。

吊り上げ荷重が1t未満:移動式クレーンの運転の業務特別教育

吊り上げ荷重が1t以上5t未満:小型移動式クレーン特別技能講習

吊り上げ荷重が5t以上:移動式クレーン運転士免許

なお、荷物をフックに掛け外しする作業を行うには、玉掛けの資格も必要です。

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