2020年 12月 の投稿一覧

トラックのマーカーランプとは?車検チェックの際の注意点も!

トラックのマーカーランプ

トラックのマーカーランプ

トラックのマーカーランプは必要なものですが、なぜついているのかをご存知でしょうか?これからトラックの運転手を目指す方の中には、そもそもマーカーランプが何かを知らない方もおられると思います。マーカーランプはきちんと規定を守ってつけなくてはならないので覚えておきましょう。

今回はマーカーランプについてご紹介いたします。

 

■マーカーランプとは

夜、トラックが車体の下部にライトを点灯させて走行しているのを見かけたことはありませんか。あのライトは「マーカーランプ」といいます。マーカーランプには2つの役割があります。

 

<トラックの大きさの目安>

ヘッドライトやテールランプを点灯していても、車体の向きによっては他の車から見えにくくなってしまいます。特に、車体の大きなトラックは大きな事故に発展しかねません。

 

マーカーランプを付けることで車体が見えやすくなるほか、暗い場所でも大きさが把握しやすくなります。つまり、他の車に対してトラックがどれくらい大きいのかを知らせるための目安となります。

なお、車体の大きさを知らせるためのマーカーランプ設置は国土交通省の「道路運送車両の保安基準」で条件が定められています。設置の際はディーラーなどに条件の確認をとりましょう。

 

<ファッション性>

マーカーランプは「側方灯」と呼ばれ、設置が義務付けられています。しかし、ファッションとしてトラックを飾るために付けられるケースもあります。

 

トラックのマーカーランプは義務とファッション性が理由になっていますが、どちらを目的にしているかで見た目や性能が異なります。

なお灯火類の条件は年々変化していますので、定期的に変更がないか、基準を満たしているのかを確認するようにしておくと安心です。

■マーカーランプの車検時の注意点

トラックのマーカーランプ

トラックのマーカーランプ(側方灯)の設置は義務なので、車検でも基準が設けられています。知らないと車検に通らないことがありますので、こちらで確認していきましょう。

 

位置

トラックのマーカーランプは、「トラックのボディ全体で3メートル以内に1個の設置」が義務です。ただし、全長6メートル以下のトラックは義務ではなく、任意の設置になります。

また、設置する場所は地上0.25メートル以上、1.5メートル以下となっています。最前部は車両前端から3メートル以内、最後部は車両後端から1メートル以内です。

なお、突出は車体の最外縁からレンズの先端10mm以内なら問題ないとされています。

 

トラックのマーカーランプ

マーカーランプの色は橙色(だいだい色)と定められていますが、販売されているものは、やや黄色に近い色みです。基本の色には規定がありますが、他の場所に使う場合は黄色・橙色以外の色を使っても問題ありません。例えば赤や青、緑などは、ほぼファッション用のマーカーランプとして使われています。

※6メートル以内のトラックでも側方灯を付ける場合は黄色、または橙色のみとされています。

 

明るさ

トラックの存在が認識できるよう、150メートル離れた場所からも分かるほどの明るさが求められています。反対に、明るすぎて運転に支障が出るようなものは使えませんが、

電球はLEDでも問題ありません。

 

点滅

マーカーランプは常に点灯し続けていることが求められます。そのため、点滅している状態では車検に通らなくなってしまいます。走行中、急に点滅することもあるので、マーカーランプが点滅していないかを毎日確認する習慣をつけるようにしましょう。特に車検前は電球が切れていないか、必ず全てのマーカーランプを確認してください。

 

トラックのマーカーランプは事故防止だけでなく、おしゃれにも使えるアイテムですが、基準を知らないと違反や大きな事故に発展しかねません。車検時だけでなく、日頃からマーカーランプにも気を配るようにしましょう。

 

