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フォークリフトの免許とは?取得までの期間や費用についてお伝えします!

フォークリフトを運転する男性

フォークリフトを運転する男性

仕事に活かせる資格がほしいなら、フォークリフトの免許を取得しませんか。フォークリフトが運転できると、活躍できる分野が一気に広がります。

今回はフォークリフトの免許について、取得までの期間や費用などをご紹介いたします。

■フォークリフトの運転に必要な免許

・フォークリフトの免許とは

フォークリフト専用の運転資格で、最大荷重別に2種類あり、どちらも18歳以上で取得が可能です。

もし無資格で運転した場合、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。なお、業務を命じた会社や責任者も同様の処罰を受けなければなりません。

<フォークリフト運転特別教育修了証>

運転業務の特別教育を修了すれば、最大荷重1t未満のフォークリフトを運転できます。講習は、フォークリフト製造会社や労働局登録教習機関などで行われています。

<フォークリフト運転技能講習修了証>

厚生労働省管轄の国家資格で、一般的に「フォークリフト免許」と呼ばれる免許です。

運転技能講習の履修後、修了試験に合格すれば、最大荷重1t以上のフォークリフトを運転できます。

ナンバープレートを取り付ければ公道も走れますが、道路交通法に基づく相応の自動車免許が必要です。

講習は、フォークリフト製造会社や労働局登録教習機関、指定自動車教習所などで行われています。

■免許の取得に必要な日数と費用

教習所の教科授業風景

フォークリフト免許の取得にかかる日数と費用をまとめました。

あくまでも目安のため、詳細は受講先へ問い合わせてください。

・フォークリフトの運転の業務に係る特別教育

講習時間:学科と実技を合わせて計12時間(取得までの平均日数2日)

講習費用:15,000~20,000円

なお、修了試験はありません。

・フォークリフト運転技能講習

すでに自動車免許や特別教育を取得していれば、講習時間や費用の一部が免除の対象です。

<保有免許なし/運転経歴なし>

講習時間:35時間(取得までの平均日数5日)

講習費用:40,000~50,000円

<普・準中・中・大・大特免許あり/運転経歴なし>

講習時間:31時間(取得までの平均日数4日)

講習費用:36,500~41,580円

<保有免許なし/運転経歴が1t未満を6か月以上>

講習時間:15時間(取得までの平均日数3日)

講習費用:21,500~22,500円

<普・準中・中・大・大特保有/運転経歴が1t未満を3か月以上>

講習時間:11時間(取得までの平均日数2日)

講習費用:12,500~23,760円

<大型特殊免許あり/運転経歴なし>

講習時間:11時間(取得までの平均日数2日)

講習費用:12,500~23,760円

費用は受講する場所や地域によって異なります。

また、要件を満たしていればハローワークの教育訓練給付金制度を利用できるので、希望する場合は受講申込書の給付制度利用欄にチェックを入れておきましょう。

■フォークリフトの免許を取得する流れ

オレンジ色のフォークリフト

フォークリフトの資格を取得するまでの流れを簡単にご案内いたします。

まずは必要書類と講習料金を用意し、希望する受講先に入校を申し込みましょう。混雑を避けるためにも、1週間ほど前に電話予約をしておくとスムーズです。

入校後は免許を取得するために必要な知識を学び、学科試験に臨みます。合格したら、次は実技講習を受けて運転に必要な技術を習得しましょう。

フォークリフトの免許は難易度が低いと聞いたことがあるかもしれません。しかし、難易度と実際の操作は別物です。

フォークリフトの運転には専門知識のほか、適切な判断や高度な技術が求められるので、事故を起こさないようにしっかりと学びましょう。

■フォークリフトの免許に関する疑問

フォークリフトの免許に関する2つの疑問にお答えいたします。

・フォークリフト免許は更新が必要?

自動車免許とは異なり、1度取得すれば更新する必要はありません。

フォークリフトの免許が一生ものの資格と言われる理由は、このためです。

・フォークリフトの免許をなくしたら?

フォークリフトの免許を紛失した場合は、修了証を発行した事務局に申請すれば再発行してもらえます。

ただし、申請には交付申込書や証明書用写真、本人確認用の書類、修了証明書の写し、発行手数料(1,500円)が必要です。

なお、申請は窓口または郵送でも行えます。

フォークリフトの運転免許は2種類に分かれており、自動車免許があれば公道の走行も可能です。

また、更新の必要もないので、キャリアを形成したい方は免許の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

【軽自動車と軽バンの違い】4ナンバーにすると税金は安くなる?

黄色4ナンバー

黄色4ナンバー

軽自動車は小回りが利くうえ維持費も安く済むため、幅広い世代から支持されています。一口に軽自動車と言いますが、5ナンバーの乗用と4ナンバーの貨物用に分けられるのをご存じでしたか。

今回は乗用と貨物用の違いや、4ナンバーの維持費についてご紹介いたします。

■軽自動車には種類がある

軽自動車はどれも同じに見えますが、用途によって定義が異なります。

・軽自動車と軽バンの違い

一般的な軽自動車を「小型乗合乗用車」といい、ナンバープレートは「5」または「7」から始まる2~3桁の分類番号が適用されます。

対して、軽バンは「小型貨物自動車」といい、ナンバープレートは「4」または「6」から始まる2~3桁の分類番号が適用されます。

両者の違いは使用目的にあり、「5」や「7」ナンバーは主に人の移動用などに使われるのに対し、「4」や「6」ナンバーは貨物の運送用として使われるのが特徴です。

・4ナンバーの条件とは

4ナンバーのベースは貨物自動車のため、荷物の積み下ろしがしやすい構造であることが求められます。なお、軽自動車に限らず、条件を満たせば小型の普通自動車も4ナンバーに分類されます。

4ナンバーの構造や条件は、以下の通りです。

全長:4,700mm以下(軽自動車は3,400mm以下)

全幅:1,700mm以下(軽自動車は1,480mm以下)

全高:2,000mm以下(軽自動車も同じ)

総排気量:660cc以上2,000cc以下(軽自動車は660cc以下)

