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リターダーがあるメリットは?搭載なしのトラックはどうすべき?

大型車の補助ブレーキには様々な種類がありますが、その中の一つがリターダーです。
以前は小型・中型トラックにも搭載されていましたが、コストの関係により現在は大型車だけに搭載されるようになりました。
今回は補助ブレーキであるリターダーについてご紹介いたします。

■リターダーの基本知知識

まずはリターダーの基礎知識をご紹介します。

・リターダーは流体式と電磁式の2種

リターダーの原理には流体式と電磁式の2種があります。

「流体式リターダー」
流体式リターダーは、エンジンオイルやATF(オートマチック車専用のオイル)などで満たし、ローターを回転させて液体がステーターにぶつかるようになっています。
液体がぶつかることで抵抗が生まれ、減速する仕組みです。

「電磁式リターダー」
電磁式は液体の代わりに電磁誘導を利用したリターダーです。
プロペラシャフトとローターを回転させて過電流を生み出し、磁力を発生させます。
発生した磁力は、駆動輪を抑制させる反発力を持ち、減速します。
電磁式の中には永久磁石を組み込んだ「永久磁石式」もあります。
永久磁石式はコスパがよく、小型で軽いため日本で主流になりつつあります。

・リターダーの効果

トラックのような大型車にはパワーのあるディーゼルエンジンが搭載してあり、一度スピードが出るとフットブレーキのみの減速は危険です。

長時間フットブレーキばかり使用すると熱が発生しますが、リターダーならその心配を抑えられます。

山道などの長い下り坂でも安全に減速した状態で運転できるのは、リターダーのような補助ブレーキを使用しているからです。

■リターダーがあるメリットとは

リターダーにはほかにもこんなメリットがあります。
3つのメリットをご紹介いたします。

・運転手の疲労軽減

リターダーはオンオフを切り替えるだけなので操作が簡単です。
またフットブレーキを思い切り踏む必要がなくなるので、ドライバーの労力を軽減させてくれます。

・安全と事故防止に役立つ

リターダーの抑制力は強力です。
飛び出しや障害物を回避して事故を起こしそうになったときでも、フットブレーキとリターダーの併用で大事故の防止に繋がります。

・整備性に優れていてランニングコストが下がる

もっとも大きなメリットは、ランニングコストの良さです。

リターダーがあることでフットブレーキの使用が減るので、ブレーキライニングの交換回数が大きく減ります。
およそ6倍もブレーキライニングが長持ちするというのですから、頻繁に大型車を使っている方はメンテナンス費用を下げることができるので嬉しいですよね。

■リターダーは後付けできる?

今乗っているトラックにリターダーがない場合、後付けできるのでしょうか。

・流体式リターダーには冷却装置も必要!

流体式のリターダーは熱を持つため、こもった熱を冷やす冷却システムとして配管や冷却装置が必要です。冷却システムはそれなりに重さがあります。

電磁式の場合、冷却装置は不要ですが電気系統の見直しが必要です。
後付けはどちらの場合でも大掛かりな作業が必要になります。

・大掛かりな手間と金額がかかってしまう

結論からいうとリターダーの後付けは可能です。
しかし先に説明した通り、どちらのリターダーを設置するにしても大掛かりな作業が必要となります。
作業が複雑なため、費用もかなり高額になってしまいます。
「お金はいくらかかっても構わない!」という方以外は、後付けをするのは厳しいといえるでしょう。

・後付けを考えるなら中古で新しい車両を購入するのもあり

リターダーの後付けを検討するなら、最初からリターダーがついている車両を選ぶのがおすすめです。中古車の初期費用は新車ほど高額にならないので手が届きやすいですよ。

■リターダーの操作方法

トラックを運転する男性

リターダーを活用することでより安全な走行ができます。

・リターダーをうまく操作するには?

