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車のスリップサインはどう対処する?原因・対策や交換時期の目安

車を持っている方ならば、誰でも気を付けなければならないことの一つがタイヤのスリップサインです。スリップサインは安全運転を行う際に重要となってくるポイントですので、しっかりと確認することが大切です。

ここでは、スリップサインについての基本的な情報をまとめました。

■スリップサインとは?

スリップサインとは、タイヤの溝がすり減っているかどうかの目安となるものです。
タイヤに△のマークを見たことはありませんか?△マークの先をたどっていくと、溝の間に盛り上がった部分が見つかるはずです。

それがスリップサインと呼ばれるもので、タイヤがすり減ってくると、その盛り上がった部分が顔を出すようになってきます。その状態になるとタイヤの交換時期ということになります。

タイヤの溝の深さは法律で1.6㎜までと決められており、スリップサインが出ているのにも関わらず、タイヤを使い続けていると法律違反となってしまいます。

・タイヤに溝が必要な理由

タイヤの溝は雨が降っている時、路面が濡れている時に力を発揮します。タイヤの溝が路面とタイヤの間の水を外に掃き出し、タイヤをしっかり接地させてくれるのです。

「ハイドロプレーニング現象」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?これは路面の水分でタイヤが滑り、ハンドルやブレーキの操作が利かなくなってしまう危険な状態で、タイヤの溝がなければこの現象が起こりやすくなってしまいます。

雨の日でも安全に運転する為に、タイヤの溝は必要不可欠なのです。

・スリップサインが出たまま走行すると?

スリップサインが出た状態で走行するのは大変危険です。タイヤがすり減ると、ブレーキの効きが悪くなり制動距離が延びていきます。

またハンドル操作も上手く伝わらなくなり、事故を起こす危険性が非常に高くなります。その他、走行音が大きくなったり、タイヤが振動を吸収しきれず乗り心地が悪くなったりと、たくさんの悪影響が出てくるのです。

スリップサインはタイヤ1本につき、4~9箇所ついています。これらのどれか1つでもサインが出ていると車検が通らないどころか、法律違反となり減点や罰金の対象となります。

日頃からタイヤの状態に注意し、スリップサインが出ていたらすぐに交換しましょう。
また、1.6mm以上の溝が残っている場合でも、排水力が落ちていて雨の日が滑りやすくなる場合があるので、早めの交換を心がけるようにしましょう。

・スリップサインの罰則

先述した通り、タイヤの溝の深さは1.6mm以上と定められています。整備不良と判断された場合、大型車は減点2点、違反金12,000円の罰則が科されるため、注意が必要です。

また、スリップサインが出たタイヤを装着していると車検に通らないので、1か所でも確認できた場合はできるだけ早く交換しましょう。

・プラットフォームとの違い

プラットフォームとは、スタッドレスタイヤにある、スリップサインと同じような構造の部位です。残りの溝が1.6mmで現れるスリップサインとは違い、プラットフォームは残りの溝が半分くらいになると現れます。プラットフォームはタイヤの側面にある上向きの矢印を見ることで判断できます。タイヤの表面に細かい溝が彫られているので、そちらでも区別することができます。

プラットフォームはあくまでもスタッドレスタイヤとして十分な性能を発揮するために必要な溝を表すものです。ですので、プラットフォームが現れているスタッドレスタイヤでも圧接路面や凍結路面以外の路面ならば、問題なくノーマルタイヤとして走行することができます。

・車検とスリップサイン

車検でタイヤをチェックする際に、残りの溝が1.6mm以上あるかどうかについてもチェックされます。スリップサインが出ていた場合は車検を通過することができません。車検を通過できない場合、道路運送車両法に違反していることになります。本来車検は車両が道路運送車両法に違反していないかどうかをチェックするための制度です。

恒例行事のように感じてしまうかもしれませんが、車検の前には一度確認しておくようにしましょう。

■摩擦の原因と対策

タイヤの摩耗の仕方はいくつか原因があり、それぞれ対策を取ることができます。ここで原因と対策について詳しくみてきます。

・ショルダー摩擦

タイヤの両脇の部分をショルダーと呼び、センターよりもショルダー部分が先にすり減っていくことをショルダー摩耗と言います。ショルダー摩耗の原因は、主にタイヤの空気圧不足、荷重超過です。定期点検時に空気圧を確認し、適正な空気圧になるよう空気を充填しましょう。

・センター摩擦

こちらはタイヤのセンター部分が先にすり減っていくもので、ショルダー摩耗とは逆の空気圧過多が原因となります。空気を入れすぎることで、タイヤが膨張しセンター部分が盛り上がることで摩耗しやすくなってしまうのです。センター摩耗も、空気圧を適正にすることが対策となります。

・片側摩耗

どちらか片方のショルダー部分が先にすり減ってくことを片側摩耗と言います。アライメントが狂い、タイヤが内側や外側に傾いてしまうと片側摩耗が起こります。タイヤに片側摩耗がみられる場合は、足回りの歪みを調整しズレのない状態にしましょう。

・フェザーエッジ摩耗

タイヤのブロックの端が浮き上がり羽根のようになることをフェザーエッジ摩耗と呼びます。
主にトー・イン不良によってアライメントがひどく狂い、進行方向に対してタイヤがずれて横滑りを起こしていることが原因です。フェザーエッジ摩耗が見られた場合はすぐにアライメントを調節しましょう。

・スポット摩耗

トレッドの一部のみがひどく摩耗してしまうことをスポット摩耗と呼びます。急ブレーキや急ハンドルが原因の場合と、ブレーキ系統の故障によってブレーキが均一に効かない場合の2つが考えられます。スポット摩耗が確認された際は、運転を見直してみるか、ブレーキの調整をする必要があるといえます。

・ヒールアンドトー摩耗

進行方向に対してブロックが斜めに摩耗してしまい、ノコギリの歯のようにブロック間で凸凹が生じてしまうことをヒールアンドトー摩耗と呼びます。遊動輪として長く使用すると、駆動力がかからずに制動力のみがかかってしまうことが原因です。また、タイヤのローテーション不足でもヒールアンドトー摩耗が起こってしまいます。その場合はタイヤのローテーションの回数を増やすなどの対策が必要です。

■交換時期の目安

タイヤを長く使うことは大変危険です。もちろんスリップサインが出ていたら、すぐに交換をしなければなりません。では、スリップサインが出ていること以外にも、早めにタイヤの交換時期を見極めるポイントはあるのでしょうか?

