買取りトラック記事

ユニック車を扱うために必要な免許とは?

ユニック車

ユニック車

ユニック車を扱えると仕事の幅が広がりますが、無資格・無免許で運転することはできません。ユニック車の運転には必ず資格をとりましょう。

今回はユニック車の運転に必要な免許と資格についてご紹介したいと思います。

■ユニック車について

まずはユニック車について、簡単にご紹介いたします。

・ユニック車とは

移動式クレーンの一種で、トラックの運転席と荷台の間に小さなクレーン装置を搭載した車両積載型クレーンを指します。トラックとクレーンが合体しているため、1台で2役をこなす万能さが人気です。

「ユニック」とは、クレーンを製造する国内メーカーの登録商標で、日本に普及する約半数がこのメーカーの製品であることから、代名詞として使われるようになりました。

他にも「カーゴクレーン」や「トラッククレーン」と呼ばれることもありますが、すべて車両積載型クレーンを指しています。

・代表的なクレーンメーカー

青クレーン車

クレーン装置の製造と取り付けは、国内メーカーが手がけています。

代表的なメーカーとして「古河ユニック」と「タダノ」が挙げられ、どちらの製品も品質と操作性に優れています。クレーンの色はメーカーで異なり、古河ユニックは赤色、タダノは青色です。

・ユニック車が活躍する場所

ユニック車は、クレーンで吊り上げた荷物を荷台に載せて運ぶ作業がメインです。

たとえば、建築現場で資材を運搬したり災害時に瓦礫(がれき)を撤去したり、引っ越しの際にも役立ちます。人の手では時間のかかる作業をスピーディーかつ安全に行えるのが魅力です。

■ユニック車の運転で必要になる免許

・ユニックの操作に必要な資格

ユニックは吊上げる荷物の重さによって必要な資格が異なります。取得方法も異なるので、3種類ある資格のうちどれが必要なのかを調べておきましょう。

【吊上げ荷重が0.5t以上1t未満】 小型移動式クレーン運転の業務に係る特別教育

【吊上げ荷重1t以上5t未満】 小型移動式クレーン運転技能講習

【吊上げ荷重5t以上】 移動式クレーンの運転免許(移動式クレーン運転士)

なお、5t以上で必要な移動式クレーン運転士の資格は国家資格です。合格率は実技試験60%、学科試験76%くらいとされていますので、非常に難しいというわけではないようです。

・ユニック車の走行に必要な免許

ユニック車はクレーン付きトラックなので、操作に必要な資格だけでは公道を走ることができません。

【車両総重量5t未満、かつ最大積載量3t未満】 普通自動車免許

【車両総重量5t以上11t未満、かつ最大積載量6.5t未満】 中型自動車免許

【車両総重量11t以上、かつ最大積載量6.5t以上】 大型自動車免許

注意しておきたいことは、ユニック車をレンタルする場合、運転免許がなければレンタルできないということです。

■併せてとりたい免許

ユニック車

運転と操作の資格を取得しても、吊上げ荷重1t以上のクレーンに荷物をかけたり外したりするには「玉掛け技能講習」を受講しなくてはなりません。

運転と操作資格だけでは十分な作業がこなせない可能性がありますので、クレーンの資格を取得する際には玉掛け技能講習も受講することをおすすめします。

なお、1t以上の荷重は「玉掛け技能講習」、1t未満の荷重が「玉掛け特別教育」になります。玉掛け技能講習は12時間の学科、7時間の実技講習があります。

 ■ユニック車の資格取得について

ユニック車

こちらではユニック車に必要となる資格や免許、それぞれの受講内容などをご紹介いたします。

・移動式クレーン運転士

移動式クレーン運転士の資格を取得すれば、ほぼすべての移動式クレーンを運転することができます。

実技と講義の講習があり、免許取得までにかかる時間は7~10日くらいになることが多いようです。試験にも学科試験と実技試験がありますが、教習所や学校に通っていると実技試験が免除になります。

<講習の時間と料金>

【学科講習のみ】約20時間、6万円

【実技講習のみ】約12時間、10万円

【実技と講習の両方】約30時間、13万円

・小型移動式クレーン運転に関する特別講習

小型移動式クレーン運転講習は、吊上げ荷重0.5t以上1t未満の荷物を運搬するために必要な資格です。

学科講習は9時間、実技試験は4時間程度かかります。早ければ2日で取得可能です。なお、小型移動式クレーン運転に関する特別講習も所有する資格や免許によっては一部講習が免除されることもあります。

・小型移動式クレーン運転技能講習

吊上げ荷重1t以上5t未満のクレーン操作時に必要となります。

講習では学科試験と実技試験の両方が必要です。なお、未経験者は約20時間の講習になりますが、現場経験かつ有資格者の場合は講習時間が一部免除されます。

<取得していると講習が一部免除される資格>

①クレーン運転免許

②玉掛け技能講習修了者

③床上操作式クレーン運転技能講習

20時間必要な場合でも最短3日で取得可能です。

※時間や料金は教習所、地域、学校によって異なるので、あくまでも目安です。詳しい情報は教習所などの公式ホームページなどから確認をとるようにしてください。

■ユニック車の免許取得にはどんなメリットがある?

ユニック車操作する人

ユニック車が操作できると、どのようなメリットがあるでしょうか。

・仕事の選択肢が増える

ユニック車の免許を保有していると、新たに活躍できる場が広がるでしょう。

先述の通りユニック車が使用される場面は多く、求人数も豊富なためです。また、同じ職場でも業務の幅が広がり、大きな仕事を任されるかもしれません。

・収入アップのきっかけになる

ユニック車の免許を保有していることが評価され、収入アップにつながる可能性もあります。

300~400万円ほどの年収が見込めるので、キャリア形成のきっかけとして取得してはいかがでしょうか。

・時間を有効的に使えるようになる

現場によっても異なりますが、ユニック車を操作する業務は就業時間のバラつきが少ない傾向にあります。

さらに夜勤も少ないので、仕事が終わったあとの時間も有効的に使えるでしょう。

ジーンズポケットに何か入れる人

■ユニック車の免許を紛失した場合

クレーンの免許証は業務の際に携帯しなければなりません。

万が一免許証を紛失してしまった場合の対処法について、大阪労働局を例にご紹介いたします。

・免許の再発行はできる?