リターダーは走行状況に合わせた操作がポイントです。排気ブレーキ以外にも補助ブレーキがあるので、それらと組み合わせて適切な操作を行いましょう。

たとえば荷物を大量に積んでいる場合や、長い下り坂を走行する場合は排気ブレーキを操作し、フットブレーキにかかる負担を減らすことで、安全かつ燃費のよい走行ができます。

ただし、平地などリターダーを使用しなくてもよい場合にリターダーを使用し続けると、かえってエンジンに余計な負荷がかかってしまいます。車体の寿命を短くする原因になるため、排気ブレーキを利用しなくてもよい状態になったらすぐに解除しましょう。解除はスイッチ操作以外に、アクセルを踏む、またはクラッチを切るなどの操作でも行えます。

排気ブレーキ以外にジェイクブレーキが搭載されている車両もありますが、この場合はエンジンが冷えている状態では使用しないよう、気を付けてください。

・リターダーが故障したらどうなる?

トラックブレーキ

リターダーが故障してしまうと、エンジンブレーキのみで走行停止を行わなければなりません。エンジンブレーキ単体では減速力が足りず、フットブレーキへの負荷が大幅に増加してしまいます。フットブレーキの負荷が増えると部品の劣化速度も速くなるため、メンテナンスや修理の頻度も増加しかねません。

リターダーは適切な使用を心がけ、不要なメンテナンスの増加は避けましょう。

■他にもある補助ブレーキ

こちらではリターダー以外の補助ブレーキについてご紹介いたします。

・排気ブレーキとは

排気ブレーキはアクセルペダルから足を離した際に、減速する力を補助するブレーキです。主にエンジンブレーキが弱いディーゼル車に搭載されています。

なお、排気ブレーキはリターダーと比較するとブレーキ力は弱い傾向にあります。

・排気ブレーキの仕組み

運転席にスイッチが付いており、アクセルを離すとフラップやバタフライと呼ばれるバルブが閉じることで、排気の流れが止まります。しかし、完全にバルブを閉じてしまうと排気圧力が高くなり、エンジン内に逆流しかねません。そのため、排気バルブには小さな穴や圧力調整の弁が付いており、一定以上の圧力がかからないようになっています。

排気がしにくくなることで抵抗力が増し、この抵抗力によって制御する仕組みです。

・排気ブレーキの注意点

雨道を走るトラック

排気ブレーキはリヤタイヤに作用します。そのため、荷物を積んでいない車体総重量が軽い状態で排気ブレーキを使うとスリップのリスクが増加するため、注意しましょう。特に雨の日は路面が滑りやすくなっており、スピンを起こして重大な事故につながりかねません。

無駄な使用をすると燃費が悪化することも考えられるので、使用するタイミングを見極めることが大切です。

・ジェイクブレーキとは

ジェイクブレーキは、エンジンの圧縮工程でシリンダー内の圧力を抜くことで生まれるシャフト回転の抵抗力を使用したブレーキです。中型トラックや大型トラックは車体が大きく、排気ブレーキのみではエンジンブレーキが足りないため、ジェイクブレーキも使用されます。

ジェイクブレーキは、アメリカのジェイコブス社が取り扱う商品名で、日本では異なる名称で呼ばれています。たとえば、三菱ふそうではパワータード、いすゞや日野ではエンジンリターダーなどが通称です。また、このブレーキはトラックだけでなく、バスなどにも用いられています。

 

リターダーのような補助ブレーキは走行に関わるものなので、ついている方が安心できますよね。
今乗っているトラックやバスにリターダーが付いていない場合、買い替えを検討してもよいかもしれません。

トラックタイヤの空気圧を点検する方法と適正値について

トラック空気圧

トラック空気圧

トラックを安全に走行するためには、タイヤのメンテナンスが非常に重要です。空気圧が適正値に保たれていると快適に走行できるだけでなく、多くのメリットがあります。

今回は、トラックタイヤの空気圧の適正値や点検方法についてご紹介いたします。

■トラックタイヤの空気圧の適正値は?