最後に、タイヤを交換する時期の目安や注意点をまとめたので、参考にしてみて下さい。

・走行距離

タイヤがすり減るスピードは、一般的なもので走行距離5,000kmにつき約1㎜程度と言われています。その計算でいくと、走行距離32,000kmでタイヤの溝が1.6㎜まで減ることになります。タイヤの摩耗具合は路面の状態や走行の状況によって変わってきますが、走行距離32,000kmが一つの交換目安と言えるでしょう。

しかし、走行距離をアテにし過ぎず、タイヤが滑りやすくなったと感じたらタイヤを交換することをおすすめします。

・使用年数

タイヤメーカーは、タイヤの使用年数を4~5年までとしているところが多いです。タイヤはゴムでできているので、使用していなくても経年劣化でタイヤの状態は悪くなってしまいます。

タイヤは運転状況以外にも、車の保管の仕方などにも影響されるので、使用期限を明確に定められません。例えば、車両を屋外にて保管している場合、紫外線や雨風によって劣化が早くなる傾向にあります。

その為、使用年数4、5年を目安に交換を検討して下さい。

・見た目

タイヤの状態を日頃からチェックすることは、安全運転を行う上でとても大切です。
チェックポイントは「切り傷、ひび割れ、擦り傷などがないか」「溝がすり減りツルツルになっていないか」「釘などの金属やガラスが刺さっていないか」といったところです。
放置していると、タイヤがパンクやバーストをしたり、スリップしたりして大きな事故を起こしてしまう危険性があります。
タイヤの点検は常日頃から行い、異変があればすぐに交換して下さいね。

・走行中の感覚

走行中の感覚の変化もタイヤの交換時期を把握する目安になります。タイヤのロードノイズの変化がその代表例です。また、以前に比べて乗り心地が何となく悪い、ブレーキが効きづらいと感じるようになってきた、雨天時の走行が滑りやすいと感じるようになったなどもタイヤ交換の目安の1つといえます。

・タイヤを長持ちさせるためには?

洗車の際に油性の艶出し剤や、強力な洗剤を使用するとタイヤのゴムの劣化を促進させてしまう場合があります。タイヤを洗う時は水洗いが基本ですが、どうしても汚れが気になる場合は、水で薄めた中性洗剤を使って汚れを落としましょう。

また、運転の仕方でもタイヤを長持ちさせることができます。ストップアンドゴーの多い街中での走行はタイヤの劣化を早める傾向があります。急ブレーキ、急発進、あまり減速をしないままでカーブを曲がるなどの運転でもタイヤが早く劣化します。

これらのような運転の傾向がある方は早めのタイヤ交換や定期的なタイヤ点検を行う必要があります。また、そのような運転の仕方を改善することでタイヤを長持ちさせることができます。

■トラックのタイヤの種類

タイヤ点検する男性

トラック用のタイヤは、主に「チューブタイヤ」「チューブレスタイヤ」「バイアスタイヤ」「ラジアルタイヤ」の4種類です。

・チューブタイヤ

タイヤの内部に空気を入れるチューブを備えたタイプです。昔は、チューブタイヤを装着したトラックがほとんどでした。

特徴は以下の通りです。

  • チューブの空気圧でトラックの重量を支えるため、大型トラックにも使用できる
  • タイヤが破損した場合でもチューブに問題がなければ走行可能
  • チューブ内の空気圧を下げることで悪路でも乗り心地を維持できる

・チューブレスタイヤ

チューブの代わりに「インナーライナー」と呼ばれるゴムシートが内部に張り付けられており、空気漏れを防げます。

特徴は以下の通りです。

  • タイヤがパンクをしても空気が漏れにくい
  • 放熱効果が高く、摩擦による熱を抑えられる
  • チューブ交換などのメンテナンスが不要
  • パンクに気付きにくい

・バイアスタイヤ

「カーカス」と呼ばれるタイヤの骨組みをタイヤの回転に対して斜めに配列し、内部でねじれないよう反対にカーカスを重ね、その上から「ブレーカー」と呼ばれる補強層で締めたタイプです。荷重に強く、重量の大きな大型トラックなどに使用されます。

特徴は以下の通りです。

  • 低速や悪路でも振動が少なく、乗り心地がよい
  • 高荷重に強い

・ラジアルタイヤ

ラジアルタイヤ

タイヤの中心からカーカスが放射状に配置され、「ベルト」と呼ばれる補強層で締めたタイプです。現在、トラックに使用されるのはラジアルタイヤが多くを占めています。

特徴は以下の通りです。

  • 路面抵抗が少なく、燃費がよい
  • 振動を吸収するためグリップがよく、操縦性に優れている
  • タイヤが発熱しにくい
  • けん引力が強く、スリップしにくい

■溝の模様「トレッドパターン」の種類

トラックタイヤ画像

トレッドパターンには駆動力や制動力を高めたり排水性を高めたりなど、機能性も考慮されています。

・リブ型

縦溝を中心にしたデザインで、高速走行や長距離走行に適したタイヤです。転がり抵抗が低く、燃費と静粛性に優れています。

・ラグ型

横溝を中心としたデザインで、未舗装道路や悪路での走行に適したタイヤです。けん引力に優れており、ダンプのリヤタイヤなどによく使用されています。

・リブラグ型

縦溝と横溝をバランスよく配置したデザインで、市街地での中低速走行に適したタイヤです。リブ型とラグ型の性能を兼ね備えています。中・短距離走行のトラックやダンプなどによく使用されています。

・ブロック型

未舗装の路面や氷雪路などでも安定した走行性能を発揮するタイヤです。表面にはブロックに似たパターンが入っており、駆動力や制動性に優れています。一般道と高速道路の両方を走行するトラックに使用されています。

・スタッドレス型

雪道や凍結路でのグリップ力に優れ、安定した走行性を発揮します。氷雪仕様のため、一般道での走行はできません。

今回はタイヤのスリップサインについてまとめました。
車の点検は車検だけに頼らず、自分でも定期的に点検を行い安全なカーライフを楽しみましょう!