  1. 荷台の面積が1m²以上あること(軽自動車は0.6m²以上)
  2. 運転席よりも荷台の床面積が大きいこと
  3. 乗車定員の重量よりも荷物の重量が大きいこと
  4. 開口部が縦横ともに800mm以上あること(軽自動車は縦600mm、横800mm以上)
  5. 運転席と荷台の間に保護用の仕切りがあること(最大積載量500kg以下の場合は座席の背もたれを仕切りに活用してもよい)
  6. 運転席と荷台の間に移動不可の仕切りがあること、運転席の後方が幌で覆われた荷台であること
  7. 荷台にある座席は折りたたみ式または着脱可能であること(使用しない場合は荷物の積載を邪魔しない)

1つでも満たさない場合は、他のナンバーに振り分けられます。白軽バンが並ぶ

・軽バンの特徴

軽自動車の特徴といえば機動力ですが、軽バンはそれだけではありません。

<駆動方式>

軽バンの多くはFR方式(フロントエンジンリアドライブ)やMR方式(ミッドシップリアドライブ)を採用しており、大容量の荷台を確保しつつ、荷重が増えてもスムーズな走行性能を維持できます。

<構造>

軽バンは車体や骨組みが頑丈につくられているため、長期間乗り続けられます。

<燃費>

もともと燃費に優れていますが、最近は1Lあたり23km前後の低燃費車も登場しています。

■4ナンバーの維持費はどれくらい?

黄緑電卓とおもちゃのバス

軽自動車は費用対効果が高いものの、4ナンバーにすることで年間の維持費をさらに抑えられる場合もあります。

・税金

<軽自動車税>

5ナンバーの軽自動車税は10,800円で、4ナンバーは半分以下の5,000円と大きな差があります。なお、正確な税額を知りたい場合は、車両を登録した市町村の窓口やホームページを確認しましょう。

<自動車重量税>

軽の自動車重量税は5ナンバー、4ナンバーともに1年間で3,300円と、同じ税額に設定されています。

・車検

5ナンバーの場合、車検の有効期間は初年度で3年、以降は2年ごとですが、4ナンバーは初年度から変わらず2年単位です。

なお、同じ4ナンバーでも軽自動車以外は、2回目以降の車検が1年単位になるので、手間や費用削減の面から考えても軽バンはバランスの取れた車両と言えるでしょう。

・自動車保険

<自賠責保険>

軽自動車の自賠責保険は5ナンバー、4ナンバーともに2年で19,730円と差がありません。なお、軽自動車以外の小型貨物自動車は2年で23,150円と高めに設定されています。

<任意保険>

任意保険料は自動車保険会社によって異なり、また走行距離や年齢などに基づいて算出されるため、正確な金額は見積もりを依頼しないとわかりません。

しかし、4ナンバーの軽自動車は普通自動車や軽自動車以外の小型貨物自動車に比べれば比較的安めです。

・高速道路料金

軽自動車は5ナンバー、4ナンバーともに同じ車両区分のため、高速道路料金は同じです。4ナンバーは、小型貨物自動車の分類番号です。

対象は軽バンなどの軽自動車と小型の普通自動車で、維持費の一部を安く抑えられます。

重機オペレーターになりたい!必要な資格やなる方法は何がある?

重機オペレーターは必要とされる現場が多く、非常に重宝されるため手に職を付けたいという方にとっておすすめの仕事です。しかし、重機オペレーターになるには資格が必要になります。

今回は重機オペレーターが必要な重機の種類や、資格についてご紹介いたします。

■重機オペレーターとは

まずは重機オペレーターがどのような仕事なのかをご紹介いたします。

・重機オペレーターとは

重機オペレーターとは、建設現場や工場などで使われる重機を操縦する人のことです。人力では移動や運搬が難しい大きなものや重たいものでも、重機を使えば簡単に動かすことができます。しかし、重機の操縦には資格が必要なため、誰でもすぐになれるわけではありません。事故を防ぐためにも、適切な運転ができることが重機オペレーターには求められます。

・重機オペレーターが必要な重機の種類

重機オペレーターが必要になる重機の種類を簡単にご紹介いたします。

<フォークリフト>

フォークと呼ばれる部分で荷物を持ち上げて、業務に応じてさまざまな荷物を運ぶ重機です。主に工場で使われており、重機の資格の中では取得難易度が低いといわれています。

<ロードローラー>

地面を平地にする際に使われる重機です。先端にあるローラーで地面を固めますが、種類によってローラーの大きさや数が異なる特徴があります。車以外に、手動で使うタイプもあります。

<油圧ショベル>

土砂の掘削作業で使われることが多い重機です。先端にあるバケットで作業を行います。建設現場や土木工事の現場で使われています。

<ブルドーザー>

全面にブレードが付いており、進行しながら土砂を掘削したり、移動する重機です。乾地と湿地では種類が異なるため、状況に適した種類のブルドーザーを使います。

<クレーン車>

物を吊るし、水平に運搬することができる重機です。クレーン車と似た車両にはユニック車がありますが、クレーン車は操縦と移動の際に同じ運転席を使うため、運転席は一つしかありません。

<高所作業車>

作業床と呼ばれるバケットを2メートル以上の高さに上げて、高所で人が作業できるようにする重機です。作業床を上げる高さによって必要となる資格が異なります。

■【豆知識】そもそも重機って何?

ヘルメットを被り考える男性

まずは「重機」と「建機」の違いについて、少し触れてみたいと思います。

・重機とは?

重機とは、「土木・建築現場などで使用される動力機械類の総称で、人が1~2名ほど乗り込んで動かす車両」と定義されています。

「車両」という言葉から、自走できるうえ、人が操作する車両系機械と言い換えられるでしょう。

・建機とは?