トラックタイヤ横画像

まずはトラックタイヤの空気圧についてご説明いたします。

・トラックのサイズ別の最大空気圧

トラックタイヤは車両の大きさによって最大空気圧が異なります。

・小型トラック(1トンクラス)…350~600kpa

・小型トラック(1~3.5トンクラス)…450~650kpa

・中型・大型トラック・バス…700~900kpa

車両が大きくなるほど支える力が求められるので、高い空気圧が必要です。

・空気圧を適正に保たなければいけない理由

タイヤには、荷重支持機能、駆動・制動機能、緩衝機能、安定機能の4つの機能があります。また、この他にも燃費性能の高さ、耐久性の高さ、居住性能の高さも求められます。

これらを十分に発揮させるためには、適正な空気圧を維持することが非常に重要です。

・タイヤの空気圧が適正じゃないとどうなる?

タイヤの空気圧は高すぎても低すぎてもデメリットがあります。高すぎるとタイヤのセンター部分に負荷がかかりセンター摩耗が起こる、乗り心地が悪くなる、トレッド面(接地面)が傷つきやすくなるなどが挙げられます。

一方で空気圧が低すぎるとタイヤのトレッド面が増え、外側と内側が摩耗する原因につながります。また、摩擦が増えると燃費が悪化するだけでなく、ハンドル操作や乗り心地にも悪影響を与えかねません。

・点検は2週間に1回のペースがおすすめ!

タイヤの空気圧はこまめに確認しましょう。点検は1か月に1度程度が目安ですが、トラックは長距離走行や負荷荷重によって空気圧が低下しやすいため、2週間に1度を目安にすると安心です。

■トラックタイヤの空気圧を点検する方法

空気圧点検工具

こちらではトラックタイヤの空気圧を点検する方法についてご紹介いたします。

・タイヤの適正空気圧を確認

一般的には運転席のドア開口部に記載されていますが、見当たらない場合は取扱説明書やインターネットで検索して確認しましょう。前輪と後輪では適正値が異なることもあるので、注意してください。

どうしてもわからない場合や不安な場合は、ガソリンスタンドや整備工場へ依頼するのがおすすめです。

・タイヤが冷めているかを確認

特に長距離走行をした後のタイヤは摩擦により熱をもち、タイヤ内部で熱膨張が起こります。熱膨張が起こっていると正確な空気圧が測定できないので、タイヤが冷めるまで待ちましょう。

・タイヤゲージで空気圧を測定

ガソリンスタンドやカー用品店などでプロに確認してもらう方法以外に、自分でタイヤゲージを使って測定する方法もあります。タイヤゲージを使って自分で測定する手順は下記の通りです。

  1. タイヤのエアバルブを開ける
  2. エアバルブにエアゲージのホースを装着する
  3. 空気圧をモニターで確認する

・空気圧を適正値に調整する

タイヤの空気圧が適正値でない場合、空気量を手元のプラスとマイナスのボタンで調整します。ダブルタイヤの場合、内側と外側は同じ空気圧にしましょう。空気圧が異なると片側にだけ負担が大きくなってしまい、タイヤが損傷するだけでなく、事故につながりかねません。

また、タイヤの見た目では空気圧の変化がわからないため、必ず空気圧の調整は数値をモニタリングしながら行なってください。

適正値に調整できたら、エアバルブのキャップを忘れずに閉めましょう。

トラックの燃費はタイヤの空気圧によっても左右されます。安全で快適な運転をするためにも、トラックの空気圧をこまめに確認しましょう。

 

トラクターヘッドってなに?運転するために必要な免許や最大積載量など解説!

