買取りトラック記事

トラクターヘッドってなに?運転するために必要な免許や最大積載量など解説!

黒トラクターヘッド

黒トラクターヘッド

トラクターヘッドとは、トレーラーを牽引(けんいん)するための車両です。単体で走行している姿を見る機会は少ないですが、トレーラーヘッドのみで走行することも可能です。

今回は、トラクターヘッド・トレーラーの構造や走行に必要な運転免許について詳しく解説いたします。

■トラクターヘッドとは

まずはトラクターヘッドがどのようなものかをご紹介いたします。

・トレーラーを牽引する車両

トラクターヘッドはトレーラーを牽引する車両のことで、単体では荷物の積載ができません。トラクターヘッドは略して「トラクタヘッド」「トラクタ」「ヘッド」などとも呼ばれています。

トレーラー部分を変えるだけで、さまざまな形状の荷物を運べるのが大きな魅力です。

・トラクターヘッド・トレーラーの構造

おもちゃのピンクトラクターヘッドと人

トレーラーはトラクターヘッドと連結することで走行ができます。トレーラー単体では走行できません。

また、トレーラーには前輪のない「セミトレーラー」と、前後に車輪がある「フルトレーラー」の2種類があります。

トレーラーは通常のトラックよりも車体が長いため、複数のブレーキを搭載しているのも特徴の一つです。

・牽引力を左右する第5車輪荷重とは

第5車輪とは、トラクターヘッドとトレーラーを連結する部品(カプラとキングピン)です。この部品だけでトレーラーを引っ張るので、走行中は非常に大きな負荷がかかります。

トラクターヘッドの最大積載量は「最大積載量○○kg[○○kg]」と記載されますが、この[]の中の数字が第5車輪荷重です。

・最大積載量は大きさで異なる

セミトレーラーの場合、最大積載量はおよそ1軸で16トン、2軸で20トン、3軸で22トンが基本です。バラ積みであればバラ積み緩和の適用により、車両総重量は36トンまで許可されます。ただし、第5車輪荷重を超えた積載は認められません。

■トラクターヘッドを運転するために必要な免許

教習中のトラック

トラクターヘッドの運転には免許が必要です。

・トラクターヘッドのみなら大型免許で運転可能

トラクターヘッドは大型車両なので、大型免許を有していれば運転できます。そのため、トレーラーを連結せず回送業務のみなどであれば、大型免許しか有していなくても問題はありません。

・トレーラーを牽引する場合は牽引免許が必須

しかし、トレーラーを牽引する場合は、大型免許のほかに「牽引免許」が必須です。牽引免許は、車両総重量750kg以上の車両を牽引する際に必要な免許です。

牽引免許には、第一種免許と第二種免許の2種類があります。第一種免許は公道を運転する際に必要で、第二種免許はトレーラーバスなど営業目的でトレーラーを牽引する際に必要な免許です。荷物の運搬だけであれば、第一種免許で行えます。

また、750~2,000kg未満の車両総重量のトレーラーを牽引する場合は、「牽引小型トレーラー限定免許」でも運転が可能です。

・普通免許や小型特殊免許では運転できない?

運転したいトラクターヘッドが最高速度15km/h未満、高さ2m未満、幅1.7m未満、長さ4.7m未満の小型の場合、小型特殊免許でも運転できます。また、牽引免許が必要になるのは車両総重量750kg以上からなので、750kg未満のトレーラーであれば牽引免許も不要です。

しかし、一般的にこれらのトレーラーが運送業務で使用されることはほぼありません。そのため、トレーラーやトラクターヘッドを業務で使用したい場合は、牽引免許の取得をおすすめします。

トラクターヘッドとトレーラーは業務効率の向上に欠かせません。転職などでも有利になるので、スキルアップを目指している方は積極的に牽引免許を取得してみてはどうでしょうか。

アドブルーがなくなるとトラックは走らない?!補充の目安と空になった際の対処法について

ガソリン給油

道路を走る白トラック

ディーゼル車といえばエコなイメージが強いものの、実は排出ガスには多くの大気汚染物質が含まれていることをご存じでしょうか。

アドブルーは、そんな有害物質の排出を抑えるために用いられています。

今回は、軽油を燃料として走るトラックに不可欠なアドブルーについてご紹介いたします。

■アドブルーとは

おもちゃの白トラック2台とビー玉

まずはアドブルーについてご紹介いたします。

・尿素SCRシステムに使用する尿素水

アドブルーは尿素SCRシステム(blue tech)に使用される尿素水のことで、排出ガスに含まれている有害物質を化学反応によって無害な水と窒素に分解させる役割があります。

アドブルーは安全性が高いため、資格を有していなくても扱える製品です。

・尿素SCRシステムの仕組み

尿素SCRシステムは、最新のディーゼルエンジン車に搭載されています。排出ガス中の窒素酸化物にマフラー内部でアドブルーを噴射すると、化学反応が起こる仕組みです。

最近は環境保護が世界規模で課題になっているため、日本だけでなく海外でも普及しています。

・アドブルーは水の混入に要注意

アドブルーに水が混入すると故障を招きます。補給時には必ず蓋を付け忘れないように注意しましょう。また念のため、ガソリンスタンドで補給した際も、店員が閉め忘れていないか確認してください。

■アドブルーがなくなるとトラックは走らない?

・エンジンを切らなければ大丈夫!