移動式クレーンの運転免許ならびに技能講習修了証を紛失した場合は、交付を受けた都道府県の労働局、または住所地の労働局に申請することで再発行が可能です。

なお、本人が窓口で申請することが原則ですが、最寄りの労働局や労働基準監督署で本人確認をした場合は郵送でも行えます。

・免許の再発行に必要なもの

再発行の申請に必要な書類などは以下の通りです。

<免許申請書>

  • 申請書は労働局や労働基準監督署で入手する

<収入印紙>

  • 1,500円分の印紙で消印のないもの

<写真1枚>

  • 縦30mm×横24mm
  • 無帽、無背景で6か月以内に撮影した鮮明なもの
  • 顔や髪が切れているものは使用不可

<返信用封筒>

  • 簡易書留で返送されるため、404円分の切手を貼り付ける

<本人確認証明書>

  • 公的機関が発行した原本で住所、氏名、生年月日が確認できるもの
  • 顔写真のないものは2部必要

<減失事由書>

  • 労働局または労働基準監督署で入手する

<本人確認済の判を押した申請書の写し>

  • 郵送で行う場合に必要
  • 最寄りの労働局などで判をもらった写しを郵送する

なお、申請書類などは2022年4月時点での情報です。内容が変更されている場合があるので、実際に申請する場合は最新の情報を確認してください。

ユニック車は多様な業界で活躍しているので、資格があれば活躍の機会を増やすことができます。これを機に、免許を取得してキャリアアップに役立ててみてください。

 

10トントラックとはどんなトラック?大きさなどをご紹介!

駐車しているトラック

駐車しているトラック

一度にたくさんの荷物を運ぶことができる10トントラックは非常に重宝されます。仕事でトラックを使う方は10トントラックに乗れることで有利になることもあるでしょう。しかし、まだトラックに詳しくない方には、10トントラックが具体的にどのようなトラックか分からないこともあるのではないでしょうか。

今回は10トントラックがどのようなトラックか、運転に必要な免許と併せてご紹介いたします。

■10トントラックの大きさ

まずは10トントラックの大きさについてご紹介いたします。

・10トントラックの大きさ

10トントラックはトラックの中でも大型トラックに分類されます。細かい大きさは10トントラックのメーカーや種類によって異なりますが、一般的には全長12m以内、全幅2.5m以内、全高3.8m以内です。これは大型トラックの大きさの規定で、10トントラックも該当します。

10トントラックのタイプによって荷台の形が異なるため、同じメーカーであってもサイズに差があります。

・10トントラックの積載量

1台の大型トラック

10トントラックは大型トラックなので、道路運送車両法の保安基準では最大積載量が6,500kg以上とされています。最大積載量の上限は荷台の種類によって異なり、その理由は荷台の種類によりサイズが異なるためです。

・人気の10トントラックの種類

人気が高い10トントラックを2種類ご紹介いたします。

<いすゞ/ギガ>

国内でトラックのシェア率ナンバーワンのいすゞが手掛ける、ディーゼルエンジンの10トントラックです。1994年に製造されてからマイナーチェンジやモデルチェンジをしながら現在も販売されています。

車両寸法は全長7,860mm、全高3,460mm、幅2,190mmとなっています。

<日野/プロフィア>

国内外でも人気があり、トヨタの連結子会社である日野の大型トラックです。燃費が良く、高い走行能力を持っています。

車両寸法は11,950mm、全高3,790mm、幅2,400mmです。

■10トントラックの大きさ

・10トントラックの主な形状

10トントラックは、用途に合わせてさまざまな形状があります。

<平ボディ>

フラットな荷台の周囲に、「あおり」と呼ばれる荷物の落下を防止する枠が取り付けられています。

荷台に屋根がないので大きさや形の異なる荷物も積みやすく、食料品や引っ越し、建築業界など幅広い分野で使用されているトラックです。

使い勝手はよいものの、荷台にカバーをかけて荷物の落下や盗難、水濡れから保護する必要があります。

<バンボディ>

荷台がアルミ製の箱型で、天候の影響や盗難、走行中の落下も防げます。

汎用性の高さから、10トントラックをはじめ、小型や中型のトラックにも採用されています。

後方の扉を開閉するタイプが多く、1度に大量の荷物を積み下ろすことを踏まえて昇降装置やフォークリフトがあると便利です。

<ウィングボディ>

ウィングボディ青

バンボディと同じく、箱型の荷台を備えています。

全方位に大きく開閉する形が翼を広げた鳥に似ていることから名付けられました。

荷役作業を効率よく行えますが、開閉時は周囲に適度な空間が必要です。

<冷凍冷蔵車>

見た目はバンボディと似ていますが、荷台に冷凍冷蔵機能を搭載しています。

専用の冷却装置で温度を管理するタイプが主流です。ランニングコストがかかる反面、長距離の運送でも品質を維持できるメリットがあります。

<ダンプカー>

土砂を運ぶタイプと、ペットボトルなど軽い荷物を運ぶタイプの2種類あります。

英語のDump(投げ降ろす)に由来しており、荷台を傾斜させて1度に大量の荷物を降ろせるのが特徴です。

10トントラックに匹敵するものを「10トンダンプ」「大型ダンプ」などと呼びます。

新車のほか、レンタルも利用できますが、コストを抑えるなら中古車を選ぶのがおすすめです。

■10トントラックを運転するには

トラックの模型を持った人

10トントラックを運転するには普通免許ではできません。10トントラックの運転をしたい場合は、大型免許の取得を目指しましょう。

・必要となる免許

10トントラックは大型トラックなので、「大型一種免許」が必要です。

大型一種免許を取得すると、車両総重量11トン以上に加え、最大積載量6.5トン以上、さらに乗車定員30人以上の車両が運転可能になります。どれか一つでも当てはまる場合、大型一種免許がなければ運転はできません。

