皆さんはマイクロバスって具体的にどのようなバスか知っていますか?
今回はマイクロバスに関する燃費や運転の注意点といった基礎知識などをご説明したいと思います。
■マイクロバスとは
まずはマイクロバスがどのようなものかを簡単にご紹介いたします。
マイクロバスは元々商品名
マイクロバスと聞いて「大型のバスよりも小さいサイズのバス」というイメージを持つ方が多いかと思います。そもそも「マイクロバス」という名前はトヨタの商品名でした。マイクロバスの普及に伴い、商品名が定着して一般的な通称として用いられるようになりました。
マイクロバスの車両区分
マイクロバスは車両総重量8t未満、最大積載量5t未満の中型車をベースに作られています。
マイクロバスの定員について
マイクロバスには補助席がついており、18人から最大29人まで乗車できます。
大型バスは45~53人が定員のため、おおよそ半分の数であることからマイクロという言葉がついたのではないかといわれています。
■マイクロバスの燃費について
マイクロバスの燃費は普通のバスに比べて良いのでしょうか。こちらで解説させていただきます。
一般的なバスの燃費
一般的なバスの燃料は軽油で、平均的な燃費は3km/ℓほどです。
軽油はガソリンに比べて単価が低く燃料効率が高いのが特徴です。
平均的なマイクロバスの燃費
マイクロバスの燃費は新車の状態で平均8.5km/ℓほどなので、単純に比較すると一般的なバスよりもかなり良い方だといえます。ですが大きさや設備など車両条件が異なるため、実際はどちらが優れているとは言い切れません。
ディーゼル車とガソリン車では違いがある?
マイクロバスにはガソリン車とディーゼル車の2種類があります。
ディーゼル車は軽油を使うので燃料効率に優れています。一方、振動が少なく乗り心地が良いのはガソリン車です。どちらにも優れた点があるため用途に合わせて使用するのが適切といえます。
■マイクロバスの注意点
最後にマイクロバスに関する注意点を3つご紹介いたします。
自動車排出ガス規制地域では入れないマイクロバスがある
最近は環境に配慮し、自動車の排出ガスを規制する地域もあります。
排ガス規制のある地域ではマイクロバスの種類によっては走行できないものもあります。
特に古い型のマイクロバスは条件を満たしていないものが多く、自動車排出ガス規制地域でマイクロバスを走らせるには条件を満たしたモデルを用意する必要があります。
道交法改正により普通自動車免許では運転できない
マイクロバスの運転免許については過去2回変更されており、1970年の改正時には大型自動車免許が、2007年の改正時には中型自動車免許が必要と定められました。
2007年以前に取得した普通免許には「中型車は中型車(8t)に限る」との記載があります。
中型なのでマイクロバスを運転できそうに思えますが、マイクロバスの乗車定員と条件が合わないため運転できません。
マイクロバスの運転には「8t限定なし中型免許」、「8t限定なし中型二種免許」、「大型免許」、「大型二種免許」のいずれかが必要になります。
ちなみに、1970年の法改正時に合わせて半年間だけ発行された「マイクロバス限定大型免許」がありますが、現在でも有効です。
シートベルトについて
2008年の法改正によって、バスの後部座席にもシートベルトが必要になりました。
補助席にはシートベルトが付いていることが少なく、最初からシートベルトが付いていない場合は法改正後もシートベルトがなくても走行可能とされていました。しかし2016年に補助席にもシートベルトを付けることが義務付けられました。
新車を中心に補助席へのシートベルト取り付けが始まりましたが、今後は2022年までに他の車両にも取り付けられる予定となっています。
マイクロバスは燃費が良く車両本体は他のバスに比べて安いため、コストを抑えられるという魅力があります。もっとコストを抑えてお得にマイクロバスを購入する方法として、中古車のマイクロバスを検討してみてはいかがでしょうか。