アドブルーがなくなると、トラックのエンジンがかからなくなるため要注意です。走行中になくなった場合、エンジンを切らなければ走り続けられますが、一度エンジンを切ってしまうと走れません。

アイドリングストップの現場では説明が必須です。

・エンジンを切ってしまった場合の対処法

エンジンを切ってしまった場合、アドブルーを補給しないとトラックは動きません。よってアドブルーの調達と補充が対処法です。

トラックが利用できるガソリンスタンド、ロードサービスなどでアドブルーの配達を依頼しましょう。周囲にトラックドライバーがいる場合は、予備のアドブルーを搭載していることもあるので、一度声をかけてみるのもよいですね。

トラックには常に予備のアドブルーを搭載しておくと安心です。

■アドブルーの補充方法と目安について

・アドブルーを補充する目安①タンクの容量

小型トラックのアドブルータンクの容量はおよそ15~30Ⅼ、中型トラックは30~40Ⅼ、大型トラックは40~60Ⅼです。ただし、車種によって異なるため、自分が運転するトラックの容量は把握しておきましょう。

・アドブルーを補充する目安②走行距離

車種によって燃費が異なるのであくまでも目安の一つですが、アドブルー1Ⅼあたりの走行距離はおよそ1,000kmです。また、積載量が多い大型のトラックであるほど消費量は増加します。

走行前はアドブルーの残量と、走行距離に対して十分な量があるかを確認しましょう。

・アドブルーの補充はどこでできる?

ガソリン給油

アドブルーはガソリンスタンドや整備工場、カーショップなどで補充できます。複雑な作業ではないので、補充は10分ほどです。費用は1Ⅼあたり200~500円ほどで、高い工賃は発生しません。

また、補充用のアドブルーがあれば、自分での補充も可能です。補充の方法はウォッシャー液と同じで、アドブルータンクの蓋を開けて注ぎます。ただし、こぼしてしまうと金属部分の腐食につながるため、注意しましょう。もしこぼしてしまった場合はきれいに拭き取り、水で洗い流すことを忘れないでください。

アドブルーはエコなドライブに欠かせません。故障や残量不足にならないよう、日頃からこまめに確認をして安全な運転を心がけてください。

 

マイクロバスとは?小型バスとの違いや免許取得について

旅行・観光の際に便利な「マイクロバス」少人数の移動に適していて外国人観光客が増加中の日本では需要が高いバスだといえます。購入を考えている方は、運転の仕方や免許の取得方法についても把握していると安全です。

この記事ではマイクロバスを購入する前に知っておくべき知識を掲載します。

■マイクロバスとは?

免許さえあれば、自分たちでも運転できてしまうマイクロバスは、10人以上での移動時にとても便利な乗り物です。

まずはマイクロバスの主な用途、定員数をみていきましょう。

・用途

マイクロバスを利用するのに最適なシーンは、旅行、冠婚葬祭での会場までの移動、部活での試合会場の送迎など、大勢での移動時です。長距離を一緒に移動したい時に人数が増えてくると、乗用車のレンタルはお金がかかりますし、個々の車で移動するのも大変です。何より、移動時間もみんなで一緒に過ごした方が楽しみも増えますよね!そんな時にマイクロバスを使用すれば、低コストで楽しく移動できます。

・定員数

マイクロバスの定員数は車種によっても変わってきますが、11~29名程度のものが多いです。

マイクロバスの規格は、車両総重量が8t未満、最大積載量が5t未満と定められており、小型バスとの違いは、トランクルームや補助席の有無、座席の配置です。

マイクロバスはトランクルームがなく、座席の配置は2列と1列、そして1列側に補助席がついているというものです。小型バスは、おおよその定員数は変わりませんが、トランクルームがあり、座席は左右に2列で補助席はありません。

■マイクロバス 運転のコツ

マイクロバスは車体も大きく長いので、思っている以上に運転は難しいもの。運転する際はいくつかのコツを押さえることが大切です。

マイクロバスを運転するコツをまとめたので、参考にしてみてくださいね。

・気を付けること

「周囲をしっかり確認する」、「スピードを出しすぎない」、「車間距離を十分に取る・・・。」これらは乗用車での運転でも守らなければならないことですが、車体が大きく重量のあるマイクロバスを運転する時には、特に注意しておきたいことです。万が一事故が起こってしまっても、被害をなるべく小さくすることにつながります。

・内輪差に注意

マイクロバスの内輪差には注意が必要です。マイクロバスと乗用車の車体の長さを比べると、その差は約2m。乗用車のような感覚で運転していると、カーブを曲がった時に擦ってしまった、なんてこともあります。タイヤがどこを通るか、考えながら運転しましょう。

また、車体が大きくなると、死角も増えるので、巻き込み事故を起こす可能性が高まります。左折・右折時はミラーでの確認を十分に行い、スピードをしっかり落として曲がることを意識してください。

・運転速度は一定に

マイクロバスは乗員数が多いので、速度の出しすぎにはもちろん、スピードをなるべく一定にして走ることも大切です。運転が荒いと、乗っている人が車酔いしてしまうかもしれません。

スピードメーターを確認しながら運転し、ブレーキやアクセルの操作も急なものにならないよう慎重に行いましょう。

■マイクロバスの免許について

ここでは、マイクロバスが運転できる免許についてお教えします。法改正により免許の区分が変わったことで勘違いされる方もいるかもしれませんので、一度ここで確認してみましょう。

・運転できる免許

マイクロバスの規格は車両総重量8t未満、乗車定員は11~29名。中型自動車という扱いです。

マイクロバスを運転することができる免許は、8t限定解除の中型免許、8t限定なしの中型二種免許、大型免許、大型二種免許となります。

限定解除をしていない中型免許で運転できる車両は「車両総重量8t未満、定員が10人まで」のものです。中型免許でも「8tに限る」の表示がある免許では、マイクロバスは運転できないので注意してください。

<8t限定なしの中型免許>

8t限定なしの中型免許を取得するには、教習以外に路上試験が設けられています。試験に通ると仮免許が発行され、最低5日以上の路上教習を行うのが基本です。

さらに大型免許と同じ基準の適性試験が設けられており、難易度は高い傾向にあります。また、普通免許や大型免許と同様に、9か月以内に教習を終えることが必須条件です。

<8t限定なしの中型二種免許>

中型二種免許は定員11~29人のバスに乗客を乗せる際に必要な免許です。11人はマイクロバスの定員でもあります。人を運んで運賃をもらう旅客自動車運送業には必須です。