売りたい、処分したいダンプがある時に役立つ!買取業者の選択肢

最近ではダンプなどのトラックを専門にしている買取業者も存在しています。そのため、どこで売りたいダンプを処分すればいいか、迷われる方も多いでしょう。ここでは、査定に関係する買取業者の種類とそれぞれのメリット・デメリットを見てみましょう。

いらないダンプ、どうやって処分する?

ダンプは、一般の車両に比べて高い耐久性があるのが特徴です。しかし、それでも使い続けているうちに、処分を検討しなければならない時期も考えないといけません。
「故障して使えなくなった」「買い替えの目安である15年以上乗り続けている」「排ガス規制のために処分したい」など、いろいろと理由はあるでしょう。また、最近では2019年から建設市場が「量」から「質」へと転向すると予想されていることから、事業縮小を見越してダンプを処分したいと考える人もいます。
ダンプを処分する場合、大型トラックや重機専門で廃車処分する業者に依頼する方法があります。
しかし、処分を依頼する場合、高額な処分費用を支払うのが悩みどころですよね。ここでは、売りたいダンプをお得に買取してもらうための選択肢とそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

ダンプを高額で売りたいならどこがお得?

ダンプの買取してもらう方法は、いろいろあります。ただ、どこでお得に買取してもらえるかは、それぞれの業者やサービスの性質によって異なります。ここでは、買取業者のメインとなるディーラー、個人売買(ネットオークション)、中古トラック買取店でメリット・デメリットを見てみましょう。

・ディーラーでの下取り・見積もり

ダンプを買取処分する方法として、最も一般的なのが、ディーラーの下取り。ダンプの購入や整備などで、このディーラーを利用したという人は多いはず。ダンプを売却するなら、買ったところで売るのが一番ではないか、と考える人も多いでしょう。

【メリット】
ディーラーに依頼するメリットは、顔見知りであり連絡先も知っているため、ダンプ売却を安心してスムーズにできること。売却した後に、すぐディーラーから新しいダンプを購入できる点も便利です。また増車・減車の手続きが簡単に済むことも大きなメリットです。

【デメリット】
ディーラーは基本的に新車の販売をメイン業務としているため、中古ダンプの流通ルートを持っておいません。そのため見た目が悪い・型式が古い・架装を追加して改造扱いとなるダンプは売却を断られる場合があります。
また、中古ダンプの流通ルートがないということは、高額で売れるルートがなく、さらに在庫によるリスクを抱えることとなるため、買取価格も安く見積もられる可能性もあるのです。少しでも高く売りたいと考えているなら、ディーラーに買取ってもらうのは避けたほ方がよさそうです。

・個人売買(ネットオークション)

最近ではネットサービスが充実しているため、業者を通さない手段で売却を考えている方もいることでしょう。手軽にオークションなどに出品したり、掲示板などで買い手を見つけたりして売却することもできます。

【メリット】
買取業者を通さずに購入希望者へダンプを売却できるため、手数料もいらず高額買取ができる可能性があること。また、自宅にいながら出品ができるので、忙しい人でも手軽に売却ができるという点も魅力です。

【デメリット】
ネットオークションは個人間での取引となるため、手続きや費用の受け取りの段になってトラブルに見舞われる可能性があります。例えば、落札した代金を相手が払ってくれなかったり、引き渡した後にクレームを付け修理代等の名目で代金の一部を返金するように迫られたりすることもあります。
個人売買の場合、取引相手がどんな人か直前までわからないため、こうした取引上のリスクがつきものなのです。

・中古トラック買取店への持ち込み

地域によって、中古トラックや重機などを専門的に買取している会社も存在します。この多くは、地域に根づいた運営をされているところが多く、買取から修理まで幅広いサービスに精通しているのが特徴です。

【メリット】
ネットオークションのような取引上のリスクもなく、安心して買取処分をすることができること。また、独自の流通ルートも確保しているため、通常買取を行わないディーラーよりも高く買ってくれるでしょう。

【デメリット】
こうした地元にある買取店のみを利用するとなると、買値が相場と比べて適正かどうかがわからないため、相場よりもだいぶ安く買われてしまう場合もあります。
また、自社販売であることが多いため、三転ダンプやスライドダンプ等の特殊形状のダンプは買取金額が安かったり持ち込む手間がかかったりします。

ダンプをより高く売却したい場合、複数の買取会社へ査定を出す方法が確実です。

・ダンプを売るときに必要なもの

ダンプを売ると決めたら、必要なものを揃えておきましょう。事前に書類などを用意しておくことで、スムーズな取引ができるようになります。

気を付けたいことは、ダンプが自家用か業務用か、車検が切れているか切れていないかなど、様々な要因で必要書類が変わります。ここでは車検が切れていない事業用車を想定して、必要なものをご紹介いたします。

<必要なもの>

・自動車検査証

・譲渡証明書

・委任状

・実印

・印鑑証明書

・自動車損害賠償責任保険証明書

・自賠責保険移動承認請求書

・納税証明書

・事業用自動車等連絡書

・自重系技術基準適合証

・リサイクル券(もしくはリサイクル料金の預託状況)

詳しく必要なものが知りたい方は、トラックの買取業者に相談してみましょう。

・全国でトラック買取をする専門業者で無料査定

ネットで検索をすると、全国的にトラック買取を行っている会社がいくつもヒットします。地域で買取を行う業者とは、どのようなところが違っているのでしょうか。こうした業者では高年式車・多走行車であっても、多種多様なルートを確保しているので、即答で買取してくれるというメリットがあります。
全国展開する買取業者に依頼するメリットは、国内だけでなく海外にもトラック売却による流通ルートを確保しているため、ディーラーや地元の買取店よりも高く買ってくれることです。
また、こうした会社は無料の出張査定サービスも行っています。複数の会社に査定を依頼することで、より高い価格で買ってくれる会社を見つけることができるでしょう。支払いも引き渡しと同時に現金払いでもらえるところが多いこともメリットです。
会社によっては、休日でも対応できる出張買取サービスを行ってくれるところもあるので、空いた時間に手間を掛けずトラックを処分できるのも魅力です。
しかし、相見積もりに出した場合、他社の動向を見たがる業者が多いので、金額の提示が遅くなることがあります。

古いダンプでも買取OK!どんな状態でも買取ってもらえるって本当?