建設機械の略で、定義は「土木・建築現場で使用される機械類の総称」です。建設現場では、さまざまな機械が使用されています。

なかには自走しないものや手持ちの小さな機械もありますが、すべて含めて「建機」と呼びます。

とはいえ、2つの言葉は同じ意味として紹介されるケースも多く、また機械の特徴によっては定義が重複していることもあり、線引きが曖昧になりがちです。

そのため、重機は建機の一種であると覚えておきましょう。

■重機オペレーターになるには

活躍現場がたくさんある重機オペレーターになるにはどうすればいいのでしょうか。こちらで重機オペレーターになる方法をご紹介いたします。

・必要な資格の取得

前述でご紹介したように、重機オペレーターになるには資格が不可欠です。

まずは運転したい重機の種類に応じて、必要な資格の取得を目指しましょう。もし、資格や免許がない状態で重機を運転すると違法行為として罰則が課されることもあるため、必ず資格を取得するようにしてください。

中には車両系建設機械の資格のように、同じ資格で複数の重機が操縦できるようになるものもあります。既に取得している資格や免許によって、講習時間が短縮できることもあるため、事前に確認してみましょう。

★重機オペレーターに必要な資格の一覧

フォークリフトで段ボールを運ぶ女性

<フォークリフト>

フォークリフト技能講習修了証、フォークリフト運転業務に関わる特別教育

【フォークリフト運転技能講習修了証】

講習時間:学科11時間、実技24時間

講習費用:2~5万円前後

最大荷重1t以上のフォークリフトを運転できる免許です。保有している免許によっては、講習時間が一部免除されることもあります。

なお、公道を走行する際は自動車免許も必要です。

【フォークリフト運転業務に関わる特別教育】

講習時間:学科、実技ともに6時間

講習費用:2万円前後

最大荷重1t未満のフォークリフトを運転できます。

<ロードローラー>

締固め用機械運転免許、大型特殊自動車免許、小型特殊自動車免許

【締固め用機械運転者】

講習時間:学科6時間、実技4時間

講習費用:2万円前後

すべての履修が終えると取得できます。

また、公道を走行する際は車両の大きさに適した自動車免許も必要です。

【大型特殊自動車免許】

全長12m以下、高さ3.8m以下、幅2.5m以下のロードローラーを運転する際に必要です。

【小型特殊自動車免許】

全長4.7m以下、高さ2.0m以下、幅1.7m以下、最高速度15km以下のロードローラーを運転する際に必要です。

<油圧ショベル>

普通免許、中型免許、大型免許、車両系建設機械運転技能講習、小型車両系運転建設機械の運転の業務に係る特別教育

【車両系建設機械運転技能講習】

講習時間:学科13時間、実技25時間

講習費用:3~11万円前後

車両重量3t以上の油圧ショベルを操縦するための資格です。保有している資格によって一部の講習時間が免除されます。

なお、自走式油圧ショベルで公道を走行する際は、普通免許や大型特殊などの自動車免許も必要です。

【小型車両系運転建設機械の運転の業務に係る特別教育】

講習時間:学科7時間、実技6時間

講習費用:2万円前後

車両重量3t未満の油圧ショベルを操縦するための資格です。

黄色ブルドーザー

<ブルドーザー>

車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習、大型特殊自動車免許、小型特殊自動車免許

【車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習】

講習時間:学科13時間、実技25時間

講習費用:3~11万円前後

車両重量3t以上のブルドーザーを操作するための資格です。

自走式ブルドーザーで公道を走行する際は、自動車免許も必要です。

【大型特殊自動車免許】

排気量1,500cc以上の特殊自動車を運転する際に必要です。

【小型車両系運転建設機械の運転の業務に係る特別教育】

講習時間:学科7時間、実技6時間

講習費用:2万円前後

車両重量3t未満のブルドーザーを操縦するための資格です。

【小型特殊自動車免許】

全長4.7m以下、高さ2m以下、幅1.7m以下、最高速度15km以下のブルドーザーを運転する際に必要です。

<クレーン車>

クレーン・デリック運転士免許、移動式クレーン運転士免許

【クレーン・デリック運転士免許】

講習時間:学科15時間、実技9時間

講習費用:10万円前後

クレーン・デリック運転士免許を取得すると、すべてのクレーンを運転できます。

【移動式クレーン運転士免許】

講習時間:学科16時間、実技9時間

講習費用:12~15万円前後

吊り上げ荷重5t以上の移動式クレーンを運転できます。ただし、自走式クレーンで公道を走行する際は、車両の大きさに適した自動車免許も必要です。

なお、玉掛け業務を行う際は、玉掛け技能講習も受講する必要があります。

<高所作業車>

高所作業車技能講習、高所作業車特別教育

【高所作業車技能講習】

講習時間:学科11時間、実技6時間

講習費用:3~6万円前後

作業床の高さが10m以上の高所作業車を操作するための資格です。保有する免許の種類によって、免除される講習があります。

【高所作業車特別教育】

講習時間:学科6時間、実技3時間

講習費用:2万円前後

作業床の高さが10m未満の高所作業車を操作するための資格です。

 

※以上の講習時間や費用は目安です。

・学校に通う

重機オペレーターになる方法としてもっとも多く、おすすめなのが専門機関や教習所に通う方法です。国や自治体が運営する職業訓練所に通う場合は、資格取得にかかる費用を抑えることができますよ。

また、職業訓練所では資格取得後に就職のサポートを受けることもできるため、就職活動をしている場合は有利になることがあります。

・業務経験を積む

重機オペレーターになるには資格取得だけでなく、実際に業務経験を積むことも大切です。資格取得後も業務経験を積むことでスキルアップや転職に有利になります。

経験豊富な重機オペレーターは優秀な人材として重宝されますので、積極的に技術を磨いていきましょう。

重機オペレーターは多くの現場で活躍しており、人々の生活の支えになっています。就職や転職にも非常に有利になるため、作業現場で活躍したい方はぜひ目指してみてくださいね。

ダンプの種類を一挙にご紹介!ダンプ選びは積荷・用途・構造に着目

ダンプ

ダンプ

ダンプの種類や分類を知ることで、どのようなダンプがどんな場面で必要になるのかを見極められるようになります。なんとなく理解していた方は一度分類について学んでみてください。