通常の中型免許と比較すると試験内容に違いがあり、合格点や難易度は高くなっています。

運転に関する問題以外に、旅客に関する問題も出題されるため、しっかりと勉強しておきましょう。なお、取得の条件は普通免許や大型免許などの免許取得から3年以上、満21歳以上です。この他に深視力の検査もあります。

<大型免許>

乗客定員が30人以上、最大積載量6.5t以上のバスを運転する際に必要な免許です。こちらも普通免許や中型免許などの免許取得から3年以上、満21歳以上であることが取得の条件です。

病気によって安全な運転が難しいと判断された場合や、欠格期間が終了していない場合は取得ができません。

<大型二種免許>

中型二種免許と同じく、乗車定員30人以上の観光バスや路線バスを使用して旅客業を行う際に必要な免許です。試験では特に安全確認が重視されています。

また、実技試験は非常に難しく、取得するには運転のスキルだけでなく、業務や安全に関する知識も必要です。しかし、取得は難しいものの、取得すると小型特殊自動車から大型自動車まで非常に多くの車種を運転できます。

・免許の取得にかかる費用

白電卓とおもちゃトラック

これらの免許取得にかかる費用は、通う教習所によって異なります。

普通免許(MT)を所持しており、新たに中型免許を取得する場合は20万円程度が目安です。ただし、AT限定の場合はMTよりも数万円高くなります。

大型免許を取得する場合も、所持している免許の種類によって費用に差があります。中型免許を取得している場合は20万円程度、普通免許(MT)の場合は30万円程度が目安です。

・免許取得法

マイクロバスを運転するには、免許の限定解除をする必要があります。

限定解除の受験資格は、「20歳以上、かつ普通免許取得後2年以上の運転経験があること(ただし、免許効力停止期間は除く)」です。

限定解除の方法は2つあります。

まず1つは、自動車学校で4~6時間ほど中型車による技能教習を受け、その後運転試験場で免許申請を行うという流れです。

教習の費用は、8t限定の中型免許を所持している方で約7~10万円、8tAT限定の中型免許を所持している方で約9~14万円程度必要となります。

早くて5日間程度で免許を取得することが可能です。

もう一つの方法は、いきなり試験を受けるという方法です。こちらの場合にかかる受験料は安くて、3000円で済みます。

試験内容は技能のみで、学科試験はありません。運転に自信があって費用を安く済ませたいという方はこの方法を選択してもいいかもしれませんが、合格率は30%以下とかなりの難関です。

試験に何度も落ちてしまうと免許取得までに時間がかかってしまうということも含めて、どちらの方法を選択するかを検討してみてください。

■準中型免許でマイクロバスは運転できる?

バスハンドル握る手

2017年から新たに準中型免許が誕生しました。マイクロバスはこの免許で運転ができるのでしょうか。

・新設された準中型免許とは

2017年3月12日に道路交通法が改正され、新しく生まれた免許です。この免許は今までの中型免許と異なり、満18歳以上であれば取得できます。準中型免許は普通免許と中型免許の間の免許で、今回の法改正によって普通免許で乗れる車種も変更されました。

・準中型免許で運転できる車両

準中型免許では、車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の車両が運転できます。一般的に2tトラックと呼ばれる小型のトラックまで、定員数は10人以下です。

マイクロバスの規格が、車両総重量8t未満、最大積載量5t未満、定員数が11人のため、準中型免許ではマイクロバスの運転はできません。マイクロバスを運転したい場合は中型免許の取得を目指しましょう。

・初めての免許取得でもOK

勉強する男性

準中型免許を取得してもマイクロバスの運転はできませんが、これまで免許を取得したことがない方でも18歳以上であれば取得できます。仕事でトラックを運転する機会がある場合は普通免許ではなく、こちらの免許を取得するのもおすすめです。また、取得後に中型免許や大型免許を取得する場合、教習時限や費用が低減されるメリットもあります。

マイクロバスの利用シーンはたくさんあり、運転できれば移動方法の選択肢が増えることになります。購入をお考えの方は、この記事を是非参考にしてみて下さいね。

トラック荷台からの「はみ出し」には制限がある!はみ出し対策を紹介

荷台より大きな荷物を運んでいるトラックを見かけたことはありませんか。
トラックの荷台に積む荷物は重さ以外に大きさにも制限があります。
荷台より大きな荷物を運ぶときの対処法や車両のサイズ別に平ボディの荷台の大きさをご紹介いたします。

■代表的なトラックの荷台とその特徴

代表的な6タイプの荷台の形とその特徴を紹介します。

・平ボディ

平ボディとは、名前の通り荷台が平らなので、荷物落下を防止するアオリが荷台の四方に付いています。
特徴としては、荷物の積み下ろし作業の効率がとても良い反面、風雨や直射日光の影響を受けやすいというデメリットもあります。

・クレーン架装

クレーンタイプは、キャブと荷台の間にクレーンが搭載されており、荷物の積み下ろし作業をそのクレーンで行えるのが特徴です。

・ダンプ

ダンプは、荷台に様々な荷物を積むことができて、荷台を傾けて積み荷を流し落とせる機械装置が付いているのが特徴です。

・アルミバン

アルミバンは、車体の後部にアルミ製の丈夫な箱型の荷台を装備しています。
荷室が密閉可能なため、雨風や直射日光の影響を受けないのが特徴です。

・ウィング

ウィングとは、アルミバンの荷室の両側面が開口するタイプのことをいいます。
両側面から荷物が積み下ろせるので効率的に作業が進みます。

・冷凍/冷蔵車

冷凍/冷蔵車とは、断熱材と冷却装置を架装したアルミバンの箱型荷室を荷台に搭載しています。食品を冷凍・冷蔵したまま運べることから飲食業界を支える重要な存在です。

■トラックの荷台の寸法(平ボディ参考)