どんなダンプでも状態によって買取ってくれる業者もある

かつてはダンプなどの車を買い換える場合、廃車として処分してから買い換えるのが一般的でした。乗用車と違いトラックは仕事で使用する車なので、古く汚れていて動作性も不確かであるため、誰も買おうとはしなかったのです。
しかし、最近はネットサービスの拡充によって、かつては見向きもされなかった中古のトラックが脚光を浴びるようになりました。ネットを利用することで、地方からの需要にも応えられるようになったため、流通ルートの拡大によって古いダンプでも売却できるようになったのです。
また、最近では発展途上国で日本車が人気となったことで、外国と中古トラックの取引を行う会社も増えました。
ダンプなどのトラックは新車で購入すると高額ですが、中古車であれば安く手に入ります。そのため、中古のダンプの買い手は多いのです。

・状態の悪いトラックでも査定対象となる可能性あり

トラックの買取と聞くと、綺麗な状態のトラックしか買ってくれないのでは、と考える人も多いでしょう。しかし、最近では状態の悪いトラックでも買ってくれる会社は多くあります。
低年式や過走行、バッテリー切れ、車検切れの車はもちろん、汚れのひどい車や、事故車・廃車予定車でも査定の対象としてくれる場合があります。
トラック買取を行う会社の中には、自社で修理をして販売をする会社もありますし、解体して部品のみを販売する会社もあります。長年メンテナンスをせず、サビや汚れだらけのダンプだとしても、そういった会社へ依頼することで高く買ってくれるでしょう。

・状態が悪くても需要がある理由

ダンプは中古車としての需要が高いという理由以外に、不動車や故障車は分解してパーツにして売ることができるという理由があります。

ダンプは種類も多いので、修理の際に必要な部品が多くあります。

ダンプの部品は国内外問わず需要が高いので、部品として売り出すために状態が悪くても買取可能な場合あり、どんな状態であってもまずは買取査定をしてもらうことをおすすめします。

・おいしい話ばかりじゃない!悪徳トラック買取業者に注意

ここまでの話を聞くと、「全国的にトラック買取を行う会社に依頼すれば安心だな」と考えてしまう人もいるかもしれません。
しかし!最近ではトラック買取処分の需要が高まったことで、それを利用する悪徳業者も増えつつあるのです。
「高額買取」という言葉に踊らされ、逆に安く買い叩かれたり、余計なトラブルに巻き込まれたりするケースは少なくありません。買取依頼をする際は、相手の業者が信頼できるか、しっかりと調べましょう。

・気をつけたい悪徳トラック買取業者の手口

引き取り料を請求する

通常、買取による取引で「引き取り料」が発生することはありません。引き取り料が発生するのは処分を依頼した場合だけであるため、買取を依頼してこの引き取り料が発生した場合はすぐに契約を取りやめましょう。
たとえ金額が少額だったとしても、引き取り料を請求された場合は売却を避ける必要があります。そういった会社は引き取り料とトラック売却による利益を二重取りしています。不当な利益を得る会社にトラックを売却すると、悪徳業者ばかりが利益を得てしまうため、結果的に引き取り料を取らないまっとうな業者への負担となってしまうのです。
「処分することに比べればマシ」とは思わず、きちんとした業者へ売却するようにしましょう。

事前に高額な査定料を提示して、後々難癖をつけて安く買い叩く

初めの査定料だけ高く設定し、後々安く買い叩くというやり方は、買取業者に依頼する際によくあるトラブルです。
メールや電話での査定では非常に高い査定額を伝えていたのに、実際にダンプを見せると小さなキズやわずかな汚れのほか、タイヤなどのパーツ交換まで減額の対象としてしまい、結果として大幅な減額をさせられてしまうのです。
当然買取を依頼した側は話が違うとして買取を拒否しますが、すると次は莫大な出張査定費やキャンセル料を請求したり、大声での恫喝や告訴に踏み切るといった脅しをかけたりします。
このような不当な請求を迫ることや、恫喝をしてきた場合、対処法として迷わず警察に連絡するようにしましょう。

個人情報を売却する

出張査定や買取の依頼をする時、サイトの投稿フォームに名前や住所、連絡先まで記載してしまうことがあります。
買取業者を装った詐欺師は、投稿フォームから送られた情報を売却し、不当な利益を得るのです。
こうした問題を回避するには、出張査定や買取をするサイトをどの会社が運営しているかを調べましょう。公式ページに会社の所在地や責任者名が載っていない、または所在地をネット検索やグーグルアースで調べても何も出てこない場合、架空の詐欺サイトである可能性があります。ほかにも、口コミなどの情報を調べ、信頼できる会社かどうかを調べるのも効果的です。

名義変更の手続きをしない・自社ロゴを消さない

ダンプを売却した後、名義変更の代行依頼をしたにも関わらず手続きを全くしていない、または自社のロゴを全く消していない場合、放置するのは危険です。
もしもそういったダンプが事故や問題を起こした場合、全く関係のないこちらが賠償金を支払ったり世間での自社のイメージを大きく損ねたりする可能性があるからです。
対策としては、多少面倒でも名義変更の手続きは自分で行うことが一番。また、契約時に「事前にいつまでに名義変更・ロゴの消去をするか」ということを取り決めることも必要です。期日までに対処していなければ、警察に訴えるなどの強行策に出なければなりません。
ロゴの消去に関しては、パソコンでロゴを消した状態の画像を送ってくることも考えられるので、直接業者の所在地へ赴き、消しているかを自分の目で確認するとよいでしょう。