今回はダンプの種類を3つの分類方法でご紹介いたします。

■ダンプの種類「積載量」

公道を走行できるダンプには大・中・小の3つのサイズがあり、積載量によって種類が分けられています。

・小型ダンプの積載量

小型ダンプは最大積載量が2~3tになっており、車両総重量が5t未満のものを指します。

代表的な車種には、いすゞエルフ2tダンプや、三菱キャンターダンプがあります。

・小型ダンプの代表車種

青の小型ダンプ

<いすゞ エルフ>

型式:PB-NKR81AD

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,975mm

荷台寸法:長さ3,050mm、幅1,600mm、高さ320mm

最大積載量:2t

<三菱ふそう キャンター>

型式:KK-FE71EBD

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,990mm

荷台寸法:高さ3,050mm、幅1,600mm、高さ320mm

最大積載量:2t

・中型ダンプの積載量

中型ダンプは最大積載量3~6.5tで、一般的に4tダンプと呼ばれています。車両総重量は11t未満です。中には積載量を増やした増トンダンプもあります。

代表的な車種には、三菱ファイターダンプ、日野レンジャーダンプがあります。

・中型ダンプの代表車種

<三菱ふそう ファイター>

型式:TKG-FK71F FK71FC3D

全長:5,355mm

全幅:2,190mm

全高:2,555mm

荷台寸法:長さ3,400mm、幅2,060mm、高さ340mm

最大積載量:3.5t

<日野 レンジャー>

型式:FC9JCAD

全長:5,400mm

全幅:2,190mm

全高:2,445mm

荷台寸法:長さ3,400mm、幅2,060mm、高さ320mm

最大積載量:3.5t

・大型ダンプの積載量

大型ダンプの最大積載量は6.5~11tです。最大積載量6.5t以上であれば該当しますが、一般的には10tダンプと呼ばれています。

代表的な車種には、いすゞのギガダンプ、三菱スーパーグレートダンプがあります。

・大型ダンプの代表車種

青の大型ダンプ

<いすゞ ギガダンプ>

型式:LKG-CXZ77AT

全長:7,670mm

全幅:2,490mm

全高:3,300mm

荷台寸法:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ330mm

最大積載量:9.5t

<三菱ふそう スーパーグレード>

型式:LKG-FV50V

全長:7,605mm

全幅:2,490mm

全高:3,200mm

荷台寸法:高さ5,100mm、幅2,200mm、高さ520mm

最大積載量:9.2t

■ダンプの種類「用途」

ダンプ

・土砂ダンプ

土木現場でよく目にする土砂ダンプは、名前の通り土砂を運ぶためのダンプカーです。土砂以外に砂利、合板、骨材などを運ぶこともあります。

土砂ダンプは勝手に利用することができず、使用には国土交通大臣に届けを出し、認可を経て「表示番号」の指定を受けなければなりません。

<表示番号とは>

最大積載量5t以上または車両総重量8t以上の大型ダンプが土砂を積んで公道を走行する際に表示する番号です。

通称「ダンプ規制法」に基づき、荷台の側面など目立つ箇所に表示する必要があります。自家用、事業用を問わず、対象となるすべてのダンプに表示義務があり、事業内容や登録された地域が一目でわかる仕組みです。

また、文字サイズや線の幅など、表記する内容も細かく定められています。もし表示しなかったり内容を偽ったりした場合は、3万円以下の罰則が科せられるため、注意しましょう。

なお、表示番号は土砂を運搬するダンプのみが対象で、土砂禁ダンプに表示の義務はありません。代わりに「土砂等積載禁止」などの表記をします。

・土砂禁ダンプ(深ダンプ)

土砂禁ダンプは別名「深ダンプ」、「チップダンプ」などとも呼ばれます。名前の通り、土砂を運ぶことができないダンプです。

土砂禁ダンプで運ぶものは一般的に軽量の産業廃棄物がメインになっており、荷台周りにあるあおりが高いのが特徴です。

土砂禁ダンプは土砂ダンプと違い、国土交通大臣の認可は必要ありません。ただし、土砂運搬禁止の表記が車両と車検証に必要になることが「土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法」(ダンプ規制法)によって定められています。車両に表記する際は、後方または側面にペイントかステッカーを利用します。

■ダンプの種類「荷台の構造」

ダンプ

ダンプの荷台の構造は目的によって使い分けられます。

・代表的な構造

<リアダンプ>

一般的に普及しているダンプカー。土砂などのほかに産業廃棄物など運べるものが多い。リアダンプには土砂禁ダンプも含まれる。

<サイドダンプ>

荷台を左右の横方向に傾けることができるダンプカー。リアダンプと違う点は、荷台が後ろに傾かないところ。荷台が横に傾くことで狭い場所を中心に活躍する。

<3転ダンプ>

3転ダンプはリアダンプ、サイドダンプの両方の性質を持ったダンプカー。荷台を後ろと左右の3方向に傾けることができる。汎用性が高く、どんな場所でも活躍する。

<強化ダンプ>

石や岩といった硬くて重たいものを運ぶのに最適なダンプカー。硬いものが運べるよう荷台の床板部分が強化されているので、床板に傷がつきにくい。標準のダンプカーが厚さ約3mmの床板を使用しているのに対し、強化ダンプは6mmの床板になっている。

<ローダーダンプ>

ローダーダンプは荷台に土砂などを積んで運ぶだけでなく、小型重機や建機を運ぶこともできるダンプカー。荷台が傾くだけでなく、スライドして地面に接させることも可能。

<そのほかの便利なダンプ>

ユニックダンプ

運転席と荷台の間にクレーンがついており、重たいものを吊り上げて積むときに便利なダンプカー。

Lゲートダンプ

Lゲートの下部が固定されており、上部が開くので開口部分の高さ制限がないダンプカー。

■ダンプの種類「あおり」

緑と青のダンプ

ダンプの荷台を取り囲む壁には名前があり、重要な役割を担っています。

・あおりとは

荷台に取り付けられた壁を「あおり」といい、多くの荷物を落下させずに運搬する役割をもちます。また、あおりには種類があり、ダンプの見た目をよく見せる効果もあります。

積載量を増やしたい場合や古くなって傷んだ場合は、交換することも可能です。

<板チョコあおり>

板チョコのように表面が凸凹していることから名付けられました。

比較的軽量で、車両総重量を抑えたい場合に重宝されます。

<額縁あおり>

横から見た際に縁がぐるりと囲まれている様子が、額縁のように見えることから名付けられました。

シンプルなデザインで、多くのダンプドライバーから人気があります。

<船底あおり>

内側の下部分が傾斜しており、船底のように見えることから名付けられました。

傾斜があることで荷物が荷台の中央に寄りやすく、降ろす際の詰まりも解消できます。

<面一あおり>

「ツライチ」と呼ばれ、無駄のない最もシンプルな見た目のあおりです。

・「コボレーン」で積載物がこぼれない!?

