相棒ともいえるトラックを大事に使うには、目に見える場所以外の洗浄も行う方が良いと考えている方も多いと思います。しかし、エンジンルームは重要な役割を果たすパーツが多く、知らずに洗浄すると故障の原因になることもあります。
今回はトラックのエンジンルームを正しく洗浄する方法と、注意点についてご説明します。
■エンジンルームの洗浄方法
エンジンルームは車の心臓部です。正しく丁寧に洗浄するようにしましょう。
・洗浄に必要な物
まずは洗浄に必要な物を用意しましょう。
①エンジンクリーナー
②雑巾
③ブラシ
④ホース
⑤エンジンルーム専用ウェットシート
⑥ワックスやコーティング剤
・洗浄方法は汚れ具合で変えよう
洗浄方法は3つのケースによって異なります。エンジンルームの汚れ具合を確認し、どの洗浄方法が適切かを考えてください。
<軽度の汚れ>
エンジンルームにホコリなどがついているだけなら、雑巾やエンジンルーム専用ウェットシートで乾拭きするだけで大丈夫です。水分は腐食の原因になるので、普段の洗浄は負担が少ないよう乾拭きだけにしておくことをおすすめします。
<ひどい汚れ>
乾拭きで落としきれない汚れがある場合は水洗いを行います。うっかりバッテリーに水がかからないよう、洗浄前に外しておくと安心です。
水拭きをした後はエアコンプレッサーを使用、または乾いた雑巾で乾拭きをしてから5分ほどアイドリングして完全に水分を飛ばします。
<油汚れ>
油汚れは水洗いでは取りきることができません。しつこい油汚れはエンジンクリーナーを使って落としましょう。
エンジンクリーナーはスプレータイプの泡が出るものが使いやすくおすすめです。クリーナーを汚れが気になる場所に噴き付けると汚れが浮き上がってきます。汚れが残っている場合はブラシや雑巾で擦りましょう。
10分程度経過すると、泡が油で黒くなりますので水で流します。まだ汚れがある場合は流しながらブラシでやさしく擦りましょう。後は水洗いのときと同じです。
■エンジンルームの洗浄に関する注意点
エンジンルームの洗浄をする際は以下の注意点3つに気を付けてください。
・難しい場合は無理をせずに業者に相談を
汚れがひどくて自分では落としきれそうにない、うっかり電気系統に水をかけてしまいそう、そういった場合は無理に洗浄をせず、エンジンルームの洗浄業者に依頼しましょう。プロに依頼することで安全かつきれいにしてもらえます。相場は5,000~1,5000円くらいです。
・水濡れの対策を行おう
電気系統は水で濡れると故障してしまうので、ビニールテープなどでマスキングをしたり、ビニール袋で水濡れから守るなどの対策をしておきましょう。
完全に防水することが難しくても、内部に水が入り込まないように気を付けてください。
・洗浄はエンジンが冷めてから行おう
上記でご紹介した3つの洗浄方法は、いずれもエンジンが冷めている状態で行ってください。エンジン停止直後はエンジンルーム内が非常に高温になっています。完全に冷めていない状態ではやけどを負う危険性がありますので、十分にエンジンが冷めるまで時間をおいて洗浄しましょう。
■エンジンルーム洗浄で知っておきたいこと
エンジンルームの洗浄で知っておきたいことを2つご紹介いたします。
・洗浄するタイミング
エンジンルームの洗浄はおおよそ3ヶ月に1度が目安です。汚れが付かないようにとマメに洗いすぎると、反対にエンジンへの負荷が大きくなってしまいます。
エンジンルームの洗浄をするタイミングで各種液体の残量や、エンジンルーム内に問題がないかを確認しておくと問題が大きくなることを未然に防ぐことができます。
・どうして洗浄が必要なのか
エンジンルームは非常にデリケートなので、汚れが付くことでエンジントラブルが起こりやすくなります。また、稀にエンジンルーム内に異物が入り込むこともあるので、定期的に洗浄で異物がないか確認をすることも必要です。
洗浄は異物だけでなく、エンジンオイルの漏れがないか等のチェックとしても必要です。
エンジンルームの洗浄は難しそうだと感じる方も多いかもしれませんが、放置しているとトラブルに繋がってしまいます。せめて普段から乾拭きをする程度の洗浄はしておき、不安な場合は業者に洗浄の依頼を検討してみてはどうでしょうか。
きれいなエンジンルームで、安全に長くトラックを使ってくださいね。