黒トラクターヘッド

黒トラクターヘッド

トラクターヘッドとは、トレーラーを牽引(けんいん)するための車両です。単体で走行している姿を見る機会は少ないですが、トレーラーヘッドのみで走行することも可能です。

今回は、トラクターヘッド・トレーラーの構造や走行に必要な運転免許について詳しく解説いたします。

■トラクターヘッドとは

まずはトラクターヘッドがどのようなものかをご紹介いたします。

・トレーラーを牽引する車両

トラクターヘッドはトレーラーを牽引する車両のことで、単体では荷物の積載ができません。トラクターヘッドは略して「トラクタヘッド」「トラクタ」「ヘッド」などとも呼ばれています。

トレーラー部分を変えるだけで、さまざまな形状の荷物を運べるのが大きな魅力です。

・トラクターヘッド・トレーラーの構造

おもちゃのピンクトラクターヘッドと人

トレーラーはトラクターヘッドと連結することで走行ができます。トレーラー単体では走行できません。

また、トレーラーには前輪のない「セミトレーラー」と、前後に車輪がある「フルトレーラー」の2種類があります。

トレーラーは通常のトラックよりも車体が長いため、複数のブレーキを搭載しているのも特徴の一つです。

・牽引力を左右する第5車輪荷重とは

第5車輪とは、トラクターヘッドとトレーラーを連結する部品(カプラとキングピン)です。この部品だけでトレーラーを引っ張るので、走行中は非常に大きな負荷がかかります。

トラクターヘッドの最大積載量は「最大積載量○○kg[○○kg]」と記載されますが、この[]の中の数字が第5車輪荷重です。

・最大積載量は大きさで異なる

セミトレーラーの場合、最大積載量はおよそ1軸で16トン、2軸で20トン、3軸で22トンが基本です。バラ積みであればバラ積み緩和の適用により、車両総重量は36トンまで許可されます。ただし、第5車輪荷重を超えた積載は認められません。

■トラクターヘッドを運転するために必要な免許

教習中のトラック

トラクターヘッドの運転には免許が必要です。

・トラクターヘッドのみなら大型免許で運転可能

トラクターヘッドは大型車両なので、大型免許を有していれば運転できます。そのため、トレーラーを連結せず回送業務のみなどであれば、大型免許しか有していなくても問題はありません。

・トレーラーを牽引する場合は牽引免許が必須

しかし、トレーラーを牽引する場合は、大型免許のほかに「牽引免許」が必須です。牽引免許は、車両総重量750kg以上の車両を牽引する際に必要な免許です。

牽引免許には、第一種免許と第二種免許の2種類があります。第一種免許は公道を運転する際に必要で、第二種免許はトレーラーバスなど営業目的でトレーラーを牽引する際に必要な免許です。荷物の運搬だけであれば、第一種免許で行えます。

また、750~2,000kg未満の車両総重量のトレーラーを牽引する場合は、「牽引小型トレーラー限定免許」でも運転が可能です。

・普通免許や小型特殊免許では運転できない?

運転したいトラクターヘッドが最高速度15km/h未満、高さ2m未満、幅1.7m未満、長さ4.7m未満の小型の場合、小型特殊免許でも運転できます。また、牽引免許が必要になるのは車両総重量750kg以上からなので、750kg未満のトレーラーであれば牽引免許も不要です。

しかし、一般的にこれらのトレーラーが運送業務で使用されることはほぼありません。そのため、トレーラーやトラクターヘッドを業務で使用したい場合は、牽引免許の取得をおすすめします。

トラクターヘッドとトレーラーは業務効率の向上に欠かせません。転職などでも有利になるので、スキルアップを目指している方は積極的に牽引免許を取得してみてはどうでしょうか。

トラックの燃料タンクは増設してもいい?増設するメリットと注意点とは

トラックハンドルにぎる手

トラックハンドルにぎる手

長距離を走行する機会の多いドライバーにとって、トラックの燃料タンクの容量は重要なポイントですよね。容量が多いと給油の回数を減らせるため、大きいものへの交換や増設を検討する方もおられるのではないでしょうか。

今回は、燃料タンクを増設する際の注意点についてご紹介いたします。

■トラックの燃料タンクの基礎知識

まずは燃料タンクがある場所や容量をご紹介いたします。

・トラックの燃料タンクはどこにある?