コボレーンとは、中播自動車工業株式会社が製造する自動開閉式の飛散防止装置です。あおりの上部に装着して、走行中のダンプから土砂が落下しないよう防ぐ役割があります。

「こぼれない」という言葉にちなんで名付けられましたが、「ダンプ用シート」や「自動開閉シート」、「あおりシート」とも呼ばれています。

ダンプ規制法では、運搬時の安全策として飛散防止シートの取り付けを義務付けているものの、表示番号が隠れてしまうことも多かったため、コボレーンが活躍するようになりました。

とはいえ、ダンプを運転する際は積載量を守り、安全運転に努めてください。

ダンプカーは用途に合わせて使い分けることで、メリットを最大限活かすことができます。

今回ご紹介したダンプ以外にも種類がたくさんありますので是非一度調べてみてくださいね。

4トントラックはどんなトラック?運転できると非常に便利です!

貨物トラックの荷台

貨物トラックの荷台

トラックには様々な大きさがありますが、中でも4トントラックを含む中型のトラックは便利な大きさです。たくさん荷物を運びたいときには積載量が物足りないと感じるかもしれませんが、使い方によっては活躍の場を増やすことができますよ。

今回は4トントラックがどのようなトラックかについてご紹介いたします。

■4トントラックの大きさ

まずは4トントラックの大きさについて説明します。

・4トントラックの大きさ

4トントラックの一般的な大きさは、全長7,600mm、全幅2,200mm、全高2,680mmです。あくまでもこちらは目安なので、4トントラックのメーカーや種類によって差があります。なお、車両総重量は8トン未満となっています。

ロングボディの場合は荷台が延びているため、全長8,600mmとなり、スーパーロングボディは9,600mmになります。

・4トントラックの積載量

4トントラックはあくまでも目安として4トンほど積めるトラックのことです。そのため、4トントラックでも4トン以上積めるものがあります。よって最大積載量は5トン未満のトラックが4トントラックと呼ばれます。

・人気の4トントラックの種類

道路を走る複数のトラック

人気が高い4トントラックの種類を2つご紹介いたします。

<三菱ふそう/ファイター>

高い走行力と省エネ性を兼ね備えたトラックです。クレーン車やダンプカーに使われていることが多くなっています。エンジンも2種類あり、車種が豊富な点も特徴です。安全機能が豊富なので、事故への意識も高まります。

車両サイズは全長8,440mm、全幅2,240mm、全高2,440mmです。

<いすゞ/フォワード>

4トントラックの中でも高い燃費性能とクリーンディーゼル性能で人気の4トントラックです。いすゞのフォワードはボディの種類も複数あり、人気があります。先進装備トラックであり、夜間走行も安全に行える点が特徴です。

車両サイズは全長8,550mm、全幅2,270mm、全高2,510mmです。

■4トントラックと2トントラックの違い

白トラックが数台駐車

4トントラックは「中型トラック」に分類されるのに対し、2トントラックは「小型トラック」に分類されます。

・車両総重量と最大積載量

大きな違いは、車両総重量と最大積載量です。

4トントラックと2トントラックを比較すると、車両総重量が約3トン、最大積載量は約2トンの差があります。

・用途や目的

2トントラックの最大積載量は3トン未満のため、荷物を積み込む際に便利な昇降装置やカゴ台車の重量を加算すると、過積載となる恐れがあります。そのため、2トントラックは小回りのよさを活かして、近距離のルート配送や単身者の引っ越し、個人宅への配送がメインです。

一方4トントラックの場合、2トントラックよりも多くの荷物を積めるので、長距離のルート配送や家族での引っ越しなどで重宝されています。

ただし、冷凍冷蔵車は冷蔵装置の維持費を考慮して、経費のかかりにくい2トントラックを使用するケースが一般的です。

■4トントラックの運転をするには

トラックの置物

続いて4トントラックを運転するために必要な免許についてご紹介いたします。

・4トントラックは普通免許でも運転可能!?

お持ちの普通免許でも4トントラックを運転できるケースがあります。運転できるかは、免許を取得した年月日を確認してください。

平成19年6月1日までに取得した普通免許では、車両総重量8トン未満かつ、最大積載量5トン未満のトラックを運転することができます。なお、運転できる免許は中型と記載があります。

・新たに必要な免許

普通免許を平成19年6月2日以降に取得した場合は中型免許、または準中型免許を取得しなくてはなりません。平成19年6月1日以前に普通免許を取得した場合、「8トン限定中型免許」になりますが、平成19年の道路交通法改正によって、8トン限定中型免許では走行できない中型トラックもあるため注意が必要です。

法改正後は準中型免許では車両総重量7.5トン未満、中型免許は11トン未満の車両が走行可能な対象になっています。

・免許を取得する条件

これまでは中型免許しかなかったため、年齢が20歳以上で普通免許、または大型特殊免許を取得してから2年経過していないと取得できませんでした。

しかし準中型免許が誕生した現在では、18歳以上であれば取得できるようになりました。ただし、準中型免許は最大積載量4.5トン未満でなくてはなりません。

・免許の取得方法

大型トラック同様に、中型免許の取得方法は免許センターで試験を直接受ける方法と、教習所に通う方法があります。

準中型免許を取得する方法は普通免許を取得している場合、限定解除を行うことによって準中型免許にすることができるケースもあります。ただし、こちらも試験の合格が必須なので教習所に通う、または免許センターで試験を受ける必要があります。

■4トントラックの主な形状

銀トラックの横ボディ

4トントラックの荷台には、さまざまな形状があります。

・平ボディ

天井のないフラットな荷台で汎用性が高く、積み下ろしのしやすさが特徴です。

荷台が比較的軽く、4トンを超える荷物も運搬できます。

・バン

荷台が箱型で、盗難や雨風から荷物を保護することが可能です。

軽量のアルミ製が主流ですが、ボディ自体に重量があると積載量が4トン以下に制限される場合もあります。

・ウィング

荷台の両側が大きく開口するので、積み下ろしのしやすさが特徴です。

ただし、開閉時は周囲に十分なスペースを必要とします。

・ダンプ

荷台の一部が立ち上がるので、一気に荷物を降ろせます。

土砂や産業廃棄物の運搬に使用されます。

・冷凍冷蔵車

荷台に冷凍冷蔵装備を搭載しているため、荷物の鮮度を保ったまま運搬できます。

■4トントラック【新車/中古車】を比較!

