2021年 1月 の投稿一覧

冬の車中泊、何に気を付ければいい?用意しておくべきものなどご紹介!

冬の車中泊は寒さだけでなく、雪への備えも重要です。寒冷地を走っている方にとって、冬の車中泊は命にかかわることもあるので慎重になりますよね。これから冬に車中泊をするという方は、万全の状態を整えておきましょう。
今回は冬の車中泊についてご紹介いたします。

■これだけはNG!冬の車中泊でやってはいけない2つのこと

車中泊をする場合、絶対にやってはいけないことが2つあります。

・睡眠中のアイドリング

厳しい冬の寒さでは、車内も非常に冷え込みます。早朝は氷点下を下回るほど低い気温になることも珍しくありません。そのため、暖房をつけたまま睡眠をとろうかと思ってしまいます。
しかし、睡眠中のアイドリングは、雪や凍結によって排気口がふさがれてしまう危険があります。排気口がふさがれた状態だと、不完全燃焼を起こした一酸化炭素が車内に入り込み、一酸化炭素中毒を引き起こしてしまいます。
また、アイドリングが原因のトラック火災にも要注意。アイドリングしながら運転席で眠ると、無意識にアクセルを踏んで空ぶかししてしまうことがあります。高速で回転したエンジンはオーバーヒートを起こし、最悪の場合火災へとつながります。
どちらも命にかかわるため、アイドリングしながらの睡眠はやめましょう。

・座ったまま睡眠をとる

長時間同じ姿勢でいると足元の血流が悪くなって血栓ができてしまいます、血栓が起こると肺の静脈を詰まらせてしまいかねません。この病気をエコノミークラス症候群といいます。
特に睡眠中は血流が遅くなるので、通常時よりもエコノミークラス症候群になるリスクが上がります。起床後はもちろん、休憩時にはストレッチなどで血流を良くしましょう。

■冬の車中泊に必須!用意しておくべきアイテム

冬の車中泊は下準備が大切です。持ち物も十分確認しておきましょう。

・防寒グッズ

睡眠時にエンジンを切るため、防寒グッズは必須です。毛布、カイロ、防寒着、冬山用の寝袋などを用意しておきましょう。

・アルミシート

100円ショップでも購入できるアルミシートは断熱材として活躍します。段ボールと組み合わせて窓ガラスを覆えば、侵入してくる冷気を遮断することもできます。

・電気毛布とバッテリー

シガーソケットで使える車用の電気毛布があります。シガーソケットがない場合はバッテリーを用意しておけば問題ありません。冬の車中泊でも寒くなりにくく快適に過ごせます。

・断熱シート

冬は寒さによってエンジントラブルが起こりやすい時期です。断熱シートをボンネットの内側に張り付けることで、エンジンの急激な冷えを防ぐことができます。

・食料や携帯トイレがあるとさらに◎
毎年、雪で立ち往生が発生しています。もし立ち往生になっても大丈夫なよう、食料や飲料、携帯トイレがあると安心です。

■車中泊の際にする準備

車中泊をする際は睡眠に入る前にやっておきたいことがあります。

・断熱

車内の冷えを少しでも抑えるには断熱が必要です。トラックの窓ガラス部分は冬の冷気がもっとも入り込みやすい場所なので、カーテンや断熱材を使って断熱を施しましょう。断熱性を上げるとともにプライバシー性も確保されるので安心して休めるようになります。

・身体の保温

人間は身体から熱を放出することで体温調整を行います。そのため、放熱が大きいと寒さを感じやすくなります。寒さを感じにくくするには保温の工夫をしましょう。
もし可能であればシャワーや銭湯で身体を温めておきます。難しい場合は登山用のインナーなどを活用してください。また、車は床からも冷えを感じやすいため、横になる場合は床に毛布やアルミシートを敷いて冷えを伝えにくくしましょう。

冬の車中泊は慣れている人にとっても辛いものです。車中泊をする際は十分な準備を行い、体を守ってくださいね。

エンジンオーバーホールは重要なメンテナンス!トラックを安全に使うためにも行おう

車の心臓部であるエンジンは多くの重要なパーツが集まっており、メンテナンスにも気を遣います。長い間トラックに乗っていると、部品の消耗などもあり、エンジンオーバーホールを考える方もおられると思います。これまでエンジンオーバーホールをしたことがない方も時期によってはオーバーホールをした方がいいかもしれません。
今回はトラックのエンジンオーバーホールについてご紹介いたします。