ユニックの2大メーカーを徹底比較!古河ユニックVSタダノ

ユニック車

ユニック車

日本でトップクラスのシェア率を誇るユニック車のメーカー「古河ユニック」と「タダノ」。

どちらも高性能で非常に人気が高いですが、どのような違いがあるのでしょうか。古河ユニックとタダノのどちらを購入しようか迷っているという方のために、今回は古河ユニックとタダノの違いや特徴についてご紹介していきます。

 

■古河ユニックVSタダノ

 

古河ユニックとタダノは、国内のクレーンメーカーとして1、2を争う老舗メーカーです。

まずは性能などの違いについてご紹介します。

 

性能差

同じ価格帯で性能を比較すると、どちらもほとんど差がありません。性能についてはどちらを選んでも高品質といえます。

(「ユニック」は古河ユニックの登録商標であり、タダノ製品の正式名称は「カーゴクレーン」です。)

 

どちらを選ぶべき?

性能差がないので好みで選んでも問題ありません。

一般的には、「資格取得の際に使用したメーカーを選ぶ」という人が多いようです。理由は「操作に慣れているから」とのこと。また、会社や勤め先がどちらかのメーカーで統一していることもあります。

 

近年のトラックは省エネやエコロジー性を重視されるようになりました。

古河ユニックは省エネ性が高く、低燃費、クリーン性、防音技術などが高く、幅広いエコロジー性が特徴です。

一方、タダノはエコロジー特化の「Zest ECO」で「エコ・ウインチ」を実装しました。ウインチとポンプの二か所でエコ対策を行ったWエコは従来製品の23%以上もの低燃費を実現しました。

 

省エネ性はどちらも高いですが、シリーズによって特徴があるのでカタログなどで違いを比較してみることをおすすめします。

 

■古河ユニックとタダノの特徴

性能についてはほぼ互角の古河ユニックとタダノですが、もちろん細かい違いはあります。

こちらでは古河ユニックとタダノ、それぞれのメーカーの特徴のほか、これまでの実績などについてご紹介いたします。

 

古河ユニックの特徴

ユニック車

 

<外観>

古河ユニックの特徴としてよく挙げられるのが、クレーン部分の塗装が赤いことです。

また、ラジコンはブームとフックを別々に2本のスティックで操作するタイプと、ブームとフックを連動させて操作するジョイントスティックタイプの2種類があります。

 

<歴史や実績>

1961年(昭和36年)に日本で初めてのユニック車を開発したメーカーです。

1985年(昭和60年)に無線式ラジコンを導入し、2人必要だったクレーン作業を1人で操作できるとして脚光を集めました。

2007年(平成19年)には新型コントロールバルブとコンピューター制御システムを搭載した「U-can ECOシリーズ」ではトラック搭載型クレーンにエコをもたらし、経済産業省主催の省エネ大賞を受賞するほど高い評価を集めました。

 

なお、ユニックという名前は「UNIVERSAL CRANE(全ての人々にとってのクレーン)」と「UNICORN(額に角を持つ伝説の一角獣で形がユニックに似ている)」ことからイメージして作られた造語だそうです。

 

タダノの特徴

ユニック車

 

<外観>

古河ユニックとは対照的に、タダノのクレーンは青い色です。

タダノのラジコンはブームとフックを2本のスティックで別々に操作するタイプの1種類のみになっています。

 

<歴史や実績>

タダノは1955年(昭和30年)に日本で初めて油圧式トラッククレーンを開発した会社です。タダノはドイツやオーストラリアなど、国外にも複数の支社や関連会社を構えています。

1991年(平成3年)にイースター島にある、倒れたままになっているモアイ像15体の復元・修正を全額負担で行い、使用後のクレーンを寄贈しています。2019年には3台目のクレーン車を寄贈しており、そちらはインフラ整備や港で荷物の積み下ろしで活躍しています。

 

※基本的なカラーリングは古河ユニックが赤、タダノが青ですが、別の色をオーダーすることもできます。中古車では前オーナーが自分で塗装していることもあります。

古河ユニックもタダノも、どちらも素晴らしいクレーンを手掛けています。是非お気に入りのユニック車を選んでみてください。

 