色とりどりのトラックおもちゃ3台

4トントラックは、1台あると便利なトラックです。購入する場合、新車と中古車のどちらがお得に感じられるでしょうか。

・新車

4トントラックを新車で購入する場合の車両価格と、メリット・デメリットをご紹介いたします。

<車両価格>

荷台の形状によって異なりますが、1,000~1,500万円前後が目安です。

安全性や操作性、エコ対応などの性能を重視するほど高くなります。

<メリット>

自由にカスタマイズできるほか、新鮮な気持ちで使えます。

また、同じ条件のトラックなら、どれを選んでも価格に大きな差はありません。

<デメリット>

車両価格が高額なうえ、最初から必要な装備が搭載されているとは限りません。

また、買い替え時にディーラーへ下取りを依頼しても、思ったより見積金額が安いケースもあります。

・中古車

中古の4トントラックを購入する場合の車両価格と、メリット・デメリットをご紹介いたします。

<車両価格>

荷台の形状や年式、走行距離、トラックの状態、売れ筋などによって変動しますが、目安は200~700万円前後と、新車よりも安く購入できます。

<メリット>

幅広い販売ルートをもつ中古トラック専門店なら、高品質かつ低価格なトラックを豊富に取り扱っています。

また、最初から必要な装備が搭載されている場合も多く、納車までの時間を短縮できるのもメリットです。

大切に乗り続ければ、買い替え時も高く買い取ってもらえます。

<デメリット>

購入前のチェックや使用中のメンテナンスを慎重に行う必要があります。

とはいえ、最近の中古トラック専門店はサービス面にも注力しているので、アフターメンテナンスの期間を設けているところを選べば、それほど心配する必要はありません。

4トントラックは多くの分野で活躍しています。若手ドライバーも準中型免許を取得すれば4トントラックが運転できるため、就職に活かしたいという方にもおすすめです。

ユンボで仕事をしたい!ユンボに乗る為の資格や操作方法をまとめました

ユンボは工事現場や建設現場では欠かせない重機です。ユンボに乗れるようになれば、活躍できる場が大きく広がります。

今回は、ユンボに乗る為に必要な資格や免許、また基本的な操作やコツについてまとめました。ユンボで仕事をしたいと考えている方は是非参考にしてください。

■ユンボについて

ユンボとは、運転手が乗り込むキャビンからブームとアームが伸び、その先端にバケットが装着された重機です。まずはユンボの特徴と、ユンボの資格が活用できる場をご紹介します。

・ユンボの特徴

ユンボはアームの先にあるバケットを、いろんな形状のアタッチメントに付け替えられるという便利な特徴を持っています。バケットは、幅が広いもの・狭いもの、整地が出来るもの、掘削が出来るもの、スケルトンのものなど、様々な種類があります。

大きなハサミの形状をした破砕機なら、木材の他に鉄骨や鉄筋、コンクリートなどの破砕作業が行えます。その他、攪拌ができたり、掴む動作ができたり、垂直に掘ることができるアタッチメントもあり、様々な作業をこなすことができるのがユンボです。

キャタピラーにバケットが付いたこのような重機はユンボの他に、バックホー(バックホウ)、油圧ショベル、パワーショベルなどとも呼ばれます。
それぞれ使われている機関や場所によって呼び方が異なりますが、ユンボという名前がどこからきたのかというと、ヨーロッパにあるSICAM(シカム)社が製造していた重機の製品名「ユンボ」に由来しています。

当時、技術提供を受けた日本の重機メーカーが同じ名称で販売したことをきっかけに、全国的にユンボの存在が広がり、バケット付キャタピラー重機の代名詞として「ユンボ」と呼ばれるようになりました。

1つの車両に違う名称がいくつも付けられているのは珍しく「何か違いはあるの?」と疑問に思ってしまいますが、全て同じものを指しています。現在ユンボは「株式会社レンタルのニッケン」の登録商標となっています。

■ユンボの部位名称と役割

緑色ユンボ

・キャビン

キャビンは、運転手が乗る操縦席のことです。キャビン内でユンボを操作するため、非常に重要な部分であると言えます。

操縦席がむき出しになっているタイプの場合は、キャノピという金属製の屋根が付いています。

・クローラー

クローラーは、ユンボの足元のことを指します。クローラーの素材は金属やゴム製のものがほとんどです。そのため、足場が安定しない現場での作業には適していますが、公道は走れません。作業場所までユンボを運ぶ場合は、運搬車を使う必要があります。

また、タイヤユンボと呼ばれる、クローラーがホイールタイプになっているものもあります。タイヤユンボは公道を走れるため、都市部での作業で効果を発揮します。

・ブーム

ブームは、ユンボの作業フレームで、先端のアームやバケットを操縦席とつなげる部分です。作業の用途によって付け替えて使用します。

・アーム

アームもユンボの作業フレームを指し、ブームの先に位置する部分です。アームには、標準アームやロングアーム、伸縮アームなどの種類があり、作業の用途に合わせて付け替えて使用します。