・免許取得の条件

まずは年齢が21歳以上であることが取得の条件となります。

年齢が21歳以上からとなっている理由として、普通免許、中型免許、大型特殊自動車免許のいずれかを取得してから3年以上の経過が必要になるため、21歳以上でなければ取得ができないのです。

なお、大型免許取得前に免許停止期間がある場合は、3年に加えて免許停止期間も必要な期間として加算されてしまいます。そのため、仮に免許停止期間が30日であった場合、3年と30日の経過が必要です。

なお、免許を取得するために教習所に通う場合、20歳でも通うことができる場合があります。ただし取得期限は教習所に通い出してから9か月と設定されているため、注意しなければなりません。

また、普通免許のみを取得している場合、AT限定免許では取得ができない点も注意してください。

・免許の取得方法

大型の免許取得方法は2種類あります。

一つは従来の取得方法と同じく、教習所に通って免許を取得する方法。実技の練習もできるため、運転に不安がある場合もしっかり学ぶことができます。

もう一つの方法が、免許センターで試験だけを受ける方法です。中型トラックを日頃運転している方でも取得が厳しい方法なので、非常にハードルは高くなっています。

無理なく取得を目指すなら、教習所に通う方法をおすすめします。

■10トントラックのドライバーになるメリット

トラックの横で汗を拭く男性

10トントラックのドライバーになることで、どのようなメリットが期待できるでしょうか。

・需要がある

10トントラックは物流や建築業界で需要がある一方、若手ドライバーの人員が足りていません。そのため、大型免許を保有していれば未経験でも応募できる求人が多いうえ、雇用形態にかかわらず高収入が見込めるでしょう。

生活の多様化に伴い、今後もますます活躍が期待できます。

・運転がうまくなる

10トントラックは車体が大きい分、高度な運転技術が身に付きます。

また、毎日運転することで基本的な運転操作も上達するでしょう。

・道に詳しくなる

10トントラックのドライバーは長距離の移動が多いため、各地の渋滞しやすい道路や抜け道などの知識も身に付きます。

プライベートでも活かせるので、公私ともに人の役に立てるでしょう。

■10トントラックのドライバーに求められるスキル

荷物を積み込む男性

10トントラックのドライバーが業務中に求められるスキルについて、ご紹介いたします。

・運転スキル

10トントラックのドライバーは、状況を先読みして安全に運転するスキルが欠かせません。

また、単独で運転することが多いので、交通にかかわる法律や車両のメンテナンスなど専門知識を身に付けておくと万一の際も安心です。

・荷役業務のスキル

ドライバーの仕事は現地に荷物を運ぶだけでなく、荷役業務も含まれます。

荷主に信頼と安心を提供するサービスの一つと考え、荷物はスピーディーかつ丁寧に扱いましょう。

・荷主とのコミュニケーションスキル

荷役業務と同様に、荷主とのコミュニケーションも大切です。

取引先と円滑なやり取りができれば、新たな依頼を受けたり自社のイメージアップにつながったり、自身だけでなく勤め先にとっても大きなメリットを与えます。

10トントラックは重宝されるため、未経験でも就職に有利なことが多いです。活躍の場を増やすためにも、10トントラックのドライバーを目指してみてはどうでしょうか。

オーバーヒートしたトラックはどう対処する?症状や原因を解説します!

トラックエンジンルーム確認する人

トラックエンジンルーム確認する人

トラックがオーバーヒートする原因はさまざまですが、多くは冷却装置の故障によって引き起こされます。そのまま走行を続けたり対処を誤ったりすると、エンジンのトラブルを招いてしまいかねないので、事前に症状や対処法を確認しておきましょう。