廃車処分することで税金・保険料の還付金を不当に取得する

トラックを始め、自動車を廃車処分すると税金や保険料の還付金が戻ってくることは、意外と知っている人は少ないです。
平成17年に施行されるようになった比較的新しい制度なので、知らない人が多いことを逆手に取り、不当に還付金を取得する悪質な業者は多くいます。
優良な業者は、この還付金のお金を査定額に含んでいることをきちんと説明してくれます。還付金についての説明が全くない場合、悪徳業者であると判断できます。

買取代金を振り込まず、行方をくらませる

買取の代金の支払い方法が銀行振込だった場合、期日までに金額を振り込まず、行方をくらましてしまうという悪質な業者も存在します。
こうした問題への対処法は、ダンプの引き渡しと同時にお金を支払ってもらうことです。
その場での支払いができないと拒否された場合、車検証・譲渡証明書・委任状などの書類を一旦預かることで、ダンプだけを持ち逃げされることを防ぐことができるでしょう。

・どんな会社なら安心できる?

安心して取引ができる会社は、やはり実績があり評価の高い会社です。
口コミなどで多くの人が評価している会社や、創業から長い年数が経っている会社、たくさんの人が利用したという実績のある会社なら、安心して取引ができるでしょう。
こういった会社は、「引き取り料が無料」「面倒な各種手続きも無料で代行してくれる」というサービスも行っているので、初めて買取を依頼する人でも安心して取引ができます。

ダンプの買取は複数社に依頼しよう

・複数社で比較をすることで、高額で買取ってくれる業者に依頼しやすい

ダンプの高額買取をする業者を探すなら、複数の業者に査定依頼を出す方法が一番。
買取業者によって買取の価格設定が異なっているため、よりお得な金額で買取ってくれる業者を探すなら、最低でも3~4社に査定依頼をするとよいでしょう。
複数の会社に依頼することで、売却するダンプの相場価格がわかりやすくなります。また、一括査定によって業者どうしを競合させることで、より高く買ってくれる会社が現れやすくなるからです。
ただし、注意しなければならないのが、ほかの業者よりも異様に高い金額を提示する業者です。多くの買取業者は買った車をオークションで売却しますが、オークションでは車種によって買取金額の相場がきちんと決められています。
そのため買取金額に大幅な差は生まれないはずなのですが、それでも高額な査定額を提示するということは、査定額を高く釣り上げて騙そうとする悪徳業者の可能性が高いです。

・ダンプの正確な買取相場を公表している業者はない

「車種によって買取金額の相場は決まっている」と書きましたが、こうした市場での買取相場はどの業者も公表していません。
「こちらに相場を知らせないなんて不平等だ」と感じる人もいるかもしれませんが、相場を公表しないのはきちんとした理由があるのです。
相場を知らせないのは、車の状態によって買取金額が変わってしまうからです。市場で高く評価されているダンプでも、メンテナンスが全くされておらず、ボロボロの状態のダンプですと、市場価格より価値が安くなるのは仕方ないことです。
また、時代によって旬な車種や車両も異なり、値段が細かく変動するため、相場の金額をはっきりと明記することはできないのです。

・複数の業者へ買取査定を依頼しよう

ダンプなどのトラック買取を行う大半の業者は、公式HP上でも過去の買取実績や買取金額程度しか公表してはいません。一部の取引での実績や金額はあくまで一例なので、同じ車種だとしてもHPそのままの金額で売れるとは限りません。
また、業者によっても価格設定は異なっているため、買取会社が異なれば数十万円の価格差が現れることもあります。ダンプを売却する時は、誰もがより高いところへ売りたいはず。一社だけに依頼してしまうと、ほかに高く買ってくれる業者を見逃してしまうことになります。
そのため、多少面倒でも、買取査定は複数の業者へ依頼してから比較検討するのがおすすめです。

・優良な業者を見つける方法

トラックやダンプの買取業者はたくさんありますので、その中から如何に優良な業者を見つけるかが大きなポイントです。

・海外販路を持っている

先述しましたが、日本製の中古ダンプは海外で高い人気を誇っています。そのため、業者も海外へ販路を持っていると高額査定を狙いやすくなります。

販路についてはダンプの買取業者がホームページで記載していることが多いので、まずは依頼したい業者のホームページをチェックしましょう。

・中間マージンが発生しない業者

海外販路を持っていても、間に輸送業者などの他社が入っていると中間マージンが発生し、買取価格が下がってしまうことがあります。

ホームページではワンストップで買取から販売が行われているかという点もチェックしてください。

海外販路を持っていたり、自社のみで買取から販売を行っている業者はそれを強みとして宣伝しています。そのため、ホームページを見ればすぐに海外販路があるのか、中間マージンが発生しないのかはすぐに知ることができます。

・危険かもしれない業者

悪徳な業者には誰しも当たりたくないと考えるもの。

しかし対応がよくて買取をお願いしたら実は悪徳業者だった…なんてこともあり得ます。

悪徳業者に依頼しないためにも、どんな特徴があるのかを知っておきましょう。

・営業電話がしつこい

悪徳業者の共通点として、営業電話がしつこく入ってくるという点が挙げられます。ネットでの一括査定は便利ですが、悪徳業者にも情報が渡ってしまう可能性があります。あまりに電話がしつこくかかってくるようであれば、その業者は悪徳業者かもしれません。

はっきり断っても迷惑な電話がくるようであれば、警察に相談して対処してもらいましょう。

・実店舗が存在しない

最近ではネット上でのみ存在する業者がありますが、できれば直営の店舗を持っている業者を選ぶようにしましょう。

実店舗がない場合、トラックを引き取ってから姿をくらますことができるからです。

ホームページでは店舗の場所を確認し、実際に利用した人がいるかも調べておきましょう。口コミは参考になりますが、「満足です」「対応がよかった」というような具体性のない口コミはサクラである可能性があります。具体性のある口コミを参考にしましょう。

・査定内容に根拠があるか

高額な査定を出されても、喜んではいけません。悪徳業者のやり口としてよくあるのが、最初は高値で取引して後から難癖をつけて安く買い取る方法です。買取価格が高額な場合、何故その金額になったのかを聞いてみましょう。