トラックの燃料タンクは車両の側面フレームの外側にあります。大型トラックの場合は車体の下に取り付けられています。

また、燃料タンクはバンドで固定しただけのような、簡単な方法で取り付けられていることがほとんどです。トラックの車体が長細いことから、カーブなどでタンクに力が加わりすぎて破損するのを防ぐ目的があります。

・トラックの燃料タンクの容量

トラックの燃料タンクの容量は車種によって異なります。一般的に10トントラックなどの大型トラックは300~400Ⅼの燃料タンクが搭載されていますが、2~4トントラックは100Ⅼ程度と大型トラックに比べるとかなり少量です。

■トラックの燃料タンクを増設する方法

駐車する緑トラックと黄色トラック

トラックの燃料タンクは増設が可能です。こちらでは増設のメリットや方法をご紹介いたします。

・燃料タンクを増設するメリット

燃料タンクを増設すれば、1回の補給で走行できる距離が伸びることが最大のメリットです。場所によってはガソリンスタンドが少ない地域もあるため、長距離輸送をメインにしているトラックは恩恵が大きいでしょう。

また、給油のために停車する回数が減れば、燃費の向上にもつながるうえ、これまでより輸送時間を短縮できます。

・燃料タンクを増設する方法と費用

燃料タンクそのものはカー用品店や通販でも購入できます。費用の相場は1~7万円程度です。

燃料タンクの増設作業は特別な資格がなくても行えるため、自分で増設しようと考える方もおられるかもしれませんが、安全性を考慮すると業者に依頼したほうがよいでしょう。

工賃を含め、増設にかかる費用は依頼する業者によって異なります。大型トラックの場合は20~30万円程度が相場ですが、事前に複数業者へ相見積もりを依頼しましょう。

車種によってはパーツなどを取り寄せる必要があるので、工賃以外の細かい部分も比較してみてください。

■燃料タンクを増設する際の注意点

人差し指を立てている会社員

燃料タンクは後から増設もできますが、注意すべきポイントがあります。ここでは特に注意が必要な2点をご紹介いたします。

・燃料タンクに関する法規制について

トラックの燃料は燃料タンクと合わせて200kg、車両に搭載できる燃料は1,000Ⅼまでと消防法で定められています。そのため、1,000Ⅼを超える場合は特別な許可が必要です。もし守らなかった場合は積載量の水増しと判断され、不正な二次架装とみなされてしまいます。これは道路運送車両法違反となり罰則の対象です。3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されるため、注意しましょう。

・増設することで積載量が減る恐れあり

当然ですが、燃料タンクを増設すると車体が重くなってしまいます。燃料タンクの容量によっては、積載量を減らす必要があることも覚えておきましょう。

最大積載量は「車両総重量-車両重量-乗車定員×55kg」で計算できます。なかには増設した燃料タンク分の重さを省いて登録する車両もありましたが、これは違法です。

燃料タンクを増設した場合は、すぐに構造変更などの手続きを行い、必ず増設後の最大積載量を登録しましょう。

トラックの燃料タンクを増設する場合は必ず注意点を守り、安全に行なってください。増設が難しい場合は、すでに増設されている中古トラックの購入をするのもおすすめです。

アドブルーがなくなるとトラックは走らない?!補充の目安と空になった際の対処法について

ガソリン給油

道路を走る白トラック

ディーゼル車といえばエコなイメージが強いものの、実は排出ガスには多くの大気汚染物質が含まれていることをご存じでしょうか。

アドブルーは、そんな有害物質の排出を抑えるために用いられています。

今回は、軽油を燃料として走るトラックに不可欠なアドブルーについてご紹介いたします。

■アドブルーとは

おもちゃの白トラック2台とビー玉

まずはアドブルーについてご紹介いたします。

・尿素SCRシステムに使用する尿素水

アドブルーは尿素SCRシステム(blue tech)に使用される尿素水のことで、排出ガスに含まれている有害物質を化学反応によって無害な水と窒素に分解させる役割があります。