今回は、トラックがオーバーヒートした場合の対処法をご紹介いたします。

■オーバーヒートとは

万一の場合にすぐ気付けるよう、状態や症状を把握しておきましょう。

・オーバーヒートの状態

オーバーヒートとは、冷却システムに異常が発生し、エンジンの熱が下がらない状態をいいます。場合によっては突然エンジンが停止してしまうため、注意が必要です。

・オーバーヒートした場合の症状

オーバーヒートすると、いくつかの症状が表れます。

<水温計の表示が異常を示す>

水温計の「C」は冷却水が低温であること、「H」は高温を意味します。

通常であれば、針はCとHの中間を指しますが、オーバーヒートするとHに近付きます。

水温計がない場合は、水温警告灯をチェックしましょう。

<エンジンルームから煙が出る>

エンジンルームから、煙のような水蒸気が発生します。

水蒸気の正体は気化した冷却水で、本来なら循環するはずが外に漏れていることを意味します。

<エンジンの回転数が不安定になる>

エンジンの回転数が不安定に感じる場合、オーバーヒートによりエンジンに大きな負荷がかかっているかもしれません。

<オイルの焼けたようなにおいがする>

エンジンが高温に達すると周囲も損傷を受けるため、エンジンオイルが漏れて金属に付着し、オイルの焼けたようなにおいがします。

また、エンジンオイルが不足して金属の摩耗が進むと、エンジンの「焼き付き」が起こります。

■オーバーヒートする原因

水温計

原因を放置していると、後悔する結果を招いてしまうかもしれません。

・冷却水の漏れ

冷却水はエンジンを冷やす役目を担うため、何かの影響で漏れたり不足したりするとエンジンが十分に冷えず、オーバーヒートします。

消耗品のため、定期的に量を確認しましょう。

・冷却装置の故障

ラジエーターと呼ばれる冷却装置の故障は、冷却水が漏れる原因の一つです。

ラジエーターは経年により目詰まりするので、定期的に清掃や交換を行いましょう。

・ウォーターポンプの故障

エンジンに冷却水を送り込む役目を担うため、故障すると冷却水が循環せず、オーバーヒートします。

走行距離10万kmを目安に交換しましょう。

・エンジンオイルの不足

エンジンオイルは潤滑の他に、冷却水が循環できないパーツの冷却も担っています。

トラックは乗用車よりも消費しやすいので、定期的に点検しましょう。

・サーモスタットの不具合

温度に応じて開閉し、冷却水の流れを調整します。

劣化するとバネが正常に働かず、冷却水が十分に供給されません。

交換時期は走行距離10万kmを目安にし、長距離を走行する場合は特に意識しましょう。

・エンジンに負荷がかかる運転

エンジンの回転数が高い状態や、トラックに風が当たりにくい状態が続くと、エンジンに負荷がかかり、オーバーヒートします。

適宜停車して、エンジンの熱を下げましょう。

■オーバーヒートした場合の対処法

修理工具を持つ人

オーバーヒートした場合の対処法をご紹介いたします。

1.安全な場所に停車する

周囲を確認し、安全な場所に停車します。

2.キャブオーバーを開けてエンジンを自然に冷やす

トラックの運転席を前傾させ、エンジンを露出させて熱を放出します。

すぐにエンジンを切ってしまうと冷却水やエンジンオイルの循環が止まり、温度上昇や焼き付きが起こる可能性があるので、注意しましょう。

ただし、冷却水が足りない場合は、すぐにエンジンを切ります。

3.エンジンを切り、冷却水の量や水漏れを点検する

水温計の針が正常に戻ったら、エンジンを切ってしばらく様子を見ましょう。

停車直後にラジエーターキャップを開けてしまうと、高温の冷却水が噴き出し、火傷をする恐れがあるためです。

エンジンが十分に冷えたら、キャップを開けて冷却水の量や水漏れを確認します。

状態によっては、再びエンジンをかけられますが、可能であればそのまま整備工場へ連絡し、早急に修理しましょう。

 

トラックのオーバーヒートは、エンジンの冷却が追い付かなくなった際に起こります。

走行中に異変を感じた場合は、慌てず落ち着いて対処しましょう。

牽引免許が必要になるケースとは?取得の条件や方法も併せてご紹介します!

緑荷台トラック

緑荷台トラック

車両を牽引する際は高度な運転技術が求められるので、一定の条件を超える場合は個別に牽引免許を取得しなければなりません。ただし、取得にはある程度の時間を要するため、計画的に準備を進めることが大切です。牽引免許を保有していると、より多くの荷物を運搬できるので、非常に重宝するでしょう。

今回は、牽引免許の取得について詳しくご紹介いたします。

■牽引免許とは

牽引(けんいん)とは、先頭に立って大きな力で対象となるものを引っ張ることで、引っ張る車両を牽引車、引っ張られる車両や貨物を被牽引車と呼びます。

牽引車には、普通、準中型、中型、大型、大型特殊が該当し、運転する際は車両サイズに応じた自動車運転免許が必須です。

・牽引免許が必要になるケース

牽引免許が必要になるのは、被牽引車の車両総重量が750kgを超える場合です。

車両総重量とは、被牽引車の本体と荷物の合計を指します。

また、車両総重量が750kgを下回る場合のほか、750kgを超える場合であっても、故障車をロープなどで移動させる場合は不要です。

・牽引免許の種類

牽引免許は、3種類に分かれます。

<牽引免許>

正式名称を牽引第一種免許といい、トレーラーやタンクローリーなどを公道で運転する際に必要な免許です。

<牽引第二種免許>

第二種免許は旅客運送用の免許で、トレーラーバスなどを営利目的で運転する際に必要です。

<牽引小型トレーラー限定免許>

車両総重量が750~2,000kg未満の被牽引車を牽引できる免許です。

■牽引免許の取得条件

紺色Tシャツのトラックドライバー

取得をする際の条件をご紹介いたします。

・年齢

満18歳以上で、普通、準中型、中型、大型、大型特殊、二種免許のいずれかを保有している

※牽引免許は付随する免許のため、各免許を取得した直後でも問題ありません。

・視力

両目で0.8以上、片目で0.5以上

・色彩識別能力

赤、青、黄の識別ができる

・深視力

検査を3回行い、平均の誤差が2cm以内

※深視力とは、奥行きを判別する能力で、大型自動車免許や二種免許を取得する際にも検査を行います。

検査方法は三稈法(さんかんほう)と呼ばれ、機械の中に並んだ3本の棒のうち、可動する1本を適切な位置で停止させて計測します。

・聴力

10m離れた場所で鳴る90dBの警報器が聞こえる

※聴力検査には補聴器が使用できます。

・運動能力

運転に支障を及ぼす手足や胴体の障害がない

※補助器具を使用する場合は、運転に支障を及ぼさないと判断できる必要があります。

■牽引免許を取得する方法

晴れた日の自動車教習場

先述しましたが、牽引免許は自動車免許の取得が先行です。

そのため、学科試験はありません。

こちらでは、取得までの流れをご紹介いたします。

・指定教習所に通う

入校後に適性検査を終えると、12時間の技能教習が始まります。

すべての技能教習を修了し、卒業検定に合格した後、運転免許試験場にて適性検査を受け、牽引免許を受け取る流れです。

たとえば、1日2時間の教習を受けた場合、最短1週間程度で卒業できます。教習期間は3か月程度設けられているので、無理なく通えるでしょう。

費用は教習所によって異なりますが、10~16万円程度が目安です。

・運転免許試験場で一発試験を受ける

一発試験とは、教習所へ通わずに運転免許試験場で技能試験を受ける方法です。

時間がかからないうえ、費用も6,000円程度に抑えられるため、効率よく牽引免許を取得できます。

ただし、冒頭でもお伝えした通り、牽引は高い運転技術を要するので、審査が厳しく、かえって遠回りになる可能性もあります。

牽引免許は、車両総重量750kg以上の被牽引車を牽引する際に必要です。

教習所によっては大型免許や大型特殊免許と同時に取得できるコースもあります。気になる方はお近くの教習所などで牽引免許の資料を取り寄せてみてはいかがでしょうか。

3トントラックのサイズや免許区分、メーカーごとの車種をご紹介します!

