トラックの増トン・減トンについて 積載量を調整することのメリットとは!?

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トラックは基本的に積載量が決められていますが、運送する荷物が積みきれなかったり、往復して運ぶとなると、運送効率も下がってコスパ的にもよくありません。そんな方におすすめなのが「増トントラック」と「減トントラック」です。

初めて聞かれた方も多いかと思いますが、実はこれらのトラックを使うと、運送効率がUPするので、多くの企業にも取り入れられているのです。そんな「増トン」「減トン」について解説します。

 

■増トントラックについて

増トントラックとは、トラックを修理・改造することによって、積載量を増やした車種のことを指します。主に中型トラックを対象にしており、車軸やフレームを強くすることで、最大積載量を4トンから6トン、6トンから8トンというように増やすことができます。

・増トントラックは違法改造ではない!?
改造というと、聞こえは悪いかもしれませんが、法律で定められている積載量をオーバーしなければ、違法ではありません。通常の4トントラックは、積載量が4トン未満になるよう設計されていますが、現在の道路交通法では総重量が11トン未満まであれば、法律的に問題ありません。増トントラックは運送業界からもニーズが高く、有名メーカーも特別仕様車として、増トントラックを生産しています。

・最大積載量を増やすことのメリット

増トントラックにする最大のメリットの一つは車両本体の価格を安く抑えながらも、積める荷物の量を増やせることにあります。

中型で荷物が詰めなければ、大型トラックを購入しておく手もありますが、大型トラックは購入費用や維持費がとても高く、運転も難しいため、経済性と稼働率が合わないケースが多いです。

中型トラックを増トンにする場合、フレームを強化するのに、お金はかかりますが、大型トラックに比べると相当なコスパ削減になり、運送効率も上げることができます。

 

■減トントラックについて

増トントラックとは反対に、最大積載量を減らす減トントラックも存在します。主に、2トンを目安に行われており、トラックの架装の関係で標準仕様より最大積載量が減ってしまうトラックなどがこの減トンに当たります。

意図的に行う減トンは、重量のあるフロントバンパーも付けたり、おもりを付けて前軸への荷重を増やすことにより、減トンが行われます。

・減トントラックは違法改造ではない!?
減トントラックは最大積載量を減らすことを目的にしているので、過積載で違法性に問われる心配はありません。自分で意図的に減トンする場合は、構造変更手続きをしっかりと行い、改造しましょう。

・最大積載量を減らすことのメリット
減トントラックは、登録の際に何らかの理由によって、渋々行うことがほとんどで、積載量が減ってしまうのをもったいないと考える人がほとんどのようです。

しかし、メリットもあります。減トンさせる大きなメリットは、「自動車税」や「自賠責保険」などのコストを安く抑えることができる点にあります。

トラックの自動車税は最大積載量の多さによって、高くなるので、減トンすると、自動車税は下がります。積載量に余裕がある場合は、減トンで、費用を抑えるといいでしょう。

 

■過積載に注意!

・積載量の計算方法
トラックの積載量の計算方法は、車両総重量=車両重量+乗車定員×55kg+最大積載量となります。(パネルなど、パーツの重量が最大積載量から引かれます。)
トラックの最大積載量を超えてしまった場合は、過積載と呼ばれ、法律違反になってしまうので、しっかりと計算して、必要以上に荷物を積み込んでしまうことがないよう気をつけましょう。

・責任は誰が取る!?
過積載で事故を起こしてしまった場合、責任は「運転ドライバー」と「運送会社」になります。過積載を行っているトラックはバランスを崩しやすく、事故を起こしやすいです。不幸な事故を起こさないためにも、過積載には気をつけましょう。

・罰金・罰則について
ドライバーがその場で検挙されると、違反点数と、罰金がかかります。
罰金は過積載の割合が5割未満の場合は、違反点数2点、3万円の罰金。5割以上の場合は、違反点数3点、4万円の罰金。10割以上の場合は、違反点数6点、6ヶ月以下の懲役または10万円以下の罰金となります。

また、運送会社がドライバーに過積載を指示していた場合は、運行管理者資格者証のはく奪、6か月以下の懲役10万円以下の罰金が課されます。増トンはしても、絶対に最大積載量は超えないようにしましょう。

 

 

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