アドブルーは安全性が高いため、資格を有していなくても扱える製品です。

・尿素SCRシステムの仕組み

尿素SCRシステムは、最新のディーゼルエンジン車に搭載されています。排出ガス中の窒素酸化物にマフラー内部でアドブルーを噴射すると、化学反応が起こる仕組みです。

最近は環境保護が世界規模で課題になっているため、日本だけでなく海外でも普及しています。

・アドブルーは水の混入に要注意

アドブルーに水が混入すると故障を招きます。補給時には必ず蓋を付け忘れないように注意しましょう。また念のため、ガソリンスタンドで補給した際も、店員が閉め忘れていないか確認してください。

■アドブルーがなくなるとトラックは走らない?

・エンジンを切らなければ大丈夫!

アドブルーがなくなると、トラックのエンジンがかからなくなるため要注意です。走行中になくなった場合、エンジンを切らなければ走り続けられますが、一度エンジンを切ってしまうと走れません。

アイドリングストップの現場では説明が必須です。

・エンジンを切ってしまった場合の対処法

エンジンを切ってしまった場合、アドブルーを補給しないとトラックは動きません。よってアドブルーの調達と補充が対処法です。

トラックが利用できるガソリンスタンド、ロードサービスなどでアドブルーの配達を依頼しましょう。周囲にトラックドライバーがいる場合は、予備のアドブルーを搭載していることもあるので、一度声をかけてみるのもよいですね。

トラックには常に予備のアドブルーを搭載しておくと安心です。

■アドブルーの補充方法と目安について

・アドブルーを補充する目安①タンクの容量

小型トラックのアドブルータンクの容量はおよそ15~30Ⅼ、中型トラックは30~40Ⅼ、大型トラックは40~60Ⅼです。ただし、車種によって異なるため、自分が運転するトラックの容量は把握しておきましょう。

・アドブルーを補充する目安②走行距離

車種によって燃費が異なるのであくまでも目安の一つですが、アドブルー1Ⅼあたりの走行距離はおよそ1,000kmです。また、積載量が多い大型のトラックであるほど消費量は増加します。

走行前はアドブルーの残量と、走行距離に対して十分な量があるかを確認しましょう。

・アドブルーの補充はどこでできる?

ガソリン給油

アドブルーはガソリンスタンドや整備工場、カーショップなどで補充できます。複雑な作業ではないので、補充は10分ほどです。費用は1Ⅼあたり200~500円ほどで、高い工賃は発生しません。

また、補充用のアドブルーがあれば、自分での補充も可能です。補充の方法はウォッシャー液と同じで、アドブルータンクの蓋を開けて注ぎます。ただし、こぼしてしまうと金属部分の腐食につながるため、注意しましょう。もしこぼしてしまった場合はきれいに拭き取り、水で洗い流すことを忘れないでください。

アドブルーはエコなドライブに欠かせません。故障や残量不足にならないよう、日頃からこまめに確認をして安全な運転を心がけてください。

 

マイクロバスとは?小型バスとの違いや免許取得について

旅行・観光の際に便利な「マイクロバス」少人数の移動に適していて外国人観光客が増加中の日本では需要が高いバスだといえます。購入を考えている方は、運転の仕方や免許の取得方法についても把握していると安全です。

この記事ではマイクロバスを購入する前に知っておくべき知識を掲載します。

■マイクロバスとは?