使用頻度が高い平ボディの荷台の平均サイズを車両の大きさ別に紹介します。

・大型(10トン)トラックの荷台平均寸法

荷台の長さ 9,000mm前後
荷台の幅 2,400mm前後
荷台の高さ 450mm 前後

・中型(4トン)トラックの荷台平均寸法

荷台の長さ 6,200mm前後
荷台の幅 2,130mm前後
荷台の高さ 400mm前後

・小型(2トン)トラック荷台平均寸法

荷台の長さ 3,150mm前後
荷台の幅 1.800mm前後
荷台の高さ 220mm前後
小型・中型は用途によって「ショートボディ」「標準ボディ」「ロングボディ」「ワイドボディ」「ワイドロングボディ」「スーパーロングボディ」など規格が豊富です。(各タイプの詳細な寸法はメーカーにより異なります)

■トラックの荷台の車種別寸法

トラックの各大きさの特徴や車種別に荷台の寸法を紹介します。

・大型(10トン)トラックの車種別寸法

トラック全面アップ

中~長距離の運送で活躍する大型トラックは、家具や大型家電、土木・建築資材など大きくて重量がある荷物の運搬に使われています。

<車種別寸法>

メーカー     車種                   長さ    幅    高さ

日野        プロフィア                 9,670mm  2,490mm  267mm

三菱ふそう     スーパーグレート(ショートキャブ)      10,030mm    2,340mm  450mm

スーパーグレート(フルキャブ)              9,550mm  2,340mm  450mm

スーパーグレート(スーパーフルキャブ)        9,600mm 2,340mm  450mm

UDトラックス  クオン                         9,500mm    2,490mm    450mm

いすゞ       ギガ                            5,100mm  2,490mm    500mm

・中型(4トン)トラックの車種別寸法

中型トラックは、家電や雑貨、食料品などの運搬、また引っ越しで使われることが多いトラックです。

<車種別寸法>

メーカー    車種                 長さ    幅    高さ

日野     レンジャー(標準キャブ)               7,040mm     2,360mm 390mm

三菱ふそう  ファイター(フルキャブ)          6,200mm   2,120mm 400mm

マツダ    タイタン(標準キャブ)        4,355mm      1,790mm    380mm

UDトラックス  コンドル                       6,200mm   2,120mm    400mm

いすゞ       フォワード(フルキャブ)         6,200mm      2,150mm    400mm

・小型(2トン)トラックの車種別寸法

小口配送に向く小型トラックは、小包など地域の配送でよく使われています。

<車種別寸法>

メーカー    車種                 長さ    幅    高さ

日野     デュトロ(標準ボディ)                  3,115mm   1,695mm  380mm

三菱ふそう  キャンター(標準ボディ)              3,120mm    1,615mm 380mm

トヨタ    ダイナ(標準ボディ)           2,850mm      1,600mm    380mm

マツダ    タイタン(スタンダード)              3,120mm      1,620mm    380mm

いすゞ       エルフ(標準ボディ)          3,120mm      1,620mm     380mm

・平ボディトラックのおすすめメーカーは?トラックの前にたたずむ男性

平ボディのトラックは、国内トラックメーカー4社、ほぼすべての車種で製造されています。パワーを求めるなら、日野もしくはUDトラックス、安定走行を重視するなら、いすゞと三菱ふそうがおすすめです。環境面を重視するなら、燃料に天然圧縮ガスを使用するいすゞのCNG車を選ぶのもよいでしょう。

■トラックの荷台から荷物がはみ出すときの対処法

輸送の際、荷台から荷物がはみ出ることもあります。
荷物がはみ出る際に必要となる申請や、はみ出した荷物にすべきことを紹介します。

・トラックの荷台に乗せることができる荷物の大きさ

トラックの荷台に乗せることができる荷物に大きさは、道路交通法により次のように定められています。

荷物の幅 自動車の幅内
荷物の長さ 荷台に荷物を積んだ状態の全長が1.1倍以内
荷物の高さ 全高3.8mから積載する場所の高さを引いたもの

トラックの荷台に対して1割程度ははみ出しても問題ないということが分かります。

・荷台から荷物がはみ出すときは申請が必要

はみ出しが可能な範囲を超える荷物を運送するときは、出発する地域を管轄する警察署の交通課に申請書類を提出し、警察署長の許可を得る必要があります。

〈警察署に申請する際の条件〉
荷物の幅 荷物と車両の全幅が3.5m以下

(車両の幅に1.0mを加えたもの以下で、左右がそれぞれ0.5m以下のはみ出しであること。)
荷物の長さ 荷物と車両の全長が16m以下
荷物の高さ 地面からの全高4.3m以下

申請書の他にも運行経路図や積載方法の概略図などが必要になります。

・荷台から荷物がはみ出るときの対処法

申請許可が下りた後、はみ出る荷物を運搬する際は荷物の後方部分に赤い布を付けなければなりません。赤い布のサイズは四方30cm以上であることと決まっています。
はみ出した荷物の対処法をしっかり覚えて、違反しないように注意しましょう。

■許可なくはみ出しの制限を超えたら…

許可なくはみ出し制限を超えた場合は、ドライバー、荷主、事業者への罰則があります。

・違反した場合の罰則

女性警察官が手でストップ

トラックのはみ出し制限を超えた場合や、道路管理者の許可を得ていない場合、また許可証を携帯していなかった場合は、道路法違反で100万円以下の罰金が科されます。罰金に加えて、免許証も1点加点されます。

・荷主や事業者はどうなる?

過積載が認められる場合には、警察署から荷主に対して再発防止命令が出されます。再発防止命令に違反した場合は、6か月以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。

事業者には運行管理者の資格取り消しや、事業許可の取り消し処分が行われることがあり、懲役刑や罰金刑の可能性も考えられます。

■トラックの荷台に人を乗せてもいい?