優良な業者であればどこがプラス査定として働いたのかをちゃんと説明してくれます。逆に根拠のない査定額は悪徳業者である可能性が高いので、用心しておきましょう。

■買取前の査定でチェックされる主な項目
黒電卓と虫眼鏡

・車種/年式/グレード

ダンプに限らず、車種や年式、グレードは車の買取金額を大きく左右します。

年式が新しいほど人気があり、グレードが高いほど高評価につながる傾向があります。

・走行距離

走行距離からダンプの寿命を大まかに予測できるため、査定時には重要視される項目です。

・ボディの色

人気のある色は買い手が見つかりやすいため、高評価につながるでしょう。

・修復歴

修復歴のあるダンプは使用中に不具合を起こす可能性が高くなるため、査定に響きやすい項目です。

・外装の状態

ダンプの場合、少しの傷なら査定に影響を与えにくいと言えます。無数に傷が付いているのであれば、傷用コンパウンドを使用してみてもよいかもしれません。へこみも自分で修理できますが、業者に頼むとスムーズです。

また、外装の汚れはきれいに洗い流しておくほか、エアロパーツは純正品に戻しておくことをおすすめします。

・内装の状態

たばこや汗のにおい、強めの芳香剤は査定に影響を与えやすいので、要注意です。エアコンから発生するにおいは、エアコンフィルターを交換するなど対策をしましょう。

シートに残った飲食物のシミは、市販のシミ取り剤や重曹を使用し、できる限り取り除いておいてください。

・足回り

マフラーなどがサビている場合はクエン酸や重曹を使用し、ワイヤーブラシで擦り落としましょう。落ちないサビには、サビ取り剤がおすすめです。腐食が進んで穴が開いている場合は、業者へ修理を依頼しましょう。

スペアタイヤの有無も査定の対象です。見つからない場合は、溝の深いタイヤを積んでおきましょう。

■ダンプの買取で高額査定を狙う秘訣

黄色おもちゃからコインが飛び出す

ダンプの外装や内装をきれいにし、必要なパーツを揃えるだけでも高評価が期待できますが、より高価買取を狙うには秘訣があります。

・関係書類を揃える

ダンプを購入した際の書類やオプションパーツの取扱説明書、過去のメンテナンス記録簿など、ダンプに関する書類を用意しておきましょう。

メンテナンス記録簿とは、販売店が独自に設けた点検記録を指し、法律で義務付けられていない箇所の点検や修理歴を証明するものです。

ダンプを丁寧に扱っていたと伝わることで、信頼性を高めてくれるでしょう。

・ダンプの詳細がわかる写真

ダンプの詳細がよくわかる写真を撮っておきましょう。ただ外観を撮るのではなく、荷台の表面や裏側、エンジン内部、計器類など細かい部分まで撮影します。買い手が「見たい」と思う写真を撮ることで、強くアピールできるでしょう。

■注意!マイナス査定を引き寄せるケース

指差し点検画像

どれだけ外装や内装をきれいにしても、マイナス査定を引き寄せてしまうケースをご紹介いたします。

・エンジンオイルの劣化

メンテナンスの不備が発覚しやすい部分として挙げられるのが、エンジンオイルです。劣化や漏れ、にじみを放置していると、エンジンに不具合が起こりやすいと判断され、評価がマイナスに傾いてしまいます。

買取査定の前にエンジンオイルを交換し、漏れやにじみが確認できる場合は修理を検討してください。

・ホイストシリンダーの故障

ダンプの荷台を迅速に上下できるのは、ホイストシリンダーが適切なタイミングで作動するからです。買取査定ではホイストシリンダーの動作やオイル漏れの有無もチェックされるので、事前に動作を確認しておきましょう。

売りたいダンプはまず複数社で査定へ

ダンプを売りたい時は、買取業者の選択肢で査定価格が異なります。そのため、業者の特性とメリット・デメリットを把握した上でお得に買取できるようにしておくことが必要です。
また、廃車予定でボロボロのダンプだったとしても、修理・清掃すればまだまだ使える場合もありますし、使えない場合も分解して部品を売却することも可能です。

「買ってくれる人なんていないだろう」と諦めて廃車処分してしまう前に、一度、複数のダンプやトラックの買取業者に相談してみましょう。そうすれば、廃車にすることなくお得に処分できる可能性が広がります。

トラックのナンバープレートからなにがわかる?「1ナンバー」「4ナンバー」とは

銀トラック斜め後ろ画像

白トラック模型とヘルメット抱える男性

トラックを含め、車のナンバープレートはどれも似たように見えますが、シンプルな見た目からは多くの情報を読み取れます。トラックの種類によって「1ナンバー」や「4ナンバー」などの言葉を耳にすることもあるでしょう。

今回は、トラックのナンバープレートについてご紹介いたします。

■ナンバープレートの見方

・ナンバープレートの役割

正式名称は、「自動車登録番号標」「車両番号標」などです。公道を走行するすべての車両に対して、ナンバープレートを前後の見えやすい位置に取り付けることが義務付けられています。車種や用途によって種類が分かれており、車両を識別できる仕組みです。

・ナンバープレートの構成

<文字の意味>

上段の左側にある地名は、管轄する運輸支局などを表しています。横の数字は「分類番号」と呼び、最初の1桁からは車両の種類や用途が確認できます。

【分類番号】

0:大型特殊自動車の建設機械

1:普通貨物自動車

2:普通乗合車

3:普通乗用車

4/6:小型貨物車、軽貨物車

5/7:小型乗用車、軽乗用車

8:特種用途自動車

9:大型特殊自動車

下段の左側にあるひらがなは、分類番号と同じく車両の用途を表し、事業用や自家用、レンタカー用などと区分されています。横に大きく記載されている4桁の数字は「一連指定番号」と呼び、ナンバーを申請した順に払い出されます。