免許さえあれば、自分たちでも運転できてしまうマイクロバスは、10人以上での移動時にとても便利な乗り物です。

まずはマイクロバスの主な用途、定員数をみていきましょう。

・用途

マイクロバスを利用するのに最適なシーンは、旅行、冠婚葬祭での会場までの移動、部活での試合会場の送迎など、大勢での移動時です。長距離を一緒に移動したい時に人数が増えてくると、乗用車のレンタルはお金がかかりますし、個々の車で移動するのも大変です。何より、移動時間もみんなで一緒に過ごした方が楽しみも増えますよね!そんな時にマイクロバスを使用すれば、低コストで楽しく移動できます。

・定員数

マイクロバスの定員数は車種によっても変わってきますが、11~29名程度のものが多いです。

マイクロバスの規格は、車両総重量が8t未満、最大積載量が5t未満と定められており、小型バスとの違いは、トランクルームや補助席の有無、座席の配置です。

マイクロバスはトランクルームがなく、座席の配置は2列と1列、そして1列側に補助席がついているというものです。小型バスは、おおよその定員数は変わりませんが、トランクルームがあり、座席は左右に2列で補助席はありません。

■マイクロバス 運転のコツ

マイクロバスは車体も大きく長いので、思っている以上に運転は難しいもの。運転する際はいくつかのコツを押さえることが大切です。

マイクロバスを運転するコツをまとめたので、参考にしてみてくださいね。

・気を付けること

「周囲をしっかり確認する」、「スピードを出しすぎない」、「車間距離を十分に取る・・・。」これらは乗用車での運転でも守らなければならないことですが、車体が大きく重量のあるマイクロバスを運転する時には、特に注意しておきたいことです。万が一事故が起こってしまっても、被害をなるべく小さくすることにつながります。

・内輪差に注意

マイクロバスの内輪差には注意が必要です。マイクロバスと乗用車の車体の長さを比べると、その差は約2m。乗用車のような感覚で運転していると、カーブを曲がった時に擦ってしまった、なんてこともあります。タイヤがどこを通るか、考えながら運転しましょう。

また、車体が大きくなると、死角も増えるので、巻き込み事故を起こす可能性が高まります。左折・右折時はミラーでの確認を十分に行い、スピードをしっかり落として曲がることを意識してください。

・運転速度は一定に

マイクロバスは乗員数が多いので、速度の出しすぎにはもちろん、スピードをなるべく一定にして走ることも大切です。運転が荒いと、乗っている人が車酔いしてしまうかもしれません。

スピードメーターを確認しながら運転し、ブレーキやアクセルの操作も急なものにならないよう慎重に行いましょう。

■マイクロバスの免許について

ここでは、マイクロバスが運転できる免許についてお教えします。法改正により免許の区分が変わったことで勘違いされる方もいるかもしれませんので、一度ここで確認してみましょう。

・運転できる免許

マイクロバスの規格は車両総重量8t未満、乗車定員は11~29名。中型自動車という扱いです。

マイクロバスを運転することができる免許は、8t限定解除の中型免許、8t限定なしの中型二種免許、大型免許、大型二種免許となります。

限定解除をしていない中型免許で運転できる車両は「車両総重量8t未満、定員が10人まで」のものです。中型免許でも「8tに限る」の表示がある免許では、マイクロバスは運転できないので注意してください。

<8t限定なしの中型免許>

8t限定なしの中型免許を取得するには、教習以外に路上試験が設けられています。試験に通ると仮免許が発行され、最低5日以上の路上教習を行うのが基本です。

さらに大型免許と同じ基準の適性試験が設けられており、難易度は高い傾向にあります。また、普通免許や大型免許と同様に、9か月以内に教習を終えることが必須条件です。

<8t限定なしの中型二種免許>

中型二種免許は定員11~29人のバスに乗客を乗せる際に必要な免許です。11人はマイクロバスの定員でもあります。人を運んで運賃をもらう旅客自動車運送業には必須です。

通常の中型免許と比較すると試験内容に違いがあり、合格点や難易度は高くなっています。

運転に関する問題以外に、旅客に関する問題も出題されるため、しっかりと勉強しておきましょう。なお、取得の条件は普通免許や大型免許などの免許取得から3年以上、満21歳以上です。この他に深視力の検査もあります。