原則として、荷台に人が乗ることは違法行為です。

・荷台に人を乗せることはできない

トラックの荷台は人が乗ることを想定して作られていないため、人を乗せることは禁止されています。ただし、荷台に人が乗ることを許可されるケースがあります。

・許可されるケースと注意すべきこと

道路交通法第55条第1項(乗車または積載の方法)で、荷物を看守するための最小限の人員であれば荷台に乗車できると規定されています。ただし、積荷がなければ荷台に乗車しないこと、必要最低限の人数にとどめることを忘れないでください。

■まとめ

トラックの大きさや車種などメーカーによって、荷台寸法や積載量は異なります。自分の業務に適したトラックをしっかり選ぶことが重要です。

トラックの圧縮エアーが溜まらない?コンプレッサーの故障が原因かも…

トラック全面を点検する男性

ヘルメット被った男性

トラックの圧縮エアーが溜まらない原因として考えられるのは、コンプレッサーの故障です。トラックには圧縮エアーを動力とする機能が多く備わるため、不足するとさまざまなトラブルに発展します。

今回はトラックのコンプレッサーについて、故障のサインや原因、メンテナンスの方法も併せてご紹介いたします。

■圧縮エアーが溜まらない原因はコンプレッサー?

・トラックのコンプレッサーとは

トラックのコンプレッサーとは、圧縮エアーの供給源となるパーツです。圧縮エアーはエアブレーキのほか、クラッチ操作やシフト操作などにも用いられているため、その供給源であるコンプレッサーはトラックの重要なパーツと言えます。

・故障すると圧縮エアーが溜まらない

トラック後ろタイヤ

コンプレッサーが故障すると、圧縮エアーが溜まらなくなります。通常はエアタンク内で圧力の低下を圧力スイッチが感知すると、コンプレッサーから圧縮エアーがエアタンク内に充填される仕組みです。しかし、コンプレッサーが故障していた場合はエアタンク内へ圧縮エアーが供給されなくなるため、圧縮エアー不足の状態に陥ってしまいます。

・圧縮エアーが不足すると…

圧縮エアーが不足することによって以下の不具合が発生します。

  • エアサスが機能しない
  • エアブレーキが効かない
  • クラッチ操作ができない
  • シフトチェンジのアシスト機能が使えない

これらの不具合が発生すると、トラックを正常に運転することは難しくなります。大きな事故につながってしまう可能性もあるため、圧縮エアー不足には注意しなければなりません。

■トラックのコンプレッサーが故障する原因

・コンプレッサーの故障のサイン

コンプレッサーの故障が疑われる場合には、いくつかのサインがあります。

<①小刻みに揺れる>

トラックの走行中、モーターベアリングや圧縮機ベアリングの摩擦により普段よりも小刻みに揺れる場合はコンプレッサーの故障が考えられます。

<②異音がする>

トラックの起動時や運転中に異音がする場合、トラック本体とコンプレッサーをつなぐベルトが劣化、または磨耗している可能性があります。

<③圧縮エアーに水が混ざる、エアーが漏れる>

コンプレッサーが故障すると、エアタンク内の冷却不足やドレントラップの排出不良によって圧縮エアーに水が混ざることがあります。また、昇圧不良や吐出空気量の低下が発生すると、コンプレッサー内でエアーが漏れることもあります。

・コンプレッサーが故障する原因

コンプレッサーが故障する原因として最も一般的なのが寿命です。コンプレッサーの耐用年数は7~10年が目安ですが、頻繁にブレーキ操作を行なっていたなど、コンプレッサーの起動頻度が高かった場合は、平均の耐用年数より早く故障してしまうこともあります。

また、定期的なメンテナンスを怠っている場合も寿命を早めるため注意しましょう。コンプレッサーはトラックのパーツの中でも耐久性の高いパーツです。そのため、コンプレッサーが故障している状態の場合、他のパーツも故障していたり劣化が進んでいたりする可能性も考えられます。

・エアドライヤーは定期的に交換を

トラック全面を点検する男性

エアドライヤーとは、コンプレッサーとエアタンクの間に設置されているパーツです。コンプレッサーから供給される圧縮エアーの中に含まれる水分や油分を取り除き、乾燥した圧縮エアーをエアタンクに充填する役割があります。

このエアドライヤーに使用される乾燥剤は、定期的に交換が必要なパーツです。乾燥剤の交換を怠っていた場合、コンプレッサーから圧縮エアーが供給される際に不具合が発生してしまう可能性があります。エアドライヤーの乾燥剤は定期的に交換しましょう。

■まとめ

トラックのコンプレッサーが故障していた場合、大きな事故につながってしまう可能性があります。少しでも異常を感じた場合は、すぐにメンテナンスを依頼しましょう。

トラックの構造が知りたい!キャビン、シャーシ、ボディってどの部分?

トラックシャーシ

トラック駐車風景

トラックの構造は大きく「キャビン」や「シャーシ」、「ボディ」に分けられます。実はトラックメーカーが製造するのはキャビンとシャーシのみで、専門のメーカーが製造するボディと組み合わせて1台のトラックが完成します。

今回はトラックの構造について、代表的なトラックメーカーも併せてご紹介いたします。

■トラックの構造について

・キャビンとは

キャビンとは、トラックの運転席の部分で「キャブ」とも呼ばれています。主な種類は、ダブルキャブやハイルーフキャブ、ワイドキャブなどです。

<ダブルキャブ>

後部座席が設置されたタイプで、5人程度の乗車が可能です。荷物とともに従業員を乗せることができるのはメリットですが、最大積載量が小さくなってしまうデメリットもあります。

<ハイルーフキャブ>

キャブ部分の屋根が他のタイプのキャブよりも高く作られていて、ほとんどの場合寝台が取り付けられています。ドライバーの肉体的負担を減らせますが、その分価格は高額です。

<ワイドキャブ>

標準キャブよりもキャブの全幅が広くなっているタイプです。荷台や荷室の幅を広くとれるため、積載容積が増えるのはメリットですが、トラックの操作性は低下していまいます。