白トラックが並んでいる画像

3トントラック右後方

3トントラックは比較的小さいながらも積載量が十分にあるため、多くの分野で活用されています。3トントラックを取り扱う自動車メーカーも多く、選択肢が広い一方、その詳細はあまり知られていません。

そこで今回は、3トントラックのサイズや免許区分と、各メーカーの車種をご紹介いたします。

■3トントラックの区分

3トントラックは、どのように活用されているのでしょうか。

まずは3トントラックの基本的な情報と需要について、ご紹介いたします。

・3トントラックとは

3トントラックとは、「車両総重量5トン以下で、最大積載量3トン以下」の小型トラックのことです。

平ボディ、バン、クレーン車など形状が豊富で、食品のルート配送や単身者の引っ越しなど、さまざまなシーンで活用されています。

・3トントラックのサイズ

3トントラックは道路運送車両法の規定により、小型自動車に分類されます。

【標準的な3トントラックのサイズ】

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,975~1,990mm

【小型自動車の車両区分】

全長:4,700mm以下

全幅:1,700mm以下

全高:2,000mm以下

総排気量:2,000cc以下

照らし合わせると、3トントラックは小型自動車の基準値に収まることがわかります。

ただし、道路交通法の規定では、車両総重量と最大積載量によって準中型自動車に分類されることを覚えておきましょう。

・3トントラックの免許区分トラック女性ドライバー

運転免許の区分は道路交通法で定められており、平成29年3月12日に準中型免許が新たに加わりました。

これにより、3トントラックを運転できる免許区分は以下の5つに変更されました。

  • 準中型
  • 準中型5t限定
  • 中型
  • 8t限定中型(平成19年6月1日以前に普通免許を取得している方)
  • 大型

準中型免許は18歳以上であれば、運転経験がなくても取得できるため、運送・物流業界で働きたい方の第一ステップとしておすすめです。

・3トントラックの需要

3トントラックは荷台スペースが広々としているほか、小回りが利いて構造が頑丈であることなどから、都市部を中心とした運送や集荷で力を発揮します。

ただし、長距離の走行には向きません。

■各自動車メーカーの3トントラック

白トラックが並んでいる画像

こちらでは、代表的な3トントラックの標準サイズをご紹介いたします。

なお、3トントラックは標準サイズ以外にワイドやロングもあります。

・いすゞ エルフ

エルフは小型トラックの中でも高い知名度を誇ります。

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,970mm

荷台:長さ3,120mm、幅1,620mm、高さ380mm

・日野 デュトロ

以前は中・大型トラックが主流でしたが、近年は小型の製造も行われています。

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,975mm

荷台:長さ3,115mm、幅1,615mm、高さ380mm

・三菱ふそう キャンター

半世紀以上の歴史をもつ車種で、利用者から高い信頼を集めています。

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,975mm

荷台:長さ3,120mm、幅1,615mm、高さ380mm

・トヨタ ダイナ

架装の種類が豊富で、リフト付きやトラッククレーン、冷凍車などもあります。

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,985mm

荷台:長さ3,115mm、幅1,615mm、高さ380mm

・日産 アトラス

アトラスは機能性や安全性、環境に配慮した車種で、中古市場でも非常に人気があります。

全長:4,690mm

全幅:1,695mm

全高:1,990mm

荷台:長さ3,120mm、幅1,615mm、高さ380mm

3トントラックは準中型免許の普及とともに、需要が高まると予想されます。

中古市場にも多くの3トントラックが取り扱われているので、気になる車種を見つけたら早めに購入を検討しましょう。

大型特殊免許で乗れる車の種類とは?取得の条件や方法も併せてご紹介します!

黄色ブルドーザー左

重機を運転する男性

大型特殊免許と聞いて、乗れる車の種類をすぐに答えられる方は少ないでしょう。身近なところでは工事現場や建設現場などで目にしますが、乗れる車は他にもあります。大型特殊免許は短期間で取得できるので、活躍の場を広げたい方は取得がおすすめです。

今回は、大型特殊免許で乗れる車の種類と取得の条件や方法について、ご紹介いたします。

■大型特殊免許で乗れる車

まずは、免許の特徴を簡単にご紹介いたします。

・大型特殊免許とは

特殊な構造をした大型自動車で公道を走行する際に、必要となる免許です。

大型特殊免許には第一種と第二種があります。しかし、第二種は旅客の運送を目的としており、教習所がありません。

そのため、第一種を取得するのが一般的です。

大型特殊免許があれば、「全長12m以下、全幅2.5m以下、全高3.8m以下」の特殊車両が運転できます。

なお、大型特殊免許で運転できるのは特殊自動車のみに限られるため、通常のトラックなどを運転する場合は、別途自動車免許が必要です。

大型特殊免許のみで運転できる車両と、普通免許を併せ持っている場合に運転できる車両は以下の通りです。

【大型特殊免許のみで乗れる車両区分】

  • 大型特殊自動車
  • 小型特殊自動車
  • 原動機付自転車

【大型特殊免許+普通免許で乗れる車両区分】

  • 普通自動車
  • 大型特殊自動車
  • 小型特殊自動車
  • 原動機付自転車

・公道を走行できる車の種類

続いて、大型特殊免許で公道を走行できる車の種類をご紹介いたします。

<大型特殊自動車>

代表的な例として、移動式クレーン、ブルドーザー、ショベルカーなどが挙げられます。

他にも除雪車や路面清掃車、大型の農耕車も含まれます。

<小型特殊自動車>

小型特殊車両には、フォークリフトや小型のトラクター、コンバインが該当します。

・操作の際は作業用の免許も必要

大型特殊免許は、あくまで公道を走行するための免許になるので、現場でフォークリフトやクレーンの操作、玉掛け業務を行う場合は、作業用の免許が必要です。

なお、特殊車両によっては走行の際にけん引免許が必要になる場合もあります。

■大型特殊免許の取得条件

黄色ブルドーザー左

大型特殊免許は、普通免許とほぼ同じ条件で取得できます。

・年齢

満18歳以上

・視力

両眼で0.7以上かつ片眼で0.3以上あること

左右いずれかの視力が0.3以下の場合は、もう片方が0.7以上で視野が150度以上あること

(コンタクトやメガネの使用可)

・聴力

10m離れた状態で90dBの警報機が聞こえること

(補聴器の使用可)

・色彩識別

赤・青・黄が識別できること

・運動能力

運転に差し支えのある障害が四肢や体幹にないこと

または器具を使用するなどして、運転に支障がないと判断できること

■大型特殊免許を取得する方法

黄色重機の運転席から

大型特殊免許を取得する際は、2通りの方法から選べます。

・指定教習所

指定教習所での教習はすべて場内コースで実施され、仮免許や路上教習がありません。

教習期間は3か月程度で、学科22時間と実技12時間の受講が必要です。

なお、普通免許を保有している場合は学科教習が免除されるため、最短6時間、検定を含めても4日間程度で卒業できます。

また、合宿免許を利用すれば通常よりも短期間で免許が取得できるので、連休前に計画を立てるのもよいかもしれません。

・運転免許試験場での一発試験

教習所を利用せず、直接、運転免許試験場に出向いて受験する方法です。

合格すれば最短1日で免許を取得できますが、運転技術がなければ難易度の高い選択と言えるでしょう。

・大型特殊免許は限定解除できる?