・バケット

黄色ショベルカー

バケットは、アームの先端にある、ユンボで実際に作業をする部分です。バケットはアタッチメントという作業装置への変換が可能で、掘削や粉砕などの作業を行います。

■ユンボの資格や免許が活用できる業種

アタッチメントの豊富さから、可能な作業は多種多様です。その為ユンボは多くの場で活躍します。

  • 土木・建築業

山を切り崩す作業はもちろん、土砂崩れなど災害時の復旧作業などにもユンボは活躍します。

  • 解体業

高いところまでブームを伸ばすことができる作業性能が高いタイプのものが向いています。

  • 水道管工事業

水道管・排水管の埋め込みにユンボを使用します。

  • 電気・電話工事業

地下にケーブルを通し、埋没配管を設置する際に使用します。

  • 造園・石材業

庭の整地にユンボを活用します。石材業では、墓地の敷地に合わせて掘り下げていく「根切り」という作業を行います。

  • 砕石・砂利採取業

地盤を固める際にユンボで砕石を撒いたり、建築資材で使う砂利を採取したりします。

  • 生コンクリート製造業

生コンクリートをミキサー車から受け取る際にユンボを使用します。専用のアタッチメントを使ってコンクリートを枠に流し込みます。

  • 産業廃棄物処理業

産業廃棄物の分別や積下ろしを行います。

  • 建材業

地盤改良で、セメントと土を混ぜる際にユンボを使用します。

  • 運送業

道路を自走できないクローラー式ユンボの回送を行うことができます。重機回送ができれば、建設会社やレンタル会社へのアピールポイントになります。

■ユンボに必要な資格と免許

ユンボを扱うには、操作をするための資格と、ユンボを公道で走らせるための自動車免許が必要になります。

・必要な免許は重量で変わる

運転するユンボの重量によって、必要となる自動車免許が変わってきます。

車両総重量5トン未満、最大積載量3トン未満・・・普通自動車免許

車両総重量5トン以上11トン未満、最大積載量6.5トン未満・・・中型自動車免許

車両総重量11トン以上、最大積載量6.5トン以上・・・大型自動車免許

・ユンボの資格

ユンボの資格は2種類あり、操作するユンボの重量で変わります。

小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育・・・3トン未満の重量の運転が可能
こちらの資格は、講習を受講すれば取得できます。

車両系建設機械運転技能講習・・・3トン以上の重量の運転が可能
こちらの資格は修了試験に合格する必要があります。

■ユンボの資格を取得する方法と費用

電卓をたたく画像

・ユンボの資格を取得する方法と費用

先ほどもお伝えしたように、ユンボを工事現場などで操作するためには、ユンボの重量に応じて「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」、もしくは「車両系建設機械運転技能講習」のどちらかの資格が必要です。

それぞれの取得方法と、取得にかかる費用の目安は以下の通りです。詳しくは近くの教習所に問い合わせることをおすすめします。

<小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育>

小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育は、3トン未満のユンボなどを操作する際に必要な資格です。

取得には、教習所で学科試験と実技講習を受ける必要があります。学科の講習時間は7時間ほど、実技の講習時間は6時間ほどです。

また、受講に必要な費用は、テキスト代や保険料、修了証の発行手数料を合わせて、約17,000円です。

<車両系建設機械運転技能講習>

車両系建設機械運転技能講習は、3トン以上のユンボなどを操作する際に必要な資格です。

取得には、学科試験と実技講習を受ける必要があります。学科の受講時間は13時間ほど、実技講習は25時間ほどです。

また、受講に必要な費用は、テキスト代や保険料、修了証の発行手数料を合わせて約46,000円です。

・アタッチメントが変われば講習内容も変わる

ユンボの青アタッチメント

ユンボでの作業は、「整地・運搬・積込みおよび掘削用」と「解体用」の2種類に分けられ、作業の目的やアタッチメントが変われば受講すべき内容も変わります。

<整地・運搬・積込みおよび掘削作業>

科目名称は「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」です。

労働安全衛生法では、整地・運搬・積込み用機械と掘削用機械を運転する際の履修を定めているため、ユンボを使ってこれらの作業を行う場合は必ず受けましょう。取得すると、重量3トン以上の重機で作業を行えます。

一般的に教習時間は、保有する免許や資格別に複数のコースに分かれています。以下は一例です。

【14時間(2日)コース】

講習は、学科9時間と実技5時間です。

大型特殊免許を保有している方、普通から大型までの各自動車免許のどれかを保有し、小型車両系建設機械の運転経験が3か月以上ある方、不整地運搬車運転技能教習を修了している方が対象です。

【18時間(3日)コース】

講習は、学科13時間と実技5時間です。

自動車免許を保有しておらず、小型車両系建設機械の運転経験が6か月以上ある方が対象です。

【38時間(5日)コース】

講習は、学科13時間と実技25時間です。

基礎知識に加えて走行装置や作業装置に関する知識、関係法令、実地の操作方法を学びます。保有資格や運転経験のないすべての方が対象です。

なお、取得費用は教習所によって変動します。自動車免許のように自分のタイミングで受講できないので、講習の日程を確認しておきましょう。

<解体作業>

緑ユンボで穴を掘っている

科目名称は「車両系建設機械(解体用)運転技能講習」で、労働安全衛生法では解体用機械を運転する際に履修が必要と定めています。

そのため、解体用アタッチメントを使ってユンボで解体作業を行う場合は、受講が必要です。取得すると、重量3トン以上の重機で作業を行えます。

以下のコースは一例です。

【5時間(1日)コース】

講習は、学科3時間と実技2時間です。

車両系建設機械(整地等)運転技能講習を修了している方などが対象です。なお、受講費用は教習所によって異なります。

<吊り作業>

一部のユンボは、専用の金具で吊り上げ作業を行えます。ただし、作業を行う際には、移動式クレーン運転士免許と玉掛け技能講習修了証が必要です。

【クレーン業務】

荷重5トン以上:移動式クレーン運転士免許

1トン以上5トン未満:小型移動式クレーン運転資格

1トン未満:移動式クレーン特別教育

【玉掛け業務】

荷重1トン以上:玉掛け技能講習

0.5トン以上1トン未満:玉掛け特別教育

■ユンボの資格取得に利用できる支援制度

木のこけしとコインユンボの資格を取得する際は、受講料の負担を減らせる制度があります。

・教育給付金制度

あくまで個人が対象ですが、国の指定を受けた講座を修了した後、受講料の40%(上限20万円)を受給できる制度です。

講座にはユンボの資格をはじめ、移動式クレーン運転士免許や玉掛け技能講習なども含まれます。なお、受給するには、在職者と離職者のそれぞれに条件があります。申請する場合は、受講を修了した翌日から1か月以内に、ハローワークへ必要書類を提出しましょう。

・建設事業主等に対する助成金

建設事業主などが対象で、従業員の技術向上や維持を図り、技能実習や特別教育などを受講させた場合に、経費の一部が助成される制度です。

コースは複数あり、ユンボの資格は「建設労働者技能実習コース」に該当します。なお、受給するには、資本金額や従業員数、雇用保険の加入状況など、一定の条件が設けられています。申請する場合は、受講を修了した翌日から2か月以内に、労働局へ必要書類を提出してください。

・ユンボの資格は何歳から取得できる?

「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」と「車両系建設機械運転技能講習」は、満18歳以上でなければ受講資格がありません。

・講習時間を短縮する方法はある?

