新人トラックドライバー必見!4トン車運転のコツと注意点

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4トントラックは”荷物がしっかり詰めるのに、大きすぎない”という特徴が支持され、配送業界で大変重宝されています。大きすぎないとはいえ、運転する際は乗用車よりも技術が必要です。

今回は4トントラックを運転する際のコツや注意点についてご案内いたします。

■4トントラックとは

最初に4トントラックがどのようなトラックなのかをおさらいしてみましょう。ここでは4トントラックの大きさ、必要な免許、運転についてご説明していきます。

・車体の大きさ

4トントラックは最大搭載量5トン未満で車両総重量が8トン未満で最大積載量が4トンのトラックのことです。最大積載量を超えて荷物を積むと、バランスを崩しやすく事故に繋がりますので必ず積載量を守るようにしましょう。

・運転に必要な免許

2007年6月1日までに普通自動車運転免許を取得した人は誰でも運転することができます。しかし2007年6月2日以降に普通自動車運転免許を取得した場合は、新たに中型普通免許の取得が必要になります。

・4トントラックの運転は難しい?

普通車しか今まで運転経験がない方がいきなり4トントラックを運転するのは難しいでしょう。普通車とは違い、4トントラックは車高と車体が大きくなります。普通車の運転と同じ感覚で運転をするわけにはいきませんので、4トントラックを運転するには慣れとコツを掴むことが重要になってきます。

■4トントラックの運転が難しいと感じる理由

ハンドルを握る手

初めて4トントラックを運転すると、これまで車の運転をたくさんしてきた人でも難しいと感じることがありますが、それはなぜでしょうか。4トントラックの運転が難しいと感じやすいポイントを3つご紹介いたします。

・運転席が高い

4トントラックは普通車に比べて高い位置に運転席があるため、目線は1m以上も高くなります。なかには2倍もの高さになることもあり、これまで普通自動車を運転した経験が豊富でもこれまでと視界が異なることで、運転の勝手が分からなくなってしまうこともあるでしょう。

運転席の位置が高くなることで、遠くまで見渡せるようにはなりますが、反対に車両の手前や真下は確認しにくくなります。

・車両が大きい

普通自動車に比べると4トントラックは非常に大きな車体です。4トントラックは大型トラックではありませんが、実は車幅は2,100~2,200mmと大型トラックとほとんど差がありません。ワイドボディの4トントラックにもなるとさらに大きく、大きめの普通車と比べても60cmほど差があります。そのため道幅との感覚が捉えづらくなるようです。

また、車高も高くなるためトンネルや看板などに車両をぶつけてしまいやすくなります。しばらく運転すると慣れてくるとはいえ、4トントラックに乗ったばかりだと難易度は高く感じやすいでしょう。

・ルームミラーが使えない

さらに4トントラックの運転が難しいと感じる理由として大きいのが、ルームミラーが使えない車種があるということです。

アルミバンのように屋根がついている荷台タイプのトラックはルームミラーで後方の確認ができません。最近の4トントラックはほとんどバックモニターが付いているため、モニターを見れば後方の様子が確認できますが、普段ルームミラーを使い慣れている人は、難しいと感じることがあるでしょう。また、バックミラーでも死角は発生するため、まずはバックモニターの確認に慣れることが運転するうえでのコツだと言えます。

■4トントラックを運転するコツ

4トントラックの運転のコツについてご紹介します。コツは全部で4つあります。まだ4トントラックの運転に慣れていないという方は良ければこちらの項目を参考にしてみて下さい。

①後輪を意識して運転する

4トントラックは普通車よりも車体が長くなるため、「車がカーブした時に前輪と後輪に軌道差」(内輪差のこと)が大きくなります。この内輪差に気を付けていないと、右左折をした際に他の車を巻き込んで事故を起こしやすくなってしまいます。まずはこの内輪差がどれくらいあるのかということをしっかり把握し、気を付けることが大切です。ミラーを少々下向きにすることで後輪が確認しやすくなります。

➁右左折時はゆっくり曲がる

4トントラックのように大きな車で急なカーブは内輪差やオーバーハングによる事故の原因に繋がります。

事故を起こさない為には、左折の時は左側に車体を寄せてゆっくりハンドルを切り、右折の時は車体が対向車に接しないよう注意しながらハンドルを切りましょう。4トントラックでの事故は大規模なものになりやすく、カーブの時は常に対向車や後続車に意識を向けて運転することが重要です。