■エンジンオーバーホールとは

まずはエンジンオーバーホールについてご紹介します。

・エンジンオーバーホールとは

車の心臓とも呼ばれるエンジンをオーバーホールすることは、人間でいう心臓手術のようなものです。トラックのエンジンを一度解体することでエンジン内部に問題がないか確認し、清掃を行います。必要があれば、部品の交換を行うことでトラブルが起こらないようにします。再びエンジンを組み立ててトラックに戻します。この一連の作業がエンジンオーバーホールです。

しかし、エンジンオーバーホールには具体的にどのような作業が必要かといった規定や定義が存在しません。そのため、中古トラックやエンジンを販売している悪質な業者の中には少しだけ分解して掃除をしただけで「エンジンオーバーホール済み」と記載する業者もいます。

・なぜエンジンのオーバーホールは必要?

エンジンに問題があるとトラックは走行できなくなってしまいます。そのため、定期的なメンテナンスとしてエンジンオーバーホールを行い、状態を確認、コンディションを整える必要があります。
また、エンジンには経年劣化を起こす部品もあります。エンジンオーバーホールをすることで部品交換が早期に行えるため、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

・オーバーホールのメリットとデメリット

<メリット>
オーバーホールを行うとエンジンの状態を細部まで確認することができます。トラックのエンジン性能が回復することで運転時に違和感がなくなり、以前のように運転することができます。また、燃費を抑えることにつながる点もメリットといえます。

<デメリット>
エンジンオーバーホールには手間と時間がかかります。エンジンは非常に繊細な部分なので高い技術力と豊富な知識をもつ整備士でなければ行うことが難しく、工賃が高額になりやすいのがデメリットです。
また、エンジンオーバーホールをしている間は車両が使えないので、仕事に影響がないように整備の日時を調整することも大切です。

■エンジンのオーバーホールを行おう

・エンジンオーバーホールのタイミング

エンジンオーバーホールをするタイミングは具体的に4つあります。

①オイル漏れ
重度のオイル漏れは修理代が高額になるため、早期に直さなくてはなりません。

②異音
運転時にエンジンから異音がする場合、エンジンの故障が原因であることがほとんどです。重大な事態につながる前に、故障した箇所を把握するためにもオーバーホールを行う方が良いでしょう。

③エンジンオイルの消耗が早い
エンジンオイルが早く消耗する原因として考えられるのが、オイル上がり、オイル下がり、オイルがガソリンの燃焼室に入り込んで燃えていることが挙げられます。

④マフラーから白煙が出る
走行距離が長くなるとシリンダーとピストンが摩耗し、排気バルブからエンジンオイルが混じった白煙を排出する原因になります。経年劣化を起こしている状態なので、オーバーホールを行いましょう。

・エンジンオーバーホールの費用

エンジンオーバーホールは依頼する業者、車種によって変動します。
部品交換がない場合、正規ディーラーなら50万~200万円、専門業者なら30万~70万円が相場です。中には格安をうたい文句にしている業者もいるようですが、エンジンオーバーホールができるノウハウがあるのかしっかり見極められない場合は避けた方がいいでしょう。

エンジンオーバーホールをしても修復が難しい場合はエンジンの載せ替えを行うことになります。しかし、トラックのエンジンは非常に高額なので、場合によっては買い替えを検討することもおすすめです。中古トラックであれば、お得に購入できるかもしれませんよ。

 

 

国道ならぬ酷道!?実際にある日本と世界の走行が難しい道

普段車をあまり運転しない人ですら知っている国道。日本の国道は国が政令指定した道路のことですが、国道と音をかけた「酷道」という言葉があります。こちらも「こくどう」と読みますが、漢字からどんな道路なのか想像がつく方も多いのではないでしょうか。
今回は国道の中でも酷道と呼ばれている道についてご紹介いたします。

■まさに酷道!?日本で有名な酷道トップ5

日本は小さな島国なので、広大な土地を持つ海外に比べて道幅などが狭くなりがちです。日本では3大酷道と呼ばれるなんとも不名誉な国道のほか、様々な理由で問題視されている国道があります。
まずは日本で有名な酷道を5つご紹介します。