中型自動車免許や大型自動車免許、大型特殊免許などを取得している場合、大幅に講習時間を短縮できる場合があります。すでに取得している方は、受講前に教習所へ詳細を確認してみましょう。

また、「車両系建設機械運転技能講習」の資格を取得する場合に、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」を修了してから3か月以内である場合は、一部の講習が免除されることもあります。

・ユンボの資格を取得するメリット

ユンボの資格を取得した場合、収入が増える可能性があります。運送業の場合だと、事業者側はトラックドライバーとユンボの操作を同一人物に依頼できるようになり、人件費などを削減できるため、手当として収入が増えることがあるでしょう。

また、個人事業主として独立する場合、トラックを所有していれば、ユンボを操作して自分で荷物の積み下ろしができるほか、重機回送も行えます。転職活動においても、ユンボの操作を行えることで優遇される可能性があります。

・もし、無免許・無資格で運転したら・・・?

無免許でユンボを運転した場合、道路交通法違反で点数が加算されるか、もしくは罰金が課せられます。無資格でユンボを操作し、万が一事故を起こした場合は現場の代理人が逮捕されることになります。

ユンボに乗る為には、かならず免許と資格を取得し、運転する際に携帯するようにしましょう。

■ユンボの操作方法

次に、ユンボの操作方法と操作のコツをお伝えします。

・ユンボの基本操作

ユンボの操作はとてもシンプルです。ユンボ自体の前進、後退、回転は、操縦者の足元から伸びているレバーを使って行います。レバーを前に倒すと前進し、後ろへ倒すと後退します。右のレバーで右のクローラーが動き、左のレバーで左のクローラーが動くので、ユンボを回転させるには片方のレバーのみを動かすようにします。

ブーム、アーム、バケットの操作は、操縦席の両サイドにあるジョイスティックタイプのレバーで行います。右側のレバーを前後に動かすことでブームを起こしたり、倒したりすることができます。左に倒してバケットに土を入れ、右に倒して土を捨てます。

左側にあるレバーは機体の上部を回転させるためのもので、左右に倒すことで回転させます。また、前後に動かしてアームを上下に動かすことができます。

・操作のコツ

ユンボのクローラーは横方向より縦方向の方が、車体が安定するので作業がしやすくなります。

また、シリンダが押し出す力は、アームシリンダとアーム、バケットシリンダとリンクがそれぞれ直角になった時に最大となり、より作業を効率的に行うことができます。

ユンボの運転席は360度回転します。もし運転席を180度回転した状態でレバーを前へ倒すと、クローラーは前方へ回転するので、運転手から見て後ろへ進むことになります。勘違いをして運転しないように、排土板を目印にして前後を間違えないようにしましょう。

ユンボの操作は、レバーを直感で動かしたい方向へ動かせば良いという簡単なものですが、繊細な動きをするには練習が必要です。

ユンボの操作を覚えられるアプリがあるので、それを利用するのもいいですね。

■ユンボを操作する時の注意点

最後に、ユンボを扱う上で注意すべきことをシーン別に解説いたします。

・事前点検を行う

①現場の安全確認
まずは現場の確認を事前に行いましょう。危険な場所は立入禁止にする、誘導者を配置するなど安全に作業できるよう処置をします。

②火災を防止する点検
エンジンの周辺に枯れ葉や木片などの可燃物がないか、燃料漏れが起こっていないかなど火災防止の点検を行います。

③運転席の点検
運転席のフロアーやレバー、手すりなどに泥や油、雪が付着していると滑ってしまう可能性があり危険です。必ず事前に拭き取りましょう。

④始業点検
周囲の点検が終わったら、始業点検を行い異常がないかを確認します。定期検査を行っていない建設機械は使用することができないため、注意が必要です。

・エンジン始動時

①労働安全衛生規則を遵守する
労働安全衛生規則とは、厚生労働省が定めた労働の安全衛生についての規則で、ユンボを操作する際にもいくつかの規則を遵守する必要があります。

②屋内では換気する
屋内でエンジンを始動する場合には、窓や出入り口を開放し換気します。不要な空ブカシはせず、作業時以外はエンジンをかけたままにしておかないよう注意しましょう。

③視界を確保する
キャビンガラス、前照灯は視界を良好にするため表面の汚れを落としましょう。作業状況に応じて、前照灯や作業灯が装着されているか、正常に点灯するかを確認します。

④シートベルトを締める
転倒時に運転者を保護する構造になっているユンボには、ヘッドガードとシートベルトが装着されています。運転する時には、腰骨の低い位置で確実にシートベルトを締め、腹部では締めないように注意しましょう。万が一事故が起こった場合にはシートベルトの交換を行います。

⑤運転席を調整する
誤作動や疲労を防ぐためにも運転席を正しく調整しましょう。背もたれに背をしっかりと付け、操作レバーやペダルを問題なく操作できるようにします。

・作業現場での注意点

①合図をしてエンジン始動
しっかり一つ一つの動作確認をしてからエンジンを始動させましょう。乗降する時には周囲を確認し、エンジンを始動させるときにはホーンを鳴らして警告します。
運転者以外は乗らず、バケット・作業装置上を含めて運転席以外には乗ってはいけません。

②エンジン始動後点検を行う
エンジンを始動したら車両をすぐに動かさず、周囲を確認しましょう。

③ブレードの向きを確認してから発進する
ブレードの位置を確認してから走行レバーを操作しましょう。

④旋回・後進する場合は人がいないことを確認してから
見通しが悪く危険な現場では、誘導者を配置し指示に従いながら走行するようにします。
進行方向や旋回する半径に人が入らないよう十分注意して、作動させる前にはホーンや合図で警告するようにしましょう。

⑤走行時の注意点
作業機を折りたたんで地面から40~50cmほど浮かせた状態が正しい走行姿勢です。走行中や進路変更の際には急激な操作はしないよう注意します。障害物はできるだけ乗り越えず、避けようのない場合は作業機をできるだけ地上近くで保ち、低速で走行します。

以上の事を踏まえた上で、十分注意しながら安全にユンボを操作しましょう。

■まとめ

今回はユンボを運転するための知識をまとめてみました。ぜひこの記事を参考にして、幅広く活用できるようユンボを運転できるようになってくださいね。