フォークリフトは工場など、多くの場面で活躍してくれる心強い存在です。
そんなフォークリフトのバッテリーは意外に高額なので、できれば長持ちさせたいところです。そこで今回は、フォークリフトのバッテリー交換や長持ちさせる方法などをご紹介いたします。
■フォークリフトのバッテリーについて
まずはフォークリフトのバッテリーについて基礎的なことを2点ご説明いたします。
・フォークリフトのバッテリー寿命
フォークリフトの一般的なバッテリー寿命はおよそ1200サイクルとされています。
サイクルとは充電後に放電する流れを指し、充電を1200回の行うとバッテリーは寿命を迎えます。
毎日1回充電をして終日使用をする場合、1ヶ月に20回使う計算で寿命は5年ほどしかありません。不具合を放置したりメンテナンスを怠ればさらに寿命は短くなります。
終日使用しないのであれば10年ほど使えることもあるようですが、工場では終日使うことが多いので10年も持たないことの方が多いのではないでしょうか。
・バッテリーに悪影響を与える3つの要素
バッテリーに悪影響を与える要因は「水枯れ」「過充電」「過放電」の3つです。
フォークリフトのバッテリーに補水が必要だと知らずに使用している方も多いようですが、補水を行わないと水漏れや詰まりを引き起こすこともあります。長くフォークリフトを使いたいのであれば必須のメンテナンスになります。
■フォークリフトのバッテリー交換について
フォークリフトのバッテリーの交換費用と交換時期の目安についてご説明いたします。
・必要な費用
フォークリフトのバッテリー本体は高価なものが多く、安いものでも10万円以上します。高ければ100万円を越えることもあり、新品バッテリーとの交換は非常に高額になります。
バッテリーは必要なものなので仕方ありませんが、複数のフォークリフトにバッテリー交換が必要になった場合、数百万円かかることもあります。
・バッテリー交換の目安
新品のバッテリーを使っている場合、5年程度で一度バッテリーの状態を確認することをおすすめします。
充電してもすぐに電源が落ちるようになった、バッテリーが膨張しているなどの症状が出ている場合は速やかに交換を行いましょう。放置しておくと、フォークリフト本体にまで影響を与えてしまいかねません。
■バッテリーを長持ちさせるには?
最後にバッテリーを長持ちさせる方法を4つご紹介いたします。
・精製水の補充をしっかり行う
日頃からできるメンテナンスとして、水枯れを起こないための精製水の補充があります。
手間のかかる作業ですが、水が適正量入っていることでバッテリーの熱が上昇するのを防ぐことができます。補水する場合は必ず適正量の「精製水」または「希硫酸」で行うようにしましょう。
・頻繁に充電をしない
少し使ったからといって頻繁に充電を繰り返すと、バッテリーの寿命が縮む原因となります。バッテリー残量が20%を切ったら充電するなど、できるだけ充電の回数を増やさないことが大切です。
・リチウムイオンバッテリー搭載車に換える
従来のフォークリフトのバッテリーは鉛バッテリーですが、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーを合わせた「デュアルバッテリー」があります。
2種類のバッテリーを組み合わせることで稼働時間とバッテリー寿命が最大2倍に伸びるので、新しくバッテリーを交換する際に検討してみてはどうでしょうか。
・再生バッテリーを使用する
再生バッテリーは多くの企業で使用されており、電極に付着した硫酸鉛の塊を落とすことで再度使用できるという仕組みです。再生バッテリーで硫酸鉛を落とすと、元のバッテリーと比較して90%ほど能力が戻ります。
費用も新品のバッテリーに比べて3分の1から4分の1程度で、バッテリー寿命が2~3年延びるためコストダウンに繋がります。
フォークリフトのバッテリーは高額なため、できるだけ抑えたい出費です。
本格的にコストダウンを狙うのであれば、バッテリーのタイプを見直すことでコスト削減が期待できるかもしれません。