・日本3大酷道

<国道418号線>
中部地方の山岳地帯を走る国道418号線は、福井県大野市から長野県飯田市までつながっています。温見峠や平谷峠など多くの峠を通らなくてはなりません。温見峠は隘路(あいろ)でガードレールがないため、「落ちたら死ぬ!」と書かれた看板があることでも有名です。
岐阜県の八百津町から恵那市までは危険なため、通行止めになっています。
【隘路(あいろ):通路として非常に狭く、進行が困難な通路】

<国道425号線>
紀伊半島を横断する国道425号線。三重県尾鷲市から和歌山県御坊市をつなぎ、ほぼ全線が険しい山道です。御坊市から田辺市まではほぼ整備が進んでおらず、路肩崩落や落石なども多くあります。また、ガードレールが設置されていない場所やすれ違いが困難な場所も多い酷道です。そのため、海沿いの国道42号線を使う方が良いとされています。

<国道439号線>
国道439号線は徳島県徳島市から高知県四万十市をつなぐ国道です。「439」なので「よさく(与作)」とも呼ばれています。四国の山地を東西につなぐ長い国道ですが、一部を除くほとんどが狭隘(きょうあい)という酷道。
見通しが悪い場所や、道幅も自動車1台分しかない場所が多くなっています。道路がコケや落ち葉で見えにくくなっていたり、崩れやすく危険な崖もある道です。
【狭隘(きょうあい):ゆとりがなく狭いこと】

・日本3大酷道ではないが十分すぎる酷道

<国道157号線>
石川県金沢市から岐阜県岐阜市をつなぐ国道157号線は本州屈指の酷道とされています。狭い道幅であるにも関わらずガードレールやカーブミラーといった整備が十分でなく、危険な断崖絶壁を走行しなくてはなりません。急勾配と急カーブが連続する山道での追い越しも多いのだとか。

<国道324号線>
長崎県長崎市から熊本県宇城市をつなぐ国道324号線は、日本でたった2例しかないアーケード国道です。アーケードなので国道でありながら、ほとんど歩行者専用になっています。車両が通行可能な時間帯は、1日のうちで午前5時から午前10時までのたった5時間しかありません。

■番外編:海外の酷道3選

酷道は日本だけではありません。海外には想像をはるかに上回る恐ろしい酷道があります。最後に3つ、海外の酷道をご紹介します。

・ボリビア(ユンガス) 「死の道」

転落事故発生の多さから「デスロード」とも呼ばれていることで非常に有名な酷道です。整備が整っておらず全ての区画が砂利道、ガードレールもありません。山道を標高3,600mの位置まで64kmで上る道です。道幅が狭いので車がすれ違うこともできず、すれ違う場合は断崖絶壁ギリギリの位置まで車を寄せるか、道幅が確保できる場所まで移動しなくてはなりません。毎年落下事故が多発しており、年間の死者数は300人を超えるそうです。

・ハワイ(マウイ島) 「ハナ・ハイウェイ」

カフルイからハナまでをつなぐハナ・ハイウェイはおよそ100kmの峠道です。周囲の景観が美しいことから観光向けの車両が多く通る道ですが、滑りやすい路面にガードレールがほとんどないという危険な場所です。
狭い道幅に加え、620か所あるカーブの多くはヘアピンカーブなので、景色に見とれていると重大な事故につながりかねません。

・パキスタン 「フェアリー・メドウズ道路」

ナンガパルパッドからほど近くにあるフェアリー・メドウは標高3,200mのキャンプ地で、「妖精たちのおとぎの牧場」というかわいい名前がついています。しかし、かわいい名前とは裏腹にほとんどが断崖絶壁になっている道です。整備がされていないので道は砂と瓦礫で未舗装の状態が数百年続いています。一部区間は徒歩か自転車でなければ通行することができません。

一口に酷道といっても、「酷道」と呼ばれる理由はそれぞれ異なります。基本的に、どの酷道もあまりおすすめしません。安全な道を選んで走ることも、トラックドライバーとして重要な仕事の一つといえるのではないでしょうか。