車の状態を知らせてくれる警告灯は非常に重要です。特に車の心臓でもあるエンジンは不具合に早く気が付くかどうかで寿命が変わるため、トラックのエンジン警告灯が点灯した際は速やかに対応しましょう。
今回はトラックのエンジン警告灯について解説いたします。
■エンジン警告灯とは
トラックには多くの警告灯が搭載されています。メーターパネルには30種類ほどもの警告灯があり、その中の一つがエンジン警告灯です。
・エンジン警告灯とは
エンジン警告灯は別名「エンジンチェックランプ」とも呼びます。エンジン内の状態を把握するために搭載されており、警告灯もエンジンの形をしています。
エンジン内の状態に異常が発生すると点灯する仕組みです。エンジンは車の心臓部なので、もしエンジン警告灯が点灯した場合はすぐに対処しましょう。
・警告灯の色について
エンジン警告灯は点灯した際の色によって状態がわかります。エンジン警告灯では黄色、またはオレンジ色と、赤い色の2種類です。
黄色やオレンジ色の場合はエンジン内に異常があるものの、まだ走行ができる状態です。しかし赤い色が点灯した場合、重大な異常が発生しているため、すぐにトラックを停止しましょう。走行を続けると大きな事故につながりかねません。
・エンジン警告灯が点灯する原因
エンジン内の異常といっても、様々な種類があります。エンジン警告灯が点灯する原因として多いものについてこちらでご紹介いたします。
搭載しているエンジンがディーゼルエンジンの場合、排出ガス浄化装置の詰まりが原因になることが多いです。フィルターに目詰まりが起きると、排ガスの処理がうまくできずにエンジン警告灯が点灯してしまいます。
搭載しているエンジンがガソリンエンジンの場合、大きな原因は2つあります。
1つは排ガス測定装置であるO2センサーの異常です。O2センサーは排気ガスの中に含まれる酸素濃度を測定する役割があり、酸素濃度を測定することでガソリンの燃焼状態を把握しています。耐久性が高い部品ではありますが、もし異常があった場合は速やかに交換するようにしましょう。
もう1つの原因は、エアフロメーターの異常です。エアフロメーターはエンジンが吸い込んだ空気量を測定する装置で、燃料噴射装置を電子制御しているトラックに搭載されています。
エアフロメーターが原因の場合、エアフレメントの掃除やフロートメーターの交換によって直ることがあります。
■エンジン警告灯が点灯したら
エンジン警告灯が点灯した場合の対処法について、こちらでご紹介いたします。
・安全な場所に停車
黄色やオレンジ色の場合はすぐに対応しなくても問題はありませんが、もし赤い色のエンジン警告灯が点灯した場合は速やかに安全な場所に停車させましょう。
ただしエンジン内に異常が起きているため、加速や減速はゆっくり行うようにしてください。荒い運転をすると、さらにエンジンに負荷がかかり悪化してしまいます。
停車後はディーラーや整備工場などに連絡を入れましょう。
黄色やオレンジ色の点灯の場合も、赤い色ほど緊急性は高くないものの、できるだけ早く対処するようにしてください。
・点灯が消えたら安心?
自分で整備工場にトラックを持ち込む場合、走行中にエンジン警告灯が消えるケースもあります。しかし消えた場合も持ち込みをやめようと考えてはいけません。
生き物の身体とは違い、トラックは放置しても異常が勝手に直ることはないからです。点灯が消えても異常が続いている可能性もあるため、必ず専門家に確認を依頼しましょう。
・エンジン警告灯の調子が悪いときはどうする?
中にはエンジン警告灯そのものにトラブルが発生する場合もあります。エンジン警告灯が点滅する場合は配線などに異常のある可能性がありますので、整備工場などで原因を確認しましょう。
エンジン警告灯が正常に動かないと、万が一の際に重大な事故を起こしかねません。放置することは絶対に避けてください。
エンジン警告灯が点灯した場合、慌てず落ち着いて対応することが重要です。停車する際は、道路の路肩などではなく、駐車場など開けた安全な場所を選んでくださいね。