「ユンボ」と「バックホー」の違いは?必要な資格や免許も違うの?

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ユンボとバックホー「同じような見た目をしているけど、ユンボとバックホーはなにが違うの?」と疑問に思われる方は少なくありません。呼び方は全く異なるものの、ユンボとバックホーの違いは一体どこにあるのでしょうか?

今回はユンボとバックホーの違いについて、操縦に必要な資格と併せてご紹介いたします。

■「ユンボ」と「バックホー」はなにが違う?

・ユンボとは

ユンボはフランスにあるシカム社(現在のユンボ社)で取り扱われていた建設機械の商品名で、油圧ショベルを指します。

1950年代の日本では重機類の国内製造がされておらず、海外から輸入した製品を使用していました。1960年代に入り、日本のメーカーがフランスから技術提供を受けて製造した油圧ショベルを「ユンボ」の名前で販売したことから、国内でもユンボの呼び名で普及しました。

現在、ユンボは建設機械レンタル会社の登録商標です。

ユンボは大小さまざまな大きさがあり、土木建築や解体をはじめ、多くの現場で活躍しています。

・バックホーとは

同じく多くの現場で使用される重機に「バックホー」があります。バックホーは「クワが後ろを向いている」という見た目が呼び名の原点で、重機の先端に取り付けられているショベルが操作席のほうを向くように設計されているのが特徴です。

主に地面の掘削などで使用されますが、アタッチメントを取り換えれば解体や移動、選別など幅広い場面で活躍します。

・実は呼び方が異なるだけ

ユンボとバックホーは使用される現場、作業、見た目など共通する部分がたくさんあります。実は、呼び方が違うだけでどちらも同じ重機です。

さらにユンボとバックホーは「パワーショベル」「ショベルカー」「ドラグショベル」など、使用する現場や人によって呼び方に違いがあります。

ややこしく感じるかもしれませんが、すべて同じ重機と認識しておけば間違いはないでしょう。

■ユンボとバックホーの操縦に必要な資格

ユンボを運転する男

・必要な資格は重量によって異なる

ユンボとバックホーは、操縦する車両の重量によって取得すべき資格が異なります。

<3t未満>

車両総重量3t未満のユンボやバックホーを操縦する場合は、「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」の受講が必須です。18歳以上であれば誰でも受講できます。

指定教習所で実施されている講習を受けた後、簡単な学科試験をクリアすることで操縦が可能です。実技講習も行われますが、実技試験はありません。

<3t以上>

車両総重量3t以上のユンボやバックホーを操縦する場合は、「車両系建設機械運転技能講習」を受講し、資格取得試験をクリアする必要があります。

労働安全衛生法により定められた国家資格で、学科試験と実技試験の両方が行われます。

学科よりも実技試験のほうが難しく、走行と装置の操作をどちらも完璧にマスターしなくてはなりません。

・資格取得にかかる費用はどれくらい?

「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」の費用は、テキスト代を含んで2万円程度かかります。教習時間は学科7時間、実技6時間の計13時間です。

一方、「車両系建設機械運転技能講習」の費用は、テキスト代を含めて10万円程度かかります。教習時間は学科13時間、実技25時間の計38時間です。

なお、小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育の取得後、3か月以内に車両系建設機械運転技能講習を受講すると、講習の一部が免除されます。

・公道を走行するには運転免許が必要

夕方の工事現場でユンボ

ユンボやバックホーで公道を走行する際は、運転免許が必要です。免許種別は車両総重量と最大積載量によって区分されているので、該当する自動車免許を取得しましょう。

また、ユンボやバックホーには「クローラ式」と「ホイール式」の2種類があります。ホイール式はタイヤで走行しますが、キャタピラーであるクローラ式は公道を走行できないので注意が必要です。

バックホーの操作についてこちらでご紹介します。操作のコツも合わせてご紹介しますので、まだバックホーの操作に慣れていない方の参考になれば幸いです。

・基本操作

バックホーはシンプルな操作方法なので、覚えれば簡単に操作することができます。

バックホーはキャタピラで動きます。このキャタピラを動かすのは足元から伸びる2本のレバー、機体によっては足元のペダルです。

オペレーターの両サイドにはジョイントスティックのレバーがあり、このレバーを操作することでブームやアーム、ショベルを動かします。

・操作のコツ

バックホーは複雑な操作方法ではありません。よって、回数をこなして操作に慣れるのが一番の上達法になります。最近ではゲームやアプリでバックホーの操作を体験できるので、それらを活用してイメージトレーニングをするというのも有効な手段です。

■代表的なバックホーのメーカー

最後に代表的なバックホーの取り扱いメーカーからおすすめバックホーを4つご紹介させていただきます。

・コマツ

コマツのPC40MR-3は解体現場で活躍するバックホーです。排土板をつけることにより泥落ち機能が優秀で、作業をスムーズに行うことができます。衝撃吸収と耐久性に優れており、転倒時にはオペレーターの安全が確保される安全設計なので、安心して作業をすることができます!

・日立

日立のZX30U-5Bは利便性が人気です。マルチレバーが4パターンに対応しており、神綱方式・日立方式・JIS方式など様々な方式にすぐに切り替えることができます。この利便性により、様々な現場で多岐に渡って活躍することが可能になりました。

・ヤンマー

旋回力が高く、細部の瓦礫をすくうことができるのがヤンマーのVIO20です。この車両はミニバックホーで他の車両に比べると小さなボディですが、その作業能力とバランス性能は標準機にも匹敵します。後方小旋回で狭い現場でも活躍してくれます。

・住友

都市部の現場で人気の高い住友のSH225X-3Bは小回りが抜群です。優れた機動力に加え、強靭なアームとバケットは巨大な岩を砕くこともできるほどのパワーを兼ね備えた、非常にパワフルな車両で、邪魔な岩石があるような現場でも活躍してくれます。

今回はユンボとバックホーの違いや免許取得方法などお伝えしました。

ユンボやバックホーの操縦に必要な資格を取得すれば、あらゆる分野で活躍できる可能性が広がります。将来を見据えてユンボやバックホーの資格取得にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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