・シャーシとは

トラックシャーシ

トラックの車体の基礎となる部分です。シャーシは骨組みとタイヤで構成されています。各部名称は以下の通りです。

<フレーム>

フレームは、トラックのパーツをつなげるための重要な役割をもつ部分です。

<サスペンション>

衝撃を吸収するパーツです。トラックが傷まないようにしたり、積み荷に衝撃の影響を与えないように保護したりする役割があります。

<ブレーキ>

大型トラックのブレーキは、空気の力を利用しているタイプがほとんどです。

<タイヤ>

近年ではチューブレスのタイヤが増えています。タイヤとホイールのみの構成になっているため、軽量化が実現されました。

<エアタンク>

ブレーキのほか、運転席の調整を行う際やサスペンションなどにも使われるパーツです。トラックにとって非常に重要なパーツと言えます。

・ボディとは

ボディはその名の通り、トラック本体の部分です。「上物」と呼ばれることもあり、トラックを選ぶ際の重要なポイントです。大型トラックのボディには、主に以下の3種類があります。

<平ボディ>

トラックのボディの中で最も利用されているのが平ボディです。幅広い業界で活躍しています。

<バンボディ>

「箱車」とも呼ばれている、箱型のボディです。平ボディに次いでよく利用されています。

<ウイングボディ>

見た目は箱型のバンボディと似ていますが、ボディの側面が大きく開閉します。荷物の積み下ろしがしやすいボディです。

■代表的なトラックメーカー

白トラックに乗る男性横顔

・トヨタ

トヨタは故障の少なさが評判のトラックメーカーです。新車で購入する場合は他の国産車に比べて高額ですが、中古でも高い価格で買い取ってもらえます。

・いすゞ

いすゞのトラックは、優れたディーゼルエンジンの技術が特徴です。また、コストパフォーマンスが高く、新車でも良心的な価格で購入できます。

・日野

日野のトラックは高い馬力のエンジンが特徴です。故障も少なく、万が一故障した場合でもディーラーの数が多いうえにメンテナンス費用も安いため、人気があります。

・三菱ふそう

三菱ふそうのトラックは、バランスのよいエンジンとコストパフォーマンスの高さが特徴です。運転手が快適に過ごせるシートなど、特に長距離の運転に適しています。

・UDトラックス

UDトラックスのトラックは、クラッチやエンジンの馬力の高さが特徴です。そのため、重トレーラーのシェアは日本一を誇ります。エンジンの燃費がよいのも特徴の一つです。

■まとめ

トラックの構造は大きくキャビン、シャーシ、ボディの3つに分けられますが、他にも重要なパーツは紹介しきれないほど多くあります。構造についてよく知ったうえでトラックの運転を楽しみましょう!

トラックのよくあるトラブル「バッテリー上がり」に備えよう!原因と対処法、バッテリー交換の目安

JAFおもちゃ

トラックおもちゃを持つ女性

トラックのよくあるトラブルにバッテリー上がりがあります。誰にでも起こりうるトラブルだからこそ、原因から対処法まで覚えておくと安心です。今回はトラックのバッテリー上がりの原因と対処法、バッテリー交換の目安などをご紹介いたします。

■トラックのバッテリー上がりの原因とは

・ライトの消し忘れ

バッテリー上がりの原因として最も多いのが、ヘッドライトや室内灯などのライトの消し忘れです。ヘッドライトの場合は2時間、室内灯なら5時間ほど付けっぱなしにしているとバッテリーが上がってしまいます。トラックを降りる際はライトがきちんと消えているか、確認する習慣をつけましょう。

・消費電力が多い

エアコンやオーディオなどの使用が原因で、バッテリーが上がってしまうこともあります。走行中はバッテリーが充電されているため心配はありませんが、渋滞中や駐車場での休憩時などは、電力の使い過ぎに注意しましょう。

・充電が不足している

長期間トラックに乗っていなかった場合、充電されていた電力が自然に放電されてしまい、バッテリーが上がってしまうこともあります。バッテリーの状態によって異なりますが、およそ3か月程乗っていない場合はバッテリーが上がっている可能性があるので注意しましょう。

・寿命が近いサイン

バッテリー上がりの原因は、バッテリーの寿命が近付いていることを意味する場合もあります。バッテリーの寿命はトラックの乗り方によって1~3年と大きな差があるため、メンテナンスを欠かさずに行なって長持ちさせましょう。

■トラックのバッテリー上がりの対処法

・まずはセルモーターを確認

キーを回してセルモーターが回った場合は、バッテリーに問題はありません。キーを回してもセルモーターが回らない場合は、バッテリーが上がっていると考えられます。

・ジャンピングスタートを行う

ジャンピングスタートとは、バッテリーを充電する方法のことで、救援車とバッテリーをブースターケーブルでつないで行います。ただし、救援車のバッテリーもトラックと同じ24Vであることと、ケーブルが24V用のものであることの2点に注意してください。

・ジャンプスターターを使用する

ジャンプスターターは携帯用の充電器のことです。ジャンプスターターを所持していれば、1人の場合でもトラックのバッテリーを充電できます。

・ロードサービスを利用する

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自分で対処するのに自信がないという場合は、ロードサービスに依頼するのがおすすめです。JAFなどのロードサービスに依頼すれば、プロの経験と技術で素早くバッテリー上がりに対処してもらえますよ。

■バッテリー交換の目安と費用について

・バッテリー交換の目安と費用

トラックのバッテリー交換の目安は、使用開始から2年、もしくは20,000kmの走行距離が

目安と言われています。交換費用は4,000~5,000円が相場です。

大型トラックの場合は、バッテリー交換にバッテリーカバー脱着工賃が含まれることもあるので覚えておきましょう。バッテリー本体の価格は安いものだと2,000円ほどですが、高性能なものは50,000円ほどで販売されています。

・バッテリー交換は自分でもできる?