<ナンバープレートの大きさ>

大きさは車両のサイズに応じて異なります。大型車は22cm×4cm、小・中型車は16.5cm×3cmです。

<ナンバープレートの色>

ナンバープレートの色からも、車両の用途が確認できます。緑地に白色の文字を記載したナンバープレートは事業用、白地に緑色の文字を記載したものは自家用です。

また、軽自動車の場合、黒地に黄色の文字を記載したものが事業用、黄地に黒色の文字を記載したものが自家用です。

■トラックのナンバープレートは「1」か「4」

銀トラック斜め後ろ画像

トラックは貨物自動車に該当するため、分類番号が「1」もしくは「4」のナンバーを取り付けます。

・1ナンバーと4ナンバーの車両条件

1ナンバーは大型トラックやダンプカーなどの普通貨物自動車、4ナンバーは軽トラックやワゴンなどの軽貨物自動車を意味します。

共通する貨物自動車の条件は、以下の通りです。

  • 積載スペースが運転席よりも広いこと
  • 積載スペースが1m²以上あること
  • 積載重量は乗車定員の重量よりも重いこと
  • 積載スペースの開口部分が縦横80cm以上(軽貨物は縦横60cm)あること
  • 運転席と荷台スペースの間に仕切りを設けていること など

また、4ナンバーは上記に加えて、以下の条件を満たす車両に限られています。

  • 全長7m以下
  • 全幅7m以下
  • 全高0m以下
  • 排気量2,000cc以下

・乗用車と貨物車の違いは?

貨物車と乗用車の違いとして、まず挙げられるのは自動車税です。乗用車と貨物車では計算方法が異なり、乗用車は排気量、貨物車は積載重量をもとに算出されます。

最も額の低い区分で比較しても、排気量1L以下の乗用車は29,500円、最大積載量1t以下の貨物車は8,000円と大きな差があり、軽自動車の場合は自家用の乗用車が10,800円、事業用の貨物車は3,800円です。

また、自動車重量税の計算方法も乗用車と貨物車で異なり、乗用車は車両重量(車両のみの重さ)、貨物車は車両総重量(車両と定員と荷物の合計)で算出され、貨物車のほうが安く設定されています。

また、税金だけでなく、自動車保険料や車検期間にも違いがあります。

1ナンバーや4ナンバーは荷物の運搬を主とするため、走行距離が長く、不特定多数が利用するなどの理由により、保険料が高めに設定されていることが一般的です。

さらに車検の期間も異なり、乗用車は新車で3年、以後2年ごとに受けますが、貨物車は車両総重量8tを境に新車から1年または2年、以後は毎年車検を受けなければなりません。ただし、軽貨物車は2年ごとの車検です。

■トラックのナンバーは変更が可能

水色トラックおもちゃと工具

・用途が変わると構造変更の申請が必要

用途を貨物へ変更するには、荷台スペースの増設など基準を満たす必要があります。構造変更を伴うため、構造変更検査を受けて新たなナンバーを取得しましょう。

また、構造変更後にトラックの仕様を元に戻すと違法改造扱いとなるので、注意してください。

・車検は?

構造変更検査は、通常の車検と同じ手続き方法で問題はありません。必要書類と検査費用などを用意し、整備工場などにトラックを持ち込みましょう。構造変更の手続きは代行してもらえるケースが一般的です。

車両を識別しやすくするため、ナンバープレートは正しく設置しましょう。

また、車種や用途によってナンバーが区分されているため、用途を変更する際は構造変更の申請を忘れずに行なってください。

白ナンバーと緑ナンバーのダンプはなにが違う?正しく理解して事業拡大を狙おう!

緑ナンバー

緑ナンバーダンプのナンバープレートをよく見ると、白色のナンバーと緑色のナンバーがあります。どちらも同じ荷物を積んでいるのに、なぜ色分けされているのでしょうか。

今回は、ダンプの白ナンバーと緑ナンバーの違いについて解説いたします。

■ダンプのナンバー「白」と「緑」の違い

どちらも運搬用として使用できるものの、それぞれに異なる点があります。

・法律の違い

白ナンバーは自家用として、自社の製品を運搬する際に取り付けます。一方で緑ナンバーは運賃を受け取り、製品を運搬する際に取り付けるナンバープレートです。一般貨物自動車運送事業を意味し、該当する場合は法律によって緑ナンバーの取り付けが義務付けられています。

・自動車税の違い

積載量7~8t以下のダンプで比較すると、白ナンバーは年間40,500円、緑ナンバーは年間29,500円と、11,000円の差があります。

・自動車重量税の違い

同じく積載量7~8t以下のダンプで比較した場合、白ナンバーは32,800円、緑ナンバーで20,800円と、12,000円の差があります。(新車新規登録時、エコカー外、1年自家用・事業用の場合)

なお、車検に関しては両ナンバーともに回数や内容に違いはありません。どちらも車両重量によって回数が異なります。

・白ナンバーで運搬業務ができる理由

先ほどもお伝えしたように、自社の製品を運搬する際は白ナンバーのダンプを使用しても問題はありません。たとえば、自社の土砂を運搬するほか、土砂を買い取って運搬する場合は、白ナンバーの使用が認められます。

■白ナンバーで運送業を行なった際の罰則

白トラックおもちゃ2台

・事業者側の罰則

白ナンバーで運送業を行うと貨物自動車運送事業法の違反となるため、3年以下の懲役または300万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます。

また、1年以上の懲役を受けてしまうと、執行が終了した時点から5年間は緑ナンバーでの営業許可も取得できません。

・荷主側の罰則

たとえ白ナンバーの事業者に依頼したとしても、荷主側に対する罰則はありません。ただし、白ナンバーでの営業を黙認していたというイメージを与えてしまうでしょう。

・ゼッケンがあれば白ナンバーでも問題ない?