③スピードメーターを意識する

普通車よりも運転席の位置が高くなる4トントラックは、遠くまで見通すことができるのでスピードを出していてもゆっくり走っていると錯覚してしまいがちです。よって、気が付かないうちにかなりのスピードを出してしまったということが発生しやすくなっています。運転の時は常に自分の体感速度よりもスピードメーターを意識しましょう。

④運転回数をこなしてトラックに慣れる

最後のポイントはもっともシンプルですが、やはり運転回数を増やして4トントラックの車両感覚を掴むことです。いくら言葉で説明していても、やはり実技に勝るものはありません。運転しながら4トントラックの大きさを身体で覚えていくことが、運転上達のための一番の近道です。

■4トントラックの運転を効率よく練習する方法

運転席にいる男

4トントラックの運転のコツをこちらでご紹介いたします。運転のコツが知りたい方や、なかなか運転が上達しないと感じている方は参考にしてみてください。

・助手席に運転がうまい人を乗せる

1人で完璧になろうとしていませんか?運転のコツを知りたいなら、まずは運転がうまい人に習うことが大切です。運転がうまい人が知り合いにいる場合は、一緒に4トントラックに乗ってもらえないか頼んでみましょう。運転の際にどうすればいいのか、アドバイスなどをもらうことができます。

また、自分が運転のうまい人の助手席に座ってどうやって運転をしているのかを勉強する方法も有効です。

・教習所で練習する

教習所は運転練習が徹底的に行える場所です。公安委員会直轄の教習所ではペーパードライバー用の講習が行われていることもあります。講習ごとに費用が発生するため、自信がないところだけ講習を受けることもできますよ。練習用の設備が整っており、道を走るだけでなく、車庫入れや方向転換も練習ができるのでメリットは大きいでしょう。

運送会社によっては教育の一環として活用しているところもあります。

・動画やシミュレーターの活用

指示を確認する男

最近はYouTubeなどで無料の練習動画がアップされています。実際に運転することを想定して、動画を閲覧するだけでもイメージを掴みやすくなります。なかにはシミュレーターのようにトラックごとに運転風景を撮影したものもあるため、自分が運転するタイプと同じトラックの動画を探してみましょう。

動画は空き時間を使って活用できるため、実際に運転練習をした後の復習として、運転のコツを再確認するために用いるのもおすすめです。

・運転の練習ができる場所はどこ?

実際に運転したい場合、最もおすすめなのは、やはり設備が充実している教習所です。

ほかにも地域によっては有料でレンタルできる広いスペースなどもありますので、そちらを活用してみるのもいいですね。

■4トントラック運転時の注意点

4トントラックを運転する際に気を付けなければならない点を最後に3つご紹介します。

①右左折時の内輪差に注意する

前述の通り、普通車に比べ4トントラックは内輪差が発生しやすく、運転に慣れていないと巻き込み事故を起こしやすくなります。まずは練習でどれだけ普段運転している普通車と4トントラックに差があるのかをしっかり覚えるようにしましょう。

②オーバーハングに注意する

オーバーハングとは「タイヤからはみ出ている車体部分」(前後の車輪から最前、最後部までの距離のこと)を指す言葉です。4トントラックは普通車よりもオーバーハング部分が大きくなっているので、カーブの時に対向車線にはみ出してしまうことがあります。おすすめの練習方法はいきなり4トントラックの運転をするのではなく、2トントラックのロングボディタイプで練習をすることです。

③死角に注意する

4トントラックは普通車より運転座席が高い位置にあるので、視界が広くなったような気分になります。しかし遠くは見渡せるものの、逆に車両前方部分(特に真下の部分)が非常に見えづらくなります。そのため、普通車であれば気が付くことができる距離に人や車がいても死角になっていて気が付かないということがあります。また、運転席から離れている左側は非常に目視で確認が取りづらくなっており、ミラーでの確認が重要になっています。このように4トントラックは死角が多く生まれますので、運転時は常に安全運転と確認を大切にしましょう。

4トントラックは普通車しか乗ったことのない方はかなり苦労をすると思います。しかし、流通の要として活躍する4トントラックはあらゆる分野で必要とされています。あなたもそんな大切な役割を担っているドライバーの一人だということを忘れず、安全運転を心がけて下さいね!

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