トラックの前で指差し確認

結論から言えば、バッテリーの交換を自分で行うのは避けたほうがよいでしょう。ショートや感電、やけどの恐れがあるためです。また、トラックの電気系統に不具合が出てしまい、動かなくなってしまう可能性もあります。これらのことから、バッテリーを自分で交換するのはあまりおすすめできません。

■まとめ

トラックのバッテリーが上がってしまった場合は、救援車を呼ぶかロードサービスに依頼をしましょう。バッテリーの交換は無理に自分で行わずにプロに依頼して対処するのがおすすめです。

ダンプの荷台はどうなっている?荷台の名称についてご紹介!

黄色ダンプ正面2台

黄色ダンプ正面2台

ダンプにはさまざまな種類があり、荷台の種類も異なります。ダンプを購入したい場合は、荷台から適しているダンプを選ぶ方法がおすすめです。

今回はダンプの荷台の名称についてご紹介していきます。

■ダンプとは

・ダンプとは

荷台を傾けて積載物を一気に下ろす機能を備えたトラックをダンプと呼びます。主に土砂や産業廃棄物の運搬で使用されます。

・代表的なダンプの種類

ダンプは大きく分類すると「土砂ダンプ」と「土砂禁ダンプ」に分けられます。土砂ダンプは土砂や砕石を運ぶのに対して、土砂禁ダンプはペットボトルなど軽量のゴミや石炭、チップなどを運ぶのが特徴です。

■ダンプの荷台の名称

ダンプ前で話し合う男性

・リアダンプ

荷台の前方を上げて傾斜をつくり、後方へ土砂を下ろすタイプをリアダンプと呼びます。ダンプの中で最も一般的なタイプです。

・スライドダンプ

リアダンプと同様に荷台が傾くだけでなく、荷台自体を後方へとスライドできるダンプです。ローダーダンプとも呼ばれています。荷台を地面につけられるので、建設機械や農機具を下ろす際にも使用されます。

・サイドダンプ

サイドダンプは荷台を左右に傾けられるダンプです。リアダンプほど荷台が高く上がらないため、高さ制限がある場所や狭い場所での作業に適しています。

・ダンプトレーラー

ダンプ機能を備えたトレーラーをダンプトレーラーと呼びます。大型ダンプよりも多くの積載が可能です。2015年に車両総重量、最大積載量の基準が緩和されたことにより、さらに多くの荷物を運べるようになりました。

・土砂禁ダンプ

土砂禁ダンプとはその名の通り、土砂などの積載が禁止されているダンプです。土砂禁ダンプの車検証には「土砂等運搬禁止車両」と表記されています。土砂の他にもガラスやコンクリート、陶磁器くずなどの運搬も禁止です。

・深ダンプ

通常のダンプよりもあおりが高く、荷台が深いものを深ダンプと呼びます。積載量の多さが特徴ですが、土砂を載せてしまうと過積載になるため、深ダンプの多くが土砂禁ダンプに指定されています。

■ダンプの荷台部位の名称

黄色ダンプ横画像

・コボレーン

側あおりの上部に取り付けられる自動開閉シートで、土砂などをこぼれないようにするための飛散防止装置です。

・足掛け

荷台の上で作業をする際に、荷台へ登るための足がかりです。荷台ステップとも呼びます。

・あおり

荷台を囲んでいる壁をあおりと呼びます。トラックのあおりは下部を支点として外側に開きますが、ダンプのあおりは上部を支点にして外側に開くものが一般的です。

・鳥居

荷台と運転席の間に設置されているもので、転がった積載物が運転席へぶつかるのを防ぎます。

・プロテクタはしご

鳥居に登るためのはしごで、ダンプを守る役割もあります。

・サイドガード

ダンプの側面、タイヤとタイヤの間に取り付ける、歩行者や自転車の巻き込みを防止するための装置です。

・ホイスト機構

荷台を上げ下げするためのピストンがホイスト機構です。ホイスト機構は2種類あり、油圧式と電動式があります。

・ヒンジ

あおりを閉じた状態で固定するための部品です。積載物の落下を防ぐための重要なパーツなので、劣化や不具合には気を付けておきましょう。

・メインフレーム

メインフレームとは、荷台の骨格を指します。荷台の底やあおりを支えている部分です。

・安全棒

何らかのトラブルで荷台が落下した際に一時的に支えるための装置です。荷台を上げた際は必ず使用しましょう。

・デッキ

デッキは荷台の底の部分を指します。荷物を積載する場所のため、デッキの広さは積載量に大きくかかわります。

 

作業する場所や作業の内容によって、使いやすいダンプや荷台の種類は異なります。ニーズと合ったものを選ぶようにしましょう。

トラックのリフトアクスルって何?役割やメリットとは?

高速走るトラック横画像

高速走るトラック横画像

高速道路などを走行している際に、大型のトラックが後輪を浮かせて走行しているのを見たことがある方もおられるのではないでしょうか。あれはトラックのリフトアクスルです。タイヤを付けているのに道路に触れていないことには理由があります。

今回はトラックのリフトアクスルについてご紹介いたします。

■トラックのリフトアクスルとは

タイヤのアップ画像

・トラックのリフトアクスルとは?

リフトアクスルとは積載量に応じて車軸を上げ下げし、接地しているタイヤの数を変動させる機能です。

トラックやトレーラーなど積載量が大きい車両の場合、往路と復路では総重量が大きく異なります。積載量が多い往路では、荷重を分散させるためにすべてのタイヤを使用しますが、空荷となる復路ではすべてのタイヤを使用する必要がありません。

タイヤが多すぎる状態で走行すると、タイヤ1本あたりの接地圧が小さくなって転がり抵抗が増え、操作性が下がってしまいます。そのため、リフトアクスルで不要なタイヤを浮かせるのです。

特に高速道路をタイヤの接地圧が小さい状態で走行すると、強風の影響を受けやすくなったりハイドロプレーニング現象が起きやすくなったりなどのリスクが高まるので、安全に走行するためにはリフトアクスルが欠かせません。

また後ほど詳しくご紹介しますが、リフトアクスルには高速料金を節約できる大きなメリットもあります。

・リフトアクスルの仕組み

トラックやトレーラーには荷重センサーが付いており、それぞれの車軸にかかる荷重を監視しています。リフトアクスルは荷重に応じて圧縮エアで車軸を上げ下げし、接地するタイヤの数を調整するという仕組みです。

リフトアクスルの一連の作動は機械で制御されているため、自動的に行われます。

・どれくらい節約できる?