<大型免許>

乗客定員が30人以上、最大積載量6.5t以上のバスを運転する際に必要な免許です。こちらも普通免許や中型免許などの免許取得から3年以上、満21歳以上であることが取得の条件です。

病気によって安全な運転が難しいと判断された場合や、欠格期間が終了していない場合は取得ができません。

<大型二種免許>

中型二種免許と同じく、乗車定員30人以上の観光バスや路線バスを使用して旅客業を行う際に必要な免許です。試験では特に安全確認が重視されています。

また、実技試験は非常に難しく、取得するには運転のスキルだけでなく、業務や安全に関する知識も必要です。しかし、取得は難しいものの、取得すると小型特殊自動車から大型自動車まで非常に多くの車種を運転できます。

・免許の取得にかかる費用

白電卓とおもちゃトラック

これらの免許取得にかかる費用は、通う教習所によって異なります。

普通免許(MT)を所持しており、新たに中型免許を取得する場合は20万円程度が目安です。ただし、AT限定の場合はMTよりも数万円高くなります。

大型免許を取得する場合も、所持している免許の種類によって費用に差があります。中型免許を取得している場合は20万円程度、普通免許(MT)の場合は30万円程度が目安です。

・免許取得法

マイクロバスを運転するには、免許の限定解除をする必要があります。

限定解除の受験資格は、「20歳以上、かつ普通免許取得後2年以上の運転経験があること(ただし、免許効力停止期間は除く)」です。

限定解除の方法は2つあります。

まず1つは、自動車学校で4~6時間ほど中型車による技能教習を受け、その後運転試験場で免許申請を行うという流れです。

教習の費用は、8t限定の中型免許を所持している方で約7~10万円、8tAT限定の中型免許を所持している方で約9~14万円程度必要となります。

早くて5日間程度で免許を取得することが可能です。

もう一つの方法は、いきなり試験を受けるという方法です。こちらの場合にかかる受験料は安くて、3000円で済みます。

試験内容は技能のみで、学科試験はありません。運転に自信があって費用を安く済ませたいという方はこの方法を選択してもいいかもしれませんが、合格率は30%以下とかなりの難関です。

試験に何度も落ちてしまうと免許取得までに時間がかかってしまうということも含めて、どちらの方法を選択するかを検討してみてください。

■準中型免許でマイクロバスは運転できる?

バスハンドル握る手

2017年から新たに準中型免許が誕生しました。マイクロバスはこの免許で運転ができるのでしょうか。

・新設された準中型免許とは

2017年3月12日に道路交通法が改正され、新しく生まれた免許です。この免許は今までの中型免許と異なり、満18歳以上であれば取得できます。準中型免許は普通免許と中型免許の間の免許で、今回の法改正によって普通免許で乗れる車種も変更されました。

・準中型免許で運転できる車両

準中型免許では、車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の車両が運転できます。一般的に2tトラックと呼ばれる小型のトラックまで、定員数は10人以下です。

マイクロバスの規格が、車両総重量8t未満、最大積載量5t未満、定員数が11人のため、準中型免許ではマイクロバスの運転はできません。マイクロバスを運転したい場合は中型免許の取得を目指しましょう。

・初めての免許取得でもOK

勉強する男性

準中型免許を取得してもマイクロバスの運転はできませんが、これまで免許を取得したことがない方でも18歳以上であれば取得できます。仕事でトラックを運転する機会がある場合は普通免許ではなく、こちらの免許を取得するのもおすすめです。また、取得後に中型免許や大型免許を取得する場合、教習時限や費用が低減されるメリットもあります。

マイクロバスの利用シーンはたくさんあり、運転できれば移動方法の選択肢が増えることになります。購入をお考えの方は、この記事を是非参考にしてみて下さいね。