大型特殊免許には、車両条件を制限した免許があります。

たとえば、「農耕車に限る」や「カタピラ車に限る」などと記載された免許です。

大型特殊免許の場合、限定を解除するための条件が設けられておらず、教習所に通う

もしくは運転免許試験に受かれば解除できます。

大型特殊免許は特殊車両を運転するための免許で、比較的短期間での取得が可能です。

また、普通免許や作業用の免許も併せて保有していると、活躍できる場が広がるでしょう。

大型特殊免許の運転に興味のある方は、ぜひ資格取得を目指してみてください。

【移動式クレーンの種類】あなたはどれだけ知っていますか?

黄色クレーン

黄色クレーン

クレーンは建設や土木、工場などの作業現場に欠かせない重機です。用途に合わせて使い分けられるよう、固定して使用するものや原動機を設置するもの、移動ができるものなど、さまざまな種類があります。

そこで今回は、移動ができる「移動式クレーン」についてご紹介いたします。種類の多さに驚くかもしれません。

■移動式クレーンの定義

クレーン安全規定では、移動式クレーンを「動力によって荷物を吊り上げて水平に運搬できる機械装置で、搭載した原動機を使って不特定の場所に移動させることができるもの」と定めています。

人力で荷物を吊り上げるものや、吊り上げ荷重が0.5t未満のものは、移動式クレーンに分類されません。

■主な移動式クレーンの種類

移動式クレーンには、さまざまな種類があります。

・トラッククレーン

トラッククレーンは小型から大型まで幅広く、あらゆる分野で利用されています。

<トラッククレーン>

大型のトラッククレーンは、運転席が走行用とクレーン操作用に分かれているのが特徴です。専用キャリアに旋回サークルやアウトリガーを装備し、その上に上部旋回体と呼ばれるクレーン装置の架装をしています。

ジブの駆動は、油圧式と機械式に加えて複合式も存在し、ジブが伸縮するものを油圧式、しないものが機械式と大別されています。

<車両積載形トラッククレーン>

小型のトラッククレーンは、平ボディのシャーシを補強し、運転席と荷台の間に小形のクレーン装置の架装をしています。

クレーン操作は車体の側面で行いますが、最近では安全性を考慮してリモコン式や無線操作式も多く出回っています。

<レッカー形トラッククレーン>

レッカー型トラッククレーン

トラックのシャーシを補強し、アウトリガーやクレーン装置の架装をしています。通常のトラッククレーンよりもジブが短く、10mほどしかありません。

主に交通事故や事故車の救援作業などで使用されており、シャーシの後部には車両をけん引するための装置が取り付けられています。

<オールテレーンクレーン>

オールテレーンとは、「全地形対応」を意味します。公道と不整地の両方を走行でき、トラックとラフテクレーンの走行性能を併せもつ移動式クレーンです。

運転席とクレーン操作席が別々に配置されており、吊り上げ荷重100t超の高い吊り上げ能力を誇ります。

四輪操舵ができるので、大型ながら旋回性に優れているのも特徴です。

・ホイールクレーン

一般的にホイールクレーンは、1つの運転席で走行操作とクレーン操作の両方が行えるタイヤ付きの移動式クレーンを指します。

<ホイールクレーン>

車軸を備えた専用台車の上に、クレーン装置の架装が施されています。車輪は三輪式と四輪式があり、狭い土地での操作性に優れているのが特徴です。

また車体を安定させるため、ほとんどのホイールクレーンにアウトリガーが取り付けられています。

<ラフテクレーン>

オールテレーンクレーンのように旋回性に優れているため、不整地でも安定して走行できます。車両のサイズは通常のトラックと変わらないため、狭い土地での作業で活躍します。

・クローラクレーン

黄色クローラークレーン

足回りにクローラ(無限軌道)を装備した移動式クレーンで、クローラが転がることで走行できる仕組みです。走行速度は時速1~3kmと遅く、公道では自走できません。

タイヤ式に比べて接地面積が広く、安定性に優れているため、不整地や軟弱な地盤でもスムーズに作業を行えます。

・鉄道クレーン

レール上を走行できる車輪をもった台車に、クレーン装置の架装があります。

主に保線作業の荷役業務や救援業務などで使用されますが、最近ではレール用の車輪を取り付けたトラッククレーン(軌陸車両)が主流です。

・浮きクレーン

浮力のある長方形の台船に、クレーン装置の架装が施されています。

船体は自航式と曳航(えいこう)される非自航式があり、クレーン装置は旋回するものとしないもの、ジブが起伏するものと固定されたものがあります。

港湾や河川、海上の土木工事や荷役業務など、さまざまな作業で使用される移動式クレーンです。

 

移動式クレーンにはさまざまな種類があり、特徴や用途によって細かく分類されています。移動式クレーンを見かけた際は見比べてみると、面白い発見があるかもしれません。

 

【大型ダンプの積載量】中古市場で人気のあるダンプの積載量と過積載の罰則

土をのせているダンプ荷台

土をのせているダンプ荷台

既定の積載量を超えて荷物を運搬する行為は、法律によって禁止されています。しかし、これまで積荷の過積載が原因の痛ましい事故が何件も発生しているのが現状です。過積載の多い車両に大型ダンプも挙げられ、高速道路では法定の何倍もの土砂を運ぶダンプの姿も見受けられると言われています。