一部の大型ダンプは、法律に基づきゼッケン(表示番号)を表示することが義務付けられています。しかし、ゼッケンはあくまで土砂を運搬する際の表示義務であり、運送業を許可するものではありません。そのため、運賃を受け取って運搬する限りは、緑ナンバーを取り付けたダンプを使用してください。

■緑ナンバーを取得するメリット

トラック数台駐車画像

緑ナンバーを取得するメリットをご紹介いたします。

・社会的な信用が上がる

緑ナンバーを取得するための条件を満たしている背景により、公共事業への参加が認められ、社会的な信用度が高まります。

また社内では、社会保険への加入や労働環境の健全化など福利厚生が充実し、ドライバー不足の解消や従業員の安心獲得へもつながるでしょう。

・運送部門の設置ができる

運送業者として公に周知されるため、新たに運送部門を立ち上げれば顧客獲得のチャンスも広がります。よいサービスを提供することで多方面からのニーズが増え、さらなる発展が期待できるでしょう。

・融資が受けやすくなる

一般貨物自動車運送事業者として国から認められることにより、金融機関からの信用度も高まり、融資が受けやすくなります。融資を受ける際は、厳しい審査に通過する必要がありますが、1度通過すると今後も受けやすくなるでしょう。

白ナンバーと緑ナンバーには大きな違いがあります。知らず知らずのうちに違反行為を行なってしまわないよう、正しく理解することが重要です。

緑ナンバーには多くのメリットがあるため、事業の拡大を目指すなら取得を検討されてみてはいかがでしょうか。

【ポールトレーラー】役割や構造、知っておくべき事柄をご紹介!

丸太運ぶ赤トラック

丸太運ぶ緑トラックのおもちゃ

トレーラーにはさまざまな種類があり、荷物によって使い分けられています。日中に見かけることは少ないかもしれませんが、ポールトレーラーもその一種です。

今回は、ポールトレーラーがどんな車両かを知りたい方に向けて、ポールトレーラーの役割や構造についてご紹介いたします。

■ポールトレーラーはどんな車両?

・ポールトレーラーの役割

ポールトレーラーは、電車や鉄骨など尺の長いものを運搬する際に用いられます。運転するには、大型免許とけん引免許が必要です。

・ポールトレーラーの構造

トレーラーヘッドとトレーラーは、ステアリングドローバーと呼ばれる部品によって連結します。トレーラーには、荷物を積載するターンテーブルが装備されているのも特徴です。トレーラーの後輪にステアリングを取り付け、タイヤの向きを制御することで小回りが利くように工夫されたタイプもあります。

<トレーラーヘッド>

トレーラーヘッドには荷台のあるタイプと、ないタイプの2種類が存在します。

荷台のあるタイプは平ボディに似た形状で、荷台にトレーラーを積めるのが特徴です。一方で荷台のないタイプはセミトレーラーに似た形状で、回送時はステアリングドローバーでトレーラーをけん引して走ります。

<ステアリングドローバー>

伸縮するため、40mを超える荷物も運搬できます。伸縮するバーと並行してコードが伸びており、このコードを伝ってエアや電力が送られる仕組みです。

ステアリングドローバーが荷物の長さに足りない場合は、ターンテーブルを固定し、車両が荷物の力に負けないよう対策をします。

<ターンテーブル>

車両が向きを変えても、荷物に負担がかからないようにする役割がある部品です。荷台があるタイプの場合、荷台前方に搭載されています。荷台と連結部の両方を担い、荷物を降ろすことで連結が切り離される仕組みです。

荷台のないタイプは、連結部にピントルフック式やベルマウス式が採用されているため、多くは第五輪に搭載されています。

<架台>

ポールトレーラーに載せる荷物は、それ自体が掛け渡し台のような役割をもちますが、強度が足りない荷物の場合は、架台と呼ばれる鉄製の台を下に敷きます。

また、複数の荷物をまとめて運搬する際は、スタンション(落下防止装置)付の架台が使用されます。

■ポールトレーラーの長さと積載量

丸太運ぶ赤トラック

・公道を走行できる寸法

公道を走行できるポールトレーラーの長さは、一般道で16m、高速道路では12m以下です。これを超える場合は警察署の許可が必要です。申請が認められると一般道で25m、高速道路では21m以下であれば走行できます。

・全長が規定値を超える場合の通行許可

警察署の許可が必要な長さも超える場合、別途申請を行わなければなりません。

申請する際は、以下の書類を提出します。

  • 特殊車両通行許可申請書
  • 車両の諸元に関する説明書
  • 車検証の写し
  • 通行経路図
  • 通行経路表
  • 車両旋回軌跡図
  • 積載時の荷姿図
  • 出発地と目的地の詳細地図
  • 貨物の概略などがわかるもの
  • その他道路管理者が必要とする書類

・積載量を確認・積載量を確認する方法

ポールトレーラーの最大積載量は、車検証に記載されています。

なお、かっこ内の数字は第五輪荷重(カプラーが耐えられる重さ)を表しています。

■重大事故につながる運転に要注意!

トラック横転画像

ポールトレーラーは特殊な形状をしているため、運転には細心の注意が必要です。

・ジャックナイフ現象

急ブレーキや急ハンドルを切った際に、連結部を起点にくの字に折れる現象です。トレーラーヘッドは制御できても、トレーラーは荷重に左右されて制御が効かないため、起こります。滑りやすい路面や過積載、勾配の変わり目などで発生しやすいので、注意しましょう。

・トレーラースイング

トレーラーの後輪がロックされることによって起こる現象です。急ブレーキをかけた衝撃を避けようと急ハンドルを切ると、トレーラーが左右に揺れ動き、周囲の車を跳ね飛ばしてしまう恐れがあります。雨天時や舗装されていない道路はロックされやすいので、車間距離を十分に確保しながら慎重に運転しましょう。

・プラウアウト現象

カーブで急ブレーキを踏むとトレーラーヘッドの前輪がロックされ、曲がり切れずに直進してしまう現象です。カーブを曲がる際は車間距離を十分に取り、減速時は複数のブレーキを併用しましょう。

・スネーキング現象

ヘビのように蛇行しながら走行する様子から名付けられました。荷台の重さに左右差があるときや、タイヤの空気圧が揃っていないとき、スピードを出し過ぎたときなどに起こります。最悪の場合、道路に横転してしまう可能性もあるため、日頃のメンテナンスが非常に重要です。

ポールトレーラーは特殊な形状をしていますが、運転自体は大型免許とけん引免許があれば可能です。ただし、一歩間違えると重大な事故を起こしかねないため、運転する際は正しい操作を意識し、安全運転を心がけましょう。