先ほどもお伝えしたように、トラックのリフトアクスルには、高速料金を節約できるメリットがあります。

高速道路の通行料金は車軸数によって変動します。車軸数の合計が4車軸以上のトラックは「特大車」に区分されますが、リフトアクスルをして3車軸以下にすると「大型車」になるため、その差分の節約が可能です。

■トラックのリフトアクスルのメリットと注意点

高速入口

・リフトアクスルのメリット

トラックのリフトアクスルには高速料金を節約できる他にも得られるメリットがあります。

1.燃費が向上する

リフトアクスルで道路に接しているタイヤの数を減らすと、転がり抵抗が小さくなり燃料の消費を抑えられます。特に長距離を走行する場合、燃費向上の効果はより大きくなります。

2.タイヤとブレーキの摩擦が軽減される

リフトアクスルでタイヤを浮かせることで、タイヤやブレーキまわりの摩擦を減らせます。部品の消耗を避けて、寿命を伸ばすことにつながるのもリフトアクスルで注目されているメリットの一つです。

・リフトアクスルの注意点

メリットの多いリフトアクスルですが、注意点もあります。それは「トラックに荷物を積んだ状態で使用しない」ことです。故意に設定を変えるなどして不当なリフトアクスルをした場合、道路交通法違反となり、30万円以下の罰金と不正を免れた交通料金の3倍の金額を請求されます。

また荷物を積んだ状態でのリフトアクスルは、残ったタイヤやシャーシ(枠組み)に負担がかかり、トラックの寿命を縮めることにもなります。車軸やハブが破損すれば、重大な事故にも発展しかねないため、必ず正しく使用することを心がけてください。

トラックのリフトアクスルには高速料金の節約や燃費・操作性の向上など多くのメリットがあります。仕組みや注意点を知って適切に使用しましょう。

トラックのパワーゲートはどんな役割がある?使用上の注意点とは

トラックパワーゲート

 

トラックと段ボールのイラスト

トラックの荷台にはたくさんの荷物が積めますが、人力では難しいこともありますよね。そんなときに便利なのがパワーゲートです。重いものもパワーゲートがあれば負担を減らして積み下ろしができます。

今回は、トラックのパワーゲートがどのようなものかについてご紹介いたします。

■トラックのパワーゲートとは

トラックパワーゲート

・トラックのパワーゲートとは

パワーゲートとは、トラックの荷台後部に取り付けられているリフト装置です。昇降板に荷物を載せてボタンを押すだけで、重いものでも一気に積み下ろしができます。

パワーゲートは極東開発工業の商標名ですが、他社製品もパワーゲートと呼ばれることが多く、また機能も基本的に同じです。テールゲート昇降機、テールリフターなどと呼ばれることもあります。

・パワーゲートのメリット

運搬作業では荷物の積み下ろしによる腕や腰への負担が大きく、そもそも人力では持ち上げるのが困難なものをトラックで運ぶこともあります。パワーゲートはそういった場面だけでなく、少人数で荷物の積み下ろしを行うときや、荷物の個数が多いときにも便利です。

簡単なボタン操作だけで荷物をまとめて積み下ろせるので、作業効率を大幅にアップできます。

・トラックのパワーゲートの種類

パワーゲートには、主に垂直式とアーム式の2種類があります。

<垂直式>

地面に対して垂直に立つレールに沿って昇降板が上下するタイプです。走行中は昇降板を立てて荷台のあおりとして使用し、リフトとして使用する際は昇降板を展開します。

垂直式はアーム式と比べて揺れが少なく、安定性の高さが特徴です。設定によっては、昇降板を荷台面より高い位置まで持ち上げられます。

<アーム式>

荷台下のアームによって昇降板を上下や斜めに動かすタイプです。アーム式は作業しやすい角度まで昇降板を傾けられるので、車輪が付いているものの積み下ろしにも適しています。

■トラックのパワーゲートの注意点

×札を持つ男性

・1人で操作しない

パワーゲートを使用する際は、基本的に2人1組で行うようにしましょう。体や衣服が挟まれないか、荷物がぐらついていないか、作業は終了したかなどを複数名の目で確認します。

パワーゲートは重い荷物の積み下ろしに利用されることが多いからこそ、その荷物が転倒したり思わぬタイミングで動き出したりすれば、大きな事故につながりかねません。安全のためにも、パワーゲートを1人で操作することは避けましょう。

・台車などの扱いについて

荷物を台車に載せてパワーゲートで昇降する場面は多いことでしょう。ただし、台車の車輪を縦方向にしていると、急に動き出した際に転倒したり荷崩れを起こしたりする可能性があるため危険です。台車の車輪は、必ずトラックに対して横向きになるように調整して載せましょう。

また、こまめにストッパーを使用することも重要です。

・後付けでは積載量に注意

パワーゲートは必要になった際に後付けすることも可能です。ただし、パワーゲートは本体重量が大きいため、パワーゲートの重さが加わることで最大積載量が減ってしまう可能性があります。特に普段から積載量に余裕がないという場合はしっかりと確認しておきましょう。

■まとめ

パワーゲートはトラックの架装の中でも特に人気の高いもので、荷物の積み下ろしによる負担を大幅に軽減してくれる便利な装置です。周囲の状況を確認するなど安全に使用して、運送作業の効率化に役立てましょう。