今回は、大型ダンプの積載量と過積載の罰則についてご紹介いたします。

■大型ダンプの積載量

・大型ダンプの最大積載量

道路交通法では、大型自動車の規格を車両総重量11t以上または最大積載量6.5t以上、乗車定員30人以上と定めています。

ダンプの場合、最大積載量8~11tクラスの「10tダンプ」と呼ばれるものが該当します。

・大型ダンプの寸法一例

大型ダンプの寸法は、厳密には統一されていません。そのため、メーカーやモデルによって若干の差があり、積載量も少しずつ異なります。

大型に分類されるダンプの一例は、以下の通りです。

<いすゞ/ギガ>

型式:LKG-CXZ77AT

全長:7,670mm

全幅:2,490mm

全高:3,300mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ490mm

最大積載量:9.5t

<三菱ふそう/スーパーグレート>

型式:LKG-FV50V

全長:7,605mm

全幅:2,490mm

全高:3,200mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ520mm

最大積載量:9.2t

<日野/プロフィア>

型式:BDG-FS1EKXA

全長:7,620mm

全幅:2,490mm

全高:3,420mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ520mm

最大積載量:9.5t

<UDトラックス/クオン>

型式:2PG-CW5AL

全長:7,630mm

全幅:2,490mm

全高:3,300mm

荷台:長さ5,100mm、幅2,200mm、高さ500mm

■最大積載量の計算方法

オレンジ土台に進む白ダンプ

最大積載量とは、荷台に最大限積める荷物の重さを指します。車両総重量から、車両重量と定員数を差し引いて導き出せます。

たとえば、車両総重量20tで乗車定員2人の10tダンプでは、最大積載量の目安は9.8tです。

20,000kg(車両総重量)-10,000kg(車両重量)-110kg(乗車定員2名)=最大積載量9,890kg

※乗車定員は1人55kg

また、大型車の総重量は20~25tと定められており、車両自体が重くなると積める荷物の量は少なくなるため、注意しましょう。

■過積載は許されない

手で×をする男性

「過積載」と呼ばれる最大積載量を超えて荷物を運搬する行為は、罰則の対象です。

超過した割合に応じて、罰則が定められています。

・過積載の割合によって異なる罰則

5割未満の過積載:違反点数2点、反則金3万円

5割以上10割未満の過積載:違反点数3点、反則金4万円

10割以上の過積載:違反点数6点、懲役6か月以下または10万円以下の罰金

また、最大積載量の倍を超える荷物を運搬したドライバーは即時告発の対象となり、100万円以下の罰金が科されます。

なお、2017年4月より過積載の車両と事業者に対しての罰則が強化されました。具体的には高速道路料金の割引停止措置と呼ばれ、違反を繰り返すと対象期間が長引きます。

・責任はドライバーだけじゃない

過積載の罰則はドライバーだけでなく、場合によっては事業者や荷主も対象です。

事業者には過積載の割合や回数に応じて、車両の使用制限がかかるほか、悪質と判断された場合には、事業の停止や運行管理者資格の返納も命じられます。

また、荷主が過積載を把握しながら運搬を要求することも法律で禁止されています。これを無視し、反復の恐れがあると判断された場合には、管轄の警察署長から再発防止命令を言い渡されます。違反すると6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科され、法律に基づく荷主勧告制度によって荷主名も公表されるため、覚えておきましょう。

・過積載が許されない理由

過積載に対して厳しい罰則が定められている理由は、主に3つ挙げられます。事故が起こりやすくなるほか、道路や車両の劣化を早めたり運送コストが増幅したりするためです。過積載をしている状態では、車両の操作が難しくなり、また制動距離も長くなります。さらに道路や車両自体への負担も大きく、劣化を早く招いてしまう原因にもなりかねません。

また、燃費が悪くなることでコストの増幅も予想されるので、大型ダンプを扱う際は必ず積載量を守ることが重要です。

過積載による大型ダンプの事故は、ドライバーだけの責任ではありません。安全を確保しつつ、無駄を省いて効率よく荷物を運搬できるよう、積載量を守って走行しましょう。

Nシステムとは?使用目的や特長、オービスとの違いについて

Nシステム

Nシステム

道路を走行していると、頭上に設置されたカメラを目にしたことのある方も多いでしょう。このカメラには、「オービス」と呼ばれるスピード違反をした車両を撮影するカメラと、「Nシステム」と呼ばれる全車両を撮影するカメラの2種類があります。

そこで今回は、後者のNシステムについてご紹介いたします。

■Nシステムはすべての車両が対象

まずはNシステムについてご説明いたします。

・Nシステムとは

正式には「自動車ナンバー自動読取機」という監視カメラを指し、走行している車両のナンバープレートを無差別かつ自動で読み取るシステムです。

・Nシステムの使用目的

主に盗難車両や犯罪の関与が疑われる車両の追跡、車検切れした車両の摘発などで使用されます。そのため、解像度は非常に高く、形状や色はもちろん、乗車する人の顔まではっきりと撮影されます。

・Nシステムの特長

撮影データはすべて記録され、自動的に手配中の車両リストと照合されます。データは一時的に保存され、検索も可能です。

詳細は明らかにされていないものの、違法性の低い車両のデータは消去されると言われています。しかし、最近ではあらゆる犯罪捜査に使用されていることから、実は蓄積され続けているのではないかとの噂もあるようです。

・Nシステムの導入時期

科学警察研究所と電機メーカーのNECにより共同開発されました。国道14号(1987年)に設置されたのが、Nシステムの始まりです。

・Nシステムの名前の由来

Nは「ナンバー」の頭文字を表しています。他にも「車両捜査システム」や「車両ナンバー捜査支援システム」など、さまざまな名前で呼ばれています。

・Nシステムが設置されている場所

一般道や国道、高速道路、インターチェンジ付近など、全国に約1,700台のNシステムが設置されています。

さらに発電所付近や空港、在日米軍施設の周辺にも設置されているようです。

■Nシステムとオービスの見分け方

オービス

両者には、どのような違いがあるのかをご説明いたします。

・オービスとの違い

ボーイング社の登録商標であるオービスは、車両の速度超過を取り締まるための装置で、正式には「自動速度違反取締装置」といいます。

Nシステムはすべての車両を対象に使用されるのに対し、オービスは速度を超過して走行している車両のみが対象です。幹線道路や高速道路に設置され、台数はNシステムを大きく下回ります。一見すると同じものに思えますが、よく見ると異なる点がいくつかあります。