ユニック車とは?その特徴と種類について

ユニック車

ユニック車

ユニック車は非常に便利なので需要が高い車です。しかしユニック車にも様々な種類があります。クレーン車との違いが分からないと思っている方もおられるのではないでしょうか?違いを知ることで、どのユニック車が最適なのかを選ぶことができるようになります。

今回はユニック車とはどのような車か、種類とともにご紹介いたします。

 

■ユニック車とは

まずはユニック車がどのような車かをご紹介いたします。

 

ユニックは正式な形状名ではない

「ユニック」という名称は、車の形状や種類を指すときに使われますが、正しい名前ではありません。「ユニック」とは、クレーン車とその部品を手掛ける古河ユニック株式会社という会社の登録商標です。古河ユニック株式会社が販売した車が日本で普及したことから、同じような形状の車がユニック車と呼ばれるようになりました。

ユニック車とは

ユニック車とは、運転席の後方にクレーンを搭載したトラックです。

日本で初めて国産車として開発されたクレーン車として、建築系や林業など様々な業界で使われるようになりました。

クレーンの竿部分は”ブーム”と呼び、必要に応じて長さが調整できる仕組みになっています。もっとも普及しているのは4段調整ができるタイプで、5段以上伸びるユニック車もあります。なお、クレーン荷重は2.63~2.93tまでが主流となっています。

 

■クレーン車との違いは?

ユニック車

ユニック車の正式名称は「搭載型トラッククレーン」です。

ユニック車とクレーン車は同じ種類の車であり、両方ともクレーン車だといえます。

ですが、クレーン車に搭載されているのはユニック車のものよりも大型のクレーンになっており、重くて大きな荷物の運搬に適しています。また、クレーン車は安定性の高さに優れており、水平で荷物を運ぶことができます。ブームもユニック車より長く伸び、360度回転するのでビルの建築現場など高所作業の現場で活躍しています。ですが、ブームの取り付け位置が高く、また吊り下げ方向が真下のみなので、ロードサービスなどには不向きです。

 

一般的にはクレーン車の規模を区別するために「ユニック車」「クレーン車」と使い分けられています。

 

■ユニック車の種類

ユニック車

 

ユニック車の種類を3つご紹介いたします。

 

キャブバック型

もっともポピュラーなユニック車がキャブバック型です。トラックの運転席(キャブ)と荷台の間にクレーンが架装されており、別名「クレーン付き」とも呼ばれています。

レッカーなどで使用されることが多く、JAFのロードサービスでも使われているタイプです。

 

ハイアウトリガー型

重い荷物を吊るす際に車の重さだけでは車体が傾き、転倒してしまう恐れがあります。車体の左右にアウトリガーと呼ばれる支えを出すことで転倒を防止することができます。

アウトリガー型はハイアウトリガーを含めて3種類あります。

 

①リアアウトリガー

車体の前方だけでなく、後方にもアウトリガーがあるタイプ。

 

②差し違いアウトリガー

「角足」とも呼ばれる。ジャッキの底が四角いタイプ。優れた安定性をもつ。

 

③ハイアウトリガー

アウトリガーが長く伸び、車体を高く持ち上げることができるタイプ。自走できない重機などの運搬に用いられる。

ハイアウトリガーは「ハイジャッキ」とも呼ばれています。トラックの前方が持ち上がり、荷台が斜めに傾きます。

 

荷台内架装型

トラックの荷台に小型クレーンが搭載されているタイプです。別名「簡易クレーン」とも呼ばれています。

他のタイプに比べてクレーンがかなりコンパクトなので、都市部などの狭い現場で活躍します。高さ制限がある場所でも使えるので重宝されています。

 

ユニック車には様々な種類があります。タイプによって得意な作業が異なるので、用途に合わせてユニック車を使い分けましょう。キャリアアップにもユニック車の運転免許は有効ですよ。