<大きさ>

オービスは中央にストロボのような白い板があり、Nシステムより少し大きく見えます。

一方、Nシステムはカメラのみのため、比較的小さめです。

<撮影時の光>

オービスは撮影時に白や赤の強い光を発しますが、Nシステムは赤外線を使用しているため、光りません。

<パトライトの有無>

オービスの周囲にはパトライトが備わる一方、Nシステムにはありません。

<看板の有無>

固定式のオービスが設置してある場所の目前には、「速度自動監視機設置路線」などの表記があります。一方、Nシステムには設置されていません。

■Nシステムとスピード違反について

高速道路の車種撮影画像

Nシステムも、オービスのようにスピード違反した車両の取り締まりに使用されているのでしょうか。

・Nシステムも速度を検知する?

Nシステムは、連続撮影が可能です。そのため、速度は検知できないものの、連続した映像からどの程度の速度で走行していたのかを割り出すことはできます。

・速度の取り締まりはないものの…

基本的に速度の取り締まりには利用されませんが、通過後に待機している警察によって取り締まりを受けるケースがあります。直接関係しないからと油断せず、スピードと交通ルールは守って運転しましょう。

Nシステムは全国の道路に約1,700台設置されており、犯罪への関与が疑われる車両を追跡、摘発するためのカメラです。スピード違反した車両を摘発するためのオービスとは目的が異なるものの、車を運転する際は安全を第一に考えましょう。

バッテリー液の補充は自分でもできる!適量を守って快適に運転しましょう!

バッテリー液補充

バッテリー液補充

車のバッテリー液は市販されているので、自分でも補充できます。ただし、バッテリー液の成分は硫酸を含むため、取り扱いには注意が必要です。

今回は、バッテリー液の補充方法についてご案内いたします。

■バッテリー液の基礎知識

まずはバッテリー液についてご説明いたします。

・バッテリー液の成分

バッテリー液は無色透明で、蒸留水を使って薄めた濃度の低い硫酸(希硫酸)です。

酸性で腐食性が強く、付着すると金属が酸化したり皮膚炎を起こしたりする恐れがあるため、取り扱いには十分に注意する必要があります。

バッテリー液が体に付着した際はすぐに大量の水で洗い流し、車のボディに付着した場合は濡れた布でしっかりと拭き取りましょう。

・バッテリー液が減る理由

<蒸発>

蒸発には、自然蒸発とバッテリーの充電中に起こる蒸発の2パターンがあります。後者は必要以上に充電されることで、液中の酸素ガスと水素ガスが分解されて起きる現象です。

<バッテリーの取り付け不良や経年劣化>

バッテリーの取り付け方や経年劣化も関係していると言われています。3年以上経過したバッテリーは劣化が進み、放置していると性能が低下するので、定期的に充電するか適切な環境で保管しましょう。

また、「バッテリーの使用頻度が高い」「エンジンルームが高温になる」「バッテリーの寿命が近い」などの場合は、バッテリー液の減少が激しくなるので、日常的に点検するように心がけてください。

・バッテリー液を補充せずにいると

バッテリー液が不足している状態で放っておくと、露出した金属部分が劣化し、さらにバッテリー液の減少が進みます。

爆発や火災につながる可能性もあるので、早めに交換しましょう。

■バッテリー液の確認方法

バッテリータンク

バッテリー液の補充は、液量を確認してから行いましょう。

・点検頻度

バッテリー液の点検は、月に1回が理想です。難しい場合は3~6か月を目安に確認しましょう。

また、突然のバッテリートラブルを回避できるよう、長距離や高速道路を走行する前は点検しておくことをおすすめします。

・点検する方法

<液量の確認>

容器の側面には、「LOWER LEVEL」と「UPPER LEVEL」と呼ばれるラインがあります。バッテリー液がこの中間にある場合は適量を意味します。

  1. バッテリー液の入った容器を横から目視する
  2. 容器を照明で照らして残量の影を目視する

ラインの中間を下回っている場合は、バッテリー用の精製水を補充してください。

硫酸自体は蒸発しないので、液の補充には高純度の精製水を使用します。

なお、UPPER LEVELのラインが見当たらない場合は、液口栓の蓋を外して中を除き、液面が注入口(スリーブ)の下まで届いているかを確認しましょう。届いていれば、表面張力により表面が歪んで見えます。

■バッテリー液の補充方法

木のボンネット開いたおもちゃ

バッテリー液の取り扱いには、十分な注意が必要です。補充時に必要な用具もご紹介いたします。

・バッテリー液の補充/点検時の注意

  1. 火気を近付けない
  2. 金属の工具やアクセサリーをバッテリーの端子に触れさせない(スパークして火災につながる恐れがあるため)
  3. バッテリー液に触れない
  4. 適量を守る

・バッテリー液の補充に必要な道具

  1. 精製水(バッテリー補充液)
  2. 手袋
  3. ゴーグル

<あると便利なもの>

  1. 液量を確認するためのライト
  2. 液を入れすぎた際に使用する抜き取り用のスポイトやバケツ
  3. 容器を開ける際に使用するマイナスドライバーやスパナ
  4. 固く絞った布

また、付着した場合に備えて流水用の水を用意しておくと安心です。

・バッテリー液を補充する手順

作業を始める前にエンジンを止め、エンジンが冷えた状態で補充しましょう。

  1. 静電気除去シートに触れて静電気を逃がす
  2. 固く絞った布で蓋の表面を拭く(静電気を逃がすため)
  3. 6つある液口栓を取り外す
  4. 注入口は独立した小部屋につながっているので、6か所すべてに注入する
  5. ライトや目視で量を確認したら、液口栓をしっかりと閉める

バッテリーに液が付着した場合は、濡れた布で拭き取りましょう。

バッテリー液は、適量を維持することが大切です。過充電や自然蒸発により量が減るので、定期的に点検・